古気候学
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古気候学(こきこうがく、英: paleoclimatology)とは、過去の気候を研究する学問である。気候アーカイブ(プロキシデータ)を元にした測定、分析、およびデータ系列により、地質学的過去の気候条件を気候史の形で再構築し、様々な地質時代における気候変化事象のメカニズムを解読することを課題とする。 方法論に関しては、常に地史学の一部とされてきたが、物理的に影響を受けた近代的な気候学とも類似する。地球のほぼ全史を網羅する学際的な科学として、古気候学は古生物学、古地理学、気象学、海洋学の研究成果に依存しており、大気化学や地球物理学などの学問分野と協力している。ここ数十年では、天文学と天体物理学の研究成果がますます考慮されるようになってきている。
- ^ Gibbard, P. and van Kolfschoten, T. (2004) "The Pleistocene and Holocene Epochs" Chapter 22 In Gradstein, F. M., Ogg, James G., and Smith, A. Gilbert (eds.), A Geologic Time Scale 2004 Cambridge University Press, Cambridge, ISBN 0521781426
古気候学
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氷床コアのδ18Oを用いると氷床形成時の温度を知ることができる。 リシェツキ(英語版)とレイモ(英語版)(2005年)は、世界各地57か所の深海堆積物コアから得られた底生有孔虫のδ18Oデータを地球全体の氷床質量の代替指標とすることにより過去500万年の気候を復元した。 リシェツキらは氷床量が日射量の軌道変動(ミランコビッチ・サイクル)から強制力(英語版)を受けているという仮説に基づいて、57コアの記録を重ね合わせたスタックに軌道チューニング(英語版)を施した。結果として得られた同位体比の変動は、ボストーク基地で得られた過去42万年にわたる既知の温度記録と似た形をしていた。δ18Oの記録を右図右軸に示す。左軸はボストーク温度記録とのフィッティングによってδ18Oを温度に換算したものである。
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