今回のテストでは、Adobe Fonts版のほうが後で出てるってこともあるので、「Windows 10環境のMORISAWA PASSPORTでデータ作っておいて、別のWindows 11環境とmacOS 13でAdobe Fontsのヒラギノフォントをアクティブしてない状態で開く」ってことでやってみました。確認に利用したのは共通してIllustrator Ver.27.4.1。
用意したデータは下記の状態で、オプティカル設定をしたうえ、その状態で下位レイヤーにアウトライン化して色付けたものを敷いてます。
そしてWindows 11環境に持っていって開いてみると……。
フォント部分は代替フォントの強調表示状態になって全部小塚ゴシックで見えてるのがわかります。
そして同時に「環境にないフォント」のウィンドウが開いてますけど、そこでヒラギノの一部については「Adobe Fontsから入手可能です」と記載の上で、チェックがONになってます。
なのでそのまま「フォントをアクティベート」ボタンを押すと……。
同期が行われ、フォントがアクティブになった時点でウィンドウが閉じ、該当部分がAdobe Fontsのヒラギノフォントで表示されました。
今回の場合は明朝と角ゴシックがそれぞれ2書体ずつの提供なので、ちょうどその部分が実際に置き換わったことに。
そして拡大して見ても、特に違いなどはなさそうな感じで、アウトライン化したものがずれて見えることもない状態に。
ということで問題はぱっと見ではなさそうな感じなので、次はmacOSのほうで開いた場合を。
Windows環境とは異なり、すでに見えてるアートボード部分についてはすべてが代替フォントでの表示ではなかったりします。
もちろん「環境にないフォント」のウィンドウが開いてますけど、「フォントをアクティベート」ボタンも押せる状態になっていないわけなので、同期チェックも入ってないということになります。
なのでふつうに閉じるボタンくらいしか押せないことになるわけです。
そしてWindows環境と同様に拡大しての確認をしてみると……。
アウトライン部分との差がはっきりと。
なので食い違いが出ている、ということに。
これは結構簡単な話で、ヒラギノフォントのサポートページに書いてある件と同じだったりします。
OS X El Capitan(10.11.2)搭載のヒラギノフォントと弊社製品版フォントについて
今回の場合は「macOSの場合はOSに付属しているものがあり、製品版やMORISAWA PASSPORTとの互換がない部分があるうえで、Adobe Fonts提供分は製品版相当なので、macOS版とは完全な互換があるわけではなく、そして自動アクティベーションとしてもAdobe Fontsの反応がなく、Adobe Fonts分はmacOSでは使えない」ということになるかと。
実際にアクティベーションしても下記の状態なので、利用できないという……まあ、macOSでは製品版やMORISAWA PASSPORT分も利用できないのでそれと同じだったりするわけですけど。
ともあれ、Adobe Fontsで提供されてもOS間の互換性があるわけではないってことになるので、「同名で警告なく開く別物フォント」として気を付けて利用するしかないだろうってところです、はい。
少なくともデータ開くときはBridgeとかで作成バージョンとともにOSバージョンも判定してからデータ開くのに臨んだ方がいいですね、はい。
下記でも濁点・半濁点の件は触れてたりするわけだけど、その細部が利用に影響することもあるとは思うわけだけどなあ……。
ヒラギノフォントがWindowsでも使いやすく! Adobe Fontsに“追加”の裏側 【+Digital】
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