秋月電子 Sharp 6インチ液晶用ケース (CGシリコン 2560x1440)
秋月電子で販売されている、Sharp液晶キット用ケースです。
こちらは6インチ用ケースの紹介になります。
7.9インチ・5.5インチ用のケースの紹介は下記になります。
秋月電子 Sharp 7.9インチ液晶用ケース (IGZO 1536x2048)
秋月電子 Sharp 5.5インチ液晶用ケース (CGシリコン 1920x1080)
液晶・基板調達先
中身の部品は、秋月電子さんから購入可能です。
SHARP 6インチ高精細CGシリコン液晶パネルセット 1440×2560ドット ラズパイ用
[LS060-CGS-LCD-SET]
外形・デザイン
透過ケースとしてはいつものです。
特徴
知ってるよと言われそうだけど、基本的な事。
短く書こうとしても、逆にくどい気が…。
- フレーム幅は強度保持を考慮して6mm~8mm。
- M3ボルトを使用することで、締結強度を保持しています。
- 座繰り処理を行い、アクリル内にボルト頭を埋め込んでいます。
- ナットレス設計で、アクリルにタップ処理をしています。
マウントについては。
- 三脚ネジ・Vesaを用いたマウント接続が可能。
- 本体側の三脚接続に、ステンレスナットを使用。(1/4-20 UNC)
- 金属ナットを使用しているので、しっかり締結出来る。
設計・強度について補足すると。
- 試作品を破壊して、強度を確認済みです。
- 6箇所にボルト・タップを配置。アクリルがたわんだり、めくれるのを防いでいます。
- 封入したような一体感・透過感を保つため、部品形状に合わせたカットを行っています。
※新品アクリルのため保護紙を剥がした後、アクリル同士が密着しやすい状態になります。
アクリルが密着すると虹色のモアレが出ますが、7日程度で密着が収まります。
機能追加・改良 (以前の7インチ比)
以前の7インチと比較して。
他のケースで採用済みの機能や改良を盛り込んでいます。
- ケース厚を16mmから14mmに薄型化。
- スイッチパーツを大型化、連結式に。
- 三脚ナットを本体内蔵、本体のみで三脚使用可能。
- Vesa部品はナットレス、5mmアクリル一枚で扱いやすく。
扱いやすさを重視で、シンメトリー・フラット形状にしています。
ケーブル取り回し方向は好み・環境によって違ってくると思います。
最背面に凹凸があると設置がしにくく使い勝手が悪くなるので、左右・上下対象にしています。
コネクタ接続部切り欠き
基板・コネクタを内側に寄せてあります。
正面から見た際にコネクタ・基板が目立たないようにしています。
コネクタ周囲を基盤形状に合わせてカットしてあります。
基板の外部露出を抑えると共に、部品の一体感を出しています。
スイッチ
ケース上からスイッチを操作出来るよう、仲介するパーツを設けています。
幅のある5mm厚アクリルから切り出した部品を使用しています。
操作性を良くするため、部品は大型・連結式になっています。
コネクタ周囲にも改良を加えて、誘い込みを設けて操作しやすくしました。
スイッチ部品は楔形状にして、内部で引っかかるようになっています。
ひっくり返しても脱落する事はありません。
連結部分の中央部に凹みを設けています。
2つのスイッチのどちら側に触れているのか、触感で判断しやすくなっています。
上記画像は別ケースですが、参考に。
スイッチ部の高さは、ケース外装部から若干低くしています。
また、コネクタ周囲に隙間を設けてあります。
この誘い込みを設ける事で、正面から背面に手を回した際。
スイッチがどこにあるのか、触感で探りやすくなっています。
"誘い込みの隙間"は、最背面の一枚下のレイヤーで隙間を埋めてあります。
接触機会の多いスイッチ部の露出は抑えて、少しでも汚れが入らないようにしています。
※基板コネクタ側で既に露出しているため、防塵としては気休めですが…。
ケーブル
ケーブル経路に合わせて、アクリルをカットしてあります。
液晶側FPCを経路に合わせて折ることで、丁度良く収まるようになっています。
ケーブル上にある部品の凹凸についても、アクリル側をカットして合わせてあります。
部品が押し込まれることが無いよう、干渉部分のアクリルをカットして逃す場所を設けてあります。
また希望があれば、短い60mm長のケーブルを別途提供致します。
短めのケーブルで、織り込んだ際の余剰を少なくできます。
折込時に上手く出来るか不安があったり、テストしてから設置したいなど。
