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CS6は7度終わる(追記あり)

とりあえず今日、Twitterに下記の件を垂れ流しました。


「 Creative Suite 6および Creative Cloud サブスクリプションの最初のバージョン(10年以上前のソフトウェア)をご利用のお客様へ:ログインサポート終了のお知らせ」について



いやまあ、でもCS6って本来はとっくに終わってますからね、本当に。しかも何度も。


※ちなみに今回、以降のページで異様に縦長のスクリーンショットを何点か用意してますのでご了承ください。

まあ、今回はある程度スクリーンショットをくっつけつつ(アップロード容量制限でバラシてるのもありますけど)、できるだけ時系列に沿っていろいろ記載しておきます。
とりあえず最初に上げたページのものとかTwitterでの垂れ流しは下記です。いつページなくなるかわからないので証拠残しで。


230106_CS6End_01

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で、実際のサポート終了時期は、ゴールドサポートでも2014年6月までだったわけで。
リリースが2012年5月なので、だいたいまる2年ほどの扱い〘1〙


230106_CS6End_03


ただ、別に用意されている「アドビサポートポリシー:サポート対象製品のバージョン」というページの最後のほうに書いてあるんですが、「製品のアクセスに関連する問題(ダウンロード、デプロイ、インストールなど)に関するサポートの利用期限は 2017 年 5 月 31 日までとなります。」とあって、そこがちょっとややこしい。


230106_CS6End_04


これにはちょっとカラクリがあって、販売終了は下記の段階を経て行われているという点があるのが理由。

  • パッケージ販売:2013年5月で終了
  • 企業向けライセンス販売:2014年5月で終了
  • ダウンロード版販売:2017年1月で終了

ダウンロード版の販売のみ、なぜか異様に長く行われていて、それがこの期日だったという〘2〙
この件は実は過去のエントリで起こしてあったりします。


CS6がついに販売終了してた。


そして次がある程度OS環境に影響するもの。
これはOS X 10.8までなんですが、TLS 1.0および1.1のサポート中止の発表を行ったことで、要はアップデートされない旧OSのセキュリティ通信はもうできなくなるよ、というもので、結局はこれによりそれまでの環境だとどこでも通信が厳しくなるよってことになり、このあたりからどのサイトでも利用中止予告を開始してたのが実際だから、この辺は認証回りに影響するCS6とて当然影響するわけです。
これも当時、ほぼ同様のエントリを起こしてあったりするという。今回調べてついでに別のサイトも出しときます。


旧環境の最後通牒と表記問題

Apple TLS 1.0および1.1バージョンの廃止を発表 【デジタル証明書ニュース/RMS】


ちなみにこの年、Windows 8.1やOS X 10.11以前に対する新バージョンの提供終了っていうニュースも出てるんですが、OS X 10.8についてはそこでデスクトップアプリケーションもサポート切られてるので、OS X 10.8までの環境だとCreative CloudのCS6自体は、TLSの件もあわせて結局終わったことがわかる話です〘3〙
これはまだいろんなところに残ってるニュースサイトの情報でまだ情報が取れるところ。


「Adobe Creative Cloud」の次期版はWindows 8.1/Mac OS 10.11に対応せず


そのうえで、2019年5月に「#2019アドビ令和の変」と呼ばれる提供ポリシーの変更があって、原則として2バージョンの提供に絞られることに。
この件も当時、エントリ起こしてたりします。
(まあ、グループ版は逃げ道があって、インストーラー作ってあれば入れることはできたんですけど。非認証版扱いでなければ、この時期以降もCS6のインストーラーは作れました)


『#2019アドビ令和の変』 を推察する


そしてその2019年の10月8日、macOS 10.15 Catalinaがリリースされて、32bitアプリ自体が動かなくなった
これで動作保証があろうがなかろうが、macOS 10.15以降では32bitプログラムを含むAdobeアプリケーションは動作すらしなくなった、という。

実はAdobeアプリケーション、CC 2018(2017年10月18日リリース)まではmacOSでもインストーラーと認証回りは32bitプログラム、そしてmacOS 10.14 Mojaveで32bitプログラム動作不能予告が出るようになり、macOS 10.15で一切動かなくなる、つまりはCC 2018以前は一切動かなくなるという状態だったわけで……。
で、この令和の変とCatalinaが同じ年だったりすることを考えると、改めて振り返ると、結局、動かなくなるmacOSプラットフォーム向けの対策で提供をやめるってのも影響してたんじゃないかっていうこともあるわけで。
CC 2018までってことは当然、CS6も含まれるわけなので、それはそれで当然影響するところ。〘4〙


そのうえで、Adobe自体から正式にTLS 1.1以下での対応廃止が言われたので、アップデート前のWindows 7についてはここで切られたことになります。
まあWindows 7はTLS 1.2のアップデートパッチ当ててれば問題はないんですが、上記にあったOS Xの古い環境には当然Appleのサポートも終わってて提供もされず、ここで完全に足切り食らったことになりますから、Creative Cloudでも永続版でも、CS6自体認証できなくなったことに〘5〙


