かがくけいさつ‐けんきゅうじょ〔クワガクケイサツケンキウジヨ〕【科学警察研究所】
科学警察研究所
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/10 16:39 UTC 版)
科学警察研究所 かがくけいさつけんきゅうじょ | |
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役職 | |
所長 | 木下 博之 |
組織 | |
上部組織 | 警察庁 |
内部組織 | 総務部、法科学第一部、法科学第二部、法科学第三部、法科学第四部、犯罪行動科学部、交通科学部 |
附属機関 | 附属鑑定所、法科学研修所 |
概要 | |
所在地 | 千葉県柏市柏の葉六丁目3番地1 北緯35度53分46.9秒 東経139度56分37.8秒 / 北緯35.896361度 東経139.943833度座標: 北緯35度53分46.9秒 東経139度56分37.8秒 / 北緯35.896361度 東経139.943833度 |
定員 | 128名(2022年3月31日改正) |
年間予算 | 21億4000万円(2008年度) |
設置 | 昭和23年5月(旧・科学捜査研究所) 昭和34年4月(現名称) |
前身 | 科学捜査研究所 (旧制) |
ウェブサイト | |
科学警察研究所 |
科学警察研究所(かがくけいさつけんきゅうじょ、英語:National Research Institute of Police Science)は、日本の官公庁の一つで、国家公安委員会の特別の機関たる警察庁の附属機関である[1]。略称は科警研(かけいけん)、NRIPS。
概要
警察庁の附属機関の一つとして設置された中央官庁。科学捜査・犯罪防止・交通警察に関する研究・実験を行うとともに、警察内外の関係機関から依頼された証拠物等の科学的鑑識・検査を行うことを主な任務とする。警察庁長官の命を受け、科学警察研究所長が所務を掌理する。大学との研究連携も活発である。職員は、警察官6名の他は全て技官および事務官である。
似た名前の組織として科学捜査研究所(科捜研)が存在するが、これは各都道府県警察本部刑事部の付置機関である。
所在地
交通
首都圏新都市鉄道つくばエクスプレス柏の葉キャンパス駅から徒歩約12分。
沿革
- 1948年5月:国家地方警察本部刑事部鑑識課に科学捜査研究所を創設。(所在地 東京都千代田区霞が関二丁目1番)
- 1949年8月:東京都千代田区三番町六番地に移転。
- 1952年9月:国家地方警察本部刑事部の附属機関となる。
- 1954年7月:警察庁の附属機関となる。
- 1959年4月:科学警察研究所と改称。業務内容に防犯少年及び交通警察関係の研究、実験を加え、内部組織を部、課、室制度に改める。
- 1970年4月:科学捜査部を改組し、法科学第一部及び法科学第二部を設置。
- 1971年4月:附属鑑定所を設置。
- 1983年4月:法科学研修所を設置。
- 1996年5月:法科学第三部を設置。
- 1999年2月:千葉県柏市柏の葉六丁目3番地1に移転。
- 2003年4月:法科学第四部を設置。 防犯少年部を廃止し、犯罪行動科学部を設置。
- 2004年4月:研究調整官を設置。
- 2005年4月:交通部を交通科学部に改称。
任務
主な任務は犯罪予防と犯罪捜査・鑑識指導及びその支援ならびに科学捜査に必要な機材の開発である。DNA鑑定キットの開発なども行っている。2005年度からDNA情報の全国統括管理も運用され、犯行現場に残された血液・毛髪・体液一滴からでも対象の割り出しが可能となった。 また、犯罪に使用される等した銃及び銃弾は全国からこの科警研に送られ、鑑定等が行われている。精度の高い偽造通貨についても同様。
内部組織
内部組織については、警察法施行規則 第二節 附属機関 第二款 科学警察研究所に規定されている。
- 所長(警察庁技官)、副所長(警察官:警視監)、研究調整官(警察官:警視長又は警視正)
- 総務部(部長:警視長)
- 総務課(課長:警視正)
- 会計課
- 法科学第一部
