トブルクとは? わかりやすく解説

トブルク【Tobruk】

読み方:とぶるく

リビア北東部キレナイカ地方港湾都市地中海面し天然良港恵まれる。第二次大戦軍事上の要地となり、英国軍ドイツ軍激戦舞台となったことで知られる


トブルク

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/22 05:19 UTC 版)

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トブルク市
طبرق المدينة

トブルク(2011年)
位置

右上のTobrukがトブルク
位置
トブルク
トブルク (リビア)
トブルク
トブルク (アフリカ)
座標 : 北緯32度4分34秒 東経23度57分41秒 / 北緯32.07611度 東経23.96139度 / 32.07611; 23.96139
歴史
建設 紀元前5世紀
行政
リビア
 地方 キレナイカ
  ブトナーン県
 市 トブルク市
人口
人口 (2016年[1]現在)
  市域 157,747人
その他
等時帯 東ヨーロッパ時間 (UTC+2)

トブルクアラビア語: طبرق‎、ラテン文字表記:TobrukまたはTubruqなど)は、リビア東部、地中海岸にある都市。エジプトに近く、北アフリカ一と言われる天然良港を持つ。一方、都市の周囲は砂漠となっている。内陸油田からの原油パイプラインがあり、積出し基地となっている。22km南にトブルク国際空港英語版がある。

歴史

古代ギリシャ時代にはΑντίπυργοςAntipyrgus)と呼ばれ、ギリシャ人植民都市であったが、その後はキレナイカ地方を守るローマ人の城壁都市となった。その後十数世紀の間、トブルクはキャラバンの中継地点として機能した。

第二次世界大戦時、要塞であったトブルクは北アフリカ戦線における連合軍・枢軸軍の争奪戦の場となった。開戦時はイタリア領であったものの、イギリス軍が占領し長期にわたる枢軸軍の包囲に耐えた。その後、枢軸軍が奪回したが1943年には再びイギリス軍が占領している(トブルク包囲戦)。

2009年ペストアウトブレイクが発生した。患者数5人のうち死亡者は1人。トブルクは自然界でペストが存在している地域とされるが過去25年以上、人でのペストは報告されていなかった[2]

2014年、首都トリポリにあった立法府代議院が、イスラム勢力に追われる形でトブルクに移転[3]。代議院は通称トブルク政府を発足させ、国際的承認を得たトリポリ政府と互いに正当性を主張する事態となった(2014年リビア内戦)。

気候

ケッペンの気候区分によれば、砂漠気候に属す。

Tobruk (Sunshine 1996-2015)の気候
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
最高気温記録 °C°F 25.2
(77.4)
31.5
(88.7)
39.5
(103.1)
42.6
(108.7)
43.0
(109.4)
44.6
(112.3)
41.9
(107.4)
41.8
(107.2)
41.0
(105.8)
38.1
(100.6)
33.5
(92.3)
27.7
(81.9)
44.6
(112.3)
平均最高気温 °C°F 16.9
(62.4)
17.6
(63.7)
19.5
(67.1)
23.0
(73.4)
24.6
(76.3)
27.1
(80.8)
27.7
(81.9)
28.0
(82.4)
27.5
(81.5)
26.3
(79.3)
22.9
(73.2)
19.2
(66.6)
23.4
(74.1)
日平均気温 °C°F 12.2
(54)
13.3
(55.9)
15.4
(59.7)
18.3
(64.9)
20.6
(69.1)
23.3
(73.9)
24.9
(76.8)
25.4
(77.7)
24.5
(76.1)
22.5
(72.5)
19.1
(66.4)
15.1
(59.2)
19.5
(67.1)
平均最低気温 °C°F 8.9
(48)
9.5
(49.1)
11.3
(52.3)
13.6
(56.5)
16.6
(61.9)
19.6
(67.3)
22.0
(71.6)
22.7
(72.9)
21.5
(70.7)
18.7
(65.7)
15.4
(59.7)
11.1
(52)
15.9
(60.6)
最低気温記録 °C°F 2.1
(35.8)
0.8
(33.4)
5.3
(41.5)
6.1
(43)
7.8
(46)
12.6
(54.7)
16.1
(61)
16.7
(62.1)
15.2
(59.4)
11.5
(52.7)
7.2
(45)
3.4
(38.1)
0.8
(33.4)
降水量 mm (inch) 38
(1.5)
25
(0.98)
11
(0.43)
4
(0.16)
2
(0.08)
0
(0)
0
(0)
0
(0)
1
(0.04)
8
(0.31)
19
(0.75)
36
(1.42)
145
(5.71)
平均降水日数 (≥0.1 mm) 8 6 4 1 1 0 0 0 0 2 3 7 32
湿度 66 64 65 64 69 72 74 73 71 67 67 65 68
平均月間日照時間 232.5 299.5 288.3 246.0 306.9 348.0 350.3 331.7 288.0 257.3 285.0 179.8 3,413.3
出典1:Deutscher Wetterdienst[4]
出典2:Weather Online[5]

