微生物学的検査とは? わかりやすく解説

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微生物学的検査

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/13 15:31 UTC 版)

スライドガラスに塗抹・グラム染色された喀痰標本。顕微鏡観察のための油浸用オイルが滴下されている。

微生物学的検査(びせいぶつがくてきけんさ、微生物検査英語: microbiology test)とは、検体中の病原微生物を対象とする臨床検査である(細菌検査とよばれることもある)[※ 1]。病原微生物を同定する検査(顕微鏡検査、抗原検査、培養検査、質量分析、遺伝子検査など)、および、 病原微生物の薬剤感受性を調べる検査が含まれる[1]

検体

血液培養ボトル

細菌検査の検体(材料)は、通常は無菌のものと、常在菌が存在するものと、に大別される[1]

通常無菌の検体(材料)

血液脳脊髄液胸水腹水関節液などの穿刺液が含まれる。微生物が検出されたら必ず病的である(採取時の常在菌による汚染を除く)。代表的な無菌検体である血液は、通常、血液培養ボトルに採取されて自動血液培養検査装置などで菌の発育を監視し、発育が認められたら分離培養・同定に進むことになる。また、血管内留置カテーテルも血流感染[※ 2]の検索のため培養検査を行うことがある[1][2]

常在菌が存在する検体(材料)

喀痰など気道由来、糞便など消化管由来、泌尿・生殖器系由来、皮膚由来などがある。 常在菌が増殖して病原菌が検出困難になるのを避けるため速やかに検査する必要がある[※ 3]。 また、病原微生物も常在菌として存在(保菌)していることがあり、病原微生物を検出しても、感染ではなく保菌の可能性がある[※ 4][1]

同定検査の概要

検体から迅速に微生物を検出し同定する方法として、顕微鏡検査と抗原検査がある。検体中の微生物を培地で一定の時間をかけて増殖させてから同定するのが培養同定検査であり、細菌(一般細菌[※ 5]、抗酸菌、真菌)について行われる[※ 6]。近年は、検体から直接、または、培地で増殖させてから、病原体の核酸を検出する病原体遺伝子検査もよく行われる[1]

なお、免疫化学検査装置を用いて抗原抗体反応により血液中の微生物を検出する検査や、微生物への人体の、免疫抗体産生(HIV抗体など)、細胞性免疫(結核菌特異的IFN-γ遊離試験など)などの免疫学的反応を利用する臨床検査も多数あるが、これらは、通常、微生物学的検査ではなく免疫血清学的検査に分類される。

顕微鏡検査

喀痰グラム染色グラム陰性桿菌インフルエンザ菌(ピンクに染まっている)
結核菌チール・ネールゼン染色(赤く染まっている)
クリプトコッカス墨汁染色

細菌や真菌が主な対象となる。ウイルスは光学顕微鏡では観察できないため、通常、対象外である[※ 7]

顕微鏡検査で菌を検出するには、104-105/mLの菌濃度が必要であり、液状検体は遠心して沈渣を観察することも多い[3][1]。また、血液については、敗血症の場合も血液中の細菌の数はきわめて少ないため、直接、血液を塗抹鏡検することは行われない[※ 8]。それほど感度が高い検査ではないが、迅速・安価に実施でき、臨床経過ともあわせて得られる情報が多い[1]

顕微鏡検査に際しては、通常は簡便なグラム染色を行う。特徴的な形態や染色性からある程度菌種を絞り込むことが可能である。白血球数などから炎症の有無も推測できることがある。また、痰など常在菌で汚染されている検体では、白血球に多数貪食されている菌は起炎菌と推定することができる。治療が有効であれば菌が消失するので治療効果の評価にも有用である[4]

ただし、抗酸菌レジオネラ[※ 9]クラミジアマイコプラズマなど、グラム染色で染まりにくい微生物も存在するので注意を要する[4]結核菌など抗酸菌感染を疑う場合は、抗酸染色蛍光染色チール・ネールゼン染色、キニヨン染色など)を行う。また、脳脊髄液中のクリプトコッカスは墨汁染色で観察することがある[※ 10][4]

その他、赤痢アメーバランブル鞭毛虫トリコモナスなど原虫の場合は検体を無染色で鏡検して運動を観察することもある[1]

