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【映画】『氷がすべてを隔てても』(2022年)極地探検の難!死と隣り合わせを生きて目的を達成できるのか? | ネタバレあらすじと感想

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◆映画『氷がすべてを隔てても』の作品情報

【原題】Against the Ice

【監督】ペーテル・フリント

【脚本】ニコライ・コスター=ワルドウ、Joe Derrick

【原作】アイナー・ミケルセン

【出演】ニコライ・コスター=ワルドウ、ジョー・コール、ハイダ・リード他

【公開】2022年

【上映時間】103分

【製作国】アイスランド・デンマーク

【ジャンル】ドラマ、アドベンチャー、冒険、サバイバルヒューマンドラマ

【視聴ツール】Netflix、吹替

◆はじめに

監督:ペーテル・フリント…デンマーク出身

出演:

ニコライ・コスター=ワルドウ…53歳。デンマークの俳優。
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ジョー・コール…36歳。イギリスの俳優。
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本作は、1909年にデンマークが実際に行った極地探検に基づく物語です。
この作品は、アイナー・ミケルセンが書いた小説を元に製作されましたが、この方が、本作品の隊長のアイナー役=本人です。ですので、臨場感が凄いのです。

◆あらすじ

1909年クリスマスイブの日の、グリーンランド北東。

4年前にデンマーク遠征に向かい死亡した遠征隊の痕跡を見つけるために、隊長アイナー・ミケルセン(ニコライ・コスター=ワルドゥ)が率いる探検隊が向かいましたが成果はなく、隊員のヨルゲンセンが凍傷によって足の指を切り落とさなければならない事態となってしまいました。

しかし、隊長はケルン(石垣による目印)が記された地図と4年前の隊長のミリアス・エリクセンによる手紙を見つけたことで、再び遠征に向かうことを決めます。

同行者1人を募りますが隊員は無謀な探検に全員行きたがらず、整備士のアイバーソン(ジョー・コール)だけが志願しました。

アイバーソンは犬の扱いを練習すべきだと言われながらも、1910年3月に隊長と共に出発。8月までに戻ってくる予定です。

その旅路は困難を極めますが、アイバーソンは気楽にかまえています。先導犬のビョーンを大事に26日目、2人は道に迷いました。

その晩、探検への不安を漏らすアイバーソン。

前回のデンマーク遠征の隊員は、1人の遺体しか見つからず無念の死となっていたからです。日記と地図だけが残されていて、それを見つけた隊長は必ず道は開けると信じているとアイバーソンに話します。

翌日犬ぞりで走り出した2人。アイバーソンのソリがスピードに乗って崖から落ちてしまいます。先導犬のビョーンが宙吊りになり、縄が切れてしまい落ちてしまいました。

犬の2週間分の食糧やお茶や燃料を1缶失いました。

48日目。なぜ孤独な任務につくのか、待っている人はいないのかアイバーソンは隊長に聞きます。

隊長は、探検隊は遠くに思いを馳せてはならない、身軽でなければいけないのだと話します。

アメリカ人はグリーンランド北部は海峡で別れていると主張しているものの、それは証明されておらず、それが重要な任務なのだと説明しました。

アイバーソンは、隊長に船で見つけた写真を見ながら冗談を言います。写真に写っている女性たちに適当に名前を付け、どの娘が好みかなどと話します。

隊長は女性の名を「ナヤ」と名づけます。それはかつての恋人の名前でした。アイバーソンと隊長の仲はすこし縮まっていました。

しかし、探検の幸先は悪く、犬たちの食料が尽きてしまいました。鳥などの獲物もいないので犬のうちの一頭を銃殺して他の犬たちに食べさせました。

84日目。物資がついに底をつきましたが隊長は帰ろうとしません。ソリを1つに減らして再び出発します。
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ケルンを発見しました。そこには、食料のミカンとスープが残されており、前隊長ミリアスからの手紙があり、ピアリー海峡は存在しないことが書かれていました。アメリカ人とロバート・ピアリーは間違っていたのです。

2人は喜びを分かち合いスープを飲みます。

132日目。アラバマ号に帰ろうとするふたりですがまだ厳しい道のりは続きます。

犬の一頭が死んでしまい、死体をさばき臓器を食べようとします。毒があるかどうか、銀器が変色するかどうかで判断して食べましたが、2人ともすぐに吐き出しました。

道すがらシロクマが犬2頭を襲い、隊長にも襲い掛かっていました。ライフルでシロクマを撃ち殺したアイバーソン。しかし隊長はシロクマに引きずられて氷の中に落ちてしまいました。

