2024年
04月
10日 17:06
2
コメント
iDeCo出口戦略考その2:新NISA枠に余裕があれば60歳一時金受取り+年金もアリ?
(2024/11/2追記)計算時の公的年金控除額が間違っていたので修正しました(一律110万円/年としていましたが、正しくは60~64歳まで60万円/年、65歳以降が110万円/年でした)。
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(出典)国民年金基金連合会
iDeCoネタばかりですいません。本日はiDeCo出口戦略考その2です。
前回のエントリーを書いた後、どうもモヤモヤしてしまい(主に税金を支払わなければならないことに。笑)、更にぐだぐだと考えた結果、思いついたのが今回の戦略です。但し、いろいろと前提条件や制約が多いことに注意してください。
(過去エントリー↓)
「iDeCoさえやっておけば老後2千万円問題は解決?だがしかし出口戦略が悩ましい。」
それが、トータルの税金を減らすために新NISAの(非課税)空き枠を活用する方法です。
どういった方法か?
新NISAの上限は、つみたて投資枠と成長投資枠を併せ、簿価で1800万円なのは皆さんご存じのとおり。
(過去エントリー↓)
「2024年開始の新NISAに対する個人方針を考える」
これを本人分のみ、つまり1800万円ならば生涯で埋められる人もいると思いますが、例えば夫婦2人分、3600万円分の非課税枠を埋められる家庭はかなり稀だと思います。
そこで、このような新NISAの空き枠をiDeCoの出口戦略に利用します。
もちろん夫婦間の金銭授受には贈与税がかかるので、そこは上手くやって下さい(笑)。
(例えば、資金移動は暦年贈与の範囲内に収めつつ、バッファとして妻(夫)の給料や預貯金を利用する等)
-----iDeCo出口戦略その2-----
この戦略のアウトラインは以下の通り。
1.受給開始年齢の60歳で、“みなし退職所得”を使った退職所得控除上限まで一時金で受取る。
2.併用して残りの金額を60~70歳まで年金(10年分)として受け取る。同時に公的年金(老齢+厚生)は70歳まで繰り下げて、それまでの雑所得の年金控除は全てiDeCoに充当する。
3.一時金を早期(60歳)で受け取ることによる運用機会損失については、一時金を順次新NISAの空き枠に回すことでカバーする。
前回同様、ざっくりと計算してみます。
今回は60歳で受取開始ということで、その時点のiDeCo資産は更に控えめの2400万円とします(前回は65歳で3000万円)。
(3)60歳で一時金+年金10年(~70歳)の併用受取り(退職所得控除+年金控除を利用)のケース
(パターン(1)(2)は前のエントリーを参照してください)。
①退職所得控除額の計算(20年以上の場合):800万円 + 70万円 × (26年※1 - 20年)=1220万円
※1.45歳で退職金約400万円を受領した為、みなし勤続年数(400/40万=10年間)をiDeCo拠出期間から重複分として差し引く
②年金の計算(年額):(iDeCo金額2400万円-(1)退職所得控除1220万円=1180万円)/10年※2=118万円
③雑所得の計算(年額):②118万円-公的年金控除60/110万円=58/8万円(60~64歳/65~70歳)
④税額の計算:(58万円+8万円)×(所得税5%※2+住民税10%)×各5年間=49.5万円
※2.受給中の損益は無視して単純に年数割り
※3.総合課税の最低税率として計算
これなら、前回試算した(2)65歳一時金+年金受取り5年(税額27万円)と税金面でそれほど大きな違いはなさそうです。それなら早めに一時金を貰える(3)も悪くないと思います。
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さて、この戦略の大きなデメリットである、60歳で一時金を受給した後、非課税で運用できる機会をロス(~65歳迄)する問題をどう解決するか?
そこで冒頭の新NISAの空き枠の登場です。
60歳で受け取ったiDeCoの一時金は、(当座使う予定がなければ)空いている新NISA枠に資金移動すれば良いのです。そうすれば引き続き非課税で運用が出来るでしょう。
その際、可能なら家族分のNISA枠(1人年間360万)も上手く使い、数年以内にiDeCo一時金をNISA口座に移管出来ればベストです(=運用機会ロスの最小限化)。
(しつこいですが、贈与税には細心の注意を払うことをお勧めします)。
まぁそもそも60歳頃には控除すべき所得もさほど無く、資産を減らして良い段階なので、一時金の一部は生活資金に回しても良し、どうしてもすぐに運用したければ特定口座(課税口座)を使っても良し、細かい割り振りはその時点のアセットアロケーションを鑑みて決めれば良いでしょう。
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という訳で、2週間に渡り考えた結果、現時点の個人的なiDeCo出口戦略の最適解?は、(3)60歳で一時金+年金10年(60~70歳)の併用受取り、且つ一時金は新NISAの空き枠に回す、となりそうです。
まだ時間があるため、今後のiDeCo運用成績を見ながら数年中に結論を下す、という点は前のエントリーと変わりません。
(おわり)
やや古いですが、iDeCoといえば竹川美奈子さんの著書も外せません(画像は楽天リンク↓)。
「一番やさしい! 一番くわしい! 個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)活用入門(Amazonリンク)」
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(出典)国民年金基金連合会
iDeCoネタばかりですいません。本日はiDeCo出口戦略考その2です。
前回のエントリーを書いた後、どうもモヤモヤしてしまい(主に税金を支払わなければならないことに。笑)、更にぐだぐだと考えた結果、思いついたのが今回の戦略です。但し、いろいろと前提条件や制約が多いことに注意してください。
(過去エントリー↓)
「iDeCoさえやっておけば老後2千万円問題は解決?だがしかし出口戦略が悩ましい。」
それが、トータルの税金を減らすために新NISAの(非課税)空き枠を活用する方法です。
どういった方法か?
