2025-07-07

海賊版漫画配信サイトがひっそりと閉鎖

漫画違法配信サイト漫画時間」が閉鎖された。違法サイトの閉鎖自体は珍しくないが、このサイトは一風変わっていた。

漫画村」以降、この手のサイト量産型UIでの金儲け目的が主流となったが、「漫画時間」はどこか自己顕示的だった。運営ブログを通じてユーザーコミュニケーションを取り、閉鎖に際しても律儀に挨拶文を掲載している。

しかも、よくあるテンプレートを流用せず、サイトUI構成オリジナル。閉鎖文では「広告課金プロモーション等を一切設けず、常にシンプルクリーンなページ構成を保ってきた」と自負しており、ユーザーフレンドリーで“清潔感のある”違法サイトを目指していたようだ。そういった点が漫画村を想起させた。

黙って消えていく違法サイトが多いなか、どこか“思想”を感じさせる終わり方だった。

用語解説漫画時間

商業漫画海賊版が多数掲載されていた違法漫画サイト。WebArchiveに記録されたキャッシュの最古日時などから2024年5月に公開されたとみられる。

他の違法漫画サイト収益重視で多数の広告をつけるのに対して、広告課金要素を排除したシンプルかつ軽快なUIなことからユーザーの支持を集め、短期間で急成長。2025年5月時点のSimilarWeb調査では、日本国内アクセス数ランキング17位にランクイン。これは違法サイトとしてはXvideosやPornhubを上回りトップ順位で、違法漫画サイトとして漫画村以来の存在感となっていた。※1

違法サイトとしては珍しく、日本語公式ブログを開設していた。

2025年6月に突然閉鎖を発表。7月までに閉鎖された。ブログでは「今後、移転・再開・後継サイトの立ち上げなどは一切行わない」と明言した。

※1 https://web.archive.org/web/20250707072641/https://www.similarweb.com/top-websites/japan/

https://www.similarweb.com/website/mangajikan.com/#overview

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん