« 2024年5月 | トップページ | 2024年7月 »

2024年6月29日 (土)

(1253) HP200LX底蓋の支柱受け穴の補修

(1253) HP200LX底蓋の支柱受け穴の補修

Img_20240629_220721
キーボードassyのプラスティック突起を受ける穴の壁の割れの補修です。

(1113) キーボードassyの突起を受ける穴の補修」でお話したのと同じような補修ですが、割れた部分を周囲から締め付けるだけでも良いのかと考えました。

Img_20240629_220824
使ったのは、上の写真のような、以前と同じダイソーで買っておいた手芸用の金具です。

(1251) 折りたたみ傘の修理」でお話した傘の補修用金具は、傘のホネの折れた部分をはさんで、金具をラジオペンチで締め付けるだけです。
それと同じように金具を締め付けるだけでもよいのかと思ったのです。

Img_20240629_221000
上の写真の上方に写っているのがオリジナルの金具です。

金具の上方にある穴の空いた突起と、下方にある小さなツメはニッパーでカットしました。
それが写真下方の金具です。

Img_20240629_223442
今回、上の写真のように、二枚の底蓋の補修をしました。

もちろん金具で締め付ける前に、エポキシ系接着剤を金具の内側の塗っておいてから締め付けています。

あとは使ってみるしかないです。

使ってみて具合が良いようなら、今後、この方法で補修しようと考えています。

2024年6月24日 (月)

(1252) 4枚目のバックライトインバーター.裏返し装着

(1252) 4枚目のバックライトインバーター.裏返し装着

(1250) 3枚目のバックライトインバーター作成」の続きです。

4枚目のバックライトインバーターを作成しました。
Img_20240623_225656
私はインバーター基盤は裏返しのほうが凹凸が少なく、納まりが良いと考えています。
そのため、今回は上の写真のように裏返し装着用に作成しました。
(まだ仮置き状態です)

インバーター基盤の中の電子部品では、220μHのコイルがもっとも厚みがあります。
そのため、コイルをどこに置くかという問題があります。

今回も「(1250) 」でお話したのと同じように、インバーター基盤の外にコイルを置くようにしました。

今回の基盤作成で「(1250) 」と違うのは、2本の長いジャンパー線を基盤の裏側に配置したことです(上図)。
Img_20240623_225913
そうすることで電子部品のハンダ付けがやりやすくなり、部品同士の干渉も避けることができます。
見た目もすっきりしました(上図)。

今回で4枚目の基盤作成なので、ハンダ付けもだいぶ上手になりました。
全体的な手際も良くなりました。そのため作成時間も短くなりました。
それでも3時間くらいかかりましたが、、

4枚目の基盤を作ったことで、予備のインバーターが2枚になりました。
これ以上作ってもムダなので、バックライトインバータの作成は今回でいちおう終了です。

ついでなので、今回のインバーター作成のための計画図もアップしておきます。
Photo_20240624004801

むしろバックライト加工した液晶ディスプレイが足りない状態です。
そのため、新品の200LXから液晶部分を取り出して、バックライト用のディスプレイを作ろうと考えています。

そのときはまた作成手順などをお話するつもりです。

2024年6月23日 (日)

(1251) 折りたたみ傘の修理

(1251) 折りたたみ傘の修理

家族が(ウチとしては)高価な傘を買いました。
ネットで評判が良いという1万5000円の折りたたみ傘です。

ところが2回使っただけで傘の骨が折れてしまいました。

Img_20240611_140916
広げて見てみると、メインの傘の骨はアルミでできています。
傘の先端の棒状の部分はカーボンのようです。
軽量化のために、カーボンを使っているのだろうと思います。

壊れてしまったのは、写真のようにアルミとカーボンの接続部分です。
見るからに脆弱な構造です。

修理のために販売店に持っていくように言いましたら、「修理するかしないかの境はいくらだろう?」と聞くのです。
「構造が脆弱だから修理してもまた別のところが壊れると思うよ」「3000円から4000円くらいでしょう」と言っておきました。

販売店には「買ってすぐ壊れた」と苦情をいったのですが、修理代金は5000円だと言われて意気消沈して戻ってきました。

その後、ミスターミニッツに持ち込んで修理を依頼したところ、修理代金は1500円だそうです。
「この傘は壊れやすい」「修理はするが、今まで修理した人たちは満足していない」と言われたとのこと。
スゴスゴ引き上げてきました。

高価だった傘なので、家族は捨てられなくて保存してありました。

さらに後日、「どうせ使えないんだから捨てるんでしょ」「だったら私が直してみるか?」ということで、傘のホネツギをしました。

Img_20240623_005239
家族は傘修理の出来具合をみて、ほぼ満足したようで、使い続けると言っていました。
(でも、1万5000円の欠陥商品だから、別のホネも折れると思います)

修理材料は、以前にキャンドゥで買っておいた100円の傘修理セットです。
(予備の修理セットを買いに行ったら、もう、販売終了とのことです)
(Amazonに予備セットを注文しておきました。)

(1250) 3枚目のバックライトインバーター作成

(1250) 3枚目のバックライトインバーター作成

guri さんから、「実際に組み立てた詳細写真などメールにて提供していただけますと幸いでございます」とコメントをいただいたので、3枚目のインバーター回路を作成しました。

動作する(はずの)回路は今回のが3枚目なので、ハンダ付けはだいぶ慣れてきました。
それでも5~6時間かかっています。

(1245) HP200LXバックライトインバーター作成のヒント」でお話したように、「680KΩの抵抗器の下のシール基盤に穴を開けておく」必要があります。
Img_20240622_164531
私はカッターの先端を押し込むように切り込んで、ガラス基板に穴を開けるようにしています。

