物質輸送律速
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/09 09:56 UTC 版)
「バトラー・ボルマー式」の記事における「物質輸送律速」の解説
前述した形式のバトラー・ボルマー式は電極反応が電荷移動律速の場合、すなわちバルク電解質と電極表面との間の物質輸送が十分に速い場合にのみ成り立つ。しかし、電気化学においてバトラー・ボルマー式は広く有用であり、しばしば「現象論的電極反応速度論における中心的な方程式」 "central in the phenomenological electrode kinetics" であると言及される。 限界電流(英語版)の領域では、電極反応の中で物質輸送過程が律速段階であり、電流密度は以下のように記述される。 j limiting = z F D δ C ∗ {\displaystyle j_{\text{limiting}}={\frac {zFD}{\delta }}C^{*}} ここで、次の変数を用いた。 D: 拡散係数(英語版) δ: 境膜厚さ C*: バルク電解質における(律速)電気活性物質の濃度 C(0, t): 電極表面からゼロ距離における時間依存濃度 上式は電極表面における濃度とバルク電解質における濃度が等しい場合に(先に述べた)典型的な式と一致する。
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