マイナ保険証の問題に関して、取材班に届いたご意見を紹介する「Voice！マイナ保険証」。第4回は、紛失への不安の声です。 現行の健康保険証と違って、マイナンバーカードには、さまざまな個人情報がひも付けられていることから「紛失が怖い」という声が多く寄せられました。（マイナ保険証取材班）

マイナ保険証のトラブル対応のために国が支出した額は、2024年度までに41億円に上ることが、東京新聞の取材で分かった。このうち24億円は、2023年春に問題化したひも付けミスで生じた費用だった。2021年にも同様のミスが起きていたが、対策が不十分で二重投資する結果となった。（福岡範行）

マイナ保険証を巡って2023年春に発覚した大量のひも付けミス。国は24億円をかけて再発防止策を講じた。その裏では、国の指示の下、膨大なデータのチェックに追われた人たちがいた。 チェック作業に終わりはなく、今も確認作業に追われているという。健康保険組合の担当者たちが、チェック現場の実態を明かした。（長久保宏美、福岡範行）

読者モニター「東京新聞パートナーズ」に毎週実施している紙面アンケートで、今年最も反響が多かったのが、マイナ保険証に関する記事でした。健康保険証の新規発行が12月からなくなり、多くの混乱も予想されます。取材を続けるデジタル編集部の長久保宏美編集委員と福岡範行記者に、新聞開発室の大島晃平が、取材への思いや裏話を聞きました。後編では、読者から届いた声について紹介します。

12月2日からマイナ保険証が基本となる健康保険の新制度が始まる。医療費抑制への効果は「桁が違う」とし、政府は現行の健康保険証を廃止する意義を強調する。ところがいくら取材しても、具体的な効果額は見えてこない。8879億円をかけたマイナ保険証導入費用に見合う投資なのか、その費用対効果は不透明だ。（福岡範行）

2歳の女の子が、玄関でそわそわと父親の帰りを待ち、ドアが開くと「ちちのひ、ありがと」とサプライズプレゼントを渡す、家族の日常のひとコマを映した2分弱の動画だ。

地球温暖化の抑制に向けて日本でも、温室効果ガスの排出量実質ゼロ（ネットゼロ）を目標にする企業や自治体が相次いでいる。しかし、具体的な取り組みが不十分なケースは多い。ネットゼロ宣言を口だけ、見せかけだけの「グリーンウォッシュ」にしないためにはどうすればいいのか。2022年11月に公表された国連報告書をつくった専門家グループの一人、三宅香さんに聞いた。（福岡範行） 三宅香（みやけ・かおり）さん　脱炭素社会の実現を目指す企業グループ「日本気候リーダーズ・パートナーシップ（JCLP）」共同代表。1991年にジャスコ（現イオン）に入社し、2017年にイオン執行役環境・社会貢献・PR・IR担当に就いた。22年からは三井住友信託銀行ESGソリューション企画推進部主管。 ネットゼロ宣言への国連報告書　国連のグテーレス事務総長が集めた各国の専門家17人が作成。ネットゼロ宣言の定義や、温室効果ガス排出の十分な

大島　東京新聞は、マイナ保険証の報道に力を入れていると、読者の方にも感じていただいていると思います。どういった問題意識で取材に取り組んでいますか？ 長久保　デジタル化や医療のDX化は必要だと思っています。でも、現行の紙の保険証を廃止して、マイナ保険証に基本的に一本化するやり方は、障害者、高齢者の方、施設に入っている人たちが、本当にそれで対応できるのかどうかは疑問です。実際取材をしてみても、使えませんっていう方もいる。国民皆保険の国の制度があるのに、その証明書に当たる部分を国が一方的に様式を変えてしまうことに問題点を感じて、取材しています。