武雄温泉駅 単語

武雄温泉駅とは、佐賀県武雄市にあるJR九州・佐世保線、西九州新幹線の駅である。

概要

駅名の通り、武雄温泉の玄関口。佐賀県西部の主要駅であり、特急を含めた全列車が停車する。また、西九州新幹線の現在の始発駅でもある。
佐世保線は2面3線。ただし3番線は西九州新幹線開業のため使用停止となっており、事実上相対式2面2線となっている。西九州新幹線は相対式2面2線で、これにリレー特急乗り場を含めて2面3線となっている。

1895年（明治28年）に「武雄駅」として開業。開業当初は長崎本線の駅だったのだが（当時は早岐駅経由）、長崎本線が肥前鹿島駅経由になったため、佐世保線として分離されて、佐世保線の駅となる。1975年（昭和50年）に「武雄温泉駅」に改称と同時に橋上駅舎化。2009年（平成21年）に高架化。

2022年9月23日に開業の西九州新幹線の駅が佐世保線の高架の南側に設置された。新鳥栖駅〜当駅間のルートが未定であるため、当面の間リレー方式での連絡となることから、新幹線と在来線特急が対面で乗り換えられるようになった。
現状在来線改札横にあるみどりの窓口は、新幹線開業により新幹線改札横に移転した。

駅前からは嬉野温泉・彼杵駅（大村線）に向かうJR九州バスが発着しており、以前は特急列車では乗り換え案内がされていることがあった。

駅弁は高架化後に開店したカフェ「カイロ堂」が製造・販売を行っており、このうち「佐賀牛すき焼き弁当」は「九州の駅弁グランプリ」の第8・9回で、「佐賀牛 極上カルビ焼肉弁当」は第10回でグランプリを獲得している。このほか、「佐賀牛サーロインステーキ＆焼肉弁当」などが製造・販売されている。なお、「カイロ堂」では「佐賀牛すき焼き弁当」を定食としていただくことができる。

のりば

佐世保線

• 1・2・10：佐世保・ハウステンボス方面、佐賀・新鳥栖・博多方面

1・2番のりばが在来線改札、10番のりばが新幹線改札から入場する。

1・2番のりばについては2番のりばのみエスカレーターが設置されており、旅客に取って便利であることから原則2番線に停車する。1番線は当駅で行き違いを行う一部列車が停車する。エレベーターは双方とも設置済み。
こちらは普通列車とリレー特急以外の特急列車が停車する。

10番のりばは西九州新幹線に接続するリレー特急のりばであるため、リレー特急のみ発着する。新幹線11番のりばと改札を通らずに対面乗り換えすることが可能。
10番のりばの線路は以前は在来線ホーム側の3番のりばであり、在来線列車の待避ならびに折り返しが可能であったが、西九州新幹線工事により閉鎖された後に、柵が設置されたため乗降不可能となっている。

なお、10番のりばには特急しか停車しないことから、駅名標には特急定期停車駅である江北駅（かつての肥前山口駅で西九州新幹線開業と同時に改称）と有田駅が隣の駅として表記されている（西九州新幹線開業前は隣の駅部分のみ紙で隠されていた）。

在来線改札は有人改札のみ（SUGOCAは2024年度対応予定）だが、10番のりばから乗り降りする場合は新幹線改札を通ることになるため、自動改札を通ることになる。ただし、この自動改札は当駅から佐世保・ハウステンボス方面に向かう場合は対応しておらず、有人改札を通る必要がある。

「リレーかもめ」については基本的にホームで車内整備を行ってそのまま折り返す（一部列車は江北方面に回送される）。ただし、一部臨時列車は10番のりばに留め置くことができないことから、一旦三間坂駅の中線まで回送して車内整備を行っている。
リレー特急として整備されることが決定した当初は、リレー特急用の引き上げ線を永尾方に設置することが計画されていたが、利用する機会が少ないと判断されたためか未整備となった。

西九州新幹線

• 11・12：諫早・長崎方面

相対式2面2線となる。11・12番線が新設され、このうち11番線は佐世保線10番線に停車する特急列車と対面乗り換えが可能となる。

なお、対面乗り換えができない12番線も整備されているが、これは予備ホームとなり通常時は使われない。西九州新幹線は暫定開業時に途中に待避線がある駅が存在しないことから、非常・臨時用として整備されたものと思われる。
駅名標については11番線はリレーかもめとの乗り換えを考慮して嬉野温泉駅と江北駅が隣の駅となっているが、12番線は対面乗り換えではないことから、嬉野温泉駅のみが隣の駅として書かれている。

