ドキドキ!プリキュア・第21話『トランプ王国へ!王女様を救え!』感想
アン王女を発見した喜びも束の間、ジコチュートリオに王女とレジーナを連れ去られてしまったマナ達。
しかし、2人を救出しようにも、トランプ王国への移動手段がなければどうにもならず、途方に暮れました。
その瞬間、アイちゃんが持っていた5つのロイヤルクリスタルが輝き、トランプ王国への道が開かれました。
マナ達はアイちゃんをセバスチャンに預け、一路、トランプ王国へ。
その頃、封印されたアン王女を始末すべく、キングジコチューに謁見したジコチュートリオとレジーナ。
レジーナは、父も目的がトランプ王国の征服のみならず、地球はおろか全宇宙の征服だと知り、マナの身を案じて父に懇願しました。
「パパ!人間界に手を出さないで!」
しかし、その言葉はキングジコチューの逆鱗に触れ、レジーナは力の全てを奪われ、放逐されました。
アイちゃんの導きで、再びトランプ王国に訪れたプリキュア達。
無数のジコチューとイーラとマーモと交戦しながら、アン王女の救出をキュアハートに託しました。
道中、力なく倒れているレジーナを助け起こしたキュアハート。
その瞬間、2人の足下が崩れ、あわや溶岩の海に。
キュアハートとレジーナの生命を支えるのは、クモジコチューから垂らされた1本の蜘蛛の糸。
しかし、糸が支え切れる重量は、たった一人。生命の選択を迫られる2人。
その時、レジーナがとった意外な行動は――。
「乾杯~!」
アン王女を手中に収め、アジトで祝杯(オレンジジュース?)を挙げるイーラとマーモ。
「後は、王女を始末すれば完全勝利」と、悦に入るマーモ。
「一番働いた僕の手柄だ。これでマーモもベールも僕の部下だ。」とほくそ笑むイーラ。
しかし、アン王女未だに氷漬けである為に、2人は手出し出来ません。
「だったら、割ってみよう。」と、巨大なハンマーを持ち出したイーラ。
回転しながら勢いをつけて氷柱を叩きますがビクともせず、全身が痺れる結果に終わりました。
「甘いわよ!そんなんじゃ!」と、マーモが取り出したのは、ダイナマイト。
「おい!やりすぎだろ!!」自分も巻き込まれては敵わないイーラは必死で止めますが、マーモは引き下がりません。
そして…。
どっか~ん!!
「「うわあああああ~!!!」」
爆風に吹き飛ばされる2人。しかし、周囲が少し吹っ飛んだだけで、2人もアン王女も無事でした。
どうやらジコチュートリオは、ダイナマイト程度では死なない様です。
そして、これだけの爆発に晒されてもアン王女が平気と言う事は、王女は氷漬けになっているのではなく、魔力で自分の身を封印しているのでしょう。
「どうぞ。アレはもう、お父様の所に持って行くしかありませんなぁ…。」
バーカウンターで項垂れるレジーナに、クリームソーダーを提供するベール。
普段なら喜んで飲んでいたでしょうが、今のレジーナにとっては、マナの方が気掛かりでした。
「おや?まるで、誰かを気にされてるかのお顔でしたが?」
「そんな訳無いじゃない!そんな訳…。」
落ち込んでいるレジーナを心配する素振りを見せる、ベール。その言葉に、力無く反論するレジーナ。
レジーナが落ち込んでいるのを見越して、敢えて語り掛けた感がありありのベール。
その思惑は一体、何なのでしょうか?
その頃、ソリティアでは――。
アン王女を発見したのも束の間、ジコチュートリオに再び攫われてしまい、意気消沈のマナ達。
そんな中、何も出来ないもどかしさと悔しさに耐え切れず、ジョナサンは一人、トランプ王国に王女の救出へ向かおうとしていました。
もう、一刻の猶予も無い――。
焦るジョナサンに、トランプ王国に行く方法が無い事実を落ち込んだ口調で告げるダビィ。
真琴も同様に落ち込んでいると、シャルル達が皆を励ましました。
「大丈夫シャル!」「前向きに行くケル!」「きっと、何とかなるでランスよ~!」
かつて、トランプ王国に飛ばされた時は不安で泣いていた3人が、笑顔で皆を励ましています。
マナ達だけでなく、彼女達もまた、成長を果たしていました。
シャルル達の言葉で周囲の雰囲気が和んだ瞬間、上機嫌になるアイちゃん。
そして、アイちゃんが持っていた5つのクリスタルが輝き出し、トランプ王国に向かう入口を作り出しました。
「アイちゃんのお世話は、お任せ下さいませ。ご武運を。」
セバスチャンに見送られ、マナ達は光の穴に飛び込み、一路、トランプ王国へ。
道すがらプリキュアに変身し、アン王女の奪還とレジーナとの対話を誓い合いました。
その頃、ジコチュートリオとレジーナは、氷漬けのアン王女を伴ってキングジコチューに謁見していました。
「キングジコチュー様。トランプ王国の王女を連れて参りました。」
「遅ーい!!!!!」
「「「も、申し訳ございません!!!」」」
謁見するなりキングジコチューに叱責され、畏まるジコチュートリオ。
※此処で、キングジコチューの中の人が、大塚芳忠さんと判明しました。
