ライト・アンド・ビルディング報告会
本日、東京日帰り出張。
朝起きたら部分的筋肉痛で腕とか手の指が痛くって、昨日は慣れない金属の棒を振り回しすぎたかなあと思いながら、でもきょうは昼前のつばさで上京すればいいので、楽勝楽勝とゆったり構えて代休で休みの娘に算数なんぞを教えつつ、さあシャワーでも浴びるかと思っていると、研究室から電話がかかって来てテレビ局の人が取材にこられてますと秘書が言った。
ああ、そうだった。
忘れてた。
今朝は9時から取材だったんだ、スマンスマン、と心の中でお詫びしながらいそいそと着替えをして顔を洗って家を出た。
20分くらいテレビカメラを前にして好きなことを言い放ち、じゃあ、ボチボチ行くかと思ったら、秘書が新聞社の人がアポなしで取材にこられてます、と言った。
あのねアポなしは困るのだよ、でもテレビ局の人に迷惑をかけたし、お二人の間にはなんの関係もないのだけど罪滅ぼしの為と思って取材を受けた。
30分ほど思いつくことをフィルターをかけずにしゃべったので、明日の朝には少しばかり過激な発言が掲載されてるかも知れない。
そんなこんなで結局は忙しい朝を過ごして11時40分発のつばさに乗って東京駅へ。
そこからぶらぶら歩いて大手町の日経新聞社へ。
2階の講演会場へ直行。
控え室に着いたらちょうど午後3時で、落合勉デザイナーがパソコンで仕事をされてた。
管理人の後からすぐに日大の大谷義彦教授、NEDOの齊藤幸一氏が入って来られたので、早速パネルディスカッションの打ち合わせを行った。
午後4時から講演会。
管理人のフランクフルトでのLight and Building展報告を中心に約40分。
世界一技術レベルの高いNEDOブースの紹介と、後を追う他の国内外企業のブースの紹介。
塗布型有機EL照明への研究開発投資が外国では大きくなってます、と特徴を述べた。
引き続き、パネルディスカッション。
そこでもちょっぴり辛口コメントの管理人。
技術で勝っててもビジネスで外国勢に負けたら意味がない。
国はなぜ国家戦略として有機ELの研究開発に投資をしないのか、
なぜ中途半端な国家プロジェクトばかりなのか、欧米を見よ、韓国、台湾を見よ、国家にビジョンがあるで。
それに中国がでてくるぞ。
子供手当に2兆も3兆もつぎ込んで、技術開発予算がないのなら、このままじゃあ、20年後には人はいるけど職がない状況になってしまう。
今の韓国や台湾のように、子供をアメリカやカナダの学校にやって就職させ、永住権をとらせてから親(自分のことね)が移住すると言うような考えがこの国でも近い将来蔓延するようになるに違いない。
なんてことを、引き続き懇親会の会場で言った。
フランクフルトの展示会では火山の噴火で帰国できなくなった人が多かったんだけど、それも話題になって、ある照明メーカーの人はおかげさまでライン下りができたと喜んでいたらしい。
そのまま大西洋を渡ってアメリカから飛行機で帰ってくれば良かったのに。
で、欧米の動向だけど、SIDでのデュポンのブース。
ここは塗布型有機ELの材料、素子の研究開発を長らく行っている。
ディスプレイの製造の為にプロセス開発も大日本スクリーンと行っていて、ノズルプリンティングという方法でRGBの塗り分けに成功した。
輝点、滅点、多少あれども輝度、均一性合格点。
そのディスプレイを展示しつつも、目についたのがこれ。
有機EL照明パネル。
エネルギー省の補助金を2億円ほど受けながら、最近開発を始めた。
印刷で有機EL照明を製造するのだから、その方式ではコニカミノルタ+GEのグループ、三菱化学+東北パイオニアのグループとガチンコ勝負なのだ。
それに山形大学+大日本印刷のJST戦略的イノベーション創出推進事業とも競争だからね。
ただし、うちのプロジェクトはマルチフォトン型高輝度タイプ主照明狙いだから、ターゲット目標が高い。
けど、デュポン社がこのプロジェクトに材料提供してくれれば、開発加速できるんだけどなあ。
いづれにしろ、有機EL照明に関わる会社が増えるのは白色有機EL発明者としては単純にうれしい。
みんなで頑張りましょう。
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