龍馬伝
ここのところ中小型の有機ELがあちこちに採用されていて、最大手の有機ELパネルメーカーであるサムスンのスマートフォンももちろん有機EL。
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20100425/347449/
まあ、個人的にはiPhoneユーザーなので、どのキャリアからどんな携帯が出たところで乗り換える気はさらさらないんだけど、有機EL研究者的にはやはり有機ELを使いたい。
ということで、アップルには早く有機EL搭載iPhoneを実現していただきたい。
しかし、これだけ有機ELの市場が拡大しているのに国内メーカーはいまだに指をなめているだけ。
情けないと思わないのかなあ。
午後から新規採用教員の講演会および人事委員会。
夕刻からその人たちと会食。
「こんどう」のカウンター。
大学のシステム、大学の一長一短、事務の公務員的態度、とにかく大学の裏側ぶっちゃけ話をお話しした。
そこでいただいたのが昨日のお供え物の真鯛。
こんどう親方の腕なのか、神様の味付けなのか、おいしくいただけた。
で、たまたまカウンターで隣り合わせた某人妻。
人妻「やっぱり神棚はいりますよねえ。」
管理人「当然じゃないですか。日本人でしょう。」
人妻「そういえば、実家には仏壇も神棚もありましたもん。」
管理人「御神酒は味もよくなりますしね。」
人妻「そうそう、父も御神酒はおいしくなるんだと言ってました。」
管理人「でしょ。で、いいビジネス思いついたんです。工学部の前の一宮神社で毎日お酒を捧げて、祝詞をあげてもらって、それを売って商売できますよね。」
人妻「ええええ〜」
管理人「でも、やっぱりバチが当たりますよね、金儲けしたら。やめましょ。」
その人妻の旦那(山大教授)はこんどうの二階席で馬鹿笑い。
しかも、企業の人たちと下ネタで。
やめてよ〜、って人妻の叫びが耳に残った夜だった。
いやさか、いやさか。
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本日、城戸家としての一大イベント。
わざわざ愛知県の神社から神職にお越しいただき「御分霊鎮祭」をとりおこなっていただいた。
数々の祝詞、その声は能楽師の謡いように腹の底から響き渡り誠に美しい。
今まで雑然としていたうちの中が、清められたようだ。
片付けが終わり、神職曰く、
お供えしていた日本酒がおいしくなってますから味わってください。
ほんと?
と心の中ですこしばかり疑いながら、(ごめんなさい)
おちょこに少し、
味わってみると、
おいしい。
まあ、出羽桜の吟醸だからおいしいよなあ。
と正直な感想。
で、比較のために瓶から少々ついでみて一口。
違う!
違うわ。
なんて表現すればいいのか、熟成された、って感じ。
まろやかなんだなあ、これが。
いやあ、不思議不思議。
なんでも神様がお召し上がりになった後にお返し(?)をしていただけたとのこと。
結局、のこりは夕食時に全部いただいた。
嗚呼、ぜいたく。
で、なんでいまさら、神棚を設置したのかと不思議に思われた読者も多いと思う。
実は今の自宅を建てたのは約8年前。
その時はまず仏壇を設置。
次男だからだれもお祀りする必要はないんだけどご先祖様をお祀りするのは当然の義務と思い、また、自分の子供に親が先祖を敬う姿を見せたかったんでね。
その際に、お寺のお坊さんに聞いた。
神棚は必要ですか?と。
すると一言、
いりません。
ああ、そうですか、と素直な仏教徒。
しかし時はたち、人として、親として、教員として、研究者として、様々な経験をさせていただき思うところも多い管理人。
ある程度成功したけど、これまで多くの人に助けられ今があることを実感している。
毎日、食べることに困らないどころか、おいしいものをいただくことができて、楽しいお酒もいただける。
仲間に囲まれて仕事して、家に帰ると家族がいる。
感謝の気持ちで一杯なのだ。
だから、先祖だけじゃなく神様にもお礼をさせていただきたい。
だから、神棚をお祀りして朝晩感謝の意を表したい。
と思ったのだ。
先日も「こんどう」で家族で食事をしているときに娘が聞いた。
娘「ねえ、パパ、これって贅沢?」
父「そうや、贅沢や。」
娘「へええ、じゃあ感謝しなくちゃダメってこと?」
父「そうや。」
娘「パパに?」
父「違う。神様や。」
娘「神様?」
父「ええか、よう聞きや。自分が一生懸命働いてお金儲けて、それでおいしいもん食べる。それを自分へのご褒美とか、頑張ったから当然やとか思たらあかん。仕事が与えられて、仲間に恵まれて、チャンスも与えられ、支援してくれる人がいる。だから、仕事ができるんやで。自分一人で仕事してお金稼いでると思たらあかん。そやから神様に感謝しい。」
娘「ふう〜ん。」
理解したのかバカ娘。
今夜も寝る前に、
娘「ねえパパ、神様にお願いしていいの?」
って聞くので、
父「あのね、まず感謝しなさい。それからだよ。自分の高い志、決意を述べてそれが成就するように。」
娘「はい。」
わかっているのか、娘よ。
しかし青い空の下、久しぶりにすがすがしい一日だったなあ。
いやさか、いやさか。
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(写真)ある夜の「こんどう」。常連さん集合の図。
昨日は例のSQセミナーを終えて米沢に戻り、その足で「こんどう」へ。
そこで、神職、教師、一般市民と管理人の4人でフランス産の赤ワインなんかをチビリチビリとやりながら、教育について4時間ほど語り合った。
主題は、
いじめ。
ディープな話題や。
マスコミでよく取り上げられるし、最近でも東京の某名門私立小学校での一件が報道されてた。
けど、自分自身が中学の時、東大阪市の某K中学の荒れ方というのは半端やなかった。
数学の先生は男子生徒にどつかれてるし、女の先生はいじめられるし、窓は割れるし、トイレでタバコは吸うとるし、カツアゲは横行するし、もちろんイジメもあるし、まあ、言うてみたら野生の王国やったもんね。
けど、登校拒否はなかったし、引きこもりもなかった。
みんな、それなりにたくましかった。
じゃあ、
なぜ子供が弱くなったのか。
