2016/06/20
PDFで設定できる下限のサイズ
正直、実用的にはどうよ的なネタです。たぶん通常の利用的にはほとんど関係ないはずなので。
ちなみに、たぶん対として見なしてもいい以前のネタからすると、実に5年以上経過している有様だったりします。
……どうしてこうなった。
ある意味どうでもいいことや、役立つかどうかもわからないような中身を、日々脳内から適当に垂れ流しまくりつつ、今日をなんとか生き存えることを思案してます。
2016/06/20
ちなみに、たぶん対として見なしてもいい以前のネタからすると、実に5年以上経過している有様だったりします。
……どうしてこうなった。
まず新規ドキュメントを作成します。そのとき、幅でも高さでもいいので、3pt未満にします。
そしてそのまま、おもむろにPDF形式で保存かけます。
保存時のPDFプリセットはなんでもいいです。ここではPDF/X-4を使ってますが。
できたPDFを、AcrobatなりReaderで開きます。
まあ保存しただけなので中身は真っ白なんですが……気づく人はこの時点で気づいているはず。
そして、文書のプロパティで概要を開くと……。
さてまちがいさがし。
何が違うでしょうか?
じゃあもうひとつ。
今度はIllustratorと製品版Acrobatが必要です。厳密には、Acrobatと、Acrobat Distillerが必要になります。
こっちのほうが手順はちょっとかかります。
まず、Illustratorで新規ドキュメントを作成します。普通にA4サイズとかで問題ありません。
おもむろに長方形ツールでオブジェクトを作成します。
作成するサイズは、幅でも高さでもいいので、やっぱり3pt未満にします。
よく考えると、デフォルトだと塗りホワイト・線ブラック1ptになるので、塗りブラック・線なしの状態にします。
そうしたらファイルメニューで保存かけます。形式はEPS。
保存時の設定は特に考えることなく、デフォルト状態のままでいいです。
できたEPSファイルを、Acrobat Distillerにおもむろに突っ込みます。Distillerのデフォルト設定はなんでもいいです。今回はプレスで設定。
できたPDFを、やっぱりAcrobatなりReaderで開きます。
まあこの時点で妙な表示になっているのに、気づく人は気づくんですが……
そしてやっぱり、文書のプロパティで概要を開くと……。
ということで答え合わせ。
まず前者の「IllustratorでPDF保存した結果」について。
こちらは、ドキュメントの高さを2ptにしました。それに対し、PDFにした後の文書のプロパティで、ページサイズの高さが3ptになっていることがわかります。
2ptで保存したにも関わらず、3ptに勝手に変化してしまった状態。
そして後者の「EPSで保存した後にDistillerでPDF変換した結果」について。
こちらは長方形オブジェクトの高さを1.5ptにしてEPS保存しました。なので、バウンディングボックスとしても、高さは1.5ptのはず。
しかし、PDFにした後の文書のプロパティでは、やはりページサイズの高さが3ptになってしまっているという状態。
PDFを開いた直後の状態でも、上下に余白が出ているという状態でもあるわけで……。
ということで何のことはないんですが、要は「PDFは保持できるページサイズの下限は3ptである模様」ということです。
ただこれ、実はいくつか気になる点があります。
まずひとつは、Adobeが提示している文書の数値とは異なる、という点です。
Acrobat ヘルプ / 用紙サイズの設定 (Acrobat X)
用紙サイズの最小・最大値に関する文書、たぶんこのAcrobat Xでの文書以降、新しいのがないようなのでこれを最新のものとして
考えますが、ここに係れている数値は明らかに今回の数値よりも大きい。
となると、3ptという数値がどこから来ているのかよくわからない……。
そして次にもうひとつ。
何かというと、今回作ったデータを別のアプリケーションに読み込みや配置した場合のサイズ認識。
簡単に調べた限りなので信ぴょう性に欠けることが前提ですが、下記のような状態です。(それぞれCC 2015を使用)
Application | Direct | Distiller |
---|---|---|
Illustrator | 元のサイズで認識 | 3ptで認識 |
InDesign | 3ptで認識 | 3ptで認識 |
Photoshop | 3ptで認識 | 元のサイズで認識 |
……なんだか読み込みや配置した先のアプリケーションで、てんで扱いがバラバラです。こうなるともう、何を信じていいのやらって状態になってしまうわけで……。
ともあれ、どうしても3pt未満のPDFを作成しなきゃならないケースとかあった場合については、注意するに越したことがないですよ、というお話だと思ってください。
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