下図のように、作成したインバーター回路は、4MBのメインボードに仮組み込みしてあります。
Img_20240622_212736
実際には、後日、8MBのメインボードに組み込むつもりです。

写真の中にも書きましたが、今回は、コイルを基盤の外に置くことにしました。
コイルは厚みがあるので、どうしても基盤が厚くなってしまうためです。

Forestarさんの写真くらいに小さいコイル(220μH)が入手できるとよいのですが、私の手持ちのコイルでは、回路の作り方によっては200LXのケースに接触してしまいます。

コイルを基盤から出して、この場所に移動させることで、底蓋とは全く接触(干渉)しなくなります。
(実際に組み込むときは接着剤かテープで固定するつもりです)

この写真は仮組み込みなので、ホーネットや電源に接続していません。
もちろんEL板には接続していません。

赤と黒の電源コードは、電源クリップの表側にハンダ付けするか、裏側にハンダ付けするかを決めていません。
電源クリップのすぐ足元にハンダ付けするのでも良いかと考えるようになってきています。

EL板との接続についてですが、ディスプレイフィルムコードの真上あたりで、EL板からのコードとハンダ付け結線しています。
EL板は劣化したら交換する必要がありますので、そのやり方がいちばん無難だと考えています。

これはインバーター部の拡大写真です。

Img_20240622_212748
3MΩの抵抗器も、100nFのコンデンサも、0.1μFのコンデンサも、ナナメにハンダ付けしています。
基盤のターミナル間隔と電子部品の大きさによって、よい取り付け位置を勘案するのが良いと思います。

(1245)」でお話したように、電子部品と結線コードのハンダ付けの順番は、よくよく作戦を練るのが良いと思います。
適切な順番でないと、ハンダ付けがとても難しくなってしまいます。

あと、私はハンダ付けするたびに、テスターで導通をチェックします。
次第にハンダ付けに慣れてきていますが、まだまだ百発百中パーフェクトなハンダ付けができないためです。

guriさんや皆さまが、バックライトインバーターを作るときの参考になるとうれしいです。

P.S. 読み直して見ました。
guriさんから「組み立てた詳細写真」というご希望なのに鮮明さにかけるので、もう一度写真を取ってアップロードします。
Img_20240623_003716
一晩考えていて、「マザーボードからインバーター回路を取り出した写真もあったほうがいいな」と思いました。
それで、再度、写真を撮りました。
Img_20240623_102656
鮮明な画像をアップロードしているのに、ブログで見ると画質が落ちているぅ~。
下の写真がせいいっぱいの拡大です。
Img_20240623_102702
これでよく見えないようなら、guriさんにはメールで送るようにします。

 

2024年6月22日 (土)

(1249) メカニズムを総入れ替えして掛時計を修理しました。

(1249) メカニズムを総入れ替えして時計を修理しました。

20年間くらい使ってきたクオーツ掛時計が壊れました。
SEIKO社のEMBLEMという時計です。
Img_20240621_225140_20240622230001
数ヶ月くらい前から秒針の動きが早くなったり遅くなったりしていたんです。
それなのにどういうわけか時針と分針は普通に時刻を表示していました。

それが、一ヶ月くらい前についに動かなくなりました。
3ボルトのボタン電池も使い切ったようです。

ためしに3ボルトの電池を電極に接続してみたんですが、こんどは通常の1.5倍くらいの速さで時間を刻むようになりました。
完全に壊れたのです。たぶん寿命です。

むかし買ったときは1万円以上の価格だったと思うので、壊れたからといってそのまま捨てるのに忍びません。

そこで、100円ショップで買ってきた時計のメカニズムを移植できないかと考えました。
Img_20240621_225316
壊れた時計とほぼ同じ大きさの時計を探したら、キャンドゥでほぼ同じ大きさの時計がありました。
660円だったので買ってきました。

壊れた時計を分解して、秒針・分針・時針を外してから、時計の駆動部分も取り出しました。

空虚になった部分に、キャンドゥ時計の駆動部分をあてはめて、エポキシ接着剤で固定しました。
キャンドウの秒針・分針・時針を装着して、分解と逆の手順で組み上げました。

それが冒頭の写真です。
単3乾電池1本で、ふつうに時刻を刻みます。文字盤と針は、デザイン的にはバランスが良くないのですが、「もともとこうだったんだ」と思えば、まぁ許容範囲です。

2つの時計を並べてみました。
Img_20240621_225346
左側は普通に動いていますので、これから使っていきます。
右側はもうガラクタなので捨てます。

660円で掛時計が復活したので、満足しています。

2024年6月20日 (木)

(1248) 新NISA制度が始まったのは今年の4月から ????

(1248) 新NISA制度が始まったのは今年の4月から ????

どうして、「今年4月から新NISAがスタート」なんていう明白な間違いにだれも気づかないんでしょうか。
下の図の PRESIDENT Online の記事のことです。

Sinnnisa
新NISAの制度が今年の1月からスタートすることは、昨年のうちから話題になっていました。
今年に入ってから、新NISA制度を利用してどのように投資をしたらよいかということについて、いろんな人のいろんな考えが発表されています。

でも、著者の榊原正幸のように、明らかに間違っていること(赤四角)を書いている人は見たことがありません。

著者が間違っているだけじゃないです。
PRESIDENT Online だって、編集者がいるはずです。
「マネー」分野の記事ですから、マネーについて詳しい記者が記事をチェックしているじゃないかしら。
それなのに見逃しちゃうんでしょうか。

こういう明らかな間違いを平気で掲載してしまうところが、 PRESIDENT Online や 雑誌のプレジデントのいい加減なところです。

この出版社のことは、「(1194) (雑談) 立ち読みしてきて、つまらない/面白い本」でも批判したことがあります。

(1115) (雑談)脳科学者というのはマガイモノ」でも、「『雑誌プレジデント』も記事の半分くらいは裏付けのないヨタ記事です」とお話しました。

PRESIDENT Online も 雑誌のプレジデント も、中にはけっこういい記事もあるのに、残念な出版社です。

2024年6月19日 (水)

(1247) ビネガー処理したバックライトHP200LXの液晶はやはり暗い.

