2025-01

2018・10・24(水)ジュリアード弦楽四重奏団

     ヤマハホール  7時

 ジュリアード弦楽四重奏団━━といえば、私のような世代の人間は、いまだにあのロバート・マンがリーダーの地位にいた頃の演奏イメージから離れられない。それゆえ現在のこの四重奏団は、演奏スタイルから言えばもはや別の名称で呼びたいくらいに思えてしまうのである。

 それはともかく、今回来日したメンバーはアレタ・ズラ(1vn)、ロナルド・コープス(2vn)、ロジャー・タッピング(va)、アストリッド・シュウィーン(vc)。
 第1ヴァイオリンは、2011年から務めていたジョセフ・リンが今年春に退団(このところ交替が早い)し、この9月からアレタ・ズラに替わった。
 他にも前回(2年前)の来日のあとでチェロがジョエル・クロスニックからシュウィーンに替わったのだから、結局、今回は2人が新しいメンバーになって来日したわけだ。弦楽四重奏団としては大変な変わりよう━━ではないか?

 今日のプログラムは、ハイドンの「へ長調Hob.Ⅲ.82《雲が行くまで待とう》」、バルトークの「第3番」、ドヴォルジャークの「第11番ハ長調」。
 当然、興味の焦点は、この四重奏団がどのように変貌したか、ということになる。
 一口に言えば、しっとりして綺麗な演奏だ━━穏やかで、あたたかい。バルトークでさえ、切り込むような鋭さというスタイルからは既に遠く、落ち着いた古典的な佇まいを見せる。これが今の「ジュリアードのバルトーク」なのか。感慨を抑えきれぬ。ハイドンも、ドヴォルジャークも、実に美しい・・・・。

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