しまじろうとは、幼児向け通信教材『こどもちゃれんじ』及び同教材を原作とするアニメの主人公である。
また、ここでは1993年から2008年までテレビ東京系列で放送されていたテレビアニメ『しましまとらのしまじろう』及び、その続編である『はっけん たいけん だいすき! しまじろう』『しまじろう ヘソカ』『しまじろうのわお!』についても併記する。
概要
1988年から福武書店(現:ベネッセコーポレーション)より発行されている幼児向け通信教育教材『こどもちゃれんじ』のイメージキャラクターであり、教材内では主人公として登場している。
年齢は『こどもちゃれんじ baby』の時点で1歳。そこから『ぷち』『ぽけっと』『ほっぷ』『すてっぷ』『じゃんぷ』と、受講する幼児とともに6歳まで成長するという設定のため、厳密な年齢の設定は存在せず冊子に合わせた年齢で定着している。 アニメでは長らく幼稚園に通っていなかったが、『しまじろう ヘソカ』の途中以降は教材と同様にちゃれんじ園に通っている。
テレビアニメ版
1993年12月よりテレビアニメが放送されている。テレビせとうち製作・テレビ東京系列放送。これはテレビせとうち製作の番組で唯一全国区にて放送されている番組である。また、テレビ東京系列で放送されているアニメ作品の中では歴代過去最長の作品となっている。(アニメポケモンよりも約3年早い。)
1993年~2008年には30分アニメとして『しましまとらのしまじろう』が放送されていた。テレビせとうち・ベネッセコーポレーション・ビックウエスト製作、全726話。おそらくこの時代が一番有名であると思われる。その一方でアニメオリジナルキャラクターで度々登場していた黒猫三兄弟などの存在や、ちゃれんじ園に通っていなかったということもあり、シリーズでは一番教材からかけ離れていた時期である。放送初期の頃はキャラクターの性格や言動・行動も割と棘があるものであり、対象の層に対して教育的な内容とは言い難い内容であった。なので初期の話は今見ても割と面白いのであるが。10年近く使用された「スキップステップアイランド」や「ハッピー・ジャムジャム」が主題歌として使用されていたのもこの時代。
2008年に番組の大幅リニューアルを行い、実写パート追加(その分アニメパートは縮小)や設定の変更、一部キャラクターの入れ替えが実施された『はっけん たいけん だいすき! しまじろう』の放送が始まった。この時に広告代理店が15年間携わっていたビックウエストからNAS(2009年より電通)に交代している。
その後2010年から『しまじろう ヘソカ』に改題。最終回では、初期メンバーの一人であったらむりんが教材と番組を引退している。また、シリーズ途中から教材に合わせてしまじろう達がちゃれんじ園に通うようになり、クラスメイトの園児たちも登場するようになった。ちなみにタイトルの「ヘソカ」とは「へぇ、そっか!」の略である。
2012年からは『しまじろうのわお!』に変更し現在に至る。『しまじろうのわお!』では、それまでの一般的なアニメからフルCGアニメーションに変更されており、大きく様相が代わっている。また、新メンバーのにゃっきいの登場や、一部キャラの設定変更なども行われている。また、2013年より劇場版の制作も開始されており、2022年現在で8作目となる長期シリーズとなっている。
登場人物としての概要
CV:中島千里(88~93年度教材)→南央美(アニメ版開始以降)/松本さち(教材の歌パート)
ちゃれんじ島在住、ちゃれんじ園在籍。トラをモチーフとした男の子で、本名は縞野しまじろう(しまの-)。5月5日午後5時55分生まれで、血液型はO型。
サッカーが得意で、優しく明るく皆のリーダー的存在である。しかしその一方でお人好しで頼みごとを断り切れない一面もあるため、初期の頃はそのことを黒猫三兄弟にからかわれることもあった。
ドーナツが大の好物で、視界に入ると周りが見えなくなるほど。その一方、雷と怪談、風呂、ニンジン、ピーマンが苦手である(ニンジンは後に克服)。
しまじろうの家族・親戚
- 縞野しまたろう
- CV:茶風林
- しまじろうの父親。ちゃれんじ島の郵便局に勤めており、自転車(たまにオートバイ)に乗って郵便物の配達をおこなっている。 運動不足ではないはずだがメタボ気味で、時々おなか周りを気にすることがある。血液型はO型。
- 親子だからか、子どもの頃はしまじろうにそっくりだった。
- 縞野さくら
- CV:井上喜久子
- しまじろうの母親。バレエ経験者でダンスが得意ということもあり、プロポーションは抜群。しまたろうよりも2歳年下である。 血液型はA型。
- 縞野はな
- CV:高橋美紀
- 3歳離れたしまじろうの妹。『ぽけっと』で初登場し、『じゃんぷ』からは舌足らずながらも言葉を話すようになる。4月4日の午前10時生まれで、血液型はA型。
- 縞野すみれ
- CV:高月希海
