白山白川郷ホワイトロードで「雪と紅葉」の絶景に出会えた日

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石川県白山市と岐阜県白川村(白川郷)を結び、霊峰白山(2702m)の自然美を存分に楽しめる「白山白川郷ホワイトロード」は、石川県でもトップクラスの紅葉名所として知られている有料道路です。
全長33.3km、標高差は約900mあり、10月中旬から11月上旬にかけて紅葉が楽しめます。
この道の紅葉は当ブログでこれまで何度もお伝えしているのですが、今年の紅葉はレベルが違った!


というのも、僕がこの道を走った前日に強い寒気がやってきたため、標高の高い場所では雪が降り、紅葉と雪がコラボレーション。さらに僕が訪ねたこの日は前日から一転して朝から真っ青な空が広がり、紅葉+雪+青空の「三段染め」あるいは「秋の三重奏」(僕が今名付けた)と呼ぶに相応しい素晴らしい光景が楽しめたんです!
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そしてトンネルをくぐった先は白銀のセカイ!
少しでも雪が積もれば通行禁止の措置がとられるこの道で、こんな真っ白な景色を見ることになるとは思いもよりませんでした。とても貴重なシーンに立ち会えたなと感動しましたね~。
(この前日は雪のため通行止めの措置がとられ、人力による除雪で何とかこの日再開にこぎつけられたそうです)
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ってなワケで、今回の記事は白山白川郷ホワイトロードの紅葉with雪をお伝えします!
この道が2015年に「白山スーパー林道」から「白山白川郷ホワイトロード」に名称変更したとき、「この道がホワイトロード(雪の積もった道)になる頃には通行止やん」と皮肉ったものですが、実は運が良ければ紅葉とともに、白くなった文字通りのホワイトロードに出会えることが分かりました!

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2024年11月08日 石川県白山市 白山白川郷ホワイトロード


今年は季節の進みが遅くて、紅葉は1週間以上遅れたと言われているし、白山の初冠雪は観測史上2番目に遅い記録だったみたいです。実は僕が白山白川郷ホワイトロードを走った11/8は、白山の初冠雪を観測した日でもありました。
いつものようにホワイトロードを石川県側から走り始めましたが、中宮料金所の手前から早くも雪と紅葉のコラボレーションが見られました。
こりゃとんでもなく条件のいい日になったものだ。手前の木々の緑、奥の紅葉、そして山の頂の白、カメラ好きなら誰もが憧れる「三段紅葉」って言われているやつじゃないですか。
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この中宮レストハウス付近は、白山白川郷ホワイトロードでは最も低いところで、標高はおよそ600mほどです。
いつもホワイトロードの紅葉を見に行くとき、この辺りはまだ青々としていることが多いんですが、今年の場合はこの付近でもすでに紅葉が随分進んでいるようでした。こりゃ、てっぺんのほうは落葉が進んでいるだろうな。
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中宮料金所のゲートをくぐった先は、蛇谷(じゃだに)という深い渓谷に沿って道が続きます。
進むにつれて、より色づきが濃くなっていくことを感じました。
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また、石川県側では数多くの滝が目を楽しませてくれました。
紅葉した木々が蛇谷の個性的な滝を彩るシーンは見逃せません。是非、車を下りて楽しんでもらいたい。

「しりたか滝」
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「かもしか滝」
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「ふくべの大滝」
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ホワイトロードで一番迫力のある滝、ふくべの大滝付近の標高はおよそ900mです。
この辺りが紅葉最高潮でしたね。

ふくべの大滝の近くから山の奥の方を眺めてみましたが、紅葉した山のその先にある雪のエリアがだんだん近づいてきました。天気が良くて気温がグングン上がってきていましたが、まだなんとか雪は残っているようで、あの高さであればもしかしたら直接雪に触れられるかもしれません。
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これらの滝以外に、滝百選に選ばれた「姥ヶ滝」というのもありますが、駐車場から少し歩かなければなりません(15~20分くらい)。
今回そこで時間を使うと雪が解けちゃうかもしれないのでパス。先を急ぐことにしました。
姥ヶ滝の紅葉は下の記事をご覧下さい。
白山白川郷ホワイトロードの紅葉(2015)/蛇谷大橋・姥ヶ滝・ふくべの大滝・国見展望台