人のDNAがたかだか30〜40年で劣化するわけじゃなし。
そこで、教育者の端くれ、大学教員20年の管理人が一言。
劣化したのは家庭環境です。
親が毅然としてれば子供も強くなる。
親が子を教育すれば子供は賢くなる。
逆に今はモンスターペアレントと呼ばれるバカ親が増え、それにつれて子供もバカになった。
実例、その1。
ある男子小学生。
風呂には三日に一度だけ。
服装、毎日一緒。
宿題、全くしない。
授業中、落ち着きなし。
先生、あきらめて注意すらしない。
家庭訪問してわかったこと、
母親一日中、テレビゲーム。
嗚呼、
子供がかわいそうや。
要するに、家庭がまともじゃないと子供はバカになるしひ弱にもなる。
そんなバカ親の多くは放任主義。
しつけや基礎教育も学校任せにする。
問題があれば学校のせいにする。
今の先生方は、もう限界よ。
そんな時こそPTAの出番だけど、会長なんて所詮は調整役、PTAの会合なんて仲良しクラブ。
本来はバカ親を呼び出して指導する場であり、学校に対して要望を伝える場であるべきだと思う。
だから、酔っぱらうと「PTAの会長に立候補してやる」と息巻くんだけど、うちの上司から「そんなことしてる時間はないでしょう」とたしなめられる。
約2年前から中学の評議員を仰せつかってるんだけど、評議員会もなんだか形式的で平和。
問題のない学校なんてあるはずないんだから、直面している問題とかをさらけ出していただいて、熱く語り合いたいところだけどそういう雰囲気もない。
もっと腹を割って話さないとなあ、
といつも思う。
力のなさを感じながら、なんだかちょっと寂しい今日この頃なのだ。
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午後から山形市でテニュアトラックプログラムのキックオフセミナー。
第一期生のテニュアトラック助教たちがそれぞれプレゼンを行った。
「社会的知性を備えた卓越した若手研究者育成」というのが山形大の特色で、岡田尊司先生がSQとやらの提唱者らしくて、それを取り入れて将来日本を引っ張っていく研究者を育てるというのが、このプログラムが他大学との違いらしい。
で、その岡田先生の話を聞いたんだけど、正直言ってそんなトレーニングで人間性が変われば世話ないなあ、と思った。
で、有機デバイス専攻で、しかも管理人がメンター(お目付役)として関わる助教が二人。
一人が九大から来たヨコヤマさん。
奥さんがかわいらしくて、絵が上手。
もう一人がマスハラさんで、東北大から来られた。
奥さんをいまだに紹介しない。
よっぽど美人か、その反対なんだろう。
で、懇親会でのこと。
学長やら副学長やら学部長やら大学の幹部が集まっていて、他大学や文部科学省からも来賓においでいただいてる会合で初めて見たのが山形大のワイン。
どうせ、安っぽい味だろうと思ったらこれが結構いけた。
というか、ワインとしては間違いなくフランス人は認めないけど、アルコール入りの葡萄ジュースと思えば、結構いける。
冷やして、サングリア感覚でいただけばおいしいと思う。
ただ残念なのは、そのラベル。
前にも指摘したけど、山形大のお酒類はどうしてこんなにデザインが低級なの、ってこと。
近くに東北芸術工科大学があってデザインのプロがたくさんいるんだからコラボしたらどうなの?
って、ボトルをもつテニュアトラック助教が言ったとか、言わなかったとか。
まあ、それぐらい元気がないと期待でけんわな。
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きょうも朝から来客の連打。
朝一はUCLAから引き抜いた若手有機太陽電池のエキスパートDr.Hongと研究の打ち合わせ。
引き続き、某放送局のディレクターと新番組の打ち合わせ。
これは全国版なのでお楽しみに。
さらに午前中最後は新庄市のロータリークラブの方々と講演会の打ち合わせ。
山形県でも新庄市のある最上地方は地盤沈下が著しい。
工場誘致なんかに頼らず、市民一人一人が意識改革しないと地域の活性化はできませんよ、と申し上げた。
農耕民族の典型の山形県民はみんなお上にお任せなのだ。
昼からはまず工学部事務長とドリームチーム卓越研究者の給与について打ち合わせ。
提案された条件について、
「それじゃあ、超一流研究者は他大学から引き抜けませんね。」
とコメント。
結局、意識が農耕民族の国立大学法人では改革はできないのだ、と認識。
このままじゃあ、いずれ消滅するね、
地方大学。
こんな時こそ学長のリーダーシップが期待される。
暗い気分で伝国の杜での講演会に参加。
なんと独立行政法人JSTの北澤理事長の特別講演なのだ。
科学技術とか、大学改革とか、元東大教授らしいお話しかと思ったら、もちろんそう言う話はあったけど、おもしろかったのが独自の日本経済、産業の復権。
内需拡大の方法等、そこいらの経済学者そこのけの理系らしい分析とアプローチに感心、感動した。
明日から事業仕分けと言うことで懇親会後、最終のツバサで東京に帰られたけど、仕分け人にはぜひとも著書「科学技術は日本を救うのか」を熟読してからにしていただきたいと思った。
読者のみなさんもぜひ。
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ドイツ滞在中にはデジカメであることをいいことに写真を撮りまくっていた管理人。
特にメッセでは「写真禁止」と入り口やあちこちに注意書きがあって、さらに初日に入場するときには係員からカメラは持っているかと尋ねられて「No」と返事した管理人。
ウソも方便や。
と言っても、各ブースでは係の人に写真を撮ってもいいですか?とことわった。
たまに難色を示したときにはその会社の開発リーダーの名前を出して、「○○は来てますか?」なんて聞くと、どなたですかと聞かれるので、ヤマガタダイガクのキドといいます、と返事すると急に表情が変わり歓待してくれる。
嗚呼、
有機ELの研究やっててよかった。
そんなことで、盗み撮りしなくて済んだので、結構、これらの写真は貴重なので、コピーして使うときは少しくらいは感謝してくださいね。
で、断りなく撮れた写真をついでに紹介。
まったく100%旅の記念なのでヒマだったら見てくださいな。