出典

  1. ^ Libye”. PopulationDate.net (2019年7月30日). 2020年1月9日閲覧。
  2. ^ ペスト:地域別罹患率・死亡率の検討-2004年~2009年 CDC Travelers' Health, Outbreak Notice(2010年2月18日)2017年3月4日
  3. ^ Libya's parliament allies with renegade general, struggling to assert authority”. Ahramonline (2014年10月20日). 2020年1月9日閲覧。
  4. ^ Klimatafel von Tobruk / Libyen” (German). Baseline climate means (1961-1990) from stations all over the world. Deutscher Wetterdienst. 2016年3月28日閲覧。
  5. ^ weatheronline.co.uk. “Daily Hours of Sunshine - Tobruk - Climate Robot Libya”. www.weatheronline.co.uk. 2018年4月19日閲覧。

関連項目


トブルク

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/11 00:32 UTC 版)

レイフォース (イギリス軍)」の記事における「トブルク」の解説

クレタ島における後衛活動への参画続いて、第8(近衛コマンド部隊英語版)の5名の士官70名の下士官兵からなる分遣隊が、当時包囲にあったトブルクへと派遣された。6月第8軍英語版)が東方から駐留部隊救出試みる「バトルアクス作戦」を開始すると、コマンド部隊が第18インド騎兵連隊英語版)の前進陣地見下ろしているイタリア軍陣地への襲撃敢行することが決められた。「ふたこぶ山(英語版)」(Twin Pimples)と呼ばれていた陣地間近に位置する2箇所小さな丘からなっており、イタリア軍はそこから連合軍前線観察できた。襲撃遂行先立つ数日間に、コマンド部隊インド部隊とともに巡視活動行い土壌慣れとともに夜半地勢の中を移動する訓練行った遂に7月17日から18日にかけての夜半に、彼らは攻撃行った人員がその目的訓練受けていた典型的な襲撃であったが、中東地域到着した後には滅多に遂行できなかったものであった慎重に練られ欺罔とともに綿密に計画され実行され、非常な成功を収めることとなった暗闇に護られてコマンド部隊イタリア軍前哨地点誰何されずに通り抜け、丘の後ろ忍び寄ることができた。遂に誰何を受けるまでに30ヤード(約28メートル以内進み誰何があったところで部隊イタリア軍守備隊向けて突進し迅速に相手圧倒した次いで守備側陣地への砲撃要請する直前に彼らは陣地から引き揚げ、トブルクを保持する駐留部隊の下へ戻った。彼らは襲撃で5名の戦傷者出し、その中の1名は後に負傷原因死去した

※この「トブルク」の解説は、「レイフォース (イギリス軍)」の解説の一部です。
「トブルク」を含む「レイフォース (イギリス軍)」の記事については、「レイフォース (イギリス軍)」の概要を参照ください。

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