白山白川郷ホワイトロードの紅葉(2015)/蛇谷大橋・姥ヶ滝・ふくべの大滝・国見展望台

石川県と岐阜県を結ぶ観光道路、白山スーパー林道改め白山白川郷ホワイトロード。その名の通り、白山市と白川郷、白と白とを直結する道路でして、とりわけ秋の紅葉シーズンは北陸屈指の紅葉美が楽しめるドライブルートとして、とっても人気が高い山岳道路です。今年ホワイトロードという名前に改まってから、夏・秋とこれで2回目の訪問になります。夏の深い緑とは全く違う、秋ならではのカラフルな光景を今回楽しむことができまし...





ふくべの大滝から先は深いV字の谷を抜け出し、標高を上げるとともに見晴らしが良くなります。
そして、この道路の主役とも言える白山の姿も拝めるようになり、いよいよハイライトって感じが強まります。
僕は、この区間の「ギアが一段アップするような」展望の変化が、この道を走っていて一番ワクワクするシーンだと思いますね。
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国見展望台(1100m)は、白山白川郷ホワイトロード屈指のシャッタースポット。カメラ好きなら絶対にここで車を降りてください。紅葉ピーク時の国見展望台は本当に綺麗ですから!
ここからの景観はかなり標高差があるんで、上へ行くほど紅葉が進んでいるのが良く分かります。とりわけこの日は上の方が雪で白くなっていたので、秋から冬に至る季節の共演が楽しめました。
今までグイグイ登ってきた道も見下ろせて、頑張って登ってきた感が味わえます。
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紅葉と雪山の共演が本当に素晴らしかった。しかも綺麗な青空、これぞ「三段染め」です。
雪が降った直後にこの空が広がるのはなかなか立ち会えないケースだと思います。いい時に来られたと思う。
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下の写真は標高1200mくらい。ここまで登ると山の上の木々は落葉が目立つようになりました。
そういえばこの前の週は、白山にほど近い天生峠の紅葉を楽しみました。その時は標高1400m付近がまだ見頃だったんですが、今の見頃は1200mよりも下。つまりこの1週間で紅葉は標高にして200~300mほど下りてきたと言えます。うっかりしているとあっという間に麓の里まで下りてきそうです。
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お、雪が積もっている標高まであと少しだ。
紅葉が駆け足で山を下りているのを追っかけるように、冬も近づいてきたか。
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白山展望台は標高1350mにあり、この展望台の前後ではこの日初冠雪を記録した白山の眺望が楽しめました。
昼下がりだとちょっと逆光が強いので、ここからの白山は午前中の比較的早めの時間がオススメかと(^^;。
遠く離れた金沢からも白くなった白山が見えたみたいですが、ホワイトロードからは一日にして冬の衣装に衣替えした様子がよく分かりました。
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石川県側では最も標高の高い栂(とが)の木台駐車場は、ホワイトロード全線で白山が最も綺麗に見える展望台です。
白山の雄姿が素晴らしかったのはもちろん、いよいよ雪に直接触れられるところまでやってきました。
と言っても、日中の暖かさで雪は随分解けてしまってましたけど・・・。
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おぉ、今年初めての雪だ~!
毎年嫌と言うほど雪を見ますし、今年の冬もまぁ雪が積もらないということはないでしょう。北陸ですから。願わくば、今冬も雪にはお手柔らかにお願いしたいところ。
それでもやっぱり、1年で一番最初に見る雪にはいつも気分が高まるものです。
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県境のトンネルをくぐってすぐのところにある、白山白川郷ホワイトロード最高地点の三方岩駐車場。標高は1450mです。
この辺りは紅葉の進みが最も早いので、ここで紅葉絶景を楽しみたいならもっと早い時期に来る必要があります。
ちなみに今年の三方岩駐車場での見頃は10月20日前後だったみたいで、それから2~3週間ほども過ぎてしまっているので当然、木々は落葉してました。
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しかし、なんとめちゃくちゃ真っ白でした!これもう冬じゃん!