喀痰では、菌の観察とあわせて、検体採取の適切性(唾液が混入していないか)を肉眼的観察(Miller & Jones分類)および鏡検(Geckler分類)で評価する(たとえば、鏡検で扁平上皮細胞が多数みられる場合は唾液の混入が疑われ、結果解釈に注意が必要である)[1]

抗原検査

新型コロナウイルスSARSコロナウイルス2)抗原のイムノクロマトグラフィによる迅速検査で陽性を呈している。

免疫学的な抗原・抗体反応により、細菌検査検体から微生物やその毒素を検出するイムノクロマトグラフィによる迅速検査がよく行われている。微生物検査室で実施される場合と、関連診療科や救急部門の診療現場で実施(臨床現場即時検査、POCT)する場合がある。以下、例をあげる[1]

細菌
ウイルス
真菌

検査装置による、血中のβグルカンや、血中または髄液中の真菌抗原(アスペルギルスクリプトコッカス)の検査があるが、免疫血清学的検査として扱われることが多い。

培養・同定

血液寒天培地でα溶血(緑色)を呈する肺炎球菌のコロニー(集落)
インフルエンザ菌グラム染色:グラム陰性(ピンクに染まる)の短桿菌

微生物を培養して数を増やし、一種類の菌のみを分離してから同定する検査である。 主に細菌真菌について行われるが、クラミジアリケッチアスピロヘータなどをはじめとして、培養が困難な細菌も多々存在する。真菌ではニューモシスチスが培養困難である。 ウイルスの培養は生きた細胞が必要であり、通常、医療施設内では行われない[1]

分離培養

菌の同定や薬剤感受性検査には、通常、一種類の菌のみを分離する必要がある。痰などの検体中には、目的菌(病原菌)以外に、正常の生体細菌叢を形成する常在菌なども多数混在している。検体(または増菌後の培地)を寒天培地(寒天平板)に塗抹して、それぞれ一種類の菌のみで構成されるコロニー(集落)[※ 11]を形成させる[5]

血液培養は、菌が増殖するのを確認してから、液体培地を取り出して各種寒天培地に接種する[1]

嫌気性菌は酸素濃度を低く維持する嫌気培養装置を用いる。抗酸菌は抗酸菌用の培地(液体培地、小川培地など)を用いる。なお、抗酸菌は増殖が遅く、小川培地では8週間は観察が行われる[4]

同定

培地上に発育した集落(コロニー)の形態・性状や、血液寒天培地においては溶血の状況を観察する。また、集落(コロニー)から白金耳で釣菌するなどして得た菌株について、同定培養、各種の同定キット、質量分析装置などにより、菌種を同定する。カタラーゼ試験[※ 12]オキシダーゼ試験[※ 13]コアグラーゼ試験[※ 14]などは、同定に用いられる古典的な検査である。免疫学的な方法で菌の血清型別を調べる場合もある(腸管出血性大腸菌O157:H7を疑う場合など)。近年は、薬剤感受性と同定を並行して行う自動化装置や質量分析法により同定を行う場合が増えている[5]

質量分析法

微生物検査用質量分析装置 Bruker Biotyper MALDI-TOFに菌の試料を塗布したターゲットプレートを装填している。

マトリックス支援レーザー脱離イオン化法によりイオン化された試料の飛行時間と質量をデータベースとマッチングし、菌種を同定する方法である(MALDI-TOF:Matrix Assisted Laser Desorption / Ionization、Time of Flight)。分離培養で得られたコロニー(集落)から検体を採取して10分程度で同定が可能であり、生化学的性状による同定と比し、著しく短時間(約1日早くなる)、かつ、高精度の同定が可能である[6]。なお、主にリボソームタンパク質をターゲットとしているため、臨床的に重要な菌種を区別できない場合があり[7][※ 15]、従来の同定手法を完全に置き換えるまでにはいたっていない[8][6]。また、薬剤感受性の評価も難しい[6][8]

スクリーニング培養(簡易培養)

健常人においても、常在菌として特定の菌を保有(保菌)しているかどうかが問題になることがある。 たとえば、妊婦がB群溶血性レンサ球菌英語版(GBS)を保有していると新生児のGBS感染症のリスクがあるため、 スクリーニング検査と陽性者への抗菌剤の投与が行われている[9]

