改良版・4k・15.6インチ液晶用ケース
4k解像度・15.6インチ液晶キット用のケースです。
スイッチ基板が変更になったため、それに合わせて改良・修正をしました。
中身の4k 15.6インチ液晶の詳細。
以前の 4k・15.6インチ液晶用ケース。
外形・デザイン
基本は以前通りの透過型アクリルケースです。
以前のものをベースにして設計を変更・改良しています。
サイズ・重量
液晶・基板込みの寸法です。
外形サイズ: 382x 242x26 (mm)
重量:1465g (液晶・基板部品込み)
液晶部外形サイズ:382x 242x12 (mm)
特徴
以前と共通の部分。いつもの所です。
- フレーム幅は強度保持を考慮して6mm~8mm。
- M3ボルトを使用することで、締結強度を保持しています。
- 座繰り処理を行い、アクリル内にボルト頭を埋め込んでいます。
マウント関連部分。
- 液晶固定はスペーサーを用いてフロート化
- 三脚ネジ・Vesaを用いた設置が可能。
- 三脚・Vesa接続にはステンレスナットを使用。(1/4-20 UNC)
設計・強度について補足すると。
- 試作品を破壊して、強度を確認済みです。
- 放熱用スリットを設けて、液晶の発熱上昇を抑えています。
- 封入したような一体感・透過感を保つため、部品形状に合わせたカットを行っています。
- 接続中のケーブルが邪魔にならないよう、コネクタを中心・側面側に配置しています。
※新品アクリルのため保護紙を剥がした後、アクリル同士が密着しやすい状態になります。
アクリルが密着すると虹色のモアレが出ますが、7日程度で密着が収まります。
機能追加・改良
スイッチ変更に伴って改良を始めたのですが、せっかくなので。
他のケースで設けた改良・機能を追加しています。
- スイッチ部品変更に伴った設計変更
- 内部ケーブルの配置・組み立て性の向上
- 5mm厚アクリル使用による質感の向上
- レイヤー部品・点数削減、積層枚数の削減
- 以前比で厚みを1mm削減 (27mmから26mmに)
スイッチ
スイッチ基板がタクトスイッチになったため、設計を変更しました。
以前はタッチセンサー式でしたが、部品変更に伴い、ケース・ユニット部分を作り直しました。
ケース上からスイッチを操作出来るよう、仲介するブロックパーツを設けています。
スイッチ部品は楔形状にして、内部で引っかかるようになっています。
ひっくり返しても脱落する事はありません。
ブロックパーツは2つの部品で構成されています。
光量設定up/down側は連結式で、電源on/off側は単独パーツになります。
光量操作時、up/down操作を行き来して調整すると思うので、連結式にしています。
連結型の部品は中央部に凹みを設けているので、どちら側か触感で判断しやすくなっています。
パーツは幅のある5mm厚アクリルから部品を切り出して使用しています。
スイッチ部は周囲から一段高くした位置になるよう誘い込みを設けてあります。
高さの違いでの触感で、ボタン位置を探りやすくしてあります。
誘い込みの隙間は、最背面の一枚下のレイヤーで隙間を埋めてあります。
隙間を埋めて置くことで、頻繁に接触する操作部から内部に汚れが入らないようになっています。
ケーブル
ケーブルを綺麗に収められるよう、基板間のケーブル配線を変更しました。
ステップル形状のケーブルホルダー設置を使い、ケーブルを固定する形になっています。
オプション扱いの『長さ調整済みケーブル』を用いれば、最短距離で配置出来るようにしています。
5mm厚アクリル
背面ユニット部は、5mm厚のアクリル中心に使っています。
美観と質感の向上と、構造強度が向上しています。
部品点数の削減にも繋がり、組み立てやすくなっています。
液晶として使っていると背面なんて見えもしないのですが…。
厚みのあるアクリルを使うことで、アクリルの質感・強調感が出てるようになっています。
5mm厚を用いたことで強度が向上したため、美観重視で片持ち形状にしています。
片持ちは根本への負荷が大きく、細長い部分は特に折れやすくなるためこれまで出来ませんでした。