- しまじろうの父方の祖母。しまじろうとは違う家に住んでおり、たまに家に遊びに来ている。アニメでは『しまじろう ヘソカ』から登場するようになった。
- 縞野しま吉
- CV:長嶝高士
- しまじろうの父方の祖父。すみれと同居している。すみれと同じくアニメでは『しまじろう ヘソカ』から登場するようになった。
- トミー
- CV:坂本千夏
- 海外からちゃれんじ島に引っ越してきた、しまじろうのいとこ。 英語交じりの日本語を話す。カッコつけたがりな性格で、スケボーが得意だが、暗い所やオバケが苦手。その気取った性格からか、とりっぴいや黒猫三兄弟とはそりが合わずケンカする事もあった。『こどもちゃれんじ』では英語のコーナーの担当だったが、2000年度以降はしまじろうに置き換えられ、アニメでもいつの間にかいなかったことにされた。
- オープニング映像には出番がなくなった後もしばらくそのまま出演していたが、2004年に映像が変更されて完全に消滅した。
その他の主な登場キャラクター
- 緑原みみりん(みどりはら-)
- CV:渡辺菜生子(91~93年度教材)→高橋美紀(アニメ版開始以降)
- 出っ歯が特徴的な白ウサギの女の子で、このシリーズのヒロイン的存在。10月10日の午前10時生まれで、血液型はB型。一人称は「みみりん」→「わたし」。 おしとやかな女の子だが、ドジで甘えん坊でわがままな一面もある。可愛いものといちごのショートケーキが大好きだが、虫はまだしも、ウサギでありながら人参が嫌いという不思議な一面を持つ。
- 父親の草太(CV:島田敏)は初期は消防士だったが、現在は街で花屋を営んでいる。母親のれんげ(CV:安達忍)は専業主婦で、一人っ子。なお中の人的には、ドットとペイズリーが夫婦ということになる。
- 他の3人とは違いこどもちゃれんじ開講当時はおらず、1991年に途中から追加されたキャラクターである。
- 空野とりっぴい(そらの-)
- CV:三田ゆう子(88~93年度教材)→山崎たくみ(アニメ版開始以降)
- 緑色をしたオウムの男の子。1月1日(元日)午前7時生まれで、血液型はO型。一人称は「とりっぴい」。 しまじろう達の良き友達だが、お調子者でおしゃべり、口が軽いのでたまに仲間はずれにされている。家は初期はとりっぴいの顔を模したツリーハウスだったが、現在はログハウスに住んでいる。
- 3つ子の弟のとと、ぴぴ(CV:山崎たくみ)・妹のりり(CV:南央美)たちがおり、電器店を経営する父親のとりごろう(CV:伊藤栄次)、町内会長を務める母親のかなえ(CV:堀越真己)、老人仲間とバンドをやってる元気でファンキーな祖母のみちよ(CV:紗ゆり→西宏子)の7人で暮らしている。
- 牧場らむりん(まきば-)
- CV:中島千里→金丸日向子(88~93年度教材)→杉本沙織(アニメ版開始以降)
- ラム肉ヒツジの女の子。3月3日午前3時3分生まれで、血液型はAB型。一人称は「わたし」。みんなの中では一番精神年齢が高く、忘れ物や約束忘れをしないかなりのしっかり者である。その男勝りな性格も相まって、気が強く見えることも多い。また、観察眼が鋭く怪しいと目をつけた者へはかなり疑り深く、「あやしい」が口癖。芸術家の父親のまっせい(CV:飛田展男)と、ピアニストの母親のゆめこ(CV:小林優子)と暮らしている。
- 登場初期は頭に赤いリボンをしていたが、『しましまとらのしまじろう』の途中(2004年頃)にピンクのバンダナに変更された。
- みみりんよりも先に教材に登場しているキャラクターだったが、2012年3月を境に教材・アニメともに出番がなくなった。リストラされた理由としては、「社会的な状況の変化」によるものであるという。なおアニメ内では「父親の仕事の都合でフランスに引っ越す」という理由で別れを告げた。ただし他のリストラキャラとは違い、その後もチョイ役レベルだが再登場しており、扱いとしては抹消されたわけではない模様。
- 桃山にゃっきい(ももやま-)
- CV:杉本沙織(2012年度〜2017年5月、2018年4月〜2021年12月)→鈴木真仁(2017年5月~2018年3月(代役)、2021年12月~)
- らむりんと入れ替わりで登場した、ネコの女の子。なお中の人はらむりんと同じ。4月4日午前4時生まれ。血液型はA型。ボーイッシュな見た目をしている。運動神経がとても高く、将来の夢は陸上競技のオリンピック選手になること。ただしプールは苦手。頑張り屋で負けず嫌いな性格。
- 母親のねね(CV:小幡あけみ)は出版社に努めており、シリーズ歴代初となるワーキングマザーである。これはこどもちゃれんじ開講時と異なり、共働き世帯やシングルマザーなども増えている現代社会に合わせた配慮・設定になっているためである。他には父親もいるが、別の島にいわゆる「単身赴任」に行っており作中に登場したことはない。また、2歳上の兄のにいすけ(CV:優希)と、父親の代わりに同居している祖母のよりこ(CV:小林優子)がいる。