病原体遺伝子検査

新型コロナウイルスSARSコロナウイルス2)検査用のPCR装置の一例

基本的に、病原体は全て遺伝子検査の対象となりうるが(遺伝子を持たないプリオンを除く)、 費用的な制約もあり、臨床上、ルーチンに行われる病原体遺伝子検査はまだ限定的である。 培養が困難な病原体や迅速な同定を要する病原体の検出によく用いられる。 また、病原体の同定以外に、病原体のもつ毒素や薬剤耐性などの病原性にかかわる遺伝子の検出にも用いられることがある[1]

一般に、非常に鋭敏な方法であり、健常者の保菌や潜伏感染もありうる微生物(サイトメガロウイルスなど)の場合は、単に遺伝子検査で検出しただけでは疾病の原因とは断定できない。 また、死菌でも遺伝子検査で陽性になることがある[1]

検体中の病原微生物の遺伝子検出には、主に、PCR法リアルタイムPCR法、マルチプレックスPCR法、RT-PCR法LAMP法TMA法英語版などの核酸増幅法、および、核酸プローブ法(クラミジア・トラコマチス淋菌など)が用いられる[1]

微生物の同定

臨床上、遺伝子検査が行われることがある微生物の例をあげる[1]

細菌
クラミジア・トラコマチス淋菌マイコプラズマレジオネラ百日咳菌肺炎クラミジア英語版
抗酸菌
結核菌群非結核性抗酸菌(マイコバクテリウム・アビウムおよびイントラセルラーレ(MAC))
肝炎ウイルス
B型肝炎ウイルス(HBV)C型肝炎ウイルス(HCV)
その他のウイルス
新型コロナウイルスSARSコロナウイルス2)、HIV-1単純ヘルペスウイルス水痘帯状疱疹ウイルスサイトメガロウイルスヒトパピローマウイルス(HPV)EBウイルス
ウイルス・細菌核酸多項目同時検出

近年は、血液脳脊髄液・呼吸器検体などから、多数のウイルス細菌核酸を同時に検出する検査も行われる場合がある[1]。 例をあげれば、脳脊髄液でマイクロアレイ法により、細菌(K1 抗原陽性大腸菌インフルエンザ菌リステリア菌髄膜炎菌B群レンサ球菌英語版肺炎球菌)、ウイルス(サイトメガロウイルスヒトヘルペスウイルス6型パレコウイルス英語版エンテロウイルス単純ヘルペスウイルス1型・2型、水痘帯状疱疹ウイルス)、 真菌(クリプトコッカス)を同時に検出するものがある [10]

微生物の遺伝子型(ジェノタイプ)

ヒトパピローマウイルス(HPV)ヒト免疫不全ウイルス(HIV)などは、治療方針決定のための遺伝子型(ジェノタイプ)検査が行われることがある[1]

微生物の定量

C型肝炎ウイルス(HCV)B型肝炎ウイルス(HBV)ヒト免疫不全ウイルス(HIV)などにおいては、ウイルス感染の活動度などを評価するために病原体遺伝子の定量PCR検査が行われる[1]

微生物の薬剤耐性遺伝子関連検査

HIV-1ジェノタイプ薬剤耐性検査、抗酸菌薬剤感受性検査(結核菌群イソニアジドリファンピシンなどに対する感受性)などがある。 また、同定と同時に、薬剤感受性に関連する遺伝子の検査も行われることがあり、例としては、結核菌群のリファンピシン耐性遺伝子などがあげられる[1]

その他の微生物同定検査

ヘリコバクター・ピロリは強力なウレアーゼを産生することを利用して、尿素呼気試験(UBT)、迅速ウレアーゼ試験などで同定されることがある。ただし、微生物検査室の検査としては通常行われない[1]

薬剤感受性検査

緑膿菌を塗布した培地上の抗菌薬ディスク。周辺に形成された透明な阻止円の径を計測し、薬剤ごとの判定基準に従い感性か耐性か判定する。
微量液体培地希釈法のマイクロプレート。混濁しているウェルには菌が発育している。

薬剤感受性検査は、細菌(および一部の真菌)を分離培養後に、一定の濃度の抗菌薬を含む培地での発育の有無により、その抗菌薬に対する感受性があるかどうかを判定するのが基本である。ディスク拡散法[※ 16]がよくおこなわれていたが、近年はMIC(最小発育阻止濃度)を報告できる微量液体培地希釈法が主流である。MICから抗菌薬の感性・耐性を判定する基準(ブレイクポイント)にはCLSI(米国臨床検査標準協会)のものがよく用いられる[※ 17][1]