(1247) ビネガー処理したバックライトHP200LXの液晶はやはり暗い.

手元に2台のバックライト処理した200LXがありました。
今回、バックライトインバーターを2枚作成しましたので、それらのビネガー処理したLXに組み込みました。

1台のLXはもともと液晶が鮮明ではなかったので、鮮明な方のLXの画面前方に偏光板を装着しました。

Img_20240619_120058
この図の手前のものが、普段メインに使っている8メガ倍速バックライトLXです。
液晶は鮮明なのですが、画面の左端に表示抜けの縦線が出現することがあるので、手間をかけさせる個体です。

右側奥のLXは、バックライト化していないビネガー処理200LXです。
緑色の偏光板を装着しています。

左側奥のLXは、バックライト化してあるビネガー処理200LXです。
液晶裏面の反射シートがありませんから、画面が暗く見えます。
これは、バックライトのEL板が疲弊して暗くなっている個体で、近日中にEL板を交換する予定です。

この写真は、3台ともスイッチをONにした状態です。
Img_20240619_120119
手前のメインのLXの液晶は鮮明です。バックライト点灯している画面も鮮明で視認性が高いです。

右側奥のバックライト化していない、偏光板を装着したLXは、明るいところでは液晶表示は鮮明です。
左側奥の偏光板を装着したバックライト化LXは、EL発光が弱いの上に、さらに偏光板を装着してあるので、液晶表示はあまり鮮明ではありません。

バックライトLXで、このようなビネガー処理したLXを使うのは、けっこうキツイと思います。

近いうちに、鮮明な液晶の新品予備機からディスプレイを取り出して、液晶裏の反射シートを除去して、バックライト用に加工しようと思っています。

(1246) HP200LX ホーネットへのハンダ付け

(1246) HP200LX ホーネットへのハンダ付け

guriさんから、ホーネットの足へのハンダ付けのことで質問をいただきました。

Img_20240619_131743
私は、いつもは雑紙でマスキングをしているので、そのような写真を取ろうとしたのですが、いいアングルの写真がとれませんでした。

それで、ピンセットを使うことを思いつきました。

ホーネットの足へのハンダ付けのキモは、どのようにマスキングするかの問題だと考えています。

この写真は、ピンセットの先に両面テープを貼り付けて、(貼付紙を剥がさないまま)、適当な開き具合にセロハンテープで固定して、目的とするホーネットの足だけを露出した状態です(赤丸)。

あとは、細い電線の先端に予備ハンダしておいて、その電線先端をホーネットの足に接触させておいて、ハンダコテの先端も接触させます。

私は、「ちょっとでもハンダ固定されればいいだろ」(がっちりハンダ固定しなくてもいい)と考えているので、ハンダ固定されればそれでヨシとしています。

その電線は4~5センチくらいに切って、ホーネットの上にテープで固定します。

そうしておいて、インバーターからの導線は、その電線の末端にハンダ付けしています。

Img_20240619_132030
作業するには実体顕微鏡を使うのが良いのでしょうが、私の場合は普段使っているメガネの上から、100円均一の+2ジオプトリーの老眼鏡を重ねて作業しています。

正視の人で、新聞などを30センチの明視の距離で見ている人なら、+2.00ジオプトリーを加えることで、18.75センチが明視の距離になります。
私は作業距離としては20センチくらいがいちばんやりやすいです。

どうせ安いものですから、1.0~3.0ディオプトリの老眼鏡を何本か買っておくと、近業作業に役立ちます。

2024年6月18日 (火)

(1245) HP200LXバックライトインバーター作成のヒント

(1245) HP200LXバックライトインバーター作成のヒント

前項「(1244) HP200LXバックライトインバーター作成部品」で部品リストを提示しました。

この項では、作成のヒント・注意点・ノウハウについて、思いつくままに書いておきます。
Photo_20240618163201
(1)まずは、Forestar さんのサイトから借用したこの写真のことです。

写真そっくりに作ることを目標にしましたが、680KΩの抵抗器の下のシール基盤に穴を開けておく必要があります。つまり680kΩ抵抗器の下の結線を切っておくということです。そうじゃないとショートサーキットになって抵抗器を使う意味がなくなります。

(2)ハンダコテの選定のことです。
はんだ付けの職人技』の巻頭特集には「はんだ付けの善し悪しは道具立てて」ほぼ決まる」「温度調節機能付きのセラミックヒーター型で、母材に適したこて先を選べば不良はまず防げる」と書いてあります。
(Amazonのこのページの「サンプルを読む」で見てみてください)

私が購入した「温度調節機能付きのセラミックヒーター型」は安物だったので、以前から使っている30ワットニクロム線ヒーター型のほうが、私にとっては使いやすいです。

(3)シール基盤、電子部品の固定
シール基盤は小さいので、大きめの台紙に貼り付けて基盤そのものを固定するようにしました。
また、電子部品は1ミリくらいのケシ粒よりも小さなものです。
基盤に部品を固定するのもひと苦労です。
私は交叉ピンセットを使って基盤に仮固定したり、セロハンテープで基盤に仮固定したりしました。

