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CPU割り当ての話。

 最近のパソコンのCPUはマルチコアが当たり前になってます。
2コアとか4コアとか。要するにひとつのCPUの中にさらに複数のCPUがあるわけです。
そうすると、複数のアプリを動かしても処理が遅くならないとか、ひとつのアプリを
4コア全部使って高速で処理するとかできます。このあたりはパソコンの一般常識として
ぐぐってみてください。ハイパースレッディングとかも合わせて。

 うちではメインのアプリが3dsmaxになります。maxは一応マルチコア前提で作られているアプリですので、
レンダリングのときなんかはこんな感じになります。
使用率100パーセント

ところがすべての処理が使用率100%になるわけではありません。
たとえばここで時々書いた布地シミュレーション。これだと1コアしか使いません。
で、この画像だと三人のキャラがいて、それぞれ布地の服を着ています(ツインテールはさらに別計算)。
三人の服
それぞれ別シーンで作っているので、max4つ立ち上げて別々に計算させれば
4つの布地シミュレーションを同時に計算できます。・・・と思ったのです。
しかしながら実際には4つで20~30%程度しか使ってくれないんですよね。
3dsmaxのプロセスが4つ立ち上がって、それぞれ15%使ってくれると思ってたんですが。

そういうときに使うのがこれ。前置きが長くなったけど、「関係の設定」。
手動でのCPUコアの振り分けです。

Alt+Ctrl+Delでタスクマネージャーが出てきます。ここにプロセス一覧がでるので、
目的のアプリのプロセスを選び右クリック。以下のようなメニューが出てきます。
この中の関係の設定を選びます。
関係の設定

出てきたのがこれ。これのチェックボックスの設定でコアを割り振ります。
コア割り当て

こうして4つのmaxにそれぞれ別のコアを二個ずつ割り振ります。
布地は基本的に1コア使いますが、時々使用率が18%とか出るので一応2コア割り当ててます。
そうすると通常時にmax4つで20~30%程度だったのが、60~70%くらいまで上がります。
稼働率が上がるのでちょっとお得です。
メリットがある場面も限られますけど、知っておくと便利なときがあるかも。
同じく1コアしか使わないpencil+やliquid+なんかのレンダリング時でも使えます。

おかげでスーパーストリートファイター4AEをいつでも対戦できるようになりました。
スト4って1コアしか使わないけど、レンダリング中なんかだと処理落ちが発生して
対戦できなかったんですよね。スト4の優先度を上げてMax下げても。
それが割り振りのおかげでいつでも対戦可能に!
3dsmax7コア、スト4に1コアです。大体は余裕を見てスト4に2コア割り振るけど。
ほぼ毎日対戦しててこの間BPが3700まで上がった。またすぐ3000まで下がったが。
どうでもいいか。

注意点は割り振ったことを忘れないこと。布地が終わったのでちょっとべつのレンダリング
しようとしたときに2コアしか割り振ってなかったりするとがっかりです。
なお、この設定をしても、新規で立ち上がるmaxは「すべてのプロセッサ」にチェックが入った状態になってます。

ちょっとした小技でした。



 

布地モディファイヤ

何も書かないまま一月以上たってしまったなり。
新年の挨拶もちょっと忙しい時期にぶつかったから機を逃したし・・・。

とりあえず何か更新しようと思うので最近やってること。

MaravelousDesignerで服の制作を以前やったけど、操作性が気に入らんのと外部アプリなので
しばらくほったらかしでした。でも、それを触ったおかげで3dsMaxの布地モディファイヤが理解
できたので、しばらくそっちばかり触ってました。
さすがに複雑な服の計算はMarvelousのほうが上っぽいけど、うちのメインが3dsmaxである以上、
そっちで触れるほうが便利ですから。・・・複雑な服はわからんし。