犯罪の捜査に関連する生物学の研究及び実験に関すること及びそれらの科学又は技術を応用する鑑定及び検査に関すること- 生物第一研究室(犯罪の捜査に関連する生物学の研究及び実験に関すること。生物学を応用する鑑定及び検査に関すること。)
- 生物第二研究室(犯罪の捜査に関連する人体組織の形態学に関する研究及び実験に関すること。形態学を応用する鑑定及び検査に関すること。)
- 生物第三研究室(犯罪の捜査に関連する血液型学及び生化学に関する研究及び実験に関すること。血液型学及び生化学を応用する鑑定及び検査に関すること。)
- 生物第四研究室(犯罪の捜査に関連する分子生物学に関する研究及び実験に関すること。分子生物学を応用する鑑定及び検査に関すること。)
- 生物第五研究室(犯罪の捜査に関連する微生物学の研究及び実験に関すること。微生物学を応用する鑑定及び検査に関すること。)
- 法科学第二部
犯罪の捜査に関連する物理学及び工学の研究及び実験に関すること及びそれらの科学又は技術を応用する鑑定及び検査に関すること- 物理研究室(犯罪の捜査に関連する物理学の研究および実験に関すること。物理学を応用する鑑定および検査に関すること。)
- 火災研究室(犯罪の捜査に関連する火災、電気災害等についての研究、実験、鑑定及び検査に関すること。)
- 爆発研究室(犯罪の捜査に関連する爆発等についての研究、実験、鑑定及び検査に関すること。)
- 機械研究室(犯罪の捜査に関連する機械工学の研究及び実験に関すること。機械工学を応用する鑑定及び検査に関すること。犯罪の捜査に関連する銃器、弾丸類等についての研究、実験、鑑定及び検査に関すること。)
- 知能工学研究室
- 法科学第三部
犯罪の捜査に関連する化学の研究及び実験に関すること及びそれらの科学又は技術を応用する鑑定及び検査に関すること- 化学第一研究室(犯罪の捜査に関連する化学の研究及び実験に関すること。化学を応用する鑑定及び検査に関すること。)
- 化学第二研究室(犯罪の捜査に関連する毒物、劇物及び環境汚染物質についての研究、実験、鑑定及び検査に関すること。)
- 化学第三研究室(犯罪の捜査に関連するラジオアイソトープの研究及び検査に関すること。ラジオアイソトープを応用する鑑定及び検査に関すること。)
- 化学第四研究室(化学兵器の禁止及び特定物質の規制等に関する法律施行令 (平成7年政令第192号)別表1の項の第3欄又は第4欄に掲げる物質及び同表2の項又は3の項の第3欄又は第4欄に掲げる物質の研究、実験、鑑定及び検査に関すること。)
- 法科学第四部
犯罪の捜査に関連する心理学及び精神医学の研究及び実験に関すること。文書類及び偽造通貨の鑑定に必要な技術の研究及び実験に関すること並びに偽造通貨の符号の制定に関すること及び、犯罪の捜査に関連する情報科学の研究及び実験に関することまた、それらの科学又は技術を応用する鑑定及び検査に関すること- 情報科学第一研究室(犯罪の捜査に関連する心理学及び精神医学の研究及び実験に関すること。心理学及び精神医学を応用する鑑定及び検査に関すること。)
- 情報科学第二研究室(犯罪の捜査に関連する文書類及び偽造通貨の鑑定に必要な技術の研究及び実験に関すること。前号に掲げる技術を応用する鑑定及び検査に関すること。偽造通貨の符号の制定に関すること。)
- 情報科学第三研究室(犯罪の捜査に関連する音声についての研究、実験、鑑定及び検査に関すること。犯罪の捜査に関連する情報科学の研究、実験、鑑定及び検査に関すること)
- 犯罪行動科学部
少年の非行防止に関連する行動科学その他の少年の非行防止についての研究及び実験に関すること。犯罪の防止に関連する行動科学その他の犯罪の防止についての研究及び実験に関すること。犯罪の捜査の支援に関連する行動科学その他の犯罪の捜査の支援についての研究及び実験に関すること- 少年研究室(少年の非行防止に関連する行動科学その他の少年の非行防止についての研究及び実験に関すること。)
- 犯罪予防研究室(犯罪の防止に関連する行動科学その他の犯罪の防止についての研究及び実験に関すること。)
- 捜査支援研究室(犯罪の捜査の支援に関連する行動科学その他の犯罪の捜査の支援についての研究及び実験に関すること。)