ソリと隊長が繋がっていたロープをひっぱり上げ、どうにか隊長を助けたアイバー。

隊長に暖を取らせながら、初体験の思い出話を聞かせます。隊長も昔の話をしました。

翌朝、ソリや荷物を燃やして必要最低限の装備にし、2人でアラバマ号を目指します。到着予定日に間に合わせるためにケルンを作り、証拠の手紙を隠して出発します。

必死に歩いてアラバマ号にたどり着いたものの、誰もいませんでした。
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アラバマ号は氷が衝突して大破し、やむなく隊員たちは1年分の食糧を置いて帰ってしまっていました。

164日目。迎えに行くようにヨルゲンセンらが要求しますが、委員会はこれ以上無駄な出費はできないとして報奨金も出さず、救助にも行かないと言い渡します。

隊長は15歳のころ、北極探検に向かうサロモン・アンドレーに付いて行きたかったのですが、彼にコペンハーゲンまでの運賃をもらって命拾いしたことをアイバーソンに打ち明けました。アラバマ号でレコードを聴く2人。

隊長はケルンがクマによって壊されて、証拠がなくなってしまったという夢を見て、慌ててアイバーソンを連れてケルンへと向かいます。

アイバーソンは置手紙をするべきではと言いますが、隊長は氷が解ける前に戻らなければならないからと言って置手紙はせずに急いで向かいました。

439日目。ケルンは一部崩れていましたが証拠は無事でした。アラバマ号に向かう途中、クロスリーを見つけた隊長とアイバーソン。

471日目。アラバマ号の基地に帰ってきた隊長とアイバーソン。「1911年7月アイナー・ミケルセンを探している」という置手紙が置いてありました。ジョセフ・モズフェルドからの手紙でした。

ヨルゲンセンは救助をどうにか手配しようとしますが、これ以上報奨金は出せないと言って断られてしまいます。

グリーンランドでの3度目のクリスマスを迎えました。

793日目。再び雪が積もり始めます。意識が朦朧とする中、船の帆先に上った隊長は気球を発見します。女性が下りてきて、隊長の顔に触れましたがそれは幻想でした。

隊長の不備には水泡のような出来物ができ、体力的にも精神的にも限界が近づいていました。アイバーソンは迎えが来ることを諦めていませんでした。外の様子を見に行きます。

アイバーソンは祖父の姿を丘の上で見たと隊長に打ち明けます。アイバーソンを気遣いながら、隊長には過去の恋人ナヤの姿が見えていることを打ち明けませんでした。

小屋でレコードをかけて、幻の女性とダンスする隊長。しかし首の腫瘍が痛みはじめ、アイバーソンに切開するよう頼みます。

アイバーソンは怯えながらも切開します。失神して何時間も眠った後に目覚めた隊長に、写真に映っていた女性が自分を誘ったという夢の話をしました。

それを聞いた隊長は怒り狂いアイバーソンを撃ち殺そうとします。しかし、直前でどうにか思いとどまりました。

自分がおかしくなっていることに気付いた隊長は動揺します。隊長は謝り、アイバーソンは水に流すと言いました。

小屋にシロクマがやって来ます。扉を叩き破ろうとしますが、大きな音を立ててふたりで追い払いました。

夜眠っていると、外で物音がして起きた2人。ライフルをかまえて外に出ると、ヨルゲンセンらが迎えに来ていました。

865日目。ようやく帰国出来た2人は、政府から表彰されます。無事にピアリーランドは島ではなくグリーンランドの一部だと証明することができたのです。

表彰式の舞台袖で、話す隊長とアイバーソン。自分が乗りたがっていたタイタニック号が沈んだらしく、自分は幸運だったと隊長に話すアイバーソン。

隊長は、自分こそが幸運だったと言います。君がいなかったら成し遂げられなかったと感謝を伝えました。

そこへ隊長の過去の恋人ナヤがやってきます。再会の喜びを噛み締める隊長とナヤ。ナヤのことをアイバーソンに紹介しました。

その後、隊長とナヤは一年後に結婚。隊長はグリーンランドに生涯を捧げ、アイバーソンは二度と北極へと行きませんでした。

隊長とアイバーソンは生涯友であり続けました。

◆所見

本作の様な作品は有りがちですが、ノンフィクションと言うところが大事なんでしょう。娯楽的な感じは余りなく、どちらかと言うとこの事実を後世に伝えたいと言う意思を感じます。

また、本作品がフィクションだったら、「俺を食べてくれ」と言う切羽詰まったところまで行くでしょう。





評価点   82点
お薦め度  80点


2022年  103分  アイスランド/デンマーク製作

 
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