ちなみに、当初は本名の『よしただ』で活動していたそうですが、よく『ほうちゅう』と間違えられるので、2001年頃から芸名を現在の読み方に替えたそうです。(※Wikipedia参照)
「だがレジーナ。お前の事は誉めてやろう。流石、私の娘!」
「ありがとう。パパ…。」
部下は叱り飛ばしますが娘には甘い、キングジコチュー。
この身勝手さ、流石、『ジコチューの王』です。
父に褒められ、恐縮した笑顔を見せるレジーナ。
かつてなら嬉々としていたと思いますが、やはりマナの事が気に掛かるのか、何処か寂しそうです。
「お前を始末すれば、私を止める者はもう、居ない。」
赤黒い稲光をアン王女に浴びせ、粉々にしようとした、キングジコチュー。
しかし、王女の魔力が凄いのか、柱は傷一つ付かず、苛立ちを募らせました。
苛立つキングジコチューに、「先に人間界の者達を、全員ジコチューに致しましょう。」と進言するベール。
その言葉を聞き、激しい衝撃を受けるレジーナ。
レジーナが動揺するのを見越してか、ベールは不敵にほくそ笑んでいました。
「人間界を、トランプ王国みたいにするつもりなの!?」
「当然でしょう。」「でも、其処までしなくても!パパが動ける様になる分だけで…!」
「温いわあああああ!!!!!!」
「トランプ王国も人間界も、所詮、前菜に過ぎぬ!メインディッシュは宇宙!全宇宙のジャネジーが、私のモノなのだー!!」
ジコチューにあるまじき優しさを見せるレジーナを叱責する、キングジコチュー。
「流石キングジコチュー様。」と、へつらうベール。
「そんな…!ウッ!」父の冷酷な言葉を聞き、痛む胸を押さえるレジーナ。
「我々はジコチュー。人間界がどうなろうと、関係無いではありませんか?」
そんな彼女に囁き、揺さぶりを掛けるベール。やはり彼は、レジーナの心の変化に気付いている様です。
「キングジコチュー様が本気を出されたら、人間界もプリキュアも終わり…。レジーナ様も、面倒な連中とオサラバ出来て清々するでしょう?」
その瞬間、レジーナの脳裏に浮かんだのは、氷の洞窟で見せたマナの溢れる笑顔。
そして、マナ達と微笑み合った、掛け替えの無い時間が。
「何で…?止まらない!!」
胸を突く鼓動が強くなり、胸を押さえて苦しみだすレジーナ。
「愛を振り撒くプリキュアなど…居なくなってしまえばいい…!」
更にレジーナを揺さ振ろうと、背後で囁くベール。
その瞬間、レジーナは、心の中の大切な存在・マナの笑顔が輝きを失う幻を見ました。
「そんなの、駄目っ!!!!!」
「パパっ!人間界に手を出さないで!!」
レジーナの叫びを聞き、騒然とするジコチュー達。首を捻るイーラ。
「キングジコチュー様に逆らうとは、何と畏れ多い!すぐに謝られた方が~!」
クネクネと動きながら、ワザとらしくレジーナに前言を撤回する様に勧めるベール。
当然これも、彼の計算の内なのでしょう。
「だが遅い!!誰に向かって口を利いている!!」「でもっ!」
「黙れ!!お前などもう、私の娘ではないわあ!!!」
さっきまでレジーナを褒めていた筈なのに、いきなりレジーナを勘当したキングジコチュー。
レジーナに雷を浴びせ、その力を奪い、放逐する様にジコチュートリオに命じました。
倒れたレジーナを見下ろし、侮蔑するイーラとマーモ。『思い通りに行った』とばかりにほくそ笑む、ベール。
その瞬間、トランプ王国の上空を切り裂く様に、驚きの叫びと共に、キュアハート達が登場しました。
鳥か?隕石?――いや、プリキュアだ!!
プリキュア達の登場に、臨戦態勢を取るジコチュートリオ。
「うわああああ…!何でこうなるの~!!!!!」
上空から砂漠に墜落した、キュアハート達。
片膝を付き、臨戦態勢のジョナサンは流石と言えますが、頭から突っ込んだキュアダイヤモンドは、悲惨な事に。
嗚呼…。遂にキュアダイヤモンドが『えりか枠』(※)に…。
チーム1の頭脳を誇る司令塔な筈なのに、何時の間にそんな事に…。
このシーンを観て、思わず、大笑いしてしまいました。
「ちゃんと、トランプ王国に着いたみたいだね。本番は此処からだよ。」
ジョナサンの言葉に、気を引き締めるキュアハート達。
王女様は、あそこに居る筈!早く…!
アン王女奪還に気合を入れるキュアソード。しかし、その瞬間、イーラとマーモが襲来。
マーモはキュアロゼッタの希望に燃える瞳に苛立ちを覚え、無数のジコチューを召喚。
こうして、プリキュア対ジコチュー達の総力戦が開始しました。
「「やれ!」」イカジコチューをけしかける、イーラとマーモ。
イカジコチューから放たれる、煙幕。その煙の吐き方が本物のイカに似ていて、思わず感心しました。
その攻撃を防いだのは、前回に引き続き冴え渡る、ロゼッタリフレクション。
続くヒツジジコチューのタックルは、キュアダイヤモンドの連続ソバットが弾き飛ばました。