- 交通科学部
交通事故の防止その他交通警察についての研究及び実験に関すること。交通事故に係る犯罪の捜査についての研究及び実験並びにこれらを応用する鑑定及び検査に関すること- 交通科学第一研究室(交通警察に関連する交通工学その他の交通警察についての研究及び実験に関すること。)
- 交通科学第二研究室(交通事故の防止その他交通警察に関連する心理学及び人間工学の研究及び実験に関すること。)
- 交通科学第三研究室(交通事故の防止その他交通警察に関連する機械工学の研究及び実験に関すること。交通事故に係る犯罪の捜査についての研究及び実験並びにこれらを応用する鑑定及び検査に関すること。)
附属鑑定所
附属鑑定所は、警察法施行規則第81条第2号、第82条第2号、第83条第2号及び第84条第4号に定める鑑定及び検査のうち、科学警察研究所長が指定する鑑定及び検査に関する事務をつかさどる[2]。
- 所長
- 主任研究官
- 鑑定官(3名)
法科学研修所
法科学研修所は、警察職員に対し、科学捜査に係る鑑定及び検査に関する専門的事項について研修を行い、並びにこれに必要な研究を行う[3]。
- 所長(科警研副所長が事務を取り扱う)
- 主任教授
- 教授
- 助教授
専門的分野の教養を行うため、寮が併設されており、研修生はそこで全寮制の生活をすることとなる。 鑑定業務の経験年数、身分(階級)等に応じて以下の各科が設置されている。
- 養成科
- 現任科
- 専攻科
- 管理科
プロジェクト
近年、多発する凶悪広域犯罪・異常凶悪犯・急増する交通事故などの解決に向けてあらゆるプロジェクトが推進されている。自動車ナンバー自動読取装置もこの研究所が民間企業と合同で作ったもので、各種の最新警察機器の開発も行われている。
主なプロジェクト
さらに近年では犯罪の多様性に鑑み、科学捜査を刑事捜査に本格的に導入することが検討されており、実現すれば全面的な科学捜査主体の犯罪捜査が執行される予定。
脚注
出典
関連項目
外部リンク
科学警察研究所(通称:科警研)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/26 16:08 UTC 版)
「MR.BRAIN」の記事における「科学警察研究所(通称:科警研)」の解説
九十九 龍介 (つくも りゅうすけ) 演 - 木村拓哉 本作の主人公。かつてはNo.3のホスト(源氏名:大斗〈ヤマト〉)だったが、5年前に事故で瀕死の重傷を負ったことで右脳が急激に発達。その後自分の身に起きた変化を調べるために脳科学の研究を始め、脳科学者へ転身。優れた能力を科警研に買われて脳科学を担当する。独自の視点と脳科学に基づく知識で、様々な難事件を解決する。 端整な顔立ちだが、ホストの頃から空気が読めないマイペースな性格で、周囲を振り回す変人。他人の神経を逆撫でする言動も多く、相手を怒らせてしまうこともしばしばある。甲高い声で笑う癖がある。 初対面の相手に名前を名乗る時は必ず「漢数字の『九十九』と書いて、つくもと言います。」と前置きしている。 不可解な事象に興味を持って事件に首を突っ込む探究心を持ち、おかしいと感じることは納得するまで調べるタイプで、その言動ゆえ当初は白い目で見られていたが、やがて周囲を感化させていく。 事故の影響で女性の好みも変わり、美人よりいわゆる不細工な女性に惹かれているが、「なぜ昔好きなタイプだったのか知りたい」という理由でアグネス・ラムの写真集を持っている。六三四(ムサシ)というスナネズミを飼っており、外出時にはポケットに入れて連れ出す。 脳の栄養補給のためにバナナをよく食べており、林田や丹原からしばしば差し入れされる。理由は本人によると「脳のエネルギー源として手っ取り早いのは糖分」とのこと。物を指し示す時、緑のレーザーポインターをよく使用する。 終盤自身の論文がアメリカで認められ、最終回では瀬田や小島の勧めで渡米する。後に搭乗した飛行機でハイジャック事件に巻き込まれるが、犯人の嘘を見破り、彼が持っていた爆弾のスイッチを押すという茶目っ気を披露した。 由里 和音 演 - 綾瀬はるか 本作のヒロイン。脳科学担当で九十九の助手。 