新NISAの上限は、つみたて投資枠と成長投資枠を併せ、簿価で1800万円なのは皆さんご存じのとおり。
(過去エントリー↓)
「2024年開始の新NISAに対する個人方針を考える」
これを本人分のみ、つまり1800万円ならば生涯で埋められる人もいると思いますが、例えば夫婦2人分、3600万円分の非課税枠を埋められる家庭はかなり稀だと思います。
そこで、このような新NISAの空き枠をiDeCoの出口戦略に利用します。
もちろん夫婦間の金銭授受には贈与税がかかるので、そこは上手くやって下さい(笑)。
(例えば、資金移動は暦年贈与の範囲内に収めつつ、バッファとして妻(夫)の給料や預貯金を利用する等)
-----iDeCo出口戦略その2-----
この戦略のアウトラインは以下の通り。
1.受給開始年齢の60歳で、“みなし退職所得”を使った退職所得控除上限まで一時金で受取る。
2.併用して残りの金額を60~70歳まで年金(10年分)として受け取る。同時に公的年金(老齢+厚生)は70歳まで繰り下げて、それまでの雑所得の年金控除は全てiDeCoに充当する。
3.一時金を早期(60歳)で受け取ることによる運用機会損失については、一時金を順次新NISAの空き枠に回すことでカバーする。
前回同様、ざっくりと計算してみます。
今回は60歳で受取開始ということで、その時点のiDeCo資産は更に控えめの2400万円とします(前回は65歳で3000万円)。
(3)60歳で一時金+年金10年(~70歳)の併用受取り(退職所得控除+年金控除を利用)のケース
(パターン(1)(2)は前のエントリーを参照してください)。
①退職所得控除額の計算(20年以上の場合):800万円 + 70万円 × (26年※1 - 20年)=1220万円
※1.45歳で退職金約400万円を受領した為、みなし勤続年数(400/40万=10年間)をiDeCo拠出期間から重複分として差し引く
②年金の計算(年額):(iDeCo金額2400万円-(1)退職所得控除1220万円=1180万円)/10年※2=118万円
③雑所得の計算(年額):②118万円-公的年金控除60/110万円=58/8万円(60~64歳/65~70歳)
④税額の計算:(58万円+8万円)×(所得税5%※2+住民税10%)×各5年間=49.5万円
※2.受給中の損益は無視して単純に年数割り
※3.総合課税の最低税率として計算
これなら、前回試算した(2)65歳一時金+年金受取り5年(税額27万円)と税金面でそれほど大きな違いはなさそうです。それなら早めに一時金を貰える(3)も悪くないと思います。
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さて、この戦略の大きなデメリットである、60歳で一時金を受給した後、非課税で運用できる機会をロス(~65歳迄)する問題をどう解決するか?
そこで冒頭の新NISAの空き枠の登場です。
60歳で受け取ったiDeCoの一時金は、(当座使う予定がなければ)空いている新NISA枠に資金移動すれば良いのです。そうすれば引き続き非課税で運用が出来るでしょう。
その際、可能なら家族分のNISA枠(1人年間360万)も上手く使い、数年以内にiDeCo一時金をNISA口座に移管出来ればベストです(=運用機会ロスの最小限化)。
(しつこいですが、贈与税には細心の注意を払うことをお勧めします)。
まぁそもそも60歳頃には控除すべき所得もさほど無く、資産を減らして良い段階なので、一時金の一部は生活資金に回しても良し、どうしてもすぐに運用したければ特定口座(課税口座)を使っても良し、細かい割り振りはその時点のアセットアロケーションを鑑みて決めれば良いでしょう。
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という訳で、2週間に渡り考えた結果、現時点の個人的なiDeCo出口戦略の最適解?は、(3)60歳で一時金+年金10年(60~70歳)の併用受取り、且つ一時金は新NISAの空き枠に回す、となりそうです。
まだ時間があるため、今後のiDeCo運用成績を見ながら数年中に結論を下す、という点は前のエントリーと変わりません。
(おわり)
やや古いですが、iDeCoといえば竹川美奈子さんの著書も外せません(画像は楽天リンク↓)。
「一番やさしい! 一番くわしい! 個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)活用入門(Amazonリンク)」
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