(1290) 表側のビネガー処理したのに、裏側の黒化発生
(1290) 表側のビネガー処理したのに、裏側の黒化発生
HP200LXのディスプレイ液晶の裏側までもビネガーシンドロームが発生することを「(1174) HP200LX液晶ディスプレイの裏側の黒化現象(ビネガーシンドローム)」でお話しました。
表側だけでなく裏側までも黒くなってしまうと、もう、その液晶ディスプレイは使いものになりません。
残念ですが、ほかのパーツを補修部品として使う以外には、その200LXを活かす道はなくなります。
そんなことで、今回は部品取り用に200LXを分解したことをお話します。
液晶ディスプレイがビネガーシンドロームのために黒くなってしまった液晶は、表側の偏光フィルムを剥がしとって、別の液晶フィルムに置き換えることによって再利用することができます。
その処理方法については、「(1225) 黒化液晶(ビネガーシンドローム)を彫刻刀で削りました」などでお話しました。
(この項以前にも何回もお話したことがあります)
修理しなければならない200LXが溜まっているのですが、このところ半年くらい忙しいことが続いていたために作業ができませんでした。
やっと時間が取れるようになったので、ビネガー処理してある液晶ディスプレイに対して、バックライト用の加工をしようと思いました。
手持ちのバックライト処理した液晶が、もう、残り少なくなっているんです。
ビネガー処理してある200LXは10台くらいあります。それらの中からバックライト加工する液晶を選びだそうと思ってひっぱり出してみたら、そのうちの2台の200LXの液晶の「裏側」が黒くなっていました。
それが冒頭の写真です。
この4台の200LXのうち、後方の2台はふつうの(つまり表層の)黒化です。右側のほうが左側の200LXよりも黒化が進んでいます。
手前の2台は、すでに表面のビネガー黒化を処理してある200LXです。こんどはディスプレイの「裏側」が黒くなったものです。
4台の200LXは、ディスプレイの表面にデスクライトが反射するようにセットして撮影しました。
前方の2台は、ディスプレイの表層のフィルムを除去してありますから、デスクライトの電球が鮮明に写っています。
後方の2台では、表面のフィルムが残っていますので、通常の反射になっています。
さて、この2台を分解しました。
右側は取り出した液晶ディスプレイです。
この2枚とも、もう使いものになりません。
使えるとしてもせいぜい電導ゴムが利用できるくらいです。
写真の左側の上蓋はじゅうぶんに使えます。
上蓋が首折れしたときのために保存しておきます。
上の写真の右側のキーボードも使えます。
キーボード裏側の折れやすいピンも残っていますので、交換用パーツとして再利用します。
この写真の右上のキーボードは、HP100LXです。
右下はHP200LXのキーボードです。キートップの印字が100LX と200LXでは違います。
写真の左側は底蓋です。上の200LXの底蓋は四隅のネジ受けが2本折れていました。
下の100LXのほうがプラスティックが硬いため、ネジ受けは四隅とも残っています。
中に入っていたメインボードは2台とも200LXでした。
右上の写真は2MBのメインボードで、右下は6MB のメインボードです。
左側の上の写真ではドーターボードが付いていません。
左下のメインボードにはTIME2TECHのボードが装着されていて、倍速6MB化されています。
6MBのメインボードならば、私が愛用している8MBの一時的な代用として利用できます。
しかし、2MBのメインボードは使うことはありません。
メモリ増設用のソケットもついていませんので、けっきょくは捨てることになると思います。
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