そして、ジコチューの一体に飛び乗ったキュアダイヤモンドは、敵の攻撃を自分に向けるべく別の方向に進路を取りました。
「此処は、私達が食い止める!先に、王女様の許へ!!」
「考えてる暇はないですわ!私達も、後から追います!!」
「本当に、鬱陶しい!!」「レディ。ダンスの相手なら、僕が務めるよ。」
ロゼッタに対するマーモの鞭による一撃を、県で防ぐジョナサン。
「邪魔すんなよな!」「こそれは、コッチの台詞よ!!」
イーラのダカー投擲を、手刀で弾くキュアソード。
そして、一瞬の隙を突き、スパークルソードでジコチュー達を一気に浄化し、キュアハートが無傷でアン王女救出に向かえる様に、お膳立てをしました。
仲間の演技射撃を受け、猛然と駆け出すキュアハート。
目指す先は、キングジコチューの居る宮殿、唯一つです。
「やっぱり、あいつ等使えんな…。まあ良い。口を開けば愛だの友情だの、虫唾が走るプリキュアめ…。」
「そんなに好きなら…愛の為に散れ…。」
戦況を眺めながら、愚痴を溢すベール。その背後には、柱にもたれ掛かり気絶しているレジーナの姿が。
キュアハートに対する罠を仕掛け、手ぐすねを引いて、ベールが待ち構えていました。
廃墟と化した宮殿を駆け抜けるキュアハート。その眼前に突然、倒れたレジーナの姿が。
「キュア…ハート?」「良かったぁ…!」
目覚めたレジーナの姿を見て、安心した表情で微笑むキュアハート。
その瞬間、ベールの口が醜く歪みました。
「ジコチュー!!!」
覆いかぶさる様に、キュアハートとレジーナを襲ったのは、クモジコチュー。
その攻撃により、2人はマグマの海に真っ逆さまに転落。
間一髪、クモジコチューから垂れ込めた蜘蛛の糸を掴んだキュアハート。
先にレジーナに飛んで逃げる様に指示しましたが、レジーナは父に力を奪われた為、空を飛ぶ事が出来ませんでした。
「無様だな。ショータイムだ!!見るがいい、プリキュア共!!」
2人を見下ろしながら、30分前の番組の主人公の台詞を吐いたベール。
上空にキュアハート達の姿を写し、プリキュア達の気勢を削ごうとしました。
2人のピンチを目の当たりにし、一瞬攻撃の手を止めるプリキュア達。
キュアハートは「任せといて!」レジーナを励まし、レジーナを背負いながら猛スピードで蜘蛛の糸を登って行きました。
「そんなに動いて大丈夫か?」ベールが呟いた瞬間、キュアハートが掴まっていた糸が、裂けるチーズの様に裂け始めました。
ベールによると、この糸は1人分の重量にしか耐えられず、助かるにはどちらかを犠牲にしなければならない、との事。
「他人を想うから、裏切られる。他人を気にするから、単純な罠にも掛かる。やっぱりジコチューこそが、最高だなぁ~!」
「違う!人を信じなきゃ、幸せになんてなれないよ!!」
自分がかつてマナにしてしまった裏切りを思い出し、落ち込むレジーナ。
そんな彼女を励ます様に、ベールに反論するキュアハート。
『2人仲良くマグマに落ちて、愛など何の役にも立たない事を証明してくれれば、それで結構。』
『万が一、レジーナがキュアハートを犠牲にしても、俺が糸を切るだけだ…!』
『そうすれば、俺は確実に、ジコチューのナンバー2(トゥ)!そして、何れは…。』
どうやら、ニューリーダー病(※)に罹患しているらしい、ベール。
レジーナを始末し、ゆくゆくはキングジコチューの寝首を掻くつもりの様ですが、そんなに上手く行くでしょうか?
切れそうになる蜘蛛の糸と、足下のマグマの海を見て不安に駆られ、キュアハートにしがみ付くレジーナ。
「ねぇ、マナ。私とマナは、何なのかな…?」「友達だよ。」
レジーナの質問に、即座に答えるキュアハート。
その言葉を聞き、レジーナの脳裏には、これまでのマナの言動がありありと浮かびました。
「変わらないね。マナは。」「私ね、マナと会ってから…おかしくなっちゃったみたい。」
「マナに優しくして貰うと、胸がドキドキする様になったの…。」
「マナが辛そうな顔をすると、胸がズキズキする様になったの…。」
「――ねぇ?何なのかな、この気持ち…?」
「それは、人を思い遣る気持ち…。愛だよ。」
「愛…。これが、そうなんだ…。」
自分に芽生えた感情の答えを知り、満足そうに呟いたレジーナ。
そして――。
「マナ。大好きっ…!!」
レジーナの頬を伝わる涙。
次の瞬間、レジーナは、自ら手を離し、マグマの海へ落ちる事を選択しました。
――嘘だろっ!?
これが、このシーンを観た瞬間の、僕の偽らざる気持ちです。
妹が一緒に観ていなかったら多分、号泣していたのではないかと思います。
そして、次の瞬間、熱い感動が待っていました。
「「「「レジーナ!!!!」」」」
自分の身を犠牲にし、マナを救おうとしたレジーナの身を案じるプリキュア達。
マナへの愛情を伝えるかの様に微笑みながら、両手を広げるレジーナ。
その瞳が閉じられようとした瞬間、奇跡が起きました。――いいえっ!!
キュアハートが奇跡を起こしました!!