(4)HV823を基盤にはんだ付けするのに、8本の足のどれかが浮いていることがあります。
うまくはんだ付けできるようになるまで時間がかかりました。
最終的にはHV823の足をヤスリで擦って表面に小さな凹凸を作ったうえで、予備ハンダしておきました。
この方法を採用するようになってから、はんだ付け不良がなくなりました。

(5)シール基盤のターミナルの右端に一つの部品をはんだ付けして、左端に別の部品をハンダ付けするというようなことが必要でした。
その場合、どちらの部品を先にはんだ付けするのが良いか作戦を練りました。
つまり、2番目の部品をダンダ付けするときに、先に取り付けたハンダがなるべく溶けないようにくふうが必要だったということです。

(6)回路図どおりに作成したつもりでも、慣れないうちは間違った回路を作ってしまうことがありました。いちおう完成しても念には念を入れて、回路図と作った基盤をよくよく見比べて確認しました。
なかなか間違いに気づかないものですね。

(7)完全なバックライト基盤を作り上げてからのテスト点灯のことです。
3ボルトの電源に接続して、出力にEL発光体に結線しても、点灯しませんでした。
つまりテスト点灯ができません。
HP200LXのホーネットに接続しなければ点灯しないものなのですね。

200LXに組み込んで、ホーネットと結線して、デバイスを読み込んで、{Fn]+[ON]を押さないと点灯しません。

うまく作成できたはずなのに、200LXの外でテスト点灯してもEL板が光らないのであせりました。

(8)バックライトインバーターの電源をどこからとるか?
矢澤さんはメインボードの難しい場所から電源をとっています。
私の場合は、メイン電池のプラスマイナス極からのバネ導線を受ける、メインボード側のクリップの裏側から電源をとっています。
つまり、インバータの電源線を、クリップの裏側にはんだ付けすることで、インバータの電源としています。

(9)最後にインバーターが常時点灯の回路か、必要時点灯の回路かということです。
矢澤さんのインバーター回路にしても、自作回路にしても、200LXを組み上げてみたら常時点灯状態になっていることも、必要時点灯状態になっていることもあります。
なぜそういうばらつきがあるのかわかりませんが、組み上げてからconfig.sysのデバイスプログラムを選定するようにしています。
(私のconfig.sysでは、常時点灯のデバイスと必要時点等のデバイスを、簡単に選択できるように作成してあります)

この項は、写真とか図では説明しにくいことなので、ほとんど文字情報だけになってしまいました。

インバータ回路作成について、つまずいてしまうことがあれば、コメント欄でご質問ください。
私にできる限りアドバイスいたします。

これからバックライトインバーターの作成をする方のご参考になればうれしいです。
皆さまのご成功をお祈りします。

(1244) HP200LXバックライトインバーター作成部品

(1244) HP200LXバックライトインバーター作成部品

(1243) HP200LX のバックライトインバーター.2枚目を作成」でインバーター作成のための部品注文についてお話しました。
具体的にどのような部品なのかについて、写真を撮りましたので写真で説明します。

「(1232) HP200LX バックライトインバーター作成失敗」でお話したように、参考にしたのは、矢澤さんのサイトForestar さんのサイトです。
R0100002
とくに Forestar さんのサイトのこの写真を目標にして作成しました(Forestar さんのサイトから引用)。

通販で入手した電子部品について説明します。
Img_20240618_153218
(1)まずHV823は当然必須です。AliExpressから10個1000円くらいで購入しました。

Img_20240618_152051
ほかの部品は上の写真で説明します。

(2)3MΩ抵抗器(実際に使ったのは2種類のうち上方のもの)
(3)680KΩ抵抗器(実際に使ったのは2種類のうち上方のもの)
(4)100nF積層コンデンサ(実際に使ったのは2種類のうち上方のもの)
(5)0.1μF電解コンデンサ
(6)ダイオード
(7)220μHコイル(実際に使ったのは2種類のうち左側のもの)

Img_20240618_152510
(8)そのほかに基盤をAmazonで買いました。

Img_20240618_152419
入手した基盤は2種類ありましたが、回路の間隔が狭いもの(右側)が使えます。
(間隔が広いもの(左側)は工夫が必要だと思います)

Photo_20240618163201
Forestar さんのサイト写真は、自分でこのように改変して、パソコンとスマホに入れて、ことあるごとに参照しながらインバーターを作成しました。

P.S 写真に撮影した(2)~(7)の部品は、当ブログご愛読者感謝祭として(笑)、guriさまにお送りいたします。
 (普通郵便でお送りしますので、当方にご住所をお知らせください)

お送りする部品以外は、上記(1)HV823と、(8)シール基盤を購入することで、インバーターを作成することができると思います。
(注文すればどちらも一週間以内に届くと思います)(作成のノウハウについてはご質問ください)

guriさまのご健闘をお祈りします。

2024年6月16日 (日)

(1243) HP200LX のバックライトインバーター.2枚目を作成

(1243) HP200LX のバックライトインバーター.2枚目を作成

私の仕事は、土曜日は午前中だけで、午後は休みです。
その半休のお休みを利用して、昨日、インバーター作成にチャレンジしました。
夜遅くに完成したので、7~8時間以上かかったと思います。

