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細い路地で道を譲ってくれた軽四に対し、おじさんはハンドルの中央を撫でるように2度叩いた。スタッカー... 細い路地で道を譲ってくれた軽四に対し、おじさんはハンドルの中央を撫でるように2度叩いた。スタッカートの効いた、鼓膜に快く弾むクラクションの音は確かに「ありがとう」と響いた。 「おじさんのクラクション、喋ってるみたいだ」 僕が思わずこぼすと、おじさんは前方を注視しつつ、穏やかにハンドルを操作しながら言った。 「それは最高の褒め言葉だな」 おじさんの運転する車の助手席に乗ったのは片手で数えられるほどしかないが、思えばおじさんはいつもどこかのタイミングでクラクションを鳴らし、そのどれもがそれまで聞いたことのない響きをしていた。 「どうやったらそんなクラクションを鳴らせるの?」 いつかのドライブ中、おじさんにそう尋ねたことがあった。スーパーの駐車場から車道へ出てこようとするワゴン車への「どうぞ」のクラクションが、余りに「どうぞ」過ぎたからだ。 「俊ちゃんはこの前もおじさんのクラクションを褒めてくれ