「諦めちゃダメ!!!!!」
蟹挟みでレジーナを掴み、間一髪救出した、キュアハート。
その事態に驚く、レジーナとベール。
「でも…!」「でももだっても要りません!!こんなの、全然ピンチじゃないよ!!私を誰だと思ってるの!!」
「えっ…?」「私は、大貝第一中学生徒会長よ!!」
――今回の話で一番の名言が生まれた瞬間です。
「それって、スゴイの?」
「スゴイよ!生徒会長は、皆の笑顔の為なら、レジーナのパパパパよりも強くなれるんだから!!」
「そうシャル!マナは宇宙一シャル!」
レジーナの問いに、自信満々に答えるキュアハートとシャルル。
「そんな訳ないだろ!さっさと落ちろ!!」「お断りです!!」
ベールの叫びをキッパリと断った、キュアハート。
「大丈夫!糸が切れたら、壁を登ろう!壁が崩れても、きっと方法があるよ!!」
「マナ…!」「2人で頑張ろう!「3人シャルよ~!」「ゴメンゴメン!」
キュアハートシャルルの遣り取りを聞き、満面の笑みを浮かべるレジーナ。
その瞬間、レジーナの身体が輝き出しました。
キュアハートレジーナを心配し、駆け付けたキュアソード達。
そして一同は、奇跡の瞬間を目の当たりにします。
両手を胸に当て、心臓の鼓動を静かな面持ちで聴く、レジーナ。
そして、胸の高鳴りが最高潮に達した時、レジーナの心は、激しく燃え盛りました。
「何だろう…。すごく、ドキドキが…高鳴る!!!!!」
漲る力を解放する様に、キュアハートを抱え、上空に飛び立ったレジーナ。
その様子を、笑顔で見詰めるプリキュア達。苦々しく見上げるベール。
「カッコ悪いなぁ。」「まったく、役立たずなんだから…。」
イーラとマーモに馬鹿にされ、歯噛みするベール。
いいえ。彼は今回も、プリキュア達の絆を強めパワーアップさせるという、重要な役割を果たしてくれました。
見様によっては、最高にカッコいい、縁の下の力持ちです。
「クモジコチュー!レジーナを始末しろ!!」
「フン!力さえ戻れば、私は無敵よ!!」
気合を込めて、クモジコチューを投げ飛ばすレジーナ。
愛の力に目覚めた今のレジーナはきっと、かつてより遥かに強い力を有している事でしょう。
「こうなったら、一気にやっておしまい!」
無数のジコチューをけしかけるマーモ。
しかし、レジーナとの友情を育んだ今のキュアハート達に、生半可な攻撃は通用しませんでした。
新しい必殺技バンクで放たれたラブリーフォースアローが、ジコチュー達を浄化し、ジコチュー達を一斉浄化。
余波に巻き込まれる寸前で、ジコチュートリオはその場を退散。
こうして、両者の決戦は、プリキュア側が勝利を収めました。
後は、アン王女を救出し、脱出するだけです。
「アンは返して貰うよ!!」
キングジコチューを出し抜き、アン王女の氷柱を担ぎ逃げ去るジョナサン。
キュアハート達も続こうとしますが、一筋縄では行きませんでした。
「私は…。」「レジーナ~!!」「パパっ!!」
逡巡するレジーナに対し、怒りを顕わにするキングジコチュー。
「おのれっ~!私に楯突いたばかりでなく、プリキュアと心を通わせるとはっ~!!!!」
レジーナに降り注ぐ、キングジコチューの怒りの雷。
ショックで反応出来ないレジーナを間一髪で救ったのは、キュアソードでした。
「怪我は無い?」「うん…。」
親友を労わる口調のキュアソードに、しおらしく答えるレジーナ。
キュアソードがレジーナを躊躇いなく救ったのは、レジーナが身を挺してキュアハートを守ろうとした姿を観たからでしょう。
「急ぎましょう!」「行こう!!」
レジーナに差し出されるキュアハートの手と、キュアダイヤモンド・キュアロゼッタの微笑み。
手を差し出し、キュアハートの手を掴もうとするレジーナ。
背後には、父の怒り叫ぶ声が。
逡巡の後、覚悟を決めて震える手でキュアハートの手を握ったレジーナ。
そして一同は、キングジコチューの攻撃を躱しつつ、大貝町まで続く穴に飛び込みました。
「プリキュアああああああ!!!!!!」
キュアハート達を逃し、トランプ王国に雷を落とし、怒りに震えるキングジコチュー。
トランプ王国の奪還は為らなかったものの、アン王女とレジーナの救出に成功し、ひとまずは、キュアハート達の勝利に終わりました。
「やったでランス~!」「完全勝利ケル!」
大貝町に続くワープホール内で、勝利を喜ぶランスとラケル。
アン王女を目の前に、キュアソードとジョナサンも、嬉しそうに微笑み合っています。
「これで…良かったんだよね…?」
キュアハートと手を繋ぎつつも、自分の行動に不安を抱えるレジーナ。
レジーナの問いに、笑顔で答えるキュアハート。
キュアハートの笑みを信じ、自分の行動の正しさを確かめる様に、強く手を握るレジーナ。
愛を知った事で、マナ達と本当の友達になれた。
でも、たとえ怖くても大好きな父と、別れなければならなくなった。
レジーナの心の痛みを、マナ達は今後、癒す事が出来るのでしょうか?
そして次回、レジーナを取り戻そうと躍起になるキングジコチューとジコチュートリオから、レジーナを守り切る事が出来るのでしょうか?
次回、遂にキュアエースが登場です。
予告の映像を観る限りは、その風貌から察するにアン王女そっくりです。
しかし、これまでのマナ達との経緯を考えると、レジーナが濃厚です。
果たして、アン王女とレジーナ、どちらかキュアエースに変身するのでしょうか?
それとも、かつてキュアソードと共に敗れ去ったプリキュアが登場するのでしょうか?
どんな内容になっても、きっと、ワクワクする展開になると思います。
次回の放送が、今迄以上に楽しみです。
※前回に引き続き、今回も胸が熱くなる展開で、観ていて手に汗を握りました。
レジーナがキュアエースになるかはともかく、マナ達とレジーナの友情は、最後まで丁寧に描いてくれると信じています。
※おまけ:携帯サイトの『次回のクイズ』で、22話の問題が変更されました。
おおよそ、以下の内容です。
携帯サイトの『次回のクイズ』が、昨日(6月28日)までは、『海岸で一緒にトランプをしたレジーナに、マナは、キングより強いカードは何だと言ったでしょう?』(※おおよそ、こんな内容。)
ヒント:1のことだよ。(※文字は3文字)
と、キュアエースがレジーナであるかと想像出来る内容でした。
しかし、今日確認した所、『元気の無いレジーナを励まそうと、マナ達は海に何をしに行ったのでしょう?』
ヒント:お外で遊んだり、ご飯を食べたりする事だよ。(※文字は5文字)
に変更されていました。
このクイズの出題の変更には、一体どんな意味があるのでしょうか?
全ては明日、明らかになります。
ああ!キュアエースがレジーナだったら良いのになぁ~!!