また、薬剤感受性検査に関連して、感染管理上、重要な多剤耐性菌の同定も行われる。例として、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)バンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌(VRSA)多剤耐性緑膿菌(MDRP)、多剤耐性アシネトバクター(MDRA)、バンコマイシン耐性(中等度耐性)腸球菌(VRE/VIE)カルバペネム耐性/カルバペネマーゼ産生腸内細菌科細菌(CRE/CPE)メタロ-β-ラクタマーゼ産生緑膿菌などがあげられる。多剤耐性菌の産生する、ESBL(基質拡張型β-ラクタマーゼ)、メタロ-β-ラクタマーゼカルバペネマーゼなどは、ルーチンの薬剤感受性試験と別に確認試験を行うことがある[※ 18][11]

その他、前述のように、遺伝子検査により薬剤耐性遺伝子を検出することもある。迅速性を重視する場合に有用である[12]

脚注

注釈

  1. ^ 微生物検査は医療の場のみならず、食品衛生、環境衛生、産業など、さまざまな分野でおこなわれるが、ここでは臨床検体の微生物の検査について述べる。
  2. ^ 血流感染(blood stream infection、BSI)とは、血液から細菌や真菌が血液培養などにより検出される状態で、通常、感染症症状を伴うものを意味する。侵入門戸としては、肺炎、髄膜炎、尿路感染症、胆道感染症などの他、血管内留置カテーテルも重要である。
  3. ^ 採取検体の検査をすぐに行えない場合は冷蔵が原則であるが、髄膜炎菌淋菌赤痢アメーバは低温に弱いので保温を要する。
  4. ^ たとえば、化膿レンサ球菌(A群β溶血性レンサ球菌)は健常人の皮膚や咽頭にも存在する常在菌であるが、咽頭炎伝染性膿痂疹など、さまざまな急性感染症を引き起こす。
  5. ^ 微生物学的検査において、一般細菌とは、検査室で培養可能な、抗酸菌以外の細菌および真菌を意味する。
  6. ^ 原虫のトリコモナスや真菌のカンジダについても簡易培養が行われることがある。
  7. ^ 光学顕微鏡ではウイルス自体を見ることはできないが、核内封入体(DNAウイルス感染でみられる)など、間接的にウイルス感染を示唆する所見を得ることがある。サイトメガロウイルスについては、白血球中のサイトメガロウイルス抗原を免疫染色して観察する検査がある。
  8. ^ 全血を塗抹鏡検することは普通ないが、敗血症で全血から白血球を分離して塗抹鏡検することはあり得る。
  9. ^ レジオネラはグラム染色でほとんど染まらないので、ヒメネス染色やアクリジンオレンジ染色などの特殊染色をすることがある。
  10. ^ 墨汁染色ではクリプトコッカスの厚い莢膜が観察しやすい。
  11. ^ コロニー(集落)とは、培地上で菌が増殖して肉眼的に見える塊を形成したものを意味する。
  12. ^ コロニー(集落)と過酸化水素を接触させて発泡するとカタラーゼ陽性と判定する。一般に、通性嫌気性菌はカタラーゼを持つが、偏性嫌気性菌はカタラーゼを持たない。
  13. ^ オキシダーゼ試験は微生物がチトクロームcオキシダーゼを持っているかどうかの検査である。陽性なら、その菌が電子伝達系を用いて酸素をエネルギー産生に利用できるということを意味する。たとえば、ブドウ糖非発酵のグラム陰性桿菌ではシュードモナスがオキシダーゼ陽性でアシネトバクターは陰性である。
  14. ^ コアグラーゼは、細菌の産生する、フィブリノーゲンフィブリンに変換する酵素である。黄色ブドウ球菌はコアグラーゼ陽性であり、コアグラーゼの有無が他のブドウ球菌(コアグラーゼ陰性ブドウ球菌、CNS)との重要な鑑別点である。
  15. ^ 質量分析法では、肺炎球菌と連鎖球菌のストレプトコッカス・ミティス群の区別が困難である。その他、質量分析で鑑別できない重要な菌種の例としては、赤痢菌大腸菌セレウス菌炭疽菌、などがあげられる。これらのペアはDNA相同性からみれば同一種である。
  16. ^ ディスク拡散法はKirby-Bauer法ともよばれ、寒天培地上に抗菌薬を含むディスクをおいて拡散により抗菌薬の濃度勾配を作り、菌の発育が阻止される範囲を計測して、薬剤ごとの判定基準を用いて感性・耐性の判定を行うものである。
  17. ^ ブレイクポイントにはCLSI以外にEUCAST(The European Committee on Antimicrobial Susceptibility Testing)や日本化学療法学会のものがもちいられる。
  18. ^ たとえば、カルバペネマーゼ産生菌でも、薬剤感受性検査ではカルバペネム感受性ありと判定される場合があるので注意を要する。