で、できたのがこれ。最近は気軽にどこでも貼れるgifが好き。
連環腿>冲捶>裡門頂肘>鉄山靠・・・のつもり。
nanami_20130205170129.gif





 単純な服ですが、これが布地モディファイヤで制作されています。
服の型紙は以下のとおり。
型紙

 この形状をスプラインで作り、服飾モディファイヤで服の形状を制作、
その後の布地モディファイヤでシミュレーションを開始します。
腕が胸にめり込むとか、よほど極端な異常がない限り結構うまく計算してくれます。
手の甲が胸の先端に当たったという程度なら問題なくすすむし。
いままで通常の四角ポリゴンで作った服を計算させてうまくいかないことが多かったけど、
服飾モディファイヤを使った三角ポリゴンのみの形状だと計算されやすいです。
いわゆるドローネメッシュといやつです。
これがわかってからだいぶ布地モディファイヤを見直したぜ。
前の巫女のときからだいぶ使い方がわかってきました。
以前の巫女記事も合わせて読んでみてください。

 ただし計算が遅い。うちのマシンは5年前のXeonのデュアルマシン。8コア全部使った
レンダリングはいまでも十分使えますが、布地のようなシミュレーションだと1コアしか
使わないんですよね。さすがに1コアのみの計算速度だと今の4コアCPUのほうが速いです。
マルチスレッドに対応しないかなあ。

そんな感じ。いろいろ面白そうな話が周りで動いてますが、
具体的になるにはもう少し時間がかかりそうです。

3dsmaxで巫女

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今度は3dsMaxのみで巫女服っぽいもの作った。


スプラインでこんな感じの布を用意、
構造

服飾メーカーで配置、
配置

布地モディファイヤで設定。布はほとんどコットン製という設定で作ってます。
腰の帯だけ、90%くらいまで縮むようにしてあります。
巫女

最初のスプラインのやつは実際に服を作るときに使う型紙と大体同じ。
本屋とかで自作服の本見れば型紙が載ってます。
今回のやつは、巫女服の正確な型紙が見つからなかったので自分の想像です。
特に緋袴なんかは完全にただのスカート。スカートにそれっぽい折り目をつけただけ。

これまた想像ですが、本来ならこんな感じになっているのではなかろうかと
思うのですが、これだと複雑すぎて計算がうまく行かない。
袴

以前作ったこれはMarvelousDesigner2を使っています。
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専用ソフトだけあっておそらくこっちのほうが精度が高いんですが、いまいち操作性が良くない。
Maxとのデータのやり取りでもちょっとだけだが問題あるし、できればMax単体でやりたいところです。
でも代理店に布地について質問したら、Maxの布はおまけみたいなものでたいした精度はないから、
MarvelousDesigner2を勧められました。
布地モディファイヤだって、もともとClothFXという結構な値段のプラグインだったのに・・・。
MarvelousDesigner売りたいからって適当言ってないか。


服関係だと最近知ったのがこれ。
qualoth
デモ見るとまさに和服っぽいひらひら服がきれいに動いています。
MarvelousDesigner2より歴史が古いからかこっちのほうが性能高そう・・・。
値段も高くないのでちと気になってはおりますが、情報が全然ないんだよなー。
情報求む。

便利なフリープラグイン

3dsMaxの特徴のひとつとして、膨大なプラグイン、スクリプトがあります。
VrayやFumeFXなどの高価で非常に強力なものもありますが、
一方でフリーで使えるちょっとした小物プラグインも多数あります。
それらをいくつか挙げてみます。

scene2MaterialEditor
マテリアルエディタのスロットを全てクリアしてからシーンマテリアルをマテリアルエディタにロードします。
オブジェクトにマテリアルを設定しても、そのオブジェクトを消してしまったり、
あとから合成でオブジェクトを追加したりしていくと、どんなマテリアルがあるか分かりにくくなるので、
一気に整理するためにこれを使います。まあ最大24個までしかマテリアルを表示できないMaxの仕様のせい
なんですけどね。LightWaveなんかは全マテリアルが一覧になって便利なのに。

