反政府デモ勃発
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「2011年リビア内戦」の記事における「反政府デモ勃発」の解説
2011年2月15日、拘留されている人権活動家の弁護士の釈放を要求するデモがリビア東部のキレナイカにあるベンガジにて発生し、警官隊や政府支持勢力と衝突。警官を含む38人が負傷した。同時に、政府を支持する行進もリビア全土で行われた。ベンガジはカダフィ大佐が倒したリビア王国の中心地であり、前国王イドリース1世の出身地であって、カダフィへの支持が比較的弱い都市であった。 結局、リビア政府は沈静化のため翌16日には釈放要求に応じ、拘留されていたリビア・イスラム戦闘集団(英語版) (LIFG) のメンバー110人を釈放した。しかし16日以降もデモは続き、反政府デモが数日前より呼びかけられてきた17日には「怒りの日」として複数の都市においてデモが発生し、16日と17日の反政府デモでは治安部隊の弾圧により24人以上が死亡した。こうした抗議運動に対抗するため、17日には数千人の政府支持派が首都トリポリなどで集会を開いたほか、治安部隊に軍やリビア政府直属の民兵だけでなく外国人の傭兵も投入した。 18日、ベンガジに軍が配備された。この日にベンガジを始め5つの都市で数千人規模のデモが発生し、治安部隊はこれを実弾で制圧し、35人が死亡、合計死亡者数は84人に達した。 ベンガジの東にある都市であり、旧王家(サヌーシー教団)の本拠地であったベイダが反政府派によって制圧され、政府支持派の民兵2人が処刑された。 19日、ベンガジで再びデモが発生し、受刑者が刑務所から多数逃亡し警察署に放火。また犠牲者の葬儀に集まった反政府デモ隊に対して治安部隊が発砲し死傷者が出た。デモ参加者は数万人規模となった。 20日、合計死亡者数が250人に達した。 反政府デモが拡大の一途をたどる中、国営テレビでカダフィ大佐の次男であるサイフ・アル=イスラームが演説を行い、デモに対する軍や警察の対応には誤りがあったことを認め、また政治改革を行う姿勢を示した。一方で一連のデモによって死者が何百人も出ているというのは誇張だとして否定し、リビアにおける内戦勃発を警告し、また反政府デモに対して厳しい対応を取ると明言した。しかしこの日、ベンガジでは政府の国民への攻撃に反発した軍の一部が政府に反旗を翻して反政府側につき、ベンガジを制圧し、放送局が襲撃され放火された映像が国営テレビにて流された。 21日には反政府デモが首都のトリポリにまで飛び火し、政府の施設である人民ホール、全人民会議、警察署などが炎上した。またこの日にトリポリや近郊都市で発生した反政府デモに対して政府当局は空爆を実施。この日だけで250人が死亡し、同時に戦闘機やヘリコプターによる機銃掃射、手榴弾や重火器、さらには戦車を使用してデモ隊への攻撃を開始し、事実上の自国民への無差別虐殺が始まった。油田でのストライキも発生し、操業が停止した。
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反政府デモ勃発
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「2014年ブルキナファソ反政府運動」の記事における「反政府デモ勃発」の解説
コンパオレが自身の2015年大統領立候補を可能とする憲法改正案を提出したことを受け、2014年10月28日、これに反対する学生など数万人が首都ワガドゥグーにて反政府運動を展開。コンパオレの大統領辞任を求めた。10月30日午前には数百人の反政府デモ隊が議会議事堂や国営テレビ局、与党本部に侵入して略奪行為を行い、また建物や車に火を放った。議事堂前では治安部隊がデモ隊に威嚇射撃を行ったが勢いは止まらず、国営テレビによる中継は中断された。デモ隊は大統領府前にも集結し、治安部隊が実弾や催涙弾を発射した。野党指導者ベネバンデ・サンカラによればこの日までに約30人が死亡し、100人が負傷した。 こうした混乱を受け、30日に行われるはずであった改憲案の審議は取りやめとなった。30日午後、コンパオレはラジオで暴力の停止を呼びかけ、また改憲案を撤回した。またこれとは別に国家非常事態を宣言する声明がコンパオレにより発表されたが、数時間後にテレビ演説を行った際にこれを取り消した。そもそもの声明には日付が書かれておらず、大統領の署名は通常の筆跡と異なっていたともされており、この声明は有効であるか疑問視する報道もなされていた。
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