旧ブラウザ対応廃止のお知らせ(IE 11とそれ以前のバージョン、TLS 1.0/1.1.)【ボーンデジタルスタッフBlog】


そして、実はCS6自体、Windows環境であっても現状でまともに認証できません。
理由は結構シンプルで、Internet Explorerのサポート終了が関与しているという。
Windowsといえば昔からWeb関連のアクセスを司っていたのはInternet Explorerのモジュール群で、このOSの仕組みを使うのはある意味自然で、Adobeアプリケーションでインターネットを利用する動作、要は認証回りはこれで動いていたというもの。
ただこれがこのサポート終了前である2021年の秋から冬くらいにかけて変更がなされてて、結果としてCS6であったりElementsの2019以下あたりがそのままでは認証できなくなっているという……。
なので、そういう意味ではその頃にはまともに認証できなくなってるというのが実際だったりします。〘6〙

ただこの件、実は回避方法があって、Creative Cloud デスクトップアプリケーション入れてログインすると、実は認証が通ってしまったりするのが実際のところだったりするという。
これはElementsのほうには実際に解決方法として記載があることと、自分も2021年末くらいにはその手の対応してたりしてて、これはCS6でも有効だったりするのが実際です。


230106_CS6End_05



ただまあ、これも限界があって、今回の件に繋がってることであろう……ってのもあるわけですが、今回の件はもう一つ忘れてはいけないことあったりします。
何かというと、「CS6が動作保証するOSと、そのOSのサポート期間」だったりします。

これを確認するべきなのは「必要システム構成 | Adobe Creative Suite 6」のページ。
各アプリケーションの対応OSバージョンを見るとわかりますけど、CS6とCS5.5/CS5については、Windowsの場合は主にXP/7/8の対応、MacのほうはMac OS X 10.6/10.7/10.8という記載で、(厳密に細かく言うと異なるところはあるんですが)実質的動作保証はこれらまでってことになります。
(ここのスクリーンショットが一発でアップロードできなかったので三分割してます。サムネール表示も仕様制限でおかしいのはご容赦)


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Macの場合、ここに記載のある10.8ですら2015年8月を最後にAppleのアップデート自体されていないので、2023年1月時点ではサポート終了からもう7年以上経過してるのでとっくに終わってしまっている、ということになるわけですが、Windows環境は、この記載で最も新しいWindows 8.1のほうがこの2023年1月10日で終了、ということになっているわけで……プラットフォームであるOS終焉とほぼ同時に、その動作環境としているCS6についても終わる……ということになる考えになるわけですよ〘7〙


230106_CS6End_07


まあ、動作環境としていたOSバージョンで、最後まで残ってたものがサポート終了となれば、そのうえで動くソフトウェアとしても保証のしようがないですし、認証を残すだけの理由も難しいこと、まあ企業だからボランティアでもないことを考えると、これはまあ、ある意味やむなしというのは仕方ないようなってことになるのではと思うところです。
ソフトウェアが永続的に動作できる状態にしなければならない、という道理もないはずなので。


永続ライセンス版だと、先ほど書いた2017年1月で販売終了だったので、最短でいえば6年ほど、最長でいえば13年近くは認証できるような状態でもあったわけで、そういう意味では、まあ、妥当な範疇ではないかと思います。
Creative Cloudの場合、2019年末にWindows 8.1環境に入れてもCS6は(一部のレガシーを除いては)デスクトップアプリケーションからはインストールできず、令和の変の前の2019年4月頃までとした場合、最長では7年くらいはあったわけなので、それはそれでそんなに短いわけでもなかったような、と考えることはできるのではと思います。その間も新バージョンリリースがあって移行するタイミングがないとは言えなかったわけでもあるので。


これらをきちんと時系列で踏まえて行けば、まあそうも変な話でもないようなとは思ったりはするので、こんなものじゃないでしょうか。

ちなみに〘〙部分は「だいたいこの辺りで本来終わってただろう」という要点なので、カウントするだけでも、今回の最終も含め、都合7回は終わったことがあったということじゃないかと思いますです、はい。


ちなみに2023年1月現在、CS4以下とAcrobat XIまでのバージョンは認証サーバ止まっててすでに再認証自体できないわけですが、再インストールで再認証が発生しない限りは継続して使えてるので、永続版CS6でも、2月以降は入れてるPCが壊れて再認証が起きない限りは使えるとは思いますけれど。


230106_CS6End_08


Creative Cloudはデスクトップアプリケーションの変更があるのではないか、という推測をしてるのですが、こればかりは実際にはふたを開けてみないとわからないなあと思います。まあ、使えなくても文句言えない、というくらいかと。

ちなみに今回、最初の文書では全然触れられてないんですが、上記の必要システム構成にあるのと同じで、CS5/5.5についても、当然同じだと考えましょう。まあ、CS5でいえば最大でさらに+2年は引っ張ってたことになるんですが……良くも悪くもWindows環境、引っ張れるなあ、と。


※「Macだと10.9以降も使えるだろー」みたいな話はあると思いますけど、正式には上記の必要システム構成っぽいです。ただし、10.9はFlashを除いてはCS6の動作検証を(URLスクショ)、10.10はPhotoshopのみ検証してること(URLスクショ)が文書で残ってます。10.11は何もなかったと思うんですが、10.12/10.13/10.14はサポート外ながらインストール方法だけ明示されてました(URLスクショ)。
ちなみに10.8も実際にはOSリリース後の追加検証での動作保証扱いだったり。URLは控えてあったけど中身はすでになし。(Web Archive探せば残ってるはず)



■2023.01.31追記:
本日付けで、延期されるとされてますです。いつまで延期するのかは不明だったりするわけですけど。
まあでも、大幅に順延ってこともないだろうと思うんで、以前の実施とかを考えると、引っ張っても半年じゃないかなと思いますですよ、はい。

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