それで、日曜日の午前中にブログにアップして、午後から2枚目の作成に取りかかりました。
2枚目は4時間くらいで作ることができました。

その2枚目は、「(1233) HP200LX バックライト仕様の不具合・故障」でお話した、故障した矢澤さん作成のメインボードに組み込みました。

矢澤さんが組み込んだバックライト回路の部品はできる限り除去して、そのメインボードに自作のインバーターを組み込みました。

インバーターは一度作成の成功すれば、同じノウハウでいくらでも作ることができます。
いちばん問題なのはそのノウハウです。

前項「(1242) (祝) HP200LX のバックライトインバーター作成に成功!」に「guri」さんが、失敗の原因のことを「たぶん部品の選択が合っていないのだと思います」とコメントを付けてくださっていますが、guriさんのおっしゃるとおりだと思います。

私もguriさんと同じように、何度も部品を買い直しました。
同じ抵抗値、同じインピーダンスのコンデンサをいくつも買いました。
容量の違うものを間違って買ったものもたくさんあります。

はんだ付けの本は3冊くらい買いました。電子部品の本も買いました。ハンダゴテは新しく3本も買ってしまいました。

電子回路についても、はんだ付けについてもシロウトなので、ゼロからの出発でした。
時間とお金がかかって、たくさんの試行錯誤が必要だったのはしょうがないかと思います。

さて、guriさんから「可能でしたら部品リストと入手先を教示いただけましたら」とご質問をいただきましたので、ポイントだけお話します。

部品の購入先は、Amazon、共立電子、AliExpressなどです。
イチオシはAliExpressです。

AliExpressでいろいろな電子部品を購入しているうちに、電子部品には5つのサイズがあることを知りました。(私はそんなことも知らなかったのです)

Amazonや共立電子のサイトには、電子部品のサイズが書いてありません。
ですから、知っている人は正しい部品を注文できるのでしょうが、私のようなシロウトが電子部品を買うのはとても難しかったです。

guriさんが注文するときには、電子部品そのものは単価が安いですから、ひとつの容量の部品を買うのに、5サイズのうちの極小サイズと、下から2番目のサイズの部品を購入するのが良いと思います。

Konndensa
(1) たとえば、この画像では、5サイズのコンデンサが載っていますが、私は、このタイプでしたら一番小さいサイズ(Aサイズ)の電解コンデンサ0.1μFを使いました。

Resister

(2) 抵抗器にもセラミックコンデンサにも、5つのサイズがあります。私は0402と0603と0805ののサイズを買いましたが、680kΩも3Mオームも0603サイズを使いました。

(3) コイルは220μHを買いますが、私の手元にはメーカー違いの5種類くらいのコイルがあります。それらのなかで一番小さいものを使いました。

(4) 積層コンデンサも抵抗器と同じように5種類のサイズがあるようです。
 100nFのコンデンサは0402サイズを使いました。
 
(5) ダイオードは、2~3回注文しましたが、すべて同じメーカー同じサイズの極小のものが送られてきています。それで問題なく使えました。

(6) HV823のチップもAliExpressに注文しましたが、今回使ったのはインドから送られてきたように記憶しています。

いずれの電子部品も、価格と送料と納期を勘案して注文しました。
多少高くてもなるべく早く届けてくれるものを注文しました。

(7) ハンダコテはセラミックハンダコテを買いました。結果的に3本も買いましたが、どれも使いにくくて、けっきょく30年くらい前の30ワットのハンダコテを使っています。
糸状ハンダも5種類くらい買いましたが、どれも品質が良くなくて、30年くらい前に買ったものを使っています。

バックライトインバーターを作るための部品も道具類も、失敗に失敗を重ねました。
guriさんのおっしゃるように、電子部品選択がキモだろうと思います。

部品購入にしても、ノウハウが多岐にわたるため、「コレを買えば良い!」とひとことでおすすめできなくてすみません。
それと、何十回も注文したので、いつ何を注文したのかがわからなくなってしまっています。
ちゃんと記録を取っておけばよかったのですが、、、、

(1242) (祝) HP200LX のバックライトインバーター作成に成功!

(1242) (祝) HP200LX のバックライトインバーター作成に成功!

Img_20240616_013040
自分のことがらに「(祝) 」と書くのもずうずうしいとは思いますが(笑)、自分の努力を誉めてやりたいためです。すみません。(_O_)(ぺこり)

バックライト加工したHP200LXのことは、いままでたくさんお話しています。

直近では、「(1233) HP200LX バックライト仕様の不具合・故障」で、矢澤さんにつくっていただいたメインボードが壊れたことをお話しました。
「新しいバックライト機を作れるものなら作りたいと思っているのです」「今回の失敗にめげずに、また、バックライト機作成にチャレンジするつもりでいます」ともお話しました。

(1232) HP200LX バックライトインバーター作成失敗」では、バックライトインバーターの作成に失敗したことをお話しました。
でも、その後もインバーター作成の努力はしていました。
Img_20240616_014409
そして、今回やっと1枚作ることに成功しました!
(じつはこの写真は試作品です)

一度成功したので作成の要領はわかりました。
作成するための電子部品もたくさん買ってあります。
道具類も買い揃えてあります。Img_20240616_014339
昨晩、完成した回路は上の写真のように、6メガ倍速のメインボードに組み込みました。
(この写真は今回の実機です)

Img_20240616_013055
[Fn+ON]を押すことで、上の写真のように、うまくに点灯しました。

最低でももう一枚は作って、「(1233) 」でお話した、矢澤製のメインボードのインバーター回路を自作のものに取り替えます。
また、近日中には同型のものをいくつか作り置きしておくつもりです。

ところで、「(1100) HP200LXのハード・ソフト相談会を定期的に開催します」という案内は、いまでも生きています。

じっさいには、「(1116) HP200LX の相談会を開きました」でお話したように、相談会に来てくださったのはお二人の方だけでした。

今後、もし、バックライト200LXを作りたいという方がいらしたら、コメントをつけてください。日時を打ち合わせして、いっしょにバックライト200LXを作りたいと思います。

また、インバーター作成の情報についても、お知りになりたい方がいらしたらコメントを付けてください。
もし、ご興味のある方がいるようなら、電子部品や作成道具の調達方法や、作成方法についてさらに詳しいことをブログにアップするようにいたします。

バックライトHP200LXのことについては、いままでもたくさんお話してありますので、検索してみてください。

最近では、「(1057) バックライト用のEL板をテストする」「(1044) バックライト200LXは非常に良い。だけどお勧めできない」などでお話しました。

(1241) 週刊東洋経済の推奨株で利益を得られるのだろうか?