(写真)フランクフルトメッセ
これはフランクフルトメッセの正面入り口。
結構おとなしく、大人の風格。
しかし、脱いだらすごいのよ、と言わんばかりでその規模は幕張メッセと東京ビッグサイトを足してもまだまだ足らないくらい。
こんな会場が日本にもいるのだ、とはリードエグジビションジャパンの石積社長。
(写真)初日のドイツレストラン
初日にワタナベに連れて行ってもらったドイツレストラン。
マンハイムから車で20分ほどのワイン街道沿いの小さなビレッジ。
見た目もドイツ、味もドイツ。
ホワイトアスパラを前菜に、メインはザウマーゲン。
大きなソーセージね。
このあたりの名物らしく、一度はご賞味を。
ハイデルベルグは大学タウン。
このメインストリートも歩いてるのは学生さんか観光客。
BASFのハーンさんは、ここで生まれ育ってここの大学を出られた。
ハイデルベルガーとでも呼べばいいのか。
(写真)ハイデルベルグ学生街
ここでもホワイトアスパラをいただいた。
ホランデーズソースは定番。
前日よりも少々小振り。
でもおいしい。
フランクフルト一番の繁華街にあるGaleriaデパートの屋上はカフェテリアになってて、そこからの眺めはこの町一番。
家電品売り場には、あのソニーの有機ELテレビが液晶テレビとともに売られてた。
こうやって並べて見比べると、画質は有機ELを100点とすると、液晶は35点。
だから値段は有機EL3499ユーロ、液晶899ユーロ。
しょうがないなあ。
ここはフランクフルト駅。
古くて大きくて、なんだか威厳がある。
上野駅と大違いだ。
帰国する前日にはここでアベ、シマダ両氏と待ち合わせたんだんだけど、別の駅に間違えた。
ここだからね!
フランクフルト駅は!
再度登場、お二人さん。
光の魔術師と呼ばれ照明器具デザイナーとして確固たる地位を築いている。
その彼の手による有機EL照明。
まあ、見てください。
(パネルはNOVALED、オスラム製)
これならオレでもできる。
と、思った管理人。
いかがでしょうか、日本のインゴ・マウアーと呼ばれるクニハル・イチカワさん。
以上、Light&Building展の報告でした。
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昨日はJSTの地域卓越研究者戦略的集結プロジェクトのキックオフミーティングで関係者20名以上が集まった。
山形大学に有機エレクトロニクス関連の卓越研究者を集めてドリームチームを作って、ここを研究開発のメッカにするのだ、というとても斬新かつ積極的かつ挑戦的なプロジェクトなのだ。
今週、UCLAから有機太陽電池の専門家であるDr. Hongが着任され、8月にはトランジスタの大御所も着任が決まっている。
まだ、名前は空かせないけど聞いたらびびるでえ。
他にも若手のホープやエースたちも多数新規に採用され、一気に賑やかになってきた。
夕刻からは「旬采こんどう」で懇親会。
そこで乾杯のご指名をいただいたので、こんな事を言った。
・・・
技術立国日本が沈みかけてます。
ここで革命を起こして制度を変えないといけません。
大きな旧帝大からは何も変わりません。
変えられるのは地方大学からです。
明治維新も薩摩や長州が起こしました。
お金がなくても大志を抱いた人と知恵があれば可能です。
日本の大学を、産業を、山形大学から、このプロジェクトから変えていきましょう。
・・・
でも、今や竜馬伝のブームで猫も杓子も政治家も○○維新と念仏のように唱えているので、こんな事を言ったあとでちょっと恥ずかしくなってしまった。
だいたい、○○維新だ〜、なんて言って実現した人いてるか?
で、この二人。
顔を隠してるけど、特に向かって左。
工学部図書館はサービスが悪いとツバキを飛ばしながら怒りまくり、某旧帝大の某教授を態度がおかしいとぶった切り、某旧帝大の某教授も性格がぜったいおかしい、と切りまくり、そうだろそうだろ中山君と同意を求める。
人斬り以蔵か。
まあ、元気なことはいいことで。
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(写真)いただきました。食べたかった大阪名物「堂島ロール」。
フランクフルトの展示会に参加された杉下電工社(仮名)の出井氏(仮名)からこんなメールが届きました。
・・・・・・
城戸先生
出井です。
まだフランクフルトにいます(;;
本来金曜の夜に帰る予定でしたが、だめでした・・・
月曜のフライトも一応確保できていたのですが、キャンセルだし。
しばらく様子を見るしかなくなっております。
こんなことって・・
以上
・・・・・・
日頃の行いって、こんなところに出るんですよねえ。
でもまあ、考え方によっては神様に特別休暇をもらったとも考えられるんで、ゆっくり休んでください。
私は仕事です。
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というのは、フランスの会社。
5年前に設立されたらしいけど、これまで誰も知らなかった。
それがいきなりこれだもんなあ。
まあ、見てください。
(写真)どでかいシャンデリア。下を歩くのはKM社の某氏、本人しかわからないかも。
度肝を抜くというのは、このことでしょうか。
フランスのデザイナーはなかなかやるでえ。
次いで、これ。
(写真)赤白シャンデリア
赤と白のパネルを90度の角度を持たせて組み合わせてある。
だから見る角度によって、白くなったり、赤くなったり。
いやあ、おもしろいなあ。
フランスのデザイナーはなかなかやるでえ。
その次がこれ。
(写真)有機ELスタンド
あまり実用的なデザインではないものの、この写真は芸術的やなあ。
このおっさんカメラマンもなかなかやるでえ。
デザインはいいとして、パネルの出来はと言うと58点くらい。
自社で蒸着機を導入してパネルを試作しているというものの、
・白が安定しておらず、色ズレしまくり。
・輝度ムラ目立つ。
・二日たってみると心なし輝度が低下しているような。
ということで、5年の経験ではパネル技術は合格点とはいかないようだ。
でも、フランスでも有機EL照明が注目されつつあると言うことで、白色有機EL発明者としてうれしくなった。