しかし、2人を救出しようにも、トランプ王国への移動手段がなければどうにもならず、途方に暮れました。
その瞬間、アイちゃんが持っていた5つのロイヤルクリスタルが輝き、トランプ王国への道が開かれました。
マナ達はアイちゃんをセバスチャンに預け、一路、トランプ王国へ。
その頃、封印されたアン王女を始末すべく、キングジコチューに謁見したジコチュートリオとレジーナ。
レジーナは、父も目的がトランプ王国の征服のみならず、地球はおろか全宇宙の征服だと知り、マナの身を案じて父に懇願しました。
「パパ!人間界に手を出さないで!」
しかし、その言葉はキングジコチューの逆鱗に触れ、レジーナは力の全てを奪われ、放逐されました。
アイちゃんの導きで、再びトランプ王国に訪れたプリキュア達。
無数のジコチューとイーラとマーモと交戦しながら、アン王女の救出をキュアハートに託しました。
道中、力なく倒れているレジーナを助け起こしたキュアハート。
その瞬間、2人の足下が崩れ、あわや溶岩の海に。
キュアハートとレジーナの生命を支えるのは、クモジコチューから垂らされた1本の蜘蛛の糸。
しかし、糸が支え切れる重量は、たった一人。生命の選択を迫られる2人。
その時、レジーナがとった意外な行動は――。
「乾杯~!」
アン王女を手中に収め、アジトで祝杯(オレンジジュース?)を挙げるイーラとマーモ。
「後は、王女を始末すれば完全勝利」と、悦に入るマーモ。
「一番働いた僕の手柄だ。これでマーモもベールも僕の部下だ。」とほくそ笑むイーラ。
しかし、アン王女未だに氷漬けである為に、2人は手出し出来ません。
「だったら、割ってみよう。」と、巨大なハンマーを持ち出したイーラ。
回転しながら勢いをつけて氷柱を叩きますがビクともせず、全身が痺れる結果に終わりました。
「甘いわよ!そんなんじゃ!」と、マーモが取り出したのは、ダイナマイト。
「おい!やりすぎだろ!!」自分も巻き込まれては敵わないイーラは必死で止めますが、マーモは引き下がりません。
そして…。
どっか~ん!!
「「うわあああああ~!!!」」
爆風に吹き飛ばされる2人。しかし、周囲が少し吹っ飛んだだけで、2人もアン王女も無事でした。
どうやらジコチュートリオは、ダイナマイト程度では死なない様です。
そして、これだけの爆発に晒されてもアン王女が平気と言う事は、王女は氷漬けになっているのではなく、魔力で自分の身を封印しているのでしょう。
「どうぞ。アレはもう、お父様の所に持って行くしかありませんなぁ…。」
バーカウンターで項垂れるレジーナに、クリームソーダーを提供するベール。
普段なら喜んで飲んでいたでしょうが、今のレジーナにとっては、マナの方が気掛かりでした。
「おや?まるで、誰かを気にされてるかのお顔でしたが?」
「そんな訳無いじゃない!そんな訳…。」
落ち込んでいるレジーナを心配する素振りを見せる、ベール。その言葉に、力無く反論するレジーナ。
レジーナが落ち込んでいるのを見越して、敢えて語り掛けた感がありありのベール。
その思惑は一体、何なのでしょうか?
その頃、ソリティアでは――。
アン王女を発見したのも束の間、ジコチュートリオに再び攫われてしまい、意気消沈のマナ達。
そんな中、何も出来ないもどかしさと悔しさに耐え切れず、ジョナサンは一人、トランプ王国に王女の救出へ向かおうとしていました。
もう、一刻の猶予も無い――。
焦るジョナサンに、トランプ王国に行く方法が無い事実を落ち込んだ口調で告げるダビィ。
真琴も同様に落ち込んでいると、シャルル達が皆を励ましました。
「大丈夫シャル!」「前向きに行くケル!」「きっと、何とかなるでランスよ~!」
かつて、トランプ王国に飛ばされた時は不安で泣いていた3人が、笑顔で皆を励ましています。
マナ達だけでなく、彼女達もまた、成長を果たしていました。
シャルル達の言葉で周囲の雰囲気が和んだ瞬間、上機嫌になるアイちゃん。
そして、アイちゃんが持っていた5つのクリスタルが輝き出し、トランプ王国に向かう入口を作り出しました。
「アイちゃんのお世話は、お任せ下さいませ。ご武運を。」
セバスチャンに見送られ、マナ達は光の穴に飛び込み、一路、トランプ王国へ。
道すがらプリキュアに変身し、アン王女の奪還とレジーナとの対話を誓い合いました。
その頃、ジコチュートリオとレジーナは、氷漬けのアン王女を伴ってキングジコチューに謁見していました。
「キングジコチュー様。トランプ王国の王女を連れて参りました。」
「遅ーい!!!!!」
「「「も、申し訳ございません!!!」」」
謁見するなりキングジコチューに叱責され、畏まるジコチュートリオ。
※此処で、キングジコチューの中の人が、大塚芳忠さんと判明しました。
ちなみに、当初は本名の『よしただ』で活動していたそうですが、よく『ほうちゅう』と間違えられるので、2001年頃から芸名を現在の読み方に替えたそうです。(※Wikipedia参照)
「だがレジーナ。お前の事は誉めてやろう。流石、私の娘!」
「ありがとう。パパ…。」
