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【映画】『デイ・アフター・トゥモロー』(2004年)20年前の映画と言うのに違和感がない!地球規模の異常気象!人類絶命の序章か! | ネタバレあらすじと感想

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◆映画『デイ・アフター・トゥモロー』の作品情報

【原題】The Day After Tomorrow

【監督・脚本・原案・製作】ローランド・エメリッヒ

【脚本】ジェフリー・ナックマノフ

【出演】デニス・クエイド、ジェイク・ギレンホール、エミー・ロッサム他

【配給】20世紀フォックス

【公開】2004年5月

【上映時間】124分

【製作国】アメリカ

【ジャンル】SF、ヒューマンドラマ、サスペンス

【視聴ツール】Netflix、吹替

◆キャスト
ジャック・ホール:デニス・クエイド
ム・ホール:ジェイク・ジレンホール
ローラ・チャップマン:エミー・ロッサム
ルーシー・ホール:セーラ・ウォード
フランク・ハリス:ジェイ・O・サンダース
テリー・ラプソン博士:イアン・ホルム

◆ネタバレあらすじ
映画「ディ・アフター・トゥモロー」は、地球規模の気候変動をテーマにした2004年のディザスタームービーで、監督はローランド・エメリッヒです。この映画は、人類が直面する急激な気候変動による災害を描き、地球温暖化によって引き起こされる新たな氷河期を背景に、家族愛や人々のサバイバルが主題となっています。
物語は、古気候学者であるジャック・ホール博士(デニス・クエイド)が南極での調査中に、地球が急速に氷河期に突入する可能性を発見するところから始まります。ホール博士は、地球温暖化によって極地の氷が急激に溶け、その冷たい水が海流に影響を与え、気候が劇的に変動することを予測します。彼の研究に基づき、世界中で異常気象が発生し始め、猛烈な嵐や洪水が各地を襲い、ついには北半球全域が凍りついてしまう「スーパー・ストーム」が発生します。
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一方、ホール博士の息子、サム・ホール(ジェイク・ジレンホール)は、ニューヨークでの学校の競技会に参加していますが、都市全体が大洪水と吹雪に見舞われ、壊滅的な状況に陥ります。
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サムと彼の友人たちは、マンハッタンの公共図書館に避難し、外界と隔絶される中で生き残るための方法を模索します。ジャックは息子を救うため、極寒の中をニューヨークに向かう決断を下します。
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映画の後半では、世界各地での混乱が描かれます。特にニューヨークでは、極寒のため多くの人々が命を落とし、生存者たちは限られた食料や暖を求めて図書館内でサバイバルを強いられます。サムは、仲間たちと共に燃料や食糧を確保しつつ、科学知識を駆使して状況を乗り切ろうと奮闘します。一方、ジャックは息子を救うため、危険な道のりを進み、途中で仲間を失いながらもついにサムの元にたどり着きます。
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「ディ・アフター・トゥモロー」は、家族愛と友情の力強さを描きながらも、気候変動に対する人類の無関心に対する警鐘を鳴らす作品です。映画の中で示される科学的な仮説や現象は、実際の気候変動に対する理解を深める要素を含んでいます。例えば、極地の氷が急激に溶けることで、北大西洋の海流が停止し、それが世界中の気候に大きな影響を与えるという設定は、現実の気候変動のシナリオと関連しています。
映画のクライマックスでは、ジャックがニューヨークの図書館に到着し、息子と再会する感動的なシーンが描かれます。サムたちは極寒の中で生き延びることに成功し、彼らのサバイバルの知恵と勇気が描かれます。最終的に、嵐が収まり、気候が安定し始めると、アメリカ政府は南部に避難していた生存者たちを救助し、物語は希望を残して終わります。
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「ディ・アフター・トゥモロー」は、迫力ある視覚効果や、自然の猛威に立ち向かう人間ドラマを通じて、環境問題への関心を高める作品としても評価されています。映画内で描かれる気象現象はやや誇張されているものの、その根底にある科学的なメッセージは、現代社会における地球温暖化の深刻さを訴えかけています。

◆考察と感想
映画「ディ・アフター・トゥモロー」を視聴後の考察として、まず本作は単なるディザスタームービー以上のメッセージ性を持ち、現代社会に対して深い警鐘を鳴らしています。この映画は地球温暖化による急激な気候変動を背景に、人類が自然の脅威にどれほど無力であるかを描き、気候問題に対する危機感を視聴者に伝えます。
物語の中心となるのは、古気候学者ジャック・ホール(デニス・クエイド)とその息子サム(ジェイク・ジレンホール)の親子関係です。ジャックは気候変動の危険を早くから訴え続けてきた科学者であり、地球規模で異常気象が次々と発生し始めることを予見しますが、その警告は政府に無視されます。この点は、実際の気候変動に対する現代社会の無関心と政治的な遅れを批判しているとも言えます。サムとの親子の絆は、映画全体を通じて重要なテーマであり、過酷な自然災害の中でも人間同士の愛とつながりが描かれることで、感動的な物語としても機能しています。
特に印象的なのは、災害シーンのビジュアルです。ニューヨークが大洪水に見舞われ、その後一気に氷に閉ざされるという極端な気候変動の描写は、圧倒的な映像効果によって観客に強いインパクトを与えます。洪水や吹雪、竜巻といった自然災害の描写はCG技術を駆使してリアルに表現されており、災害映画の新たな基準を打ち立てたとも言えるでしょう。
一方で、科学的な側面については賛否が分かれる部分もあります。映画で描かれる「スーパー・ストーム」や都市が瞬時に凍結するシーンは、科学的なリアリティを欠いているという批判もあります。急激に気温が低下し都市が凍りつくという設定は、実際の気候変動ではあり得ない現象とされています。しかし、こうした描写は物語の緊張感を高め、観客に地球規模の危機感を植え付けるための演出として効果的です。このように、科学的リアリティよりも物語性や視覚的なインパクトを重視している点が、この映画の大きな特徴です。
環境問題に対するメッセージ性も重要なテーマです。映画は、気候変動に対する政府の無策や、経済的利益を優先して環境問題を軽視する社会への批判を含んでいます。特に、政治家がジャックの警告を無視し続け、事態が手遅れになるまで対策を講じない姿勢は、現代の気候問題に対する無関心とリンクしています。この点で、映画はエンターテインメントとして楽しむだけでなく、現実の環境問題について考えるきっかけを提供しています。
また、家族愛や友情、そして人間の強さがテーマとして描かれています。サムが図書館で仲間と共に極寒の中で生き延びるために協力するシーンや、ジャックが息子を救うために困難な状況を乗り越える姿は、人間の強さと絆を強調しており、観客に感動を与えます。大規模な自然災害の中でも、人間同士の支え合いや希望が描かれることで、映画は単なるパニック映画にとどまらず、感動的なヒューマンドラマとしても楽しめます。
総じて、「ディ・アフター・トゥモロー」は、視覚的な迫力と感動的なストーリーが融合した作品です。気候変動に対する警鐘を鳴らしつつ、家族の絆や人間の強さを描くこの映画は、観客に深い印象を与えます。科学的なリアリティに欠ける部分もありますが、それを補うエンターテイメント性とメッセージ性の強さが、この映画の魅力となっています。気候変動や自然災害に対する意識を高めるだけでなく、人間の強さや希望を描く感動的な作品として、今後も多くの人々に観られるべき映画です。




評価点   90点
お薦め度  92点


2004年  124分  アメリカ製作

 
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