(1241) 週刊東洋経済の推奨株で利益を得られるのだろうか?

最新号の週刊東洋経済は、「インフレ時代に勝てる株」という特集でした。
Img_20240615_183631
赤線で囲った枠の記事のように、各ページには「勝てる株」のリストが掲載されています。

また、赤線で囲った枠の下の方には、「四季報『夏号』は最も価値がある」という記事もあります。

私は、以前から、雑誌に掲載されているような推奨株はほんとうに儲かるのだろうか?と思っていました。

とくに東洋経済社は四季報を出している出版社ですから、株のことを最もよく知っている会社のはずです。

そこで、この号に掲載されている各種の推奨株を Yahoo! finance に登録して、3ヶ月後とか6ヶ月、1年後に株価が上昇しているかを検討してみようと思いつきました。

この号で推奨している株を、100万円ずつ購入したことにして、 Yahoo! finance に登録しました。
Yahoo-finance-01
登録した株は、ぜんぶで11グループ、総計62種類です。

Img_20240615_183908
私は、NYダウ、S&P、ナスダックの米国株ETFを売り買いすることが多いので、ベンチマークとして、その3種も100万円ずつ購入したことにしました。

Main12
さて、ほんとうに株価が上がって儲けることができるのか、、、

3ヶ月後、6ヶ月後に結果を報告します。

(1240) HP200LXの液晶縦ライン抜けは液晶鉄枠の交換でやっと直った.

(1240) HP200LXの液晶縦ライン抜けは液晶鉄枠の交換でやっと直った.

HP200LXのディスプレイ液晶に出現した縦のライン抜けは、液晶の鉄枠の交換でやっと直りました。

Img_20240616_091213
想定していた原因をいろいろ考えながら、修理を重ねてきました。

その経過は、1.導電ゴムの接触不良→2.導電ゴムの圧着不足→3.導電ゴムの汚れ→4.液晶裏のICのハンダ劣化(導電不良)と対応してきました。
しかし、いろいろ対策をとってみても、液晶ドット抜けが直りませんでした。

今回、液晶裏のICの足のはんだ付け部分にもっとハンダを盛ろうと考えて分解して、液晶の左上の方を押さえたときに、ドット抜けが消失することがありました。

それで、「やっぱりこの部分の圧着力が足りないのか?」「じゃあ、さらに強く圧着しよう」と考えて、鉄枠の爪の部分をペンチで挟んでいるときに、
Img_20240614_234546
ツメがポキリと折れてしまいました。

ツメが折れてしまった鉄枠は修理できませんので、交換するしかありません。

それで、バックライト用の予備の鉄枠に交換しました。

鉄枠を交換してからテスト台の200LXで確認すると、ライン抜けが消えていため、これで直ったということにして、元の200LXに組み込んで修理終了としました。

結局のところ、上に書いた原因のうち、「2.導電ゴムの圧着不足」だったことになります。

Img_20240614_234438
鉄枠が悪いとは思いつきませんでした。
上の写真で、圧着力を増強するために、薄いアルミ板を貼った努力の跡があります。

鉄枠交換に至るまで、いろいろムダな回り道をしていたことになります。

 

2024年6月 8日 (土)

(1239) 「ほったらかし」が良いのかな? BlueSkyの投機がよいのかな?

(1239) 「ほったらかし」が良いのかな? BlueSkyの投機がよいのかな?

新NISAについては、buy&hold の「ほったらかし」投資が良いのはわかっています。
新NISAで投資の枠が復活するのは翌年になってからなので、キャピタルゲインの節税を目的にして、新NISAの枠を使うのは良策ではありません。

それなのに、本や雑誌のなかには、成長投資枠で株を買うことを勧めているものがけっこうあります。
本や雑誌にそのようなことが書いてあったら、その媒体は信用できないとして破棄してしまうのが良いと思います。

ところで下の図を見てください。
Allcountnydow
左側のオルカンの基準価格のグラフと、右側のNYダウETFの株価のグラフを見比べてみると、NYダウのほうがオルカンよりも凹凸が滑らかに推移していることに気づきます。

オルカンのグラフのようになだらかに右上がりに上昇しているなら、売買を繰り返すよりも buy&hold のほうが良いと思います。

でも、NYダウETFのグラフのように、大きな上下変動を伴って上昇していくCASEでは、下落したときに買って、上昇したときに売るということを繰り返すほうが、結果的に利益が大きくなるだろうと思うのです。
それが BlueSky 式の投機を考えるきっかけになりました。

よく言われているのは、「いったん売却してから買いなおす場合は、そこで税金を払わなければならないから、税金のぶんだけ利益が少なくなる」ということです。あとは売買ごとに手数料がかかるということも言われます。

しかし、どのみち最終的には利益に対して20%の税金が取られますから、「buy&hold」と「buy&sellの繰り返し」では、あまり大きな違いはないんじゃないかと思います。
むしろ、「buy&sellの繰り返し」のほうが、最終的な利益は大きくなると思います。
最近は売買手数料がかからない証券会社も増えてきてきていますし。

