普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

川柳くろがね吟社紹介「健康を拾いに歩く一万歩」

2019-11-08 11:43:40 | å·æŸ³
川柳くろがね10月号より
前月号鑑賞 小川 清隆 選評
「健康を拾いに歩く一万歩」        黒川 孤遊
  加齢とともに足腰から衰える、衰えると気力も弱くなる。健康を維持するには歩くことが一番良いと言われている。歩数計を腰に歩く人も多い。一万歩に拘り続けて健康を損なう人もいるとか。自分の体力に合わせ五千歩でも、一二千歩でもいい、大股で大きく手を振って毎日歩こう。きっと健康になれる筈、続けることが大事だ。

「虐待の親にも辛い子の時代」      安川  聖
 幼児を虐待、死に至らしめる二ユースに心を痛める。この現実はなかなか直らない、何故なら子どもの時に虐待を受けて育った人は、長じて親になったら、子に虐待をする、という傾向があるらしい。負のDNAを受け継いだ人達、どこかで連鎖をとめなくてはならぬ。

「先ず腹を満たし明日を考える」     和田 澄雄
 腹が減っては戦は出来ぬと言われる。また武士は食わねど高楊枝とも言われる。満腹になったら戦う気力は萎えてくるもの。闘牛は腹を空かして戦わすとか、満腹は禁物。

「終章もひと花咲かす夢を追う」     陣内いっこう
 人は明日のパンと夢があったら生さられると言う。夢のないものは生ける屍でしかない。生きている限り夢を追って生きたいもの、歳を忘れて。

「小心な男が語る武勇伝」        岩崎 裏風
 小心な男はコンプレックスを抱いた男。見栄をはって自分を大きく見せようとする。名刺に肩書きを並べる。他人を定めて自分を大きく見せようとするもの、憐憫の情を禁じ得ない。

火花抄 吟社傘下の句会報告より
        鎌田 正夢 選
転勤の支度の僕へ母無口      澄雄
西方へ迷わず散ってゆく枯葉    廣
いい匂い箪笥で寝てる諭吉様    龍
レジ打ちのキラキラ派手な長い爪  よか
風鈴に全てお任せする余白     そう美
やんわりと母は涙の釘を刺す    風子
レシートもお礼も要らぬナス・カボチャ 蘭草
蓮の葉の朝つゆもらう里の盆    久子
スパイスをかけて恵子を料理する  ももこ
テレビ観て泣く父さんがみんな好さ 昌子
風の向き似合う言葉を考える    つとむ
雲に住み風と旅して詩を詠む    裏風
まとめ買い賞味期限にせかされる  康子
自画像にクレヨンが反省をする   伸江
莱からほのかに匂う花言葉     雅彦
つまずいてつまずいてなお母の胸  喜一
日焼けなど言っておれないボランティア のり子
鍵穴の向こうをのぞく噂好き    郁子
一行の見舞いハガキに潜む汗    隆
良い出来だ今日を占うたまご焼き  みえ


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