有機スズ化合物
有機スズ化合物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/03/25 14:30 UTC 版)
有機スズ化合物(ゆうきスズかごうぶつ)またはスタナン (stannane) は炭化水素などの有機置換基を持つスズ化合物である。最初の有機スズ化合物はジメチルジヨードスズ (CH3)2SnI2 で、これは1849年にエドワード・フランクランドによって発見された。商業的にはポリ塩化ビニルを製造する際の塩酸の捕捉剤や熱的安定化剤、あるいは殺生物剤として利用される。酸化ビス(トリブチルスズ) (TBTO) は材木の防腐剤として広く用いられている。トリブチルスズ誘導体はフジツボなどの付着生物を船体から除去する薬剤としても使われたが、毒性の高さ(1リットルあたり1ナノグラムの濃度でも海洋生物に影響を与えるとする報告もある)への懸念から国際海事機関によって世界中で禁止されるに至った。n-ブチルトリクロロスズは、化学気相成長法を使ってガラスの表面に酸化スズの膜を乗せるのに用いられる。
- ^ Thoonen, S. H. L.; Deelman, B.-J.; van Koten, G. (2004). "Synthetic aspects of tetraorganotins and organotin(IV) halides". J. Organomet. Chem. 689: 2145–2157. doi:10.1016/j.jorganchem.2004.03.027. オンライン版
- ^ Thoonen, S.; Deelman, B.-J.; van Koten, G. Chem. Commun. 2001 1840. doi:10.1039/b106082c
- ^ Stoermer, M. J.; Pinhey, J. T. (1998). "Tributyl-[(Z)-5-phenyl-2-penten-2-yl]stannane". Molecules 3: M67. オンライン版
- 1 有機スズ化合物とは
- 2 有機スズ化合物の概要
- 3 用途と毒性
- 4 参考文献
有機スズ化合物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/28 23:00 UTC 版)
有機スズメルカプタイドが代表的であり、耐候性が求められる場合には有機スズマレエートが使われる。これらに、滑剤としての性質を併せ持った有機スズカルボキシレートが併用される。
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