- 黒猫三兄弟(ドカペ三兄弟)
- 教材には登場していないアニメオリジナルキャラクター。兄弟なので見た目はほとんど同じだが、ネクタイや服の模様で判別可能(各々の名前と同じ模様になっている)。なお黒猫3兄弟という名前だが、実際の3人の毛色は青色である。両親はいるようだが、姿はおろか声さえも出ていない。
- 悪戯や喧嘩しつつもしまじろう達とはなんだかんだで友達であるが、放送初期の頃は窓ガラスを割ったり、窃盗したりとかなり悪質なイタズラもよく仕掛けており、またお人好しで優しいしまじろうに付け込んで馬鹿にしたりからかったりと、かなりの意地悪っ子であった。
- ほとんどの話に出ていたキャラであったが、『はっけん たいけん だいすき! しまじろう』以降は告知もなく出なくなり、代わりにモグラの三兄弟に置き換えられた。担当声優や各兄弟のキャラ付けなどは黒猫三兄弟と完全に一致しており実質続投に近い状態だったが、『しまじろうのわお!』になった際にモグラ三兄弟も出番が消滅した。ただし、後の作品でも担当声優が同じ三兄弟のゲストキャラがオマージュ的に何度か登場している。
- ドット
- CV:島田敏
- 3兄弟の長男。一人称は「オレ」。ピンク地に白地の水玉模様のネクタイをしている。
- 少し口が悪く威張りんぼだが、根は優しく男気溢れるお兄ちゃん。でも時に突飛な思い付きで理不尽に弟二人を振り回すガキ大将的キャラで、しまじろう達にしばしばイタズラをけしかけてくるために、トラブルの原因となることもしばしば。なお初期の頃は高所恐怖症という設定があった。
- からくさ(カラクサ)
- CV:飛田展男
- 3兄弟の次男。一人称は「ボク」。オレンジ地に濃いオレンジの唐草模様のネクタイをしている。
- のんびり屋で気が優しく、素直でとてもお人好し。そのせいか兄のドットと頭の回る弟のペイズリーに挟まれて、損な役回りを押し付けられることも多い不遇なキャラ。ただし、心優しいといえどもいたずらは普通に仕掛けてくる(ドットに付き合っているからだが)。草花が好きで、嗅覚に優れている。
- なおからくさはドットのことを「あんちゃん」と呼んで慕っている。(ドットも自称。)
- ペイズリー
- CV:安達忍
- 3兄弟の末っ子。一人称は「オイラ」。水色地に黄色の勾玉模様(ペイズリー柄)のネクタイをしている。
- 兄二人に振り回されることもあるが本人は割と要領がよく、機転を利かして行動する場面も多い。たまに兄二人に反抗的になることもある。
- 初期の頃はみみりんのことが好きという設定があったが、当のみみりん本人には全く相手にされていない。兄二人のことはそれぞれ「ドット兄ちゃん」「からくさ兄ちゃん」と呼んでいる。
- メエメエ博士
- CV:飛田展男
- ヤギのおじいさん。科学や考古学などの専門的知識に長けており、メカニックとしての才能もあるようであるが、基本的にあまり役に立たない変なメカしか作らないためみんなからはそんなに信用されていない。また、しまじろう達の遠足などの引率係として呼ばれる事もある。
- 上記の黒猫3兄弟と同じく、『はっけん たいけん だいすき! しまじろう』以降は出番が消滅している。
- ぽん太郎
- CV:松岡由貴
- 『はっけん たいけん だいすき! しまじろう』以降に登場するタヌキの男の子。お金持ちのおぼっちゃまであり、しまじろう達とは常識や感覚がずれて噛み合わないことも多い。『しまじろうのわお!』では服装がそれまでと大きく変わっている。
- ひつじい
- CV:小形満
- ぽん太郎の執事であるヒツジのおじいさん。執事の立場ではあるが、甘い性格なのかついついぽん太郎を甘やかしてしまうことも。
- ガオガオさん
- CV:稲葉実
- 『はっけん たいけん だいすき! しまじろう』以降に登場するライオンの男性。本名はレオナール・ガオガオ3世。以前のメエメエ博士ポジションに位置する。「ふしぎ堂」という店を切り盛りしており、様々な変わった商品を売っている。商品の説明や冒険談は大概作り話であり、観察眼の鋭いらむりんには見透かされていた。また、メエメエ博士と同じくメカを制作することも多い。
ニコニコ動画では
初期の頃はこどもちゃれんじの教材ビデオ「トイレでできたらパンツマン」関連の動画が多く投稿された。同記事も参考。
その他、ほんわかとしたアニメ版OPとのギャップを活かしたOP差し替えMADも多い。一時期大量に投稿されており、近年でも少量ながら投稿が行われている。
他には例の作者の特集でもよく登場する。もっとも、こちらは同作の登場人物であるとりっぴいこと空野とりっぴい関連が多いが…。
また、ブロじろうの人(仙豆紳士氏)によるしまじろう×ブロリーの動画も知名度が高い。詳しくは「ブロじろうの人」記事を参照。
関連動画
主題歌
OP差し替えMAD
その他
関連項目