書は言を尽くさず、

本読んだりしています

小林泰三 『人外サーカス』

人外サーカス
「文芸カドカワ」連載作の単行本化。
とあるサーカス団と人外である吸血鬼集団との闘いを描く。
『ネフィリム』のランドルフが再登場する小林泰三スターシステムも採用。
全編にわたり繰り広げられるのは血生臭い死闘。スプラッタ描写面は絶好調で良い意味で目も当てられない。バトル方面に振り切った作風で、偶然だが直前に同作者の嫌ミス『因業探偵リターンズ』で遣る瀬無さを感じた後だったので、スカッとするエンターテインメントとして読み応えを感じた。幅広い芸風である。
しかし.そろそろ『ΑΩ』『天獄と地国』のようなハードSFが読みたい。