2025-01

2019・8・2(金)ワレリー・ゲルギエフ指揮PMFオーケストラ川崎公演

       ミューザ川崎シンフォニーホール  7時

 昨夜と同一のプログラムによる、今年のPMF最終公演。

 あらゆる点で、この3回の公演の仕上げを示すに相応しい、最高の演奏だったと言えよう。
 特にショスタコーヴィチの「第4交響曲」の演奏では、前日に感じた不満のほとんどが解消されていた。トロンボーンやファゴットをはじめ、各パートのソロは昨日とは比較にならぬほど確信に満ちて力強く、音楽に強靭なアクセントを与えていたし、最強奏の際のアンサンブルにも一層の明晰さが生れていた。演奏の表情も、昨日よりはずっと濃かったのではないか? 

 10年以上前のチャイコフスキーの「第5交響曲」での演奏のような変幻自在の神業的なエスプレッシーヴォは望むべくもないが━━作品の性格からして異質なのだから当然ではあるが━━ゲルギエフのオーケストラ・アカデミーのプロジェクトとしては、今年も一定以上の成果を収めることができた、と評していいだろうと思う。

 なお、デョーミンのソロ・アンコールは、今日はドビュッシーの「シランクス」に変わっていた。今後の活躍を祈りたい。
     ☞(別稿)北海道新聞

コメント

PMFオーケストラ川崎ではよかったようで何よりでした、10年以上前大阪でショスタコ11番を彼のつま楊枝の指揮棒で聞きました。8月の淀川の花火のどんどんという音と王宮前広場での銃の音と重なり大変な迫力でした。
大阪でのPMFはネロサンティでのローマ三部作やティルソン、トーマスとのバーンスタインら聞きましたがマゼールのキャンセル以降来ないようで残念です。

まあ同様なオケとして兵庫芸文オケが聞けるので良いかも。以前金聖響(彼はどうしてるのかな)指揮で聞いたマーラー7番やッアラストラはヨーロッツパの歌劇場の金管奏者が客演していたせいか桁違いのスケールで鳴り響ていたことを思い出します。ショスタコの4番ゲルギエフの下で聞きたいものだ。

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