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ここは99.99%がLEDです。
前回2年前もそうですが、有機ELは器具ではなくパネルを少量展示。
(写真)壁にたくさんのパネルがずら〜り。
(写真)モジュール化したタイプも。
(写真)パネルモジュールから電源までキットで販売しています。
写真でもわかるけど、ここのパネルはこれまで1000cd/m2だったのが3000cd/m2に輝度が上がっていて、そこそこ明るい。
ステファン、頑張ってるなあ。
フィリップスのパネルは他の器具メーカーに供給されていて、それを使った器具を展示してたのが、Modular Lightingという会社。
ここは空港をイメージしたブースで、大々的に有機EL照明を出していた。
(写真)ゴルフクラブのような形状の照明器具ユニットをずらりとこの通り。
(写真)壁際にはこのとおり。コスプレスチューワーデスも。
(写真)上から吊したらこんな感じ。
適正な値段で売り出せば飛ぶように売れると思います。
よろしく。
で、
話は変わるけど、木曜日にササベ助教が一足早く帰国した。
ということで、お昼には街中のイタリアンでお疲れさま会。
久々の小麦粉系で生き返ったようである。
ほんと、歩き続けた二日間、お疲れさまでした。
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ここのところ何かとニュースが多いこの2社。
もち、行ってきました。
まずGEのブースで、コニカミノルタ&GEのパネル。
ここはポリマーを溶液状にして塗って発光層を成膜するという印刷方法での白色パネルの製造を試みられている。
今回も樹脂基板上に塗って作ったフレキシブルな白色パネルをデモンストレーション。
う〜ん。
輝度は1000cd/m2あるかないか。
発光面にスクラッチ状の欠陥あり。
フレキシブルで珍しいものの、これでは分散型無機ELと変わらない。
徹底的に低コスト化するなど、蒸着型との差別化を図らないと厳しいんじゃあないかなあ。
山形大ではJSTの「戦略的イノベーション創出推進事業」で塗布方式でマルチフォトン素子を作成する技術を開発中なのでこれを使えば高輝度化、長寿命化ができるので、ぜひともご使用くださいね。
あるいは、一緒に高輝度塗布型を開発しませんか?
次。
三菱化学。
こちらでは東北パイオニアで作成した色の変わるパネルを展示。
色の変わる原理というのは、結局はパッシブ型のRGBディスプレイの表面に光り拡散シート張ってサブピクセルが区別できないようにしつつ、光取り出し効率をあげるというもの。
まあ、原理的には簡単なことだけど、輝度の面内均一性とか、欠陥のなさ、とか、パネルとしての完成度は極めて高い。
さすが、東北パイオニア。
白色も主照明には輝度が足らないものの、電飾としては十分で、オーガニックライティング社の株主としてはぜひともパネルを使わせていただきたいと思った。
こんな風に発光色が変化します。
サンプル出荷は今年中とのこと。
賑やかになるなあ、有機EL照明。
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ただいま日本時間4月17日土曜日の午前0時36分。
成田のホテル。
結局はドイツ時間の午前3時30分。
ようやく離陸。
順調に飛行し、午後10時45分成田空港に着陸した。
出発直前のアナウンスでは、噴煙の様子を目視で確認しながら飛行したいので現地で夜が明けるまで出発を遅らせたとのこと。
それじゃあ最初にそう言えよっ、て。
けど、噂だけどJALは定刻に出発したらしいので、JALは真っ暗闇の中を噴煙の中を突っ切ってきたってことなのか。
どうも納得できんなあ。
で、最終電車もでてしまった成田空港にて。
東京までのバスを手配してくれてるANAの地上男性係員さんに。
管理人「あの〜、山形まで帰れないんですけど。」
ANA「東京まではお送りいたします。」
管理人「あの〜、ホテルは準備してもらえないんですか?」
ANA「申し訳ございません。バスの手配だけです。」
管理人「もし、東京でホテルがとれなかったら駅で寝ろとおっしゃるんですか?」
ANA「申し訳ございません。バスの手配だけです。」
管理人「じゃあ、駅で寝ろとおっしゃるんですね?」
ANA「申し訳ございません。バスの手配だけです。」
管理人「わかりました。」
と言って、バスの列に並んでいると、ANAの方がやってきて、
「成田のホテルでよろしければ準備させていただけますが、それでよろしいでしょうか?」
とオファーいただいた。
ということで、今、成田のホテル。
やっぱりANAはいいんだよなあ。
へたしたらホンマに駅のベンチやで。
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ラウンジを追い出され、うろうろ探すとアジアンレストランが開いてたので、とりあえずはもらったバウチャーをつかってチャーハンとエビ天でビールを飲んだ。
でも、今、現地時間の午後11時40分。
この店も閉店。
片づけてる。
嗚呼、
ベンチの生活や。
ただいま現地時間午後10時23分。
ラウンジ。
あと、10分で営業終了とか放送してる。
搭乗まで3時間ほどあるんですが…。
レストランとか閉まってるんですけど…。
あんたたち鬼ですか。
これでフライトキャンセルとかになったら社長の首、シメに行くからね。
ただいま現地時間の4月16日金曜日の午後7時。
フランクフルト空港のラウンジ。
午後8時45分発の予定だから本来ならあと一時間もすれば搭乗時刻となる。
しかし…
お昼のこと。
展示会場を少し早めに出て、お土産物を買いにフランクフルトの中心街へ。
そこで、リクエストのあったドイツのチーズを買いに、とあるデパートの地下へ向かった。
ここはフランスとかスイスとか、何十種類ものチーズが所狭しと置いてあり、きっとフランクフルトのチーズコレクションではナンバーワンに違いない、と思うくらい種類が多い。