部下は叱り飛ばしますが娘には甘い、キングジコチュー。
この身勝手さ、流石、『ジコチューの王』です。
父に褒められ、恐縮した笑顔を見せるレジーナ。
かつてなら嬉々としていたと思いますが、やはりマナの事が気に掛かるのか、何処か寂しそうです。
「お前を始末すれば、私を止める者はもう、居ない。」
赤黒い稲光をアン王女に浴びせ、粉々にしようとした、キングジコチュー。
しかし、王女の魔力が凄いのか、柱は傷一つ付かず、苛立ちを募らせました。
苛立つキングジコチューに、「先に人間界の者達を、全員ジコチューに致しましょう。」と進言するベール。
その言葉を聞き、激しい衝撃を受けるレジーナ。
レジーナが動揺するのを見越してか、ベールは不敵にほくそ笑んでいました。
「人間界を、トランプ王国みたいにするつもりなの!?」
「当然でしょう。」「でも、其処までしなくても!パパが動ける様になる分だけで…!」
「温いわあああああ!!!!!!」
「トランプ王国も人間界も、所詮、前菜に過ぎぬ!メインディッシュは宇宙!全宇宙のジャネジーが、私のモノなのだー!!」
ジコチューにあるまじき優しさを見せるレジーナを叱責する、キングジコチュー。
「流石キングジコチュー様。」と、へつらうベール。
「そんな…!ウッ!」父の冷酷な言葉を聞き、痛む胸を押さえるレジーナ。
「我々はジコチュー。人間界がどうなろうと、関係無いではありませんか?」
そんな彼女に囁き、揺さぶりを掛けるベール。やはり彼は、レジーナの心の変化に気付いている様です。
「キングジコチュー様が本気を出されたら、人間界もプリキュアも終わり…。レジーナ様も、面倒な連中とオサラバ出来て清々するでしょう?」
その瞬間、レジーナの脳裏に浮かんだのは、氷の洞窟で見せたマナの溢れる笑顔。
そして、マナ達と微笑み合った、掛け替えの無い時間が。
「何で…?止まらない!!」
胸を突く鼓動が強くなり、胸を押さえて苦しみだすレジーナ。
「愛を振り撒くプリキュアなど…居なくなってしまえばいい…!」
更にレジーナを揺さ振ろうと、背後で囁くベール。
その瞬間、レジーナは、心の中の大切な存在・マナの笑顔が輝きを失う幻を見ました。
「そんなの、駄目っ!!!!!」
「パパっ!人間界に手を出さないで!!」
レジーナの叫びを聞き、騒然とするジコチュー達。首を捻るイーラ。
「キングジコチュー様に逆らうとは、何と畏れ多い!すぐに謝られた方が~!」
クネクネと動きながら、ワザとらしくレジーナに前言を撤回する様に勧めるベール。
当然これも、彼の計算の内なのでしょう。
「だが遅い!!誰に向かって口を利いている!!」「でもっ!」
「黙れ!!お前などもう、私の娘ではないわあ!!!」
さっきまでレジーナを褒めていた筈なのに、いきなりレジーナを勘当したキングジコチュー。
レジーナに雷を浴びせ、その力を奪い、放逐する様にジコチュートリオに命じました。
倒れたレジーナを見下ろし、侮蔑するイーラとマーモ。『思い通りに行った』とばかりにほくそ笑む、ベール。
その瞬間、トランプ王国の上空を切り裂く様に、驚きの叫びと共に、キュアハート達が登場しました。
鳥か?隕石?――いや、プリキュアだ!!
プリキュア達の登場に、臨戦態勢を取るジコチュートリオ。
「うわああああ…!何でこうなるの~!!!!!」
上空から砂漠に墜落した、キュアハート達。
片膝を付き、臨戦態勢のジョナサンは流石と言えますが、頭から突っ込んだキュアダイヤモンドは、悲惨な事に。
嗚呼…。遂にキュアダイヤモンドが『えりか枠』(※)に…。
チーム1の頭脳を誇る司令塔な筈なのに、何時の間にそんな事に…。
このシーンを観て、思わず、大笑いしてしまいました。
※えりか枠:『ハートキャッチプリキュア!』のキュアマリン(来海えりか)の様に、ネタっぽく扱われたプリキュアを、一部ファンの間では、こう呼ぶそうです。
「ちゃんと、トランプ王国に着いたみたいだね。本番は此処からだよ。」
ジョナサンの言葉に、気を引き締めるキュアハート達。
王女様は、あそこに居る筈!早く…!
アン王女奪還に気合を入れるキュアソード。しかし、その瞬間、イーラとマーモが襲来。
マーモはキュアロゼッタの希望に燃える瞳に苛立ちを覚え、無数のジコチューを召喚。
こうして、プリキュア対ジコチュー達の総力戦が開始しました。
「「やれ!」」イカジコチューをけしかける、イーラとマーモ。
イカジコチューから放たれる、煙幕。その煙の吐き方が本物のイカに似ていて、思わず感心しました。
その攻撃を防いだのは、前回に引き続き冴え渡る、ロゼッタリフレクション。
続くヒツジジコチューのタックルは、キュアダイヤモンドの連続ソバットが弾き飛ばました。
そして、ジコチューの一体に飛び乗ったキュアダイヤモンドは、敵の攻撃を自分に向けるべく別の方向に進路を取りました。
「此処は、私達が食い止める!先に、王女様の許へ!!」
「考えてる暇はないですわ!私達も、後から追います!!」
「本当に、鬱陶しい!!」「レディ。ダンスの相手なら、僕が務めるよ。」
