フェラーリ・126C3
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/18 10:18 UTC 版)
カテゴリー | F1 | ||||||||||
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コンストラクター | フェラーリ | ||||||||||
デザイナー | ハーベイ・ポスルスウェイト マウロ・フォルギエーリ | ||||||||||
先代 | フェラーリ・126C2B | ||||||||||
後継 | フェラーリ・126C4 | ||||||||||
主要諸元 | |||||||||||
シャシー | カーボン / アルミハニカム コンポジットモノコック | ||||||||||
サスペンション(前) | ダブルウィッシュボーン, インボード・スプリング / ダンパー | ||||||||||
サスペンション(後) | ダブルウィッシュボーン, インボード・スプリング / ダンパー | ||||||||||
エンジン | フェラーリ 021 1496cc, 120度 V6, ターボ, ミッドエンジン, 縦置き | ||||||||||
トランスミッション | フェラーリ 5速 Hパターン 横置き MT | ||||||||||
燃料 | アジップ | ||||||||||
タイヤ | グッドイヤー | ||||||||||
主要成績 | |||||||||||
チーム | スクーデリア・フェラーリ | ||||||||||
ドライバー | パトリック・タンベイ ルネ・アルヌー | ||||||||||
出走時期 | 1983年 | ||||||||||
コンストラクターズタイトル | 1(1983年) | ||||||||||
ドライバーズタイトル | 0 | ||||||||||
通算獲得ポイント | 45 | ||||||||||
初戦 | 1983年イギリスGP | ||||||||||
初勝利 | 1983年ドイツGP | ||||||||||
最終戦 | 1983年南アフリカGP | ||||||||||
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フェラーリ126C3 (Ferrari 126C3) は、スクーデリア・フェラーリが1983年のF1世界選手権参戦用に開発したフォーミュラ1カー。ハーベイ・ポスルスウェイトが設計し、フェラーリ初のカーボン製モノコックシャーシを採用した。1983年の第9戦から最終戦まで実戦投入された。
概要
126C3は、バンク角120度のV6ターボ(Compressore)エンジン搭載マシンの3代目、から取られた。
126CKと126C2で使用されたV6ツインターボエンジンを継続使用。
シャーシは従来のアルミハニカムモノコックに代わり、カーボンファイバー製モノコックを導入した。その製作法はグスタフ・ブルナーがATS・D6で用いた新技術であるメス型成型モノコックにインスピレーションを得たポスルスウェイトがC3の製作で導入したもので、上下2分割されたものを組み合わせる構造だった[1]。燃料タンクの右側には、ブラバムのゴードン・マレーが考案してこの年流行したレース中の燃料再給油戦術のための給油口が設けられた。
エアロパッケージはフラットボトム規制に対応する形で製作された126C2Bと似ており、リアウィング翼端板の子持ちウィング(ウィングレット)も共通している。サイドポンツーンはラジエターの配置を見直してより一層小型化されたが、126C2Bと似た先端の低いタイプも使用された。
1983年シーズン
第8戦カナダGPまでは126C2Bで参戦し、シーズン後半戦から126C3を投入した。
デビュー戦の第9戦イギリスGPではルネ・アルヌーがポールポジション(PP)、パトリック・タンベイが2位となりフロントローを独占。第10戦ドイツGPではアルヌーが優勝し、第12戦オランダではアルヌー、タンベイがワンツーフィニッシュを飾った。カナダGPから6連続入賞(うち3勝)と好結果を残したアルヌーは第13戦イタリアGP終了時点でポイントランキング首位のアラン・プロスト(ルノー)に2点差まで肉薄したが、残り2戦は無得点に終わり、ドライバーズチャンピオンは最終戦でプロストを逆転したネルソン・ピケ(ブラバム)のものとなった。タンベイは3PPを獲得したが決勝リタイアが多く、アルヌーに及ばなかった。
この年、安定した成績を収めたフェラーリは、ドライバーズランキングではアルヌーが3位、タンベイが4位を獲得。両ドライバーとも好成績を収めた結果、コンストラクターズランキングでは1982年に続いて連覇を達成した。アルヌーは引退後、「この年は最後までチャンピオンの可能性があった素晴らしいシーズンで、自身のキャリアの中で決して忘れない思い出だ」と述べている[映像 1]。
スペック
シャーシ
- シャーシ名 126C3
- シャーシ構造 カーボンファイバー製モノコック
- ホイルベース 2,660 mm
- 前トレッド 1,768.4 mm
- 後トレッド 1,666 mm
- クラッチ ボーク&ベック
- ブレーキキャリパー ブレンボ
- タイヤ グッドイヤー
- ギヤボックス 5速横置きマニュアル
エンジン
記録
年 | No. | ドライバー | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | ポイント | ランキング |
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BRA | USW | FRA | SMR | MON | BEL | USE | CAN | GBR | GER | AUT | NED | ITA | EUR | RSA | |||||
1983 | 27 | パトリック・タンベイ | 3 | Ret | Ret | 2 | 4 | Ret | Ret | 89 | 1位 | ||||||||
28 | ルネ・アルヌー | 5 | 1 | 2 | 1 | 2 | 9 | Ret |
脚注
出典
映像資料
- ^ A special day in Maranello with René Arnoux. Ferrari. 1 October 2021.
「フェラーリ 126C3」の例文・使い方・用例・文例
- 彼は自分が信じられないほど金持ちでフェラーリを持っていると言ったが、私はすぐに彼の正体を見破った。
- 大学の門の前に真っ赤なフェラーリが停めてあるのを見て、アングリした。
- 自分の家を売ってまでフェラーリ欲しくないよ。
- 同社の会長は,「フェラーリに印象で負けない車を作ることを目指している。」と語った。
- しかし後に,小林選手はフェラーリのフェリペ・マッサ選手に抜かれてしまった。
- フェラーリのハイブリッド車がデビュー
- 3月7日から17日までのスイス・ジュネーブでの国際モーターショーで,イタリアの高級車メーカー,フェラーリが最新モデル「ラ・フェラーリ」を発表した。
- それはフェラーリ史上初の市販用ハイブリッド車だ。
- フェラーリはレースカーのエンジンと電気駆動システムを組み合わせた。
- ラ・フェラーリは3秒以内で時速0キロから100キロに到達できるが,それにもかかわらず同車は比較的二酸化炭素の排出量が少ない。
- ラ・フェラーリの価格は約1億2000万円の予定だ。
- フェラーリはラ・フェラーリを499台のみ販売する予定だが,すでに1000人以上がこの新しい車の購入を真剣に考えている。
- ハイブリッド車は環境に優しいイメージがあるが,フェラーリは,燃料効率や低い二酸化炭素排出量よりもラ・フェラーリの高い性能品質を強調している。
- フェラーリはその車がおもに高級スポーツカー愛好者に気に入られることを望んでいるのだ。
- その後,この切手はフランスの有名な切手収集家フィリップ・フォン・フェラーリ伯(はく)爵(しゃく)ら複数の持ち主の手に渡った。
固有名詞の分類
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