ドイツの「Cambozola」チーズと「Bavaria Blu」チーズの二種類とマジパンと呼ばれるお菓子も二箱購入、宿題をし終えた小学生のように晴れ晴れとした気持ちで空港に向かった。
Cambozolaチーズは、「青カビチーズ入門編としておすすめ。クリーミーなタイプで、青カビチーズに慣れていない人でも食べやすい。名前はカマンベールチーズとゴルゴンゾーラチーズを組み合わせた造語、フルーティでやや甘口のワイン、ビールに。」とのこと。一方、Bavaria Bluチーズは「バヴァリア地方産。ブルーチーズに慣れていない人にも。白カビ+青カビタイプとしてはドイツで最初に作られた。コクのある赤ワイン、ビールに。」とのこと。
BASFのタナベさん、貴重な情報有り難うございました。
で、
空港着は午後3時。
あと、数時間あるけど、ラウンジで赤ワインでもすすりながらメールでも書こうかと思っていたら、ANAのカウンターは出発3時間前にならないと開かない、と看板に書いてある。
もちろん、誰もいない。
そうですか。
と、一人うなずき近くのベンチに腰掛けて、とりあえずMacBookProを開いた。
待ちました。
どれくらいでしょうか。
5時40分頃にカウンターに人影が見えたのですかざす並んだ。
隣で先にチェックインしている日本人老夫婦がカウンターのドイツ女性に英語で何か言われているので耳を澄ませていると、
「アイスランドで大型の火山が噴火しました。到着が遅れ、そのせいで出発は2時になります。」
それを聞いてカウンター越しにお姉さんを真摯な眼差しで見て、
「明日の午前二時ですか?」
と聞くと、
「はい、そうです。」
とドイツ人らしくきっぱり言った。
嗚呼、
昨日ササベと一緒に帰ったらよかった。
なんで、噴煙の中を突っ切るくらいの勇気が持てないんだ、と根性ナシのANAのパイロットを恨みながら、とりあえずラウンジに来た。
あと6時間、何をすればいいのだろうか。
それよりも、成田に到着しても山形新幹線の最終は出た後で、東京に泊まらないといけないんだろうなあ。
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世界三大照明メーカーと言えばフィリップス、オスラム、そしてGE。
とくにヨーロッパでのフィリップスとオスラムの存在感はでかくて、今回の展示会でもこの二社のブースは群を抜いて大きい。
もちろん有機EL照明の開発にも力が入っていて、特にオスラムは今回のブースにも趣向を凝らしていた。
(写真)有機ELコーナー
(写真)内部にはたくさんの人
25枚の丸い有機ELパネルを張った鏡状のボードをユニットにして迷路のようにした有機ELコーナー。
オスラムのパネルは輝度が1000cd/m2と高くないので、主照明と言うよりは間接照明的な「見せる」照明。
有機EL照明の色の再現性の高さをデモンストレーションするための各種小物の展示も。
まず、
(写真)クレオパトラ
案内してくれた有機EL開発のリーダーであるカーステン・ホイザー氏に、これは本物か、とバカな質問をしたら、レプリカだよ、とマジメに答えてくれた。
ドイツ人だなあ。
(写真)高級ショップにいかがでしょうか。
(写真)有機EL付きの宝石箱もございます。
二年後には、輝度を上げていただき主照明に使えるレベルにまで高性能化お願いします。
いくらでもお手伝いしますよ。
で、
話は変わって、昨夜の夜はNEDOブースの設営から展示係員から撤収まで二週間近く滞在する元有機エレクトロニクス研究所の研究員、技術員のお二人を夕食にご招待。
なんでも、最初の二日間は設営のために完徹とか。
しかも食事と言えばパンとかソーセージだというので、栄養補給も兼ねて和食のお店に行った。
(写真)左がシマダさん、右がアベさん
(写真)旬のアスパラガス。ここでは冷やして酢味噌でいただいた。「こんどう親方」ならどう調理されるだろうか。
シマダさんは有機エレ研が3月に終了した後に、4月からは財団法人山形県産業技術振興機構(有機エレ研の親団体ね)に再就職し、県内の有機EL産業の普及活動をされてて、一方、アベさんはオーガニックライティング社に引き抜かれ、有機EL照明器具の開発に携わっておられる。
お二人とも山形県にとっては生きる知的財産のような方々だから、県内に残っていただいてよかったのだ。
でも、いきなりのドイツ長期出張は驚いただろうなあ。
明日は、フィリップス関連の紹介です。
昨日、火曜日の朝。
マンハイムからフランクフルトへ移動。
空港シェラトンホテルにチェックインしてすぐにフランクフルトメッセへ。
何を隠そう世界最大の照明展「Light and Building展」が開催されているのだ。
しかも、そこでNEDOブースとして我らが有機エレクトロニクス研究所の最新パネルが数百枚規模で展示されていて、他にもパナソニック電工やNECライティングなどがNEDOプロジェクトの成果を披露している。
で、これがそのNEDOブース。
基本的には東京で開かれたライティングフェアの内容と同じだけど、ブースの形状など今回の会場に合わせた。
(写真)世界最大、世界最高輝度、とにかく世界一。
(写真)バイヤーが殺到の図。
(写真)パナ電工コーナー。
(写真)演色性は世界一。
(写真)NECライティングの新作照明器具
(写真)これもNECのデザイン照明
世界中からのバイヤーや技術者、マスコミ関係者が多く見に来てくれて、具体的にいくら売ってくれるんだという問い合わせをいただいて、山形の有機EL照明の世界的な位置づけがよくわかり、需要の大きさも肌身で実感した。
夜は関係者と食事会。
NEDOの担当者の方々、デザインを監修されたツトム・オチアイ氏と伝統的なドイツ料理をいただきに町に繰り出した。
豚肉料理にビール、白ワインなどをグビグビいただきながら、NEDOプロジェクトの成果がいかに世界から評価されているかとか、某社の展示はしょぼいとか、ドイツ料理はもうかんべんしてほしいとか、ホワイトアスパラガスはおいしいとか、ドイツチーズはどこで買えるんだとか、わいわいがやがや皆満腹になるまで飲み食いした。
(写真)みんなワインが好きなのだ。
(写真)ジャパニーズ インゴ・マウアーのツトム・オチアイ氏
(写真)豚、豚、豚、とにかく豚料理なのだ。
で、お勘定になって計算したら一人25ユーロ。