そこで、株価が一回下落してから再上昇するというパターンで、金額を設定してシミュレーションをしてみました。

A. はじめに考えたのは、株価が(1)購入価よりも20%上昇し、(2)その後10%下落し、(3)さらに20%上昇する、というパターンです。
※ でも、上昇しきったときに都合よく売却できるわけではないですから、天井点から5%下降した株価で売却できるということにします。
※ また、下降しきったときに購入できるわけでもないですから、大底点から5%上昇した株価で購入できるということにします。

Pttrn_a0_20240608205201
以上のことを上の表で説明します。

株価の推移は、当初10000円とすると、天井点が12000円で、大底点は10800円です(青四角)。
その後の天井点は12900円になります。ここで売却しようとすると売却時の株価は12312円です(青四角)。

Pttrn_
このことは、グラフのほうが理解しやすいと思います。

「buy&hold」の場合は、「買い1」で買って、「売り2」で売ります。
利益に対して20%の税金を払いますから、最終的な(税引き後の)利益は(12312-10000)*0.8-10000=1849円です。
(売買手数料はゼロとして計算しています)

「buy&sellの繰り返し」の場合は、「買い1」で買って、「売り1」で売ります。
この一回目の(税引き後の)利益が1120円です。

2回目の買いは11120円を投資することになります。「買い2」で買って、「売り2」で売ります。
この二回目の(税引き後の)利益は864円になります。両方の利益を加えると1984円です。

これは「buy&hold」の1849円よりも多いです。

B. 変動幅を変更してみました。
株価が(1)購入価よりも20%上昇し、(2)その後8%下落し、(3)さらに20%上昇する、というパターンです。
※ ただ、天井点から3%下降した株価で売却、大底点から3%上昇した株価で購入できるということにしました。
Pttrn_b0
グラフは同じようになります。
Pttrn_b
収益の結果も同じようなものです。
「buy&sellの繰り返し」の場合は、利益は2650円です。
になります。
「buy&hold」の2280円よりも多いです。

つまり、このグラフのような変動パターンだと、税金と売買手数料を考慮したとしても、「buy&hold」よりも「buy&sellの繰り返し」のほうが収益が多くなります。

今回は、「buy&sellの繰り返し」は一回だけでしたが、何回繰り返したとしても収益は「buy&hold」よりも多くなるはずです。

つまりは、ずっと右肩上がりに上昇を続ける「株」なり「ETF」を見つけることができれば、「buy&sellの繰り返し」は「buy&hold」よりも利益をあげられるということです。

、、、ということで、冒頭の2つのグラフをもう一度見てください。

どちらのグラフも株価は右肩上がりに上昇しています。
そして、NYダウのほうが凹凸(「天井」と「底」)の落差が大きいです。

だとしたら、オルカンを「buy&hold」するよりも、NYダウのETFをBlueSky投機方式で「buy&sellの繰り返し」をするほうが利益が大きくなると思います。

「でも、うっかり天井で買ってしまったら損するんじゃないか」って、思うかもしれません。
そのことを「(1177) 退職金などを一括投資してよいだろうか?検証してみる」で検討したことがあります。

また、今回と同じようなことを「(1168) 株式投資.小刻みに利益確定すると納税額は増えますか?」でもお話したことがあります。



(1238) 新NISA投資のオルカンの増価率は? 約半年で20%.

(1238) 新NISA投資のオルカンの増価率は? 約半年で20%.

Yahoo! ファイナンスでオルカン(eMAXIS Slim 全世界株式)の基準変移のグラフを見てみました。
Photo_20240608181101

2024年1月4日の基準価格は20756円で、昨日の基準価格は25339円です。

グラフをみると上下変動はありますが、ほぼ順調に増価していて、増価率は22%です。
約半年で20%強の増価率というのはできすぎだと思います。

前項に上げてある「[成長投資枠](年間240万円)も[つみたて投資枠](年間120万円)も、年初にめいっぱい投資するのがベストです」というのは(少なくとも今のところは)そのとおりでした。

こんなことなら、全金融資産をオルカンにぶち込んでおけば良かったと思うほどです(笑)。

新NISAについては、「お金が必要になるまで、売却せずに保有し続ける」という方針は決まっています。

でも、投資信託や株式などの金融商品は大幅に下落することもありますから、金融資産の半分くらいは現金で保有しておきたいと思っています。

私としては、現金保有と金融商品への投資の比率をどれくらいにするのが良いかということについて、えんえんと迷いながら投資を続けています。

(1237) 新NISA投資は儲かっているのかな? 順調です.

(1237) 新NISA投資は儲かっているのかな? 順調です.

本屋さんに行くと、新NISAにどのように投資するのがよいかという本や雑誌がたくさん並んでいます。
ネット上の意見も多種多彩だと思います。いろんな人がいろんなことを言っているのが現状です。

でも、だいじなことは、「こういう方法で投資したら、こうなった」という結果(あるいは経過)です。
それと、「こういうという投資方法が良いはずだ」という理屈(数字計算)です。
年初に一括して投資するのがよいか、積立投資するのがよいかなどは、たんに「お話」だけでなく、計算して根拠を示すべきです。

そのようなことで、思いついて中間報告することにしました。

新NISA投資のことは、今年の年初に投資してそのままほったらかしです。
このことは、

(1200) 新NISAは1年分を年初に投資するのがベスト」でお話した方針のとおりです。
==========「新NISAの投資」についてのベストな戦略 ==========
(1)投資銘柄は山崎元が『ほったらかし投資術』で勧めるオルカンがベストでしょう。
(2)投資の方法としては、「成長投資枠」(年間240万円)も「つみたて投資枠」(年間120万円)も、年初にめいっぱい投資するのがベストです。
(3)1800万円の枠がいっぱいになったら、あとは資産が増加していくに任せます。
(4)どうしてもお金が必要な状況になるまで、売却せず保有し続けます。
============================================================

