かきあげとは? わかりやすく解説

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かき‐あげ【×掻き上げ/×掻き揚げ】

読み方:かきあげ

ひっかくように上の方へ引きあげること。

掻き揚げてんぷら一種貝柱・イカ・エビや野菜などを刻んで種取り合わせ、濃い衣でまとめて油で揚げたもの。

灯心などをかき立てること。


かき‐あげ【書(き)上げ】

読み方:かきあげ

書きおえること。

下位の者から上位の者にあてて文書差し出すこと。また、その文書上申書


舁き上げ、書上げ、書き上げ、掻き上げ、掻き揚げ

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舁き上げ、掻き上げ、書き上げ、書上げ、掻き揚げ

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かきあげ

作者三浦哲郎

収載図書みちづれ
出版社新潮社
刊行年月1991.2
シリーズ名短篇集モザイク

収載図書みちづれ短篇集モザイク 1
出版社新潮社
刊行年月1999.1
シリーズ名新潮文庫


書上

読み方
書上かきあげ

撹上

読み方
撹上かきあげ

かき揚げ

(かきあげ から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/03 19:02 UTC 版)

かき揚げ
かき揚げ
種類 天ぷら
発祥地 日本
主な材料 魚介類、野菜、小麦粉
テンプレートを表示

かき揚げ(かきあげ、掻き揚げ)は、小さく切った魚介類野菜などを小麦粉を溶いたでまとめ、食用油揚げ天ぷらの一種。

かき揚げそば(天ぷら蕎麦
かき揚げうどん
かき揚げ丼(かき揚げ天丼

他の天ぷらと同様に「天つゆ」や「」で味付けをして食べる。種として丼飯の上に載せたり(かき揚げ丼)、温かいそばうどんに載せたり、ざるそばに添えたりといった用途に用いられることも多い。

天ぷらのコース料理では最後の締めとして出される。これを天丼に仕立てたり、お茶漬け天茶と呼ばれる)にしたりすることも一般的である。

具材

エビ小柱イカなどの魚介類を主とする場合と、たまねぎにんじんなどの野菜を主とする場合がある。また両者を混ぜたかき揚げもあり、具材の組み合わせは様々であり種類も多い[1]揚げ油は、白絞油サラダ油ごま油など[要出典]

小エビのかき揚げが定番のひとつで[1]芝エビが多く利用される[2]。小柱の掻き揚げも定番で、こちらはアオヤギ(バカガイ)の貝柱を材料とする[1][3]。これらはいずれも東京の特産物が具材に使われた[4]江戸前の天ぷらである。

エビや貝柱など魚介類に三つ葉を加えたかき揚げは、飲食店等で提供されている[5]

野菜のかき揚げには、ニンジンやゴボウ[6]ネギやタマネギ、春菊などが用いられる。関東地方立ち食いそば・うどん店においては、たまねぎを主体としたかき揚げを載せたものを「天ぷらそば(うどん)」と呼ぶのが通例である。

地方独自のかき揚げも多く、サクラエビ[7]シラスシラウオ[8]紅しょうが[9]をまとめて揚げることもある[要出典]。九州南部ではサツマイモを主体とした、かき揚げに似た「がね」と呼ばれる郷土料理がある[10]

語源

名前は、かき混ぜて揚げることに由来するというのが業界での認識である(「天吉」店主等)[11]。同一の説明を別の料理人がしていたという逸話を、池田弥三郎も記述している[注 1][12]

用具

形を整えたかき揚げを効率的に多数作るための「かき揚げリング」という、かき揚げに特化した調理器具が業務用に市販されている[13]。家庭用には、細ぎりした素材のコロモつけに玉じゃくし等を使うこともある。

歴史

守貞漫稿(1837年‐執筆)には、「『蕎麦屋の天ぷら』は『芝海老』だった」と書かれている[14]蕎麦の研究家によれば、天ぷら蕎麦が考案されたのは文政年間(1818‐1830年)頃で、使用されたのは芝海老のかき揚げだった[15][16]

明治維新後、天ぷら屋「天金」常連客の徳川慶喜鍋島皿に大きなかき揚げを載せて食べていたという[17][18]

保存

冷凍保存が可能[19]で、業務用の冷凍食品も流通している。

注釈

  1. ^ 当時、かき揚げという言葉を知らずにカキフライと思い込んで注文した客のクレームに対する反論したとのこと。

出典

脚注
  1. ^ a b c 多田鉄之助かき揚げ』 4巻、小学館、1985年、876頁https://books.google.com/books?id=PGYxAQAAIAAJ 
  2. ^ a b 奥山 (1972), pp. 259, 119.
  3. ^ a b 笹川臨風第19章 味覺總まくり「明治還魂紙」『明治文學回顧錄集』、明治文學集 99、筑摩書房、160頁、1965年https://books.google.com/books?id=STHUAAAAMAAJ 
  4. ^ 芝エビは東京湾以南で獲れるが芝浦の名産とされ[2]、アオヤギも東京湾の特産[3]、ともに江戸前の材料と言える。
  5. ^ ナベコ「天丼てんや「かき揚げ天丼」復活」『週刊アスキー』2019年3月18日https://weekly.ascii.jp/elem/000/001/830/1830298/?r=1 
  6. ^ 柳原敏雄日本料理の秘訣』婦人生活社、1969年、169頁https://books.google.com/books?id=SdUVAAAAMAAJ 
  7. ^ サクラエビ春漁打ち切りに 水揚げ量は3割以下」『日経新聞』2017年2月14日https://www.nikkei.com/article/DGXMZO45576190R00C19A6000000/ 
  8. ^ 白魚のかき揚げ 島根県 | うちの郷土料理:農林水産省
  9. ^ 紅しょうが天 大阪府 | うちの郷土料理:農林水産省
  10. ^ あの味この味:宮崎・都城 がね 代々継がれる郷土の味 /宮崎」『毎日新聞』2019年5月20日https://mainichi.jp/articles/20190520/ddl/k45/040/400000c 
  11. ^ 原成男『酒と涙と男と天ぷら 横濱好日・天吉日和』神奈川新聞社, 2005年, p.160
  12. ^ 池田弥三郎かきあげ違い」『私の食物誌』河出書房、1965年7月20日、179頁https://books.google.com/books?&id=f3R2AAAAIAAJ ; 再版:新潮社、1980年 、244頁。
  13. ^ 広瀬敬代「花開くオニオンに職人技かき揚げ 揚げ物専用道具4」『日経新聞』2017年2月14日https://style.nikkei.com/article/DGXMZO12736870Z00C17A2000000/ 
  14. ^ 喜田川季荘 著、室松岩雄 編『類聚近世風俗志 : 原名守貞漫稿』 下、国学院大学出版部、1908年、429頁https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/991467/231 
  15. ^ 新島繁『蕎麦入門』保育社、1975年、115頁https://books.google.com/books?id=iFzj8P3jf6YC&pg=PA115 
  16. ^ 磯直道『江戸の俳諧にみる魚食文化』成山堂書店、2006年、104頁https://books.google.com/books?id=hUBLAAAAYAAJ 
  17. ^ 池田弥三郎銀座十二章』朝日新聞社、1965年5月25日、54頁https://books.google.com/books?id=-X8NAQAAMAAJ ; 有末賢他『都市の活力』第2巻 603頁にも引用。
  18. ^ 亭主の寸話38『てんぷら店の移り変わり』
  19. ^ 岩崎啓子『決定版 190円以下の節約おべんとう』PHP研究所, 2010年, p.41
参考文献

関連項目


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