おいおい、こんなに安くていいのか、なんて話しながら地下鉄の駅までぶらぶら歩きながら、途中、今時珍しいガス灯などを見学しながら帰った。
世界でトップを走ることの難しさ苦しさ、けど、そのご褒美の大きさに比べるとなんでもないよなあ、と思いながら眠りについた。
明日から各社のブースを紹介しますのでお楽しみに。
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(写真)取締役とともに夕刻からの食事会
現地時間の月曜日は、まずマンハイムの某世界一大きい化学会社で朝9時から午後3時まで研究の打ち合わせ。
途中、社員食堂で食事。
ボリューム大きく、毎日この食事は日本人にはチトきついと思う。
午後遅く、ハイデルベルグへ移動。
クルマで約40分ほど。
Innovation Labという山形の有機エレ研のような共同研究施設が立ち上がっていて、半径100キロ以内の企業を集めて有機エレクトロニクスの研究開発を進めるというのだ。
しかも、5年間で約60億円の予算が付き、しかもその約半分がドイツ政府が支出。
要するに、国がこの地域を有機エレクトロニクスで活性化するプロジェクトなのだ。
やるなあ、ドイツ。
山形なんて県が主体で国は側面支援だもんね。
だから、県の埋蔵金がつきたとたんに終焉を迎える。
でも、このドイツのプロジェクトは国と、地方自治体と、企業がベクトルの方向を一致させ、一体になって進むところがすばらしい。
外国企業でも参画できますかと聞いたら技術を持ち込んでいただければいくらでも参画可能です。
とのこと。
いやあ、研究開発の環境はドイツの方がやっぱりいいんだなあ、と妙に納得した。
日本ではまた事業仕分けなんてするそうだから、またまたプロジェクト中止なんていいだすんだろうなあ、きっと。
そうなったらみんなでドイツに行くしかないね。
じつは今回はこのInnovation Labの講演会に参加。
というか、講演を依頼された。
昨年から講演会を月に一度程度開かれていて、四半期に一度は外国から講師が招かれるとのこと。
その第一回目はケンブリッジ大のリチャード・フレンド教授で、二回目がこのアホバカ教授。
いやあ、フレンド教授と並べられるなんてなんだかお尻がこそばゆい、こそばゆい。
でもそんなに評価していただいて、ほんとに有り難い。
だいたい日本にいても誰にも尊敬されないし、大型国プロジェクトに申請しても採択されないし、やっぱりドイツに来た方がいいんじゃないかなあと思う今日この頃なのである。
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ANA。
食事はなかなか頑張ってる。
UAやルフトハンザはANAに比べると長旅の栄養補給だなあ。
それに、スチュワーデスさんが、これでもかっていうくらいに親切。
じっと目を見て、笑顔で話しかけるのでこのオレに気があるのかと思ったら、隣のオヤジにも同じ態度だったのでちょっとガッカリしたくらいなのだ。
もし、家庭でもこんな女性だったら亭主は死ぬまでハッピーなんだろうけど、実際には仕事の反動で家庭では寝転がってる亭主を蹴飛ばしてるんだろうなあ、
と期待したい。
午後遅くにフランクフルトに到着。
勝手知ったる我が家、というか我が空港。
待ち合わせ場所に行くと会社からのタクシードライバーが待っていた。
ベンツタクシーをぶっと飛ばしてくれてホテルへ。
このホテルは訪問する化学会社が経営するホテルで、サービスは抜群。
ミシュランにも推薦されるホテルなのだ。
夕刻に卒業生でこのドイツの化学会社に勤めるワタナベが迎えに来てくれて同じ会社の日本人スタッフと夕食へ。
名物のホワイトアスパラガスが出始めたということで、ちょっと足を伸ばしてその産地の伝統的ドイツレストランへ向かった。
前菜にいただいたアスパラガスにはうなったね。
太くて、ほどよい歯ごたえ、ほんのりとした甘みがあって、太いけど筋がない。
ホランデーズソーズがこれまたベストマッチングで、これだけでも十分満足だった。
お決まりだけど、ヨーロッパではどこの国の料理がおいしいかという話になって、フランス、イタリア、スペインが御三家だろうと意見は一致した。
じゃあ、世界三大料理はと言うことになって、フランス、中華、日本料理でしょうとこれまた意見は一致したんだけど、一般的には日本料理は三大料理には入ってなくて、フランス、トルコ、中華だそうである。
まあ、和食イコール寿司、天ぷら、すき焼き、だけじゃないと言うことを世界中の人たちに知ってもらえれば間違いなく世界三大料理に数えられると思うんだけど。
少々、白ワインがまわってきたところで、それじゃあヨーロッパ三大美人の産地はどこかと言うことになって、まずダントツの一番はフランス。
満場一致なのだ。
次いでスペイン、その次がトルコじゃないかと言うことになった。
不思議だけど、料理のおいしいところに美人が産まれるのだろうか。
じゃあ、世界三大料理に実質輝く日本料理。
日本の女性が世界三大美人として自慢できるかというと、見た目だけではあんまり胸を張れるようには思えない。
でも、ANAのスチュワーデスさんのように、笑顔で男性に尽くしてくれたらポイント大幅アップで世界一に燦然と輝けると確信するのだ。
そうは思いませんか、男性読者の皆さん。
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(写真)サンタモニカビーチ
首都圏で連続三日間三連チャンの講演を終え、帰宅したのが昨日金曜日の夜。
で、今、土曜日夜には東京のホテル。
明日からドイツ出張なのだ。
嗚呼…
講演会三連チャンの二連チャン目は、ディズニーランドのシェラトンホテルで開催されたディスプレイ関連会社の社長さん方が集まる超VIP会議。
特に液晶関連ね。
そこで、有機ELディスプレイがいかに素晴らしいかという話をさせていただいた。
液晶市場を韓国と台湾にとられた今となっては、いち早く有機ELテレビを市場に投入して差別化を図るべきなんだけど、国内のディスプレイメーカーの社長さん方は腰が引けてる。
まあ、サラリーマン社長だもんなあ。
