排障装置
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/04 07:28 UTC 版)
スカートと呼ばれる。排障器より手前に設置される。 踏切等で立ち往生している自動車に衝突した場合に、排障装置が取り付けられていないと自動車を車体下に巻き込み、床下機器を損傷させてしまうが、排障装置を取り付けていればこれを避けることができる。特に2000年代後期以降は、鉄道人身障害事故発生時に、負傷者を車体下に巻き込ませないことを目的とした設計・構造の排障装置を各社開発、搭載している。 1960年代は新幹線や特急形車両など、高速運転する車両にのみ取り付けられていたが、近年では人身事故・踏切障害事故の軽減と車両デザインのアクセント的意味合いも強くなっており、通勤・一般形車両や地下鉄など踏切が存在しない路線の車両でも新製時に取り付けられることが多い。また従来車両にも運転区間の拡大や更新工事に際して新たに取り付けられたり、落成当初から取り付けられていた車両でも強化型(大型化や板厚増大)に換装されることが多い。一方、踏切があっても走行速度も低い路線では、取り付け工事が後回しにされる例もあり、特に客車で排障装置が取り付けられた車両はE26系やジョイフルトレインのオリエントサルーン等ごく少数に限られている。また、第三軌条方式の路線での採用は少なく、日本では北大阪急行電鉄の車両のみとなっている。 材質は鋼鉄などの金属製であり、時速200キロを超える新幹線では障害物を巻き込むと被害が甚大になるため、確実に取り除かねばならない。そのため何重にも重ねて取り付けられていた。塗装はグレーや黒が大半を占めるが、新幹線0系電車など車体色と合わせたものもある。取り付け位置は車両の先頭部分の床下、連結器まわりを囲っている場合がほとんどである。 スノープラウも排障器の一種である(太平洋石炭販売輸送・DE600形) 新幹線0系電車のスカート側面
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