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吉田修一 著『破片』を読了 本作は、吉田修一コレクションⅣ「長崎」に収録 また文春文庫「最後の息子」... 吉田修一 著『破片』を読了 本作は、吉田修一コレクションⅣ「長崎」に収録 また文春文庫「最後の息子」に収録 一年ぶりに東京から長崎に帰郷した兄・大海と、実家の酒屋を継いだ弟・岳志は、父親・昭三とともに磯遊びに出かける。三人が向かう磯は昔から家族で来た場所だった。母親は兄弟が幼い時に土石流に巻き込まれて亡くなった。兄弟は母親が土石流に飲まれるさまを目撃したのがトラウマにもなっている様子。 大海は東京での暮らしがぱっとせず、岳志は地元でストーカーまがいの行為を続けている。久しぶりに会った父と兄弟も語り合うことが難しくなってしまった様子で微妙な距離感が漂う。 岳志は長年かけて父が持つ廃屋の改装をしているが、その廃屋と自分の家を結ぶ通路を舗装するのに、ビール瓶の破片を使って舗装したりしていた。この通路が地元でちょっとした話題にもなるが、兄も父も行き場のない虚無感を感じている。 吉田さんの作品には、
2024/07/23 リンク