2025-01

2016・4・21(木)マウリツィオ・ポリーニ・リサイタル

     サントリーホール  7時

 来日公演最終日。
 前半がショパン・プロ(「前奏曲 作品45」「幻想ポロネーズ」「ノクターン作品62」の2曲、「マズルカ作品59」の3曲、スケルツォ第3番」)。後半がドビュッシーの「前奏曲集第2巻」。アンコールは、ドビュッシーの「沈める寺」と、ショパンの「バラード第1番」。

 たとえば・・・・「沈める寺」の頂点の巨大な鐘の音の模倣の個所など、かつてのポリーニの演奏だったら、強音の一つ一つが堅固に引き締められ、その音が消えるまで完璧なコントロールが加えられていた。またショパンのいくつかの曲でも、全ての音に完璧な「歯止め」が付されていた。
 齢を重ねれば、指の動きとかテクニックとかは、おのずから力を失って行く。それについて嘆いたり、それを理由にアーティストを貶めたりすることは、全く意味がない。

 むしろ重要なのは、その人の芸風に、その年齢なりの何か新しいものが加わって来ているかどうか━━なのだが、・・・・・・。

コメント

凍みるコメント

東條さんのコメント、心に重く捉えます。
そんな状況の中で繰り返される花束のやり取りは益々気を重くします。
付き合うポリーニも嬉しく無いだろう。

「交代する三度」でも一向に解放されないピアノの音に戸惑っていましたが「花火」以降、「沈める寺」・「バラード」と東條さんの「・・・」の中で一生ものの音楽を聴きました。

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