新幹線と在来線の乗り換え改札が存在しないため、リレー特急以外と乗り換える場合は一度改札を出場する必要がある。なお、出場は特別下車扱いとなり、途中下車ができないきっぷであっても一時出場可能となっている。

フリーゲージトレインで計画されていた時期は、当駅から佐世保線・高橋駅に向かって複線の高架を伸ばし、高橋駅との間に軌間切り替え設備を設ける予定であった（当駅自体に止まる必要もないため通過列車も想定されていた）。後の計画見直しにより、高架は当駅の鳥栖寄りで途切れたままになっている。
ちなみに11番線だけは高架の端まで線路が伸びており、留置線として使うことができる。この留置線は当駅での折り返し時間が長い場合に一旦引き上げて車内整備を行う時に用いられている（通常時はホームで車内整備を行う）。

対面乗り換え

上記の通り、当駅では対面乗り換えが行われることになっている。乗り換え時間は九州新幹線の新八代駅対面乗り換えを参考にして3分に設定されている（博多方面行きはダイヤの都合で6分になっているものもあるが）。
2022年7月20日にはJR九州の社員により乗り換え試験が行われ、3分でも乗り換え出来ることは確認されている。
ただ、新幹線側はホームドアや車両自体に大きく号車表記があるため在来線→新幹線の乗り換えは問題無いと思われるが、在来線側は車両の号車表記があまり大きくないため新幹線→在来線の乗り換えは時間がかかる可能性があるのではとも。そもそもJR九州の社員は乗り換える先の号車が分かってるから問題無いが、一般客にはどうなるかは蓋を開けてみないとわからない。

なお、他にも新八代駅の対面乗り換えと違って在来線特急側の車種が多様であると言う問題点がある。
※DXはDXグリーン席、Gはグリーン席、個4は4人用グリーン個室、Bはボックスシートあり。

まず、新幹線側N700Sの編成図。

次に「リレーかもめ」や「みどり」で使われる885系の編成図。1号車が半室グリーン車となっているが、指定席・自由席の並びがそのままであり、同じ号車であればまっすぐ進むだけですむことになる。ただ、車両の長さに違いがあるため、端の方に座っていると斜め移動する形になる。

次は「リレーかもめ」で使われる787系の編成図。どうだろう、新幹線と比べると指定席・自由席の位置が微妙にずれているのがわかるはずである。4号車の指定席を取った人や、7・8号車の自由席を取った人は少し乗り換えが難しくなるかもしれない。と言っても、長崎寄りは指定席、博多寄りは自由席と考えればまだなんとかなるかもしれないが。

最後に「みどり」で使われる783系の編成図。見ればわかるが新幹線車両と指定席・自由席の位置が噛み合ってない。これは4両編成を2本繋げて8両編成としたため、変則配置となっていることから。3号車の自由席と新幹線自由席の乗り換え、5・6号車の指定席と新幹線指定席の乗り換えが交錯することになるため、混雑するのは間違いない。また、最初に触れた通り、在来線車両の号車表記が分かりづらいこともあって、混乱が生じやすい可能性が高い。
ちなみに定期列車の接続では存在しないが、臨時列車の接続では1〜4号車は「ハウステンボス」になることがあるため、時間帯によっては自由席に乗り込むこと自体苦労するかもしれない。

あとついでに「みどり」「ハウステンボス」は佐世保・ハウステンボス方面も当然発着することになる。新幹線⇔佐世保・ハウステンボス方面の乗り換えはそこまで多くないと思われるが、その辺りの案内はどうするのか、混乱が起きないかどうかが気になるところ。
リレー特急とならない「みどり」「ハウステンボス」は従来通り2番線から発着するため、10・11番線での案内も気になる点である。

JR九州は武雄温泉駅のホームには特に案内係を置かず、表示や放送などで対応する予定だそうだが、果たして対面乗り換えは無事行われるかが注目される。

ちなみに緊急時に対面乗り換えできない場合も想定されており、この場合の乗り換え時間は7分と想定されている（新幹線改札を出て、在来線改札に入り直し、1番のりばから乗車した場合）。

隣の駅

関連動画

関連項目

• JR九州
• 佐世保線 / 西九州新幹線
• 駅名一覧（九州地方）