火山の噴火とは? わかりやすく解説

火山の噴火

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/29 18:01 UTC 版)

T-J境界」の記事における「火山の噴火」の解説

大規模な火山噴火、特に中央大西洋マグマ分布域英語版)(CAMP) の洪水玄武岩莫大な二酸化炭素二酸化硫黄およびエアロゾル放出して激し地球温暖化前者による)ないし寒冷化(後者による)を引き起こしたCAMP脱ガス記録から、マグマ大量噴出直後二酸化炭素複数顕著に放出されたことが示されており、そのうち少なくとも2回は大気中の二酸化炭素総量の倍が放出された。 後期三畳紀および前期ジュラ紀化石土壌同位体組成大規模な負の炭素同位体偏位と結びついているリグニンクチクラワックス英語版)に由来する脂質アルケン)の炭素同位体、およびCAMP挟まれ北アメリカ東部湖底堆積物2つセクション由来する総有炭素は、主にイングランドサマセットのセント・オードリーズ湾(英語版セクション見られるものと似た炭素同位体偏位を示している。これらが対応することから、三畳紀末の絶滅事変北アメリカ東部最古玄武岩噴出よりもわずかに早く、またモロッコ最古噴火同時期に海中環境陸上環境同時に始まったことが示唆されている。いずれの火成活動致命的な二酸化炭素温室効果海洋生物石灰化危機もたらした同時期のCAMP噴火大量絶滅炭素同位体偏位が同じ場所で見られ大量絶滅火山起因する可能性示唆されている。メタンハイドレート破滅的な融解史上最大大量絶滅であるペルム紀末の大量絶滅原因1つともされる)により温室効果拍車かかった可能性もある。 T-J境界記録する岩石セクションであるニューアーク層群英語版)に火山灰層がないことと、移り変わるゾーン10メートル上に玄武岩層があることから、火山噴火説を否定する研究者もいる。しかし、アップデートされた年代測定プロトコルとより広範囲サンプリングにより、全てではないが大半火山活動境界よりも以前起きていたことが一般に確かめられている。 岐阜県犬山地域から採集したサンプル使用し白金族元素オスミウム(Os)とパラジウム(Pd))の分析行った藤崎ほか(2015)は、K-Pg境界比較しイリジウム(Ir)が少なく隕石衝突原因とするための決定的証拠はらないまた、白金族元素起源大規模火成活動に伴う玄武岩上部大陸地殻物質風成塵)が混合したものと報告した

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