ポテトチップスに発がん性物質? アクリルアミドの話
ニオイはとってもおいしそうなのに食べると紙食ってるみたいなポテト。
居酒屋の冷凍ポテトフライは時々苦いからほとんど食べないんだが、
すんごく好きな人いるよねー。でも食べないほうがいいかもよって話です。
2003年頃の話だったかな。
某D社で「アクリルアミド」という物質が話題になった。
この物質は、ポテトチップスやフライドポテト、パンなど
炭水化物を油で揚げた際に生まれる物質である。
1997年にスウェーデンの環境汚染により見つかった物質で、
詳細は農水省のHPに詳しい。
2002年に日本では「薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会毒性部会」
で報告がされた。この議事録、とても興味深い。
どうでもいいけど、国の議事録ってこんなんなんだーって感じだ。
某D社で話題になったのは、発がん性の可能性があると言われている
「アクリルアミド」という物質がある、という話だけだったかもしれない。
ポテトチップスなんて食べないからいいやと思ったことしか覚えていない。
そうしたら、2013年の12月に、農水省からこんな指針が出た。
食品関連事業者向け「食品中のアクリルアミドを低減するための指針」
http://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/acryl_amide/a_gl/sisin.html
アクリルアミド、継続中だったのだね。
ってことで調べてみた。
アクリルアミド
「アミノ酸の一種であるアスパラギンと還元糖であるグルコースや
フルクトースを多く含む食品は、高温で調理した場合に
アクリルアミドが生成しやすいと考えられています。
これまでの報告で、
特にアクリルアミドが多く含まれていた食品は、ポテトチップス、
フライドポテトなどのじゃがいもを揚げたスナックや、
ビスケットなどの小麦を原料とする焼き菓子です。
商業的に製造された加工食品だけでなく、
家庭やレストラン等で調理された食品からも検出されています」
農水省HP 「アクリルアミドが含まれている食品」から引用
上記HPに掲載されている数値だけ見ると、
ダントツでポテチやフライドポテトの検出量が多く、
インスタントコーヒー・代用コーヒー(なんだ?代用コーヒーって?)
ケーキなどの小麦製品もかなり高い。
2002年に日本で行われた毒性部会の調査の数値では
「かりんとう」や「ほうじ茶」の数値が高かったが、
この表はコーデックス委員会で報告されたものなので、
かりんとうは含まれていないのであろう。日本のお菓子だもんね。
国際がん研究機関は「ヒトに対しておそらく発がん性がある物質」
と、アクリルアミドを分類している。
さらに、FAO/WHO合同食品添加物専門家会議(JECFA)は、
ヒトの食品からのアクリルアミド摂取が、神経の形態変化や
発がんを引き起こす懸念があると評価し、食品中のアクリルアミドを
低減するための取組みを継続すべきであると2005年に勧告した。
JECFAは、2010年にも最新データを元に同様の評価を与えている。
EU、米国、中国、韓国では、アクリルアミドを低減するため、
けっこう積極的な取り組みを行っているらしい。知らなかったなー。
ということで、農水省では食品製造事業者に対して指針を出した。
なぜこのタイミングで? というのは不明である。
指針は「できるだけアクリルアミドの生成を少なくするような対策」であり、
例えばでんぷんの少ない芋をポテチに使えとか(でんぷん=糖だから)、
焦がすなとか、高温で揚げないとか、ご家庭でも簡単にできる対策である。
わたくしはもうポテチをバリバリ食べる年でもなく、ポテトフライも食べないが、
ポテチがめっちゃ好きとか、飲み会でポテトフライを毎回注文する等の人は
2回に1回くらいにしたほうがいいかもね。
ポテトチップスとポテトフライという一部の人々が大変好むもの、
購入する加工品だけでなく、自分ちで作るものに対しても
生成されるのがアクリルアミドの特徴である。
というか、自分ちで糖度の高い芋を揚げちゃうとかのほうが
リスクが高いってのが他のものとは全然違うところだ。
「買わない」じゃなくて「作らない」という選択が必要ってことか。
世の中にはいろいろと不安のタネが尽きないのであった。
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