透過ケースだと部品点数が枚数増えたり、分割箇所の継ぎ目が見えると美観を損ねてしまいます。
そのため厚みのあるアクリルを使い、部品点数の削減と美観を向上させました。
放熱・液晶固定
ここは以前通りですが。
液晶はスペーサーを介して、ケースから浮かせて固定しています。
液晶から出る熱を排出するため、背面部に放熱用のスリットを設けています。
前面側は防塵のためスリットを設けていません。
前面側は液晶とアクリルの間に内部空間を持たせて、温度の上昇を抑えています。
内部への空気流入が多いと、塵・埃が前面側に周り込みやすくなります。(液晶が汚れれる)
そのためスリットはピンポイントの冷却をメインにして、半密閉構造を維持しています。
放熱性は夏の暑い時期に長時間使用をして、温度影響と動作の確認をしました。
日中・空調無し・外気温・室内でもって7日使用。支障がないことを確認しました。
前面側は液晶とアクリルとの間に2.5mm程度の空間を設けています。
その空間に熱を拡散性させて、そこから前面のアクリル全体に熱を分散して、ゆるやかに放熱しています。
スリット箇所は3mm板厚アクリルを切り抜いてスリットを設けています。
細長いので脆そうですが、指で押し込んでも曲がりませんし。
爪で押し込んでも、爪の方が割れるくらいの強度があります。
コネクタ部カバー
コネクタカバーは圧入して組み立てる構造になっています。
ケース側に設けたスリット部に対して、コネクターカバーを圧入します。
カバー部品の板厚はスリット部分よりも -0.1~0.2mmほど狭めています。
ケース側に圧入して部品が噛み込み事で、部品を保持しています。
スリットが狭い分入れにくい時があります。
その際はカバー側のエッジをカッターで剃って落とりたり。
シリコンオイルを塗ると挿入しやすくなります。
圧入する力加減が分かりづらい、破損する懸念があると思います。
そのため、予備部品として2枚添付します。
上記のは以前のケースですが…。
DCコネクタ周囲は短いプラグに対応するため、開放部分を大きく作っています。
短いプラグの場合、2mm厚のカバーが間にあると挿入の妨げになるため、カバー側の開放を大きく取り、プラグカバーごと差し込む形でもって、挿入長を保っています。
三脚・Vesa
ケース背面側には三脚固定用とVesa固定用のナットを設けてあります。
画面を回転させた際に中心軸が動かないよう、ナット類はケース中心部に設けてあります。
金属製のナットを使用しているので、強い締結強度を得られます。
ポリカねじ
標準はステンレス皿ボルトですが、要望があれば透明なポリカ皿ネジをお付けします。
アクセント・清潔感を重視する場合、標準のステンレス。
アクリルとの一体感を重視する場合、このポリカネジが適していると思います。
問題が一点ありまして、ポリカネジを使う場合、ネジ長が余るので一部カットする必要があります。
カットが必要な場所はケース下部・3箇所になります。
この部分に必要ば14mmがポリカネジの規格品に無いため、15mmネジを添付します。
1mm程度突き出しが出るので、気になる場合はネジを削ったりカットして使用して下さい。
余った
蛇足
とりあえずこんなところで大丈夫かな?
今回、スイッチ基板が変更になって、時間がかかった理由。
別の基板を使うか決め兼ねていました。
今回採用したスイッチ基板。
最初に入手した物はハンダ付けが甘く、スイッチが破損したため採用をためらっていました。
5つ調達して、タクトスイッチのハンダ付けが悪いものが、2つほどありました。
そのため別の基板を用意していたのですが…。
結局それ以後に入手したものは改良されていて問題が払拭されたので、今回の部品を使うことにしました。
別の基板でも検討していたのですが、その基板がごっそり余ってしまいました。
この部品が30個ほど入手した後に、問題払拭されたロットが届いたので無駄になりました。
他の部品でも似たようなことがあって、その後。2.5k13.3インチTP用に使うことも考えたのですが、そうしたら今度は2.5k13.3インチTPのほうも部品を変更することに。
この基板は使い道が全く無くなってしまいました。
計31個。いずれ使う事があるかな…。