この方針に沿って、「(1204) 新NISAで年初に一括投資.申し込み設定しました。」でお話したように、SBI証券にNISA口座を作って投資しました。

もちろん、ほったらかしにしてあるのですが、ちょっと気になったので現在の状況を見てみました。
Sbi

(1)積立投資枠120万円の投資は約25万円の含み益になっています(赤四角)。20.8%の増価。

(2)成長投資枠240万円の投資は約40万円の含み益になっています(赤四角)。16.6%の増価。

(3)旧NISAの口座も昨年のうちに作って120万円投資しました。
 その含み益が27万円になっています(紫四角)。22.6%の増価。

(4)じつは、私の操作間違いで、新NISAの成長投資枠で投資したつもりが、特定預かりの枠で120万円ぶん買っていたことがあとになってわかりました。そちらの含み益が19.5万円になっています(青四角)。16.28%の増価。
 そのため、あらためて成長投資枠で120万円買ったときにS&Pを買いました(赤四角)。

複雑な投資構成になっていますが、NISA枠でのトータルの投資は480万円で、トータルの含み益は約92万円になっています。約19%の増加率です。

そういうことで、新NISAに関連した投資は、半年に満たない間に約19%も増価しています。

思っていたよりも大きな伸び率なので、次項でオルカンの基準価格のグラフを見てみます。

2024年6月 6日 (木)

(1236) 決算書を図で理解することについて.

(1236) 決算書を図で理解することについて.

新聞に週刊東洋経済の「決算書で儲ける!」という特集号の書籍広告が掲載されていました。
Img_20240603_213456
週刊東洋経済も週刊ダイヤモンドも定期的に「決算書の読み方」みたいな特集号をだしますね。

私はいつまでたってもちゃんと決算書が読めるようになりません。
いつかは、決算書が読めるようになって、ひとに説明できるようになりたいと思うのですが、けっきょく到達できない目標なんだろうと思います。

今回の特集号で、取り付きやすそうな記事が2本ありました。
上の図の赤四角で囲ってあるA.「(3)「安全性」「収益性」「成長性」と把握して投資で勝つ」という記事と、
B.「外資系金融プロが編み出した必読2大技法!」という記事です。

A.B.2つの記事をまじめに読んだのですが、著者たちが示している方法がどうも腑に落ちません。
そのことをお話したいと思います。

まず、A.「(3)「安全性」「収益性」「成長性」と把握して投資で勝つ」という記事のことです。
Img_20240606_205709
上の図の右側の図が貸借対照表の「安全性」分析の図です。
高ければ高いほど安全性が高い「自己資本比率」を図で説明しています。
また、高ければ高いほど短期的な支払い能力が高い「流動比率」を説明しています。
図で説明されると、「なるほどね」「ここの比率を示しているわけね」と理解できます。

上の図の左側の図が。損益計算書の「収益性」の説明です。
「粗利率」「営業利益率」「当期順利益率」を説明しています。
(「成長性」については次のページで説明しています)(それも理解しやすいです)

図で説明されると、視覚情報なのでよくわかります。でも易しすぎるような気がします。

B.「外資系金融プロが編み出した必読2大技法!」も図で説明しています。
Img_20240606_205558_20240619171601
A.と同じように、上の図の右側は貸借対照表の数字を面積で表示しています。
2つのホテルチェーンの面積グラフを見比べて、「経営の方法が違うのではないか?」というような疑いの思考を持ちたいと著者は書いています。
種明かしをされてみれば、「なるほどね」と思います。

上の図の左側では、損益計算書を面積グラフにして表示しています。
2つの飲食サービスチェーンの面積グラフの一般管理費の比率が大きく異なっていることから、「どちらかは飲食サービスではないのでは?」という疑いの思考を持ちたいというのです。
このことも種明かしをされみて、「なるほど~」と思います。

上のA,の記事もB.の記事も、理解しやすく書いてあって、記事自体としては良いものだと思います。

しかし、もとに戻って考えると、これらの2つの記事は、数字が書かれている「決算書」についての解説ではないのです。

(1)決算書の数字を恣意的に抜き出して、(2)なんらかの方法で面積グラフに変換して、(3)その面積図を解説しているのです。

例えてみれば、(1)海の中で生活しているイカを捕獲して、(2)下処理をして乾燥させて加工したスルメイカを、(3)各種の料理に仕立て上げて、その味覚を評価しているようなものです。

調理されたおいしいイカ料理からは、海の中で泳いでいるイカを想像することさえできないです。

Img_20240603_195812
週刊東洋経済の記事自体は面白いのですが、(1)数字の羅列から必要な数字をどのように選ぶのか、(2)選んだ数字をどのようにして理解しやすい図に仕立てるのか、ということについてヒントだけでも教えてほしいと思います。

そのような「数字の調理法」がわからないと、財務諸表を自分自身でほんとうに理解するという域にはとうてい行き着けません。

HP200LXのLotus123を使って面積グラフを作成する方法について、以下の2つの項目でお話したことがあります。
200LXを使って面積グラフを表示させて、それをじっくり検討することを続ければ、もっと財務諸表を理解できるようになるかもしれません。

(816)週刊ダイヤモンド「会計&ファイナンス」特集はツマラナイ.

(705)200LXのlotus123で、BSを図示する

« 2024年5月 | トップページ | 2024年7月 »