出典

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v 高久史麿 編『臨床検査データブック2021-2022』医学書院、2021年1月15日、4-13頁。ISBN 978-4-260-04287-1 
  2. ^ MSDマニュアル プロフェッショナル版 / 13. 感染性疾患 / 感染症の臨床検査診断 / 培養”. 2023年6月7日閲覧。
  3. ^ MSDマニュアル プロフェッショナル版 / 13. 感染性疾患 / 感染症の臨床検査診断 / 顕微鏡検査”. 2023年6月6日閲覧。
  4. ^ a b c d 櫻林郁之介 編『今日の臨床検査2021-2022』南江堂、2021年5月15日、372-459頁。ISBN 978-4-524-22803-4 
  5. ^ a b 金井正光 編『臨床検査法提要』(改定第31版)金原出版株式会社、1998年9月20日、1013-1114頁。ISBN 4-307-05033-9 
  6. ^ a b c 野村文夫 (2018). “プロテオーム解析を用いた臨床微生物検査”. Proteome Letters 3: 45059. doi:10.14889/jpros.3.1_5. https://www.jstage.jst.go.jp/article/jpros/3/1/3_5/_pdf/-char/ja. 
  7. ^ 大楠清文 (2012). “質量分析技術を利用した細菌の新しい同定法”. モダンメディア 58: 113-122. https://www.eiken.co.jp/uploads/modern_media/literature/MM1204_02.pdf. 
  8. ^ a b 東山智宣 , 中西豊文, 田窪孝行 (2013). “質量分析法(MALDI-TOF MS)を用いた臨床微生物同定と感染症迅速 診断への応用”. Mycotoxins 63: 209-216. https://www.jstage.jst.go.jp/article/myco/63/2/63_209/_pdf. 
  9. ^ 産婦人科診療ガイドライン―産科編 2020”. 日本産科婦人科学会. 2023年6月4日閲覧。
  10. ^ FilmArray髄膜炎・脳炎パネル”. PMDA. 2023年6月7日閲覧。
  11. ^ 薬剤耐性菌検出のために臨床検査室が実施すべき検査法”. 関東化学株式会社. 2023年6月8日閲覧。
  12. ^ MSDマニュアル プロフェッショナル版 / 13. 感染性疾患 / 感染症の臨床検査診断 / 感受性試験”. 2023年6月7日閲覧。

関連項目

外部リンク


微生物学的検査

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 03:06 UTC 版)

ニューモシスチス肺炎」の記事における「微生物学的検査」の解説

ニューモシスチス・イロベチイ培養できないため顕微鏡観察遺伝子検査主体となる。検体材料原則としてBALF(気管支肺胞洗浄液)を用いるのが望ましい。喀痰やうがい液を用いた場合著しく検出感度低下させるBAL速やかに施工できない場合は予め口腔洗浄につとめ、可能な限り口腔雑菌排除してから3%高張食塩水10分間ネブライザー吸引し誘発喀痰採取または吸引痰を採取する顕微鏡観察ではディフ・クイック(Diff-Quik)法を行う。熟練した技術者なければ栄養体同定するのは困難である。シスト厚く強固な細胞壁有するためグロコット染色でもシスト観察は可能であるがグロコット染色時間がかかるため迅速診断できないトルイジン染色、メセナミン銀染色でも確認できる。またnon-HIV-PCPでは量が少なく観察できないこともしばしばある。遺伝子検査ではHIV-PCPでは96時間以内採取されたBALFでPCR感度72100%特異度86100%であった。Non-HIV-PCPのPCR感度は87.2%、特異度92.2%であった遺伝子検査ではリアルタイムPCRやLAMP(Loop-mediated Isothermal Amplification)法が用いられることもある。

※この「微生物学的検査」の解説は、「ニューモシスチス肺炎」の解説の一部です。
「微生物学的検査」を含む「ニューモシスチス肺炎」の記事については、「ニューモシスチス肺炎」の概要を参照ください。

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