「六本木心中」が完全体となった日 - 80年代後半~90年代前半を回顧するブログ


「六本木心中」が完全体となった日

2007年04月23日 22:19

一度でいいから年上のお姉さまに言われてみたいセリフがある。

ちょっと場末のシネマしてるね」 と。

たった一言ながらどれだけ非日常で、なおかつ刺激的なセリフなんだろう・・
私がいくらハードボイルドに生きてみたって、所詮はラビット。
「あなた売れないジゴロみたいね」とあしらわれるだけだろう。



日本がバブル経済への階段を上り初めていた1984年

アンルイスのヒット曲「六本木心中」はこの年に生まれた。

この年は
「六本木CRY」 シブがき隊
「雨の西麻布」 とんねるず
「六本木純情派」 荻野目洋子

など六本木を題材とした曲が数多くリリースされていた。

その中でもこの「六本木心中」は、今でもカラオケで歌われる定番ソングとなっている。

この曲の持つパワーって、本当にすごいものがあると思うんですよ。
作曲は、吉川晃司に「モニカ」、「ユー・ガッタ・チャンス」、ハウンド・ドッグ「浮気な、パレット・キャット」などを提供した事でも有名なロックバンドNOBODY
作詞は「恋におちて」(小林明子) 「センチメンタル・ジャーニー」(松本伊代)など独創的な歌