建造時
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/03 05:35 UTC 版)
1914年度戦時計画のレナウン級は、12万馬力、32ノットを目標性能とし、当初は蒸気圧力の高い主缶と新型タービンとで5万5000馬力×2の新式軽量機関の搭載を予定した。しかし、開発に時間をとる事による艦の完成遅延を懸念して、巡洋戦艦「タイガー」の主機関に出力増大の改正を加えて11万2000馬力、30.5ノットと設計された。 タイガーはB&W混燃缶39基、ブラウン・カーチス式直結タービン2組の4軸推進艦で、8万5000馬力、28ノットの計画に対して実際には10万8000馬力、29ノットを発揮した。レナウン級は、主缶の重油専燃化と3基の増載とで4000馬力と2.5ノットを増加し、B&W大径水管缶42基を搭載した。前から順に第1~第6缶室を置き、第1に3基、第2に7基、第3~第6に各8基を設置した。蒸気性状はクイーン・エリザベス級と同じだった。 主機の形式と推進方式はタイガーと同様で、本級は直結タービンを搭載した最後の英主力艦である。高圧タービン、低圧タービン、高圧後進タービン、低圧後進タービンで構成され、巡航タービンはない。高圧タービンと高圧後進タービン、低圧タービンと低圧後進タービンは、それぞれ1つのケーシング内に収められていて、前者は外軸を、後者は内軸を駆動していた。後部左右機械室には復水器を2基ずつ収めた。 公試結果は良好で、レナウンは12万6300馬力、32.58ノット、レパルスは11万9025馬力、31.725ノットを発揮した。レナウンは後に機関を換装したが、レパルスは最後まで新造時のままだった。
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