大学では薬物学を専攻し、科警研に就職して化学に配属されたが、九十九の赴任により、不本意ながらも脳科学に異動。九十九に一目惚れするが、彼の変人ぶりや言動に戸惑いつつ、助手としての自覚を持ち九十九をサポートしていく。 単純な性格で九十九に実験台扱いされていいように翻弄されたり同僚達にもいじられたりしているが、最終回では爆弾処理を行い、予想外の行動をとった九十九を叱責するなど成長が伺われたことで九十九から「あなたは信頼できる最高の助手」と評された。 船木 淳平 演 - 平泉成 画像解析担当主任。 防犯カメラなどの画像を鮮明に復元する研究を行っているが、実験がうまくいかず、ノイローゼ気味。徹夜続きの生活から、研究所で禁止されている飲食(主に栄養ドリンクを飲んでいる)をすることが多く、そのことを佐々から注意されることも多い。 神田 純一 演 - 設楽統(バナナマン) 音声分析担当。 犯人の声や反響音などの音から犯人像や現場の状況を再現する研究を行う。科警研の研究員で唯一白衣を着用していない。科警研に入所するきっかけとなるほどの暗号好きでもある。 掃除のお姉さんに好意を抱き、音楽鑑賞に誘うなどのアプローチをするものの、その想いは彼女に全く伝わっていない。最終回終盤では直接告白するが、その後どうなったのかは不明。 浪越 克己 演 - 井坂俊哉 行動科学担当。自信が無く、気弱な言動が目立つ。 かつてはプロファイリング担当の刑事だったが、ある事件で間違ったプロファイリングをしたことで現場指揮が怖くなり科警研に異動した。 第5話で佐々に松下議員殺害事件の捜査チームのリーダーに指名される。その気弱さからリーダーに九十九を推してしまうが、彼に投げかけられた言葉がきっかけで気弱さから脱却を図るようになる。 岩淵 潔 演 - 林泰文 交通科学担当。 渋滞解消や交通事故防止など、道路交通に関する研究を行っており、都内各地にある、Nシステムと呼ばれる信号機に設置した小型カメラで交通状況を観察しているが、これが捜査で役立つ時がある。 夏目 光男 演 - 田中裕二(爆笑問題) 化学担当主任。和音の元上司。爆発物や化学兵器の成分分析を行っている。七三分けと小柄な体格が特徴。 海外の捜査機関でテロを防止した実績があるが、それを鼻にかけている上に嫌味な性格もあり、周囲から疎まれている。 当初は、九十九のことを冷ややかに見ていたが、最終回では彼に感化されたのか、バナナをほおばりながら新人研究者に睨みをきかせるようになる。 難波 丈太郎 演 - トータス松本(ウルフルズ) 生物学担当。生態認証を研究。数々の迷宮入り事件を解決した実績を持つ、科警研のエース的存在。 冷めた性格で、事件に首を突っ込む九十九の行動を否定的に見ながらも、密かに脅威を抱いていたが、次第に感化されていくようになる。実は科学捜査に対して熱い感情を持っており、精神鑑定を科学と認めていない。 大内 浩一 演 - 山崎樹範 生物学担当で難波の部下。 初対面の相手から採取した毛髪の遺伝子を調べて自分との相性を判断する趣味を持つ。九十九の言動に腹を立て、殴りつけようとした難波を抑え、そのとばっちりを受けて殴られてしまったことも。 マリコ 演 - SHIHO 科警研の喫茶室で働いている美女。 九十九に興味がある。和音の相談にも乗ってあげている。 掃除のおねえさん 演 - 木下優樹菜 本名不明。科警研の清掃担当。ヤンキー口調で非常に気が強くはっきりと物を言う性格。 神田から好意を寄せられているが彼のアプローチを煙たがっている。最初は九十九が自分に好意を抱いていると勘違いしていた(九十九のことはタイプではない様子)。一度九十九が構築している理論外の行動を取って九十九を困惑させたことがある。 佐々 未春 演 - 大地真央 法科学部長。理論的かつ折り目正しい人物で、科警研のリーダー的存在。 九十九の才能を見初めて、スカウトするが、彼の型破りな言動に普段の冷静さを忘れてがなり立ててしまうことも。 瀬田 逸平 演 - 小林克也 科警研所長。警察庁との行政・予算面での折衝を担う。九十九の経歴を知って彼を科警研に呼び、終盤ではアメリカに行くように勧めた人物。
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