事前の練習や予備が欲しくなると思うので、2枚セットで提供致します。
ポリカねじ
要望があれば、透明なポリカ皿ネジも提供可能です。
標準はステンレス皿ボルトになります。
アクセントや清潔感を重視する場合、標準のステンレスを。
アクリルとの一体感を重視する場合、ポリカネジが合います。
ネジ・スペーサー
ネジの長さが余るため、ワッシャーを挟んで基板を固定します。
ネジ長の合う規格品(ポリカネジ)が無かったため、ワッシャーを挟んで調整します。
ポリカネジの規格品のネジ長が4mmになります。
アクリル厚が2mm・基板厚が1mmとなり、ネジ長さが1mm余ります。
3mm長のネジがジャストなのですが、規格品が4mmしかありません。
金属系を使えば3mm長のネジがあるのですが、透過ケースのため美観を重視。
透明なポリカねじを使うため、ワッシャーを挟んで固定することにしました。
三脚ナット内蔵・Vesa部品別体
三脚ナットは本体側に内蔵してあります。
マウントパーツが不要になり、以前の物と比べて扱いやすくなっています。
本体だけで三脚を使えることと、本体側薄型化を目的に。
三脚穴の中心軸保持とVasaマウントは別体として設計することにしました。
三脚穴は本体側のスペース上の問題で、ナットは中心軸からずれた位置に配置してあります。
中心軸からずれていると設置時の重量バランスがずれてしまうことや、
保持・設置安定感が落ちる、縦横を切り替えた際に表示の中心が異なってしまう問題があります。
保持・設置安定感への対処としては。
金属ナットを使用しているので、しっかり締結して位置を変えても安定した保持が可能です。
中心軸をどうしても保持したい場合。
別体のマウントパーツの方で中心軸を取れるようになっています。
別体のVesaマウントパーツに設けた三脚タップ部分は、ケース中心軸にタップを配置してあります。
オプション扱いになりますがマウントパーツを使えば、中心軸上に設置することが出来ます。
Vesaは別体式の部品として、オプション扱いになります。
マウントパーツ側は締結部分をタップで設けてあるので、ナットが不要になりマウント側も薄くなりました。
別体にしてオプションとして扱うことにした理由は…。
三脚の利用頻度が高く、Vesaは常用・頻度が低いこと。
三脚ナットだけなら本体側に内蔵出来るスペースがあったこと。
逆に本体側にVesaナットを収めるスペースが無かったため、Vesaのみ別体にしました。
Vesaマウントパーツ
上記した通り。Vesaは別体になりましたが、部品構成が代わった事で、使い勝手が向上しています。
ナットが無くなり、5mm厚アクリルの一枚構成になったことで扱いやすくなっています。
ナットレス化のため、アクリル自体ににタップを設けました。
厚みのある5mm厚のアクリルにタップを設けて、ネジ山数・締結強度確保しています。
金属ナットに比べて強度が落ちますが、以前制作したケースでタップでも十分な強度を得られることを確認済みです。
5mm厚アクリルを使っている事で、質感も向上しています。
上記した通り。マウントパーツ側の三脚穴は、中心軸に合わせてあります。
どうしても中心軸に合わせる必要が有る場合、マウントパーツを使用すれば解決出来るようになっています。
マウントパーツはスイッチを避ける形状になっています。
マウントパーツを使用してもスイッチが押せるよう、干渉を避けてあります。
スイッチと同じサイズでは押した際に指が干渉するため、大きめに切り込んであります。
以下は参考画像。マウントパーツ接続時の外装状態。
以前と比較して、背面の野暮ったさは薄れたと思います。
FFC折り返し
上記しましたが、基板間のFFCケーブルは基盤下に隠蔽出来るようになっています。
付属のケーブルでも収まるよう、大きめに設計してあります。
まずは副基盤の方にケーブルをセット。
主基盤の方にも接続して、余剰分が下側に出るようにします。
余剰分を基板の下に折り込んで、軽く折り跡を付けます。
ここでしっかり織り込もうとしても、まだ折込が足りない状態になると思います。
一端ケーブルを取り外して、しっかり折り込みます。
最終的に織り込んだケーブルをセットして完了です。
浮き上がりが収まらない場合、液晶側を押しこんでしまう事があります。
その場合、両面テープで基板側に接着するか。
折込方向を逆にして、基板上に余剰が来るようにして下さい。
余った画像
詳細の参考になるかもしれないので、残しておきます。
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