ロゼッタに対するマーモの鞭による一撃を、県で防ぐジョナサン。
「邪魔すんなよな!」「こそれは、コッチの台詞よ!!」
イーラのダカー投擲を、手刀で弾くキュアソード。
そして、一瞬の隙を突き、スパークルソードでジコチュー達を一気に浄化し、キュアハートが無傷でアン王女救出に向かえる様に、お膳立てをしました。
仲間の演技射撃を受け、猛然と駆け出すキュアハート。
目指す先は、キングジコチューの居る宮殿、唯一つです。
「やっぱり、あいつ等使えんな…。まあ良い。口を開けば愛だの友情だの、虫唾が走るプリキュアめ…。」
「そんなに好きなら…愛の為に散れ…。」
戦況を眺めながら、愚痴を溢すベール。その背後には、柱にもたれ掛かり気絶しているレジーナの姿が。
キュアハートに対する罠を仕掛け、手ぐすねを引いて、ベールが待ち構えていました。
廃墟と化した宮殿を駆け抜けるキュアハート。その眼前に突然、倒れたレジーナの姿が。
「キュア…ハート?」「良かったぁ…!」
目覚めたレジーナの姿を見て、安心した表情で微笑むキュアハート。
その瞬間、ベールの口が醜く歪みました。
「ジコチュー!!!」
覆いかぶさる様に、キュアハートとレジーナを襲ったのは、クモジコチュー。
その攻撃により、2人はマグマの海に真っ逆さまに転落。
間一髪、クモジコチューから垂れ込めた蜘蛛の糸を掴んだキュアハート。
先にレジーナに飛んで逃げる様に指示しましたが、レジーナは父に力を奪われた為、空を飛ぶ事が出来ませんでした。
「無様だな。ショータイムだ!!見るがいい、プリキュア共!!」
2人を見下ろしながら、30分前の番組の主人公の台詞を吐いたベール。
上空にキュアハート達の姿を写し、プリキュア達の気勢を削ごうとしました。
2人のピンチを目の当たりにし、一瞬攻撃の手を止めるプリキュア達。
キュアハートは「任せといて!」レジーナを励まし、レジーナを背負いながら猛スピードで蜘蛛の糸を登って行きました。
「そんなに動いて大丈夫か?」ベールが呟いた瞬間、キュアハートが掴まっていた糸が、裂けるチーズの様に裂け始めました。
ベールによると、この糸は1人分の重量にしか耐えられず、助かるにはどちらかを犠牲にしなければならない、との事。
「他人を想うから、裏切られる。他人を気にするから、単純な罠にも掛かる。やっぱりジコチューこそが、最高だなぁ~!」
「違う!人を信じなきゃ、幸せになんてなれないよ!!」
自分がかつてマナにしてしまった裏切りを思い出し、落ち込むレジーナ。
そんな彼女を励ます様に、ベールに反論するキュアハート。
『2人仲良くマグマに落ちて、愛など何の役にも立たない事を証明してくれれば、それで結構。』
『万が一、レジーナがキュアハートを犠牲にしても、俺が糸を切るだけだ…!』
『そうすれば、俺は確実に、ジコチューのナンバー2(トゥ)!そして、何れは…。』
どうやら、ニューリーダー病(※)に罹患しているらしい、ベール。
レジーナを始末し、ゆくゆくはキングジコチューの寝首を掻くつもりの様ですが、そんなに上手く行くでしょうか?
※ニューリーダー病:悪の組織の上級幹部・主にナンバー2(トゥ)が罹患する、下克上の気質。
病名の語源は、『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー』のスタースクリームの言動より。
大抵は下克上は失敗に終わり、上司(メガトロン様)にお仕置きされる。
ニコニコ動画で、『スタースクリーム』『ニューリーダ病』で検索すると、その病態がすぐに確認出来ます。
切れそうになる蜘蛛の糸と、足下のマグマの海を見て不安に駆られ、キュアハートにしがみ付くレジーナ。
「ねぇ、マナ。私とマナは、何なのかな…?」「友達だよ。」
レジーナの質問に、即座に答えるキュアハート。
その言葉を聞き、レジーナの脳裏には、これまでのマナの言動がありありと浮かびました。
「変わらないね。マナは。」「私ね、マナと会ってから…おかしくなっちゃったみたい。」
「マナに優しくして貰うと、胸がドキドキする様になったの…。」
「マナが辛そうな顔をすると、胸がズキズキする様になったの…。」
「――ねぇ?何なのかな、この気持ち…?」
「それは、人を思い遣る気持ち…。愛だよ。」
「愛…。これが、そうなんだ…。」
自分に芽生えた感情の答えを知り、満足そうに呟いたレジーナ。
そして――。
「マナ。大好きっ…!!」
レジーナの頬を伝わる涙。
次の瞬間、レジーナは、自ら手を離し、マグマの海へ落ちる事を選択しました。
――嘘だろっ!?
これが、このシーンを観た瞬間の、僕の偽らざる気持ちです。
妹が一緒に観ていなかったら多分、号泣していたのではないかと思います。
そして、次の瞬間、熱い感動が待っていました。
「「「「レジーナ!!!!」」」」
自分の身を犠牲にし、マナを救おうとしたレジーナの身を案じるプリキュア達。
マナへの愛情を伝えるかの様に微笑みながら、両手を広げるレジーナ。
その瞳が閉じられようとした瞬間、奇跡が起きました。――いいえっ!!
キュアハートが奇跡を起こしました!!
