本人はもう何年も前になくなっているんだけど、書き残した手記があって、そこに色んな体験記が綴られていておもしろいんだ
故郷の田舎を出る時の描写なんか「電車がゴットン、さようなら、懐かしきうさぎ追いしあの山々」とか書いてあって、見たこと無いのにじわっと悲しくなる
鳴尾のいちごで作ったいちごジャムを食べたとか、同期といっしょに敵機の名前当て大会をやったとか書いてあるの
脱走した同期のこととか、自分がやってた仕事内容とかも書いてある
夜に寮を抜け出してお披露目前の飛行機を見に行ったのも書いてあって、なんとなくジブリの「風立ちぬ」感がある
飛行機の型なんかも書いてあるけど、身バレ防止で伏せさせてくれ
当時の夏の甲子園、大阪の空襲、機銃掃射などなど、他にも書いてある
なんというか、祖父の手記には光の描写が多くて、私が子供の頃から「どういう光が差していたか」にこだわるのは彼の血だろうなと思う
職場の瓦礫の隙間から差し込む黄色い光とか、夏の西宮球場の白い光とか、なんばで空襲を見た時の燃えるような炎の赤とかそういうの