ColorCorrect
マテリアルエディタ上でテクスチャーの色を変更できます。例えば一枚の板に木のテクスチャーを貼るとします。
それの板を10枚、全部色違いが必要だとすると、色を変えたテクスチャーを10枚用意する必要があります。
このプラグインを使うと1枚だけテクスチャーを用意しておけば、あとはMax上で色を変えてしまうことができます。

extended timeline
アニメーション範囲の変更、タイムスライダの移動などを行うスクリプト。
これは標準機能にしてもいいものだと思う。長めのモーションを作ることが多いので、
実に重宝してます。
timeline

Quadrangulate
三角ポリゴンを四角ポリゴンに変換するスクリプト。
結構使う機会があるけど、あんまり失敗した覚えが無い優秀なスクリプトです。

このあたりは標準機能に近い形でしょっちゅう使うものです。
ここからはちょっと用途が限定されるもの。

gw::Ivy
オブジェクトに蔦を這わせるプラグイン。そういうソフトがあるんですが、それのMaxプラグイン版。
Ivy
こんな感じ。使い方も簡単だし、なかなかいいです。

Greeble
オブジェクトに機械のパネル的なでこぼこを作るプラグイン。
3D StudioMaxR2.5のころに出た参考書に付属してたものですが、
いつの間にかフリーになってた。メカ物を作るときに便利です。
Greeble

Houdini Ocean Toolkit
海面を作るプラグイン。
Houdini Ocean Toolkit
まあ難しいのはマテリアル設定のほうなんだけど。

HDRdomelight
スカイライトを作り出すスクリプト。
昔は空を表現するために対象物の周りにライトをばら撒くようなことをしてましたが、
これはそれを自動で行ってくれるもの。さらに使用したテクスチャーに合せてライトの
色も設定してくれるから、手軽に環境光を作れました。
昔は重宝してたんだけど、ハードとソフトの進歩で使わなくなったな。
マシンスペックが低い人には便利かも。ただ、2012で使ったら影が出なかった。

以上、うちでよく使うフリー物でした。

Extended Timelineはここ、

それ以外はハルシノのプラグインページから飛んでみてください。

Rayfire

以前買ったRayfireという破壊プラグイン。前にちょっとだけ取り上げたけど、
使うことになりそうなので、また勉強し始めた。

大体こんな感じ。キャラの動きは適当。
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とりあえずの使い方が分かった程度なんだけど、一応壊せた。
このRayfire、いわゆるスクリプトプラグインなんだけど、妙にエラーが多い
気がします。計算中に不明なエラーが結構出る。出たらそこで計算終了、以後は
MAXを再起動しないと動きません。うちの環境のせいか、そういうものなのか・・・。
物理計算自体はphysXだけど、細切れにするときにとかスクリプトなので落ちやすいです。
プラグイン化してくれたら速度も上がると思うんだがな・・・。
そもそもphysXって今のMAXには標準で入ってるんだけど、このRayfireのために別で入れなおしたり
するんだけど、これって大丈夫なのかな。多少気になる。

よく見たら計算ミスとかもあったり(空中に浮いてる)するんだけど、そういうのはどうやって
対応するんだろうか。日本語マニュアルはないし、海外チュートリアルもバージョン違いばっかり
で参考にしにくい。先は長そうだ・・・。かかと落としは爆発しすぎ。
こういうのは「このガラスを突き破ってください」って指示して専門家にやってもらうのが一番なんだがな・・・。

 maya版も出るそうですな。

 そういや最近はやりたいことだらけで、何からやったらいいかわからんようになったりしてます。
作りかけだけで4つも。何からやろうかなーとか思いながらスト4始めたりする駄目人間っぷり。
撮影だけしてマッチムーブするのめんどくせえとか思ってほったらかしとか。ぬふう。
zozi
主にニコ動に動画をアップしてます。

zozi

Author:zozi
通称厳島神社の人のページです。広島で映像制作をしてます。CG関係のことをいろいろ挑戦していこうと思います。

挑戦した結果がここ。
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