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名画鑑賞がストレスホルモン値を下げることが判明(イタリア研究)

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 美しい芸術作品を鑑賞する行為が、人に良い影響を与えるだろうことは想像に難くないが、ルネサンス絵画の鑑賞後に大部分の人のストレスホルモン値が下がったことが、最新の研究で明らかになった。

 イタリアのピエモンテ州クーネオ県のヴィコフォルテには、世界最大級の楕円形のクーポラ(丸天井)を持つ大聖堂がある。1500年代に着工され、天井や壁には「聖母子像」を中心としたフレスコ画が広がる。

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 伊ボローニャ大学のエンツォ・グロッシ教授は、今回、さまざまな年齢とIQレベルの男女100名の被験者をヴィコフォルテ大聖堂に連れて行き、実験を行った。約2時間のツアーで、参加者は200段以上ある階段を登りながら、堂内を見学・鑑賞した。

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 研究者らは、聖堂に入る前と出てきた時の2回、参加者の唾液を採取し、ストレスホルモンとも呼ばれる副腎皮質ホルモン「コルチゾール」の値を検出。その結果、最大で60%のコルチゾール値の低下が認められ、参加者の90%がヴィコフォルテ大聖堂に入る前よりも出てきた時のほうがずっと良い気分であると証言したという。

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 グロッシ教授は、アートセラピーという概念は決して新しいものではないが、美術作品が人の心身の健康に与えるポジティブな影響を数値化したのは今回が初めてだと語っている。

 ちなみに、ルネサンス芸術と人の精神の関係で言うと、『赤と黒』で知られる19世紀のフランス人作家スタンダールが1817年、伊フィレンツェの聖堂内の17世紀のフレスコ画を見上げていた時に、突然めまいと動揺に襲われしばらく呆然としてしまったという逸話をもとに、同様の現象を「スタンダール症候群」と呼ぶようになったというものがある。

via:torinodailymailなど、/ translated & edited by mallika

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この記事へのコメント、22件

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  1. クラシックを聴くとアルファ波を誘発させリラクゼーション効果を得る的なものと同じか

  2. 近くで美術品の解説を始めるおじさんがいるとオレのストレスホルモン値はぐんと上がる

  3. 自分は美術館で絵画や創作物を見たらのんびりできたが
    嫌いな人だと逆にストレスためるかも

  4. 絵とか別に好きじゃない人にも効くのかな
    ちな自分は絵見るの好き

  5. 今の俺の体力なら二時間もウォーキングさせられたらストレスどころか疲労困憊だろうな。キレイな物を見れば心が癒されるのは当たり前だと思うが、美術品だけでなく大自然とかニャンコとか。

  6. 名画を見た影響というよりも、大聖堂の空間全体からの影響の方が強いのでは。
    何もない密室で名画を見るというような実験かと思った。

  7. 何かに感嘆するとか、感慨を受けるとか
    そう言うのがいいんじゃないかなぁ
    心地良いものなら絵でも音でも映像でもいけそう

  8. なお、日本人はこういった美術館に行くような
    まともな休みはほぼ取れない点

  9. 歳を取ってくると、美術館の長椅子の意味がわかってきた
    昔はほとんど座ったことがなかったな

  10. 名画じゃなくても、ボーイズラブや萌え絵を鑑賞して心がぴょんぴょんしている時もコルチゾール低下してそう

  11. 静かな美術館を歩くのは大好き
    「~~展」などのイベント時の混雑してる時の美術館はストレス溜まるわ……
    お互い様ではあるけれど、せっかくの貴重な絵がゆっくり観られなくて哀しい

  12. 名画でも種類によるだろうな。
    個人的にクリムトの絵は不安になる。

  13. 絵画に限らず、風景や花など美しいものを見るとストレスホルモンが減るんだろうな
    音楽も効果がありそうだ

  14. ネモなんかいいよねー
    視点定めなくても視線を向けてるだけで鑑賞できる

  15. イタリアンなんて仕事でアクセクしてないし、最初からストレス少なさそうなんだがw

  16. ストレス解消とかはそりゃそうだろうとしか 実感できるだろ

    1. ※21
      節子それじゃ船長や、逆、逆!
      それはさて置いて、スタンダールがめまいを起こしたのは感動だと思うよ
      「赤と黒」の主人公のジュリアン・ソレルも感性が鋭くて感動しいだから
      上昇志向が強いくせにすぐ感動して美しい表現で描写するもんだから憎めない

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