トンネルを挟んで両県の風景は全然違った。石川県側よりも岐阜県側のほうが雪がよく残っていて、岐阜県側は想像以上に白かったので驚きましたよ。
石川県側は南斜面、岐阜県側は北斜面がメインになるので、この雪の量の違いは多分日当たりが関係しているんじゃないかと思います。
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展望台からの眺めはすこぶる良好で、雪と紅葉はもちろん、遠く北アルプスも見えました。
ここから見える北アルプスは立山と剱岳。あちらは白山よりもさらに高い3000m級ですから当然真っ白に冠雪していました。ちなみに立山の初冠雪も白山と同じくこの日(11月8日)だったみたいで、今年は白山と立山が仲良く同日に衣替えをしたらしいですよ。
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白川郷方面へどんどん標高を下げていきますが、しばらくは雪景色も楽しめました。
とくにこの雪の壁は圧巻でした!
積雪すると通行止めになる白山白川郷ホワイトロードにおいて、ここまで真っ白なシーンを見たのは人生初めてかもしれません。
付近は真っ白ですが、道路の雪は完全に取り除かれていたし気温はプラスなので路面凍結もなく、普通タイヤでも全然走れるコンディションだったのが幸いです。
ま、少しでもコンディションが悪ければそもそも通行を許されなかったでしょうね。
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標高1200mの白川郷展望台付近からは色づいた山肌が見渡せました。
山のてっぺんは落葉、中腹は紅葉、そして山麓はまだ緑が多い。標高と季節の進み具合との関係が一目で分かるようです。雪も見えているのでまさに「三段紅葉」ですね!
山の麓に少し平坦な場所が見えていますが、ここがいわゆる白川郷。ただし世界遺産の合掌集落は山の陰になって残念ながら展望台からは見えません。白川郷もこの翌週あたりには紅葉の見頃を迎えそうです。
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富山県と岐阜県の県境の人形山、三ヶ辻山も、てっぺんは雪化粧していました。
午前中ならもう少し雪が残っていて、見事な三段紅葉になっていたのかも!?
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ここまで、あまりにも紅葉ドライブに夢中になっていたため、お昼を食べるのをすっかり忘れてしまっていました(笑)。
白山白川郷ホワイトロードの有料区間内で唯一お食事ができるのが、白山展望台に隣接する蓮如茶屋さん。
時刻は14時、せっかくなので山を下りずにここでお昼にしましょうか。
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お食事のメニューがたくさんあるわけではないですが、豚肉の入ったカレーライス(800円)が美味しかった!
ペロっと食べてしまいました。
ここで食事をした後、隣の白川郷展望台を散策して、再び蓮如茶屋さんに戻ってから店主こだわりのコーヒー(300円)をいただいて出発する、という流れがいいかなと思います。
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ここから先、岐阜県側のゲートをくぐって白川郷に抜けても良いのですが、僕は白川郷展望台の駐車場でUターンして再び石川県側に向かうことにしました。
来た道を戻るだけ、と言ってしまえばそうなんですが、この道を往復する価値は十分あると思います。運転中は基本前しか見てられない運転手の視点だと、行きと帰りでは全然違った風景が楽しめるんですよ。しかもゲートをくぐらなければ片道料金で往復の景観を楽しめるので、お得なんです。


ってなワケで、約4時間かけてたっぷり往復分を堪能してきた白山白川郷ホワイトロードでした。
通行できるのは6月から11月までの半年間で、残りの半年間は長い冬季閉鎖になります。実は僕が訪ねた2日後には今シーズン最終日を迎えていて、この記事を書いている今(11月16日)はもう冬季閉鎖に入ってしまっています。
今シーズンの最後の最後に、紅葉と雪の本当に見事な絶景を魅せてくれたホワイトロードに感謝!

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<白山白川郷ホワイトロード>
【駐車場】あり(無料)
【入場料とか】1700円(片道通行料金)
【所要時間】4時間(往復+昼食。姥が滝を見るなら+40分は必要)

【地図】


【リンク】
白山白川郷ホワイトロード公式
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