つき‐あわせ〔‐あはせ〕【突(き)合(わ)せ】
突き合わせ
突き合わせ
突き合わせ
突き合わせ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/26 01:44 UTC 版)
突き合わせとは、その昔は道幅が狭く曳き回しの際に、2基の行燈がすれ違うには難しい箇所が多々あったため「退く、退かない」の争いがあり、その際に互いの行燈をぶつけ合い、力で強引に意地を通していた行燈同士の喧嘩に由来している。出町の夜高祭りでの南北、東、西の友好町内はこの時に生まれている。現在は道幅も広く、ある程度の取り決めに則って突き合わせが行なわれており、「南北」対「西」、「南北」対「東」で対戦を行うのが基本で、その際「南北」は西向き、「東、西」は東向きと決められている。 向かい合った2本の夜高行燈が十数メートル離れ「裁許(さいきょ)」と呼ばれる町内責任者の合図で全速でぶつかり合い、かつ激しく押し合う喧嘩で、この勇壮なぶつかり合いが人々を魅了する。現在は各回20分以内の制限時間があり、時間内に通常2回から3回の突き合せが行われる。この際、数ヶ月を要して作った夜高行燈や吊り物は壊れてしまうが、砺波夜高祭のエネルギーの焦点となる。勝敗の決まりとしては、あんどんをぶつけ合い、そのまま押し切ったとき。 左右のどちらかに相手のあんどんを押し出したとき。 あんどんの前部(心木)を高く上げ(煽りという)相手の心木(あんどん前部に長く出ている部分)を下に押し下げたとき。 相手が煽ってあんどんの前部を上げた際、相手のあんどんの台車部分に心木を押し当て相手の動きを止める、もしくは押し出した時となる。 さらにこの突き合わせでは、夜高行燈を率いる各町若頭による威勢のいいマイクパフォーマンスも見ものの一つとなっている。突き合わせの際、若頭がマイクを使い「○○よーたか(夜高) ヨイヤサー!」(○○には町名が入る)などと煽って引き子の気分を高揚させていくが、煽りの上手な若頭だと「お客さんのためにヨイヤサー!」などと言って周りの観客の気分も盛り上げていく。 また、これもマイクパフォーマンスの上手な若頭がいる場合に限るが、勝敗が決した後はお互いに「ありがとうございました!」「また来年も楽しい突き合わせよろしくお願いします!」などと言いつつ「ヨイヤサーヨイヤサー!」とお互いの引き子を煽り、讃えあい、引き子達もノリの良い観客も一緒に「ヨイヤサー ヨイヤサー!」と盛り上がることもある。(但し、あくまで町内同士の意地の通しあいを起因とするものであり、あまりにもスポーツ化、形骸化、ステージ化することはルーツを見失いがちになるのであまり好ましくない。との意見もある) このように極彩色に彩られたあんどんの美しさ、勇壮な喧嘩、威勢の良い若頭のマイクパフォーマンスと共に、「行燈の喧嘩であっても人の喧嘩ではない。」ということで爽やかに突き合わせが行われることも砺波の夜高の大きな魅力である。 突き合わせ後、南北、西、東の各ブロック毎に、祭りの締めとして手打ち式(俗に「シャンシャン」とも呼ばれる)が行われ来年への想いをつなぎ、夜高祭は燃え尽きる。
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