書は言を尽くさず、

本読んだりしています

森博嗣 『集中力はいらない』

集中力はいらない (SB新書)
森博嗣実用書シリーズ。
一般的な「集中力がない」というネガティヴな表現について、いやそれは本当に重要か、集中力がないことはむしろ良いのではないか、マイナスイメージなのは何故か、というアプローチの仕方をする。常識的な発想への転換を図るというのは、著者の常套手段。話は集中力からスタートし、過去の著者の実用書でも取り上げられた「抽象的な考え方」や「小説家という仕事」等の話題にも派生していく。エピソード再利用に加え、本書は編集者とのインタビューの再掲部分もあり、若干省エネ感はある。
人間プリミティヴな部分では集中力はない、子どもがあっちこっち興味を持ちふらふらするのはそのため、という趣旨の内容は大いに理解できる部分であった。