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東海道新幹線に乗るたびに、胸が締め付けられるような気持ちになる。田園の合間に立ち並ぶ個性のない住... 東海道新幹線に乗るたびに、胸が締め付けられるような気持ちになる。田園の合間に立ち並ぶ個性のない住宅と学校と、コンクリート工場。都市部が近づくにつれ増えるロードサイドの飲食店と、駐車場の広いスーパーと、大型ショッピングセンター。雨に濡れたアスファルトと、河川敷の水たまりと、どこまでも続く鉄塔。そうしたひとつひとつの風景を、「死んだ国土」と呼ぶ感性は、どうしても僕の中には見つからない。なぜならそれこそが、僕のふるさとの風景だからだ。 幹線道路を走る車の中にも、夕焼けを透かして見る校舎の教室にも、のっぺりとした郊外型住宅の中にともる灯りにも、その向こうに「人間」を抱えている。都市設計家やコミュニティ活動家が批判する凡庸な風景の中で、飯を食って、仕事をして、教室の机に落書きをして、塾に通って、告ったり告られたりして、生きている人間がいる。きっとその家を建てた瞬間、そこには未来への希望があり、ローン