紫式部の課題 - 古典ニューロン

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2014-01-21 紫式部の課題 大野晋『源氏物語』読了。 大野氏は、武田宗俊氏の区分にしたがって、『源氏物...概要を表示 2014-01-21 紫式部の課題 大野晋『源氏物語』読了。 大野氏は、武田宗俊氏の区分にしたがって、『源氏物語』の第一部1桐壷から33藤裏葉までをa系とb系に分け、第二部34若菜上から41幻までをc の物語、第三部42匂宮以下終わりまでをｄの物語として区分する。 これはたんに執筆の順序を表すだけでなく、それぞれの物語で中心的な主題や想定した読者層が違うのではないかというのが大野氏の読みである。 たとえば、大野氏は、a系の物語が中国の史書の「本紀」の形式を踏まえているのに対し、b系の物語は「列伝」的に取り扱われていると指摘する。 a系の特徴は『史記』『漢書』『後漢書』などの「本紀」の形式を取り込んでいるところにあった。ところがこの三史において「本紀」の形式に対比されるのは「列伝」である。「紀伝道」という言葉が示すように、「本紀」に対しては「列伝」がある。皇帝の事績を編年体で記して行く

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