懇親会では、もし1000億ほど管理人にホイっと貸してくれる奇特な金融機関があれば求職してでも有機ELディスプレイ生産会社を立ち上げて、サムスンに勝ってみせると息巻いた。
ホント、策はあるもんね。
ちなみに、ディズニーランドのシャラトンにはLANがない。
そして、自宅のLAN不調。
ということで、この2〜3日ネット難民となっておりました。
バカブログをアップできずにすまんすまん。
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アメリカから帰ってきたと思えば、きょうは東京で講演会。
厳密には神奈川県だけど。
ベンチャー支援機構TSUNAMI主催のフォーラムで産官学連携に関して講演させていただいた。
会場のKSPには300人を超える聴衆がぎっしり入っていて、講演させていただいてとても気持ちがいい。
待ち時間に担当の方にKSPのことを聞いたら、神奈川県はとてもベンチャーにやさしい県だと言うことがわかった。
立ち上げ時の支援が充実していて、ベンチャー設立は山形より神奈川の方がいいのではないかとついつい思ってしまった。
山形県庁もこちらで勉強された方がいいと思うんだけど、地方自治体としての規模が全然違うから、結局はインセンティブで負けるのか。
知恵を絞るしかないのだ。
がんばらんと東北はこれからも沈み続けるぞお。
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ここのところ、プロジェクトで新規に採用した研究員や技術員が続々と着任しているけど、きょうも朝から夕方まで面接があった。
面接では履歴書や論文リストではわからない人柄や隠れた研究能力などがよくわかり、結局はみなさん個性豊かで、予算さえ十分あれば全員雇いたいと思った。
夕刻からは外部審査委員の京大の梶先生を「旬采こんどう」にお連れして旬のおいしいところを召し上がっていただいた。
前回お見かけしたときよりも引き締まった顔をされていたので、ダイエットですかと聞いたらそのとおりだったので、それはいけないと思いお酒をたくさんおつぎした。
一人だけやせるのはずるいのだ。
奥さんごめん。
少々酔われたのか、携帯で撮られたマル秘の写真を見せていただいたら某氏が女性の隣でニタついていた。(名誉のため名前は伏せますが。)
人は見かけによらないなあ。
梶先生、お疲れさまでした。
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(写真)本日の朝食。サンタモニカのクレープ屋にて。
午後5時半に成田空港着。
成田エクスプレス、山形新幹線と乗り継ぎ、午後9時半に米沢駅到着。
ホームで髪の長い若い女の子が満面の笑みをたたえて手を振るので、オレじゃないよなあ、後ろのひとに手を振ってるんだろうなあ、と思ったけど、よく見たらこんどうの副料理長の里美さんだった。
手には大きな買い物袋を提げていた。
駅前からはタクシーで帰宅して、シャワーで汗を流して、録画しておいた「竜馬伝」と4月2日放送のNHKの有機EL番組を見た。
「竜馬伝」の演出家は「天地人」よりも能力が数段上のようで、ストーリーのテンポもいいし、役者もいいし、番組がおもしろい。特に、映像の作り方がそれはもう圧倒的に素晴らしくて、とくに光の使い方が芸術的だなあといつも思う。
ああいう風に天地人も作って欲しかったんだけど。
NHKの有機EL番組は、いつか詳しく紹介したいけど、ディレクターの切り口が鋭い。
いやあ、さすがNHKは民放とは違うなあ、と感じた。
これ、全国放送していただいても興味を持ってもらえると思うんだけど。
山形県庁、ちょっとは反省したかなあ。
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(写真)朝のサンタモニカ
ただいまLAX。
ロサンゼルス国際空港。
ホテルからタクシーで移動。
渋滞もなく、問題ない。
早めに着いたので荷物チェックも楽々スルー。
ユナイテッドのラウンジでこうやってネットができるけど、ほんとに便利になったもんだ。
このままSkypeを使えば、ほぼタダで国際電話もかけられるもんね。
で、
昨夜のこと。
食事の後でYang教授がホテルまで送ってくれるのでチバと二人で乗り込んだ。
車中での会話。
ヤン教授「チバ、もう落ち着いたかい?」
チバ「はい。テレビも買いました。19インチのLEDテレビが2万円だったんですよ。」
キド「それは、液晶や。バックライトがLEDなだけや。」
チバ「はい、そうでした。ただ、毛布がないので寝るとき寒いです。」
ヤン教授「ええっ、毛布ないの?ベッドはあるの?」
チバ「はい。ベッドは買いました。でもロサンゼルスは暖かいと思って毛布はまだ買ってないんですよ。」
キド「あのね、昼は暖かくても夜は涼しいの。路上のホームレスだって毛布くらい持ってるんやから、買ってくれ。」
チバ「はい。わかりました。」
ヤン教授「うちのガレージに毛布があったかも知れないよ。他に足らないものはないかい?」
キド「ガールフレンドですかね。」
ヤン教授「ああそう、彼女がこっちに来るんだ。」
キド「違う違う、現地で金髪の彼女が欲しいんだって。」
(一同笑い)
チバ「先生、ブログでそんなこと書かないでくださいよ。」
キド「問題ない。」
チバ「ボクも早く英語がうまくなって、Thank youって言われたら、自然にYou are welcomeって言えるようになりたいです。」
キド「問題ない。」
半年後が楽しみやなあ。
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お昼前にUCLAのYang教授がホテルまで迎えに来てくれた。
まずは再会を祝して中華レストランで飲茶。
なんのこっちゃ。
LAの中華はNYには負けるけど、横浜中華街の観光客向け料理よりははるかにうまい。
ダイエット中なんだよ、と言っても今日はお休みしろと言うので、ちょっと気を緩めてプリプリのエビ餃子なんかを頬張った。
丘の上の高級住宅街のご自宅に連れて行ってもらい、奥様とお坊ちゃまにご挨拶。
と言っても友達なんだけど。