「諦めちゃダメ!!!!!」
蟹挟みでレジーナを掴み、間一髪救出した、キュアハート。
その事態に驚く、レジーナとベール。
「でも…!」「でももだっても要りません!!こんなの、全然ピンチじゃないよ!!私を誰だと思ってるの!!」
「えっ…?」「私は、大貝第一中学生徒会長よ!!」
――今回の話で一番の名言が生まれた瞬間です。
「それって、スゴイの?」
「スゴイよ!生徒会長は、皆の笑顔の為なら、レジーナのパパパパよりも強くなれるんだから!!」
「そうシャル!マナは宇宙一シャル!」
レジーナの問いに、自信満々に答えるキュアハートとシャルル。
「そんな訳ないだろ!さっさと落ちろ!!」「お断りです!!」
ベールの叫びをキッパリと断った、キュアハート。
「大丈夫!糸が切れたら、壁を登ろう!壁が崩れても、きっと方法があるよ!!」
「マナ…!」「2人で頑張ろう!「3人シャルよ~!」「ゴメンゴメン!」
キュアハートシャルルの遣り取りを聞き、満面の笑みを浮かべるレジーナ。
その瞬間、レジーナの身体が輝き出しました。
キュアハートレジーナを心配し、駆け付けたキュアソード達。
そして一同は、奇跡の瞬間を目の当たりにします。
両手を胸に当て、心臓の鼓動を静かな面持ちで聴く、レジーナ。
そして、胸の高鳴りが最高潮に達した時、レジーナの心は、激しく燃え盛りました。
「何だろう…。すごく、ドキドキが…高鳴る!!!!!」
漲る力を解放する様に、キュアハートを抱え、上空に飛び立ったレジーナ。
その様子を、笑顔で見詰めるプリキュア達。苦々しく見上げるベール。
「カッコ悪いなぁ。」「まったく、役立たずなんだから…。」
イーラとマーモに馬鹿にされ、歯噛みするベール。
いいえ。彼は今回も、プリキュア達の絆を強めパワーアップさせるという、重要な役割を果たしてくれました。
見様によっては、最高にカッコいい、縁の下の力持ちです。
「クモジコチュー!レジーナを始末しろ!!」
「フン!力さえ戻れば、私は無敵よ!!」
気合を込めて、クモジコチューを投げ飛ばすレジーナ。
愛の力に目覚めた今のレジーナはきっと、かつてより遥かに強い力を有している事でしょう。
「こうなったら、一気にやっておしまい!」
無数のジコチューをけしかけるマーモ。
しかし、レジーナとの友情を育んだ今のキュアハート達に、生半可な攻撃は通用しませんでした。
新しい必殺技バンクで放たれたラブリーフォースアローが、ジコチュー達を浄化し、ジコチュー達を一斉浄化。
余波に巻き込まれる寸前で、ジコチュートリオはその場を退散。
こうして、両者の決戦は、プリキュア側が勝利を収めました。
後は、アン王女を救出し、脱出するだけです。
「アンは返して貰うよ!!」
キングジコチューを出し抜き、アン王女の氷柱を担ぎ逃げ去るジョナサン。
キュアハート達も続こうとしますが、一筋縄では行きませんでした。
「私は…。」「レジーナ~!!」「パパっ!!」
逡巡するレジーナに対し、怒りを顕わにするキングジコチュー。
「おのれっ~!私に楯突いたばかりでなく、プリキュアと心を通わせるとはっ~!!!!」
レジーナに降り注ぐ、キングジコチューの怒りの雷。
ショックで反応出来ないレジーナを間一髪で救ったのは、キュアソードでした。
「怪我は無い?」「うん…。」
親友を労わる口調のキュアソードに、しおらしく答えるレジーナ。
キュアソードがレジーナを躊躇いなく救ったのは、レジーナが身を挺してキュアハートを守ろうとした姿を観たからでしょう。
「急ぎましょう!」「行こう!!」
レジーナに差し出されるキュアハートの手と、キュアダイヤモンド・キュアロゼッタの微笑み。
手を差し出し、キュアハートの手を掴もうとするレジーナ。
背後には、父の怒り叫ぶ声が。
逡巡の後、覚悟を決めて震える手でキュアハートの手を握ったレジーナ。
そして一同は、キングジコチューの攻撃を躱しつつ、大貝町まで続く穴に飛び込みました。
「プリキュアああああああ!!!!!!」
キュアハート達を逃し、トランプ王国に雷を落とし、怒りに震えるキングジコチュー。
トランプ王国の奪還は為らなかったものの、アン王女とレジーナの救出に成功し、ひとまずは、キュアハート達の勝利に終わりました。
「やったでランス~!」「完全勝利ケル!」
大貝町に続くワープホール内で、勝利を喜ぶランスとラケル。
アン王女を目の前に、キュアソードとジョナサンも、嬉しそうに微笑み合っています。
「これで…良かったんだよね…?」
キュアハートと手を繋ぎつつも、自分の行動に不安を抱えるレジーナ。
レジーナの問いに、笑顔で答えるキュアハート。
キュアハートの笑みを信じ、自分の行動の正しさを確かめる様に、強く手を握るレジーナ。
愛を知った事で、マナ達と本当の友達になれた。
でも、たとえ怖くても大好きな父と、別れなければならなくなった。
レジーナの心の痛みを、マナ達は今後、癒す事が出来るのでしょうか?
そして次回、レジーナを取り戻そうと躍起になるキングジコチューとジコチュートリオから、レジーナを守り切る事が出来るのでしょうか?
次回、遂にキュアエースが登場です。
予告の映像を観る限りは、その風貌から察するにアン王女そっくりです。
しかし、これまでのマナ達との経緯を考えると、レジーナが濃厚です。
果たして、アン王女とレジーナ、どちらかキュアエースに変身するのでしょうか?
それとも、かつてキュアソードと共に敗れ去ったプリキュアが登場するのでしょうか?
どんな内容になっても、きっと、ワクワクする展開になると思います。
次回の放送が、今迄以上に楽しみです。
※前回に引き続き、今回も胸が熱くなる展開で、観ていて手に汗を握りました。
レジーナがキュアエースになるかはともかく、マナ達とレジーナの友情は、最後まで丁寧に描いてくれると信じています。
※おまけ:携帯サイトの『次回のクイズ』で、22話の問題が変更されました。
おおよそ、以下の内容です。
携帯サイトの『次回のクイズ』が、昨日(6月28日)までは、『海岸で一緒にトランプをしたレジーナに、マナは、キングより強いカードは何だと言ったでしょう?』(※おおよそ、こんな内容。)
ヒント:1のことだよ。(※文字は3文字)
と、キュアエースがレジーナであるかと想像出来る内容でした。
しかし、今日確認した所、『元気の無いレジーナを励まそうと、マナ達は海に何をしに行ったのでしょう?』
ヒント:お外で遊んだり、ご飯を食べたりする事だよ。(※文字は5文字)
に変更されていました。
このクイズの出題の変更には、一体どんな意味があるのでしょうか?
全ては明日、明らかになります。
ああ!キュアエースがレジーナだったら良いのになぁ~!!