坊ちゃまは、きょう注文したiPadが届くとあって、朝からずっと家で待っているのだけど、なかなかこないのでやきもきしていたけど、午後2時過ぎにUPSの配達員がドアベルを鳴らした。
そのiPad、実物を初めて見て、さわったけど、
なんてセンスがいいんだろうなあ、アップル。
なんでこういう発想がないんだろうなあ、ソニー。
(写真)得意満面のジョナサン・ヤン氏
3時のコーヒーにWestwoodのカフェに出かけて、カプチーノをいただき、大学研究室へ。
そこで、チバが合流して共同研究の打ち合わせ。
こういう内容で実験して半年で二報は論文にまとめましょうと言うことで話しはまとまった。
もちろん内容はここでは書けない。
夕刻から和食レストランへ。
刺身とか、天ぷらとか、豚の角煮とか、カリフォルニアロールとか、チバが一人で一杯食べた。
で、
今回の渡米は共同研究の打ち合わせだけじゃなくて、教授の値段について調査するのも重要な目的。
なにせ、JSTの「地域卓越研究者戦略的結集プログラム」は、一流の研究者を待遇の交渉で引き抜いてドリームチームを作るプログラムなので、まず敵を知らなければ戦略が立てられないのだ。
そこで遠慮なく聞いたのが、まず、UCLAの場合の教授の給料。
これは学部長との交渉で決まる。
外部資金獲得額、論分数、学生数等々が考慮され、一流かつ有名な教授だと年2000万円から2500万円ほどだとか。
3000万円を超えるのはめったにない、とのこと。
(1ドル100円計算ね)
確かUCSBに日亜化学から移籍された中村修二教授も2500万程度だったと当時報道されてたと記憶してるんだけど間違ってたらごめん。
しかし、それに比べて自分の給料はあまりにも低いなあ。
そして、移籍した場合のスタートアップ資金は一流なら一億円。
これで装置を買ったりして研究室を整えるワケね。
ノーベル賞クラスは以前5億円というのがあったそうだ。
だから、これも交渉次第なんだろう。
山形大の場合は、確かほとんどゼロだったように思う。
ちょっと寂しい。
あと、移籍の際に考慮するのは住環境、大学のレベルなど。
住環境に関しては家族、特に奥さんの意見が重要で、Noと言えば、移籍話は即なくなる。
アメリカでも人気があるのはカリフォルニアと東海岸らしい。
大学のレベルが低いと学生のレベルが低くて研究が進まないので、これも重要なポイント。
ということで、米沢に欧米からトップクラスの研究者を呼ぶにはどういう準備がいるかというと、
・給料は最低でも年3000万円を定年まで支給する(極東の島国でさらに米沢みたいな山奥に来てもらうことを考えると5000万は提示した方がいい)
・スタートアップ資金は最低1億円(ちなみにうちの研究室の場合、再構築には5億かかる)
・部下となる准教授、助教のポストも最低でも各一名づつ提供
・研究室の広さは最低1000平米準備(しかも賃貸料を取ったりセコイことはしない)
・美人の秘書をつける
・米沢を外国人が住みやすい環境に変える
などなど。
他にもトップクラスは研究費を年に2〜3億は使うので、それが国内で確保できるかどうかも重要なポイントとなる。
だから、単に大学や地方自治体が受け入れ準備を整えるだけじゃなくて、国もそのような一流研究者を受け入れる制度を整えないといけない。
まあ、いずれにしても今の自分のポジションが、アメリカのスタンダードからすると極めて低いものであっていかに冷遇されてるかということを改めて実感した。
きっとUCLAから誘われたら、断れないなあ。
ミイラ取りがミイラになる、ってまさにこのことか。
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Ocean Avenue Seafood, 1401 Ocean Ave., Santa Monica, (310) 394-5669
日頃の行いがよいので飛行機は順調で、予定よりも1時間近くも早く到着した。
機内では本を読もうと思ってたんだけど、結局は映画を見て赤ワインを飲んで、ずっと頭の中がもうろうとしていた。
あいかわらず意志が弱い。
サンタモニカのホテルにチェックインしたのは午前11時頃。
昼食後ビーチを散歩したりウィンドウショッピングしたら疲れたのでしばしお昼寝。
今回は2泊4日の強行スケジュールなので、時差ボケは解消せずに日本時間で過ごすのだ。
夕刻からは、先月からUCLAに来ているうちの博士課程の学生のチバを呼び出して様子を聞いた。
彼はこれから6ヶ月ほどYang教授のところに滞在して共同研究を進めるんだけど、研究の話はせずにこの一週間のできごととか、困ったこととか、ハンバーグは日本よりおいしいとか、ピザはもう飽きたとか、キャンパスには金髪のお姉さんが少ないとか、言った。
山形のチバの彼女、
心配してね。
でもまあ、初めての海外生活で、英語の社会で、個人主義で、ヘタすりゃ閉じこもりがちになるかもしれない環境で、彼は社交的で積極的なので大丈夫だなあ、と少し安心した。
で、今回のミッションはYang教授との打ち合わせ。
何を隠そう、山形大は昨年度からスタートしたJSTの「地域卓越研究者戦略的結集プログラム」に選ばれている。
簡単に言うと有機半導体の世界的研究拠点を作るために「ドリームチーム」を作るわけね。
で、Yang教授はその卓越研究者の一人なのだ。
4月中旬からはお弟子さんのHong博士がまず山形大に移籍し、有機太陽電池の研究をスタートさせる。
山形大は有機ELのみならず、有機太陽電池でも世界一の研究拠点を目指すのだ。
そんな、ドリームチーム。
関係する新任の准教授や助教、研究員や技術員の方々もぞくぞくと集まっていて、先週4月1日はそのキックオフ飲み会も開いた。
有機エレ研からも研究員や技術員がごそっと移籍し、基礎研究のみならず実用化技術のレベルも大幅アップ。
それに、テニュアトラックプログラムで採用したヨコヤマ助教やマスハラ助教も連携研究者として加わり、一気に10名近く増えた。
(写真)ナカヤマ君、だめだよ寝てちゃあ、と起こそうとするマスハラ君。親に似たのか暴れん坊将軍ぶりをすでに発揮。
すごいなあ、山形の有機半導体、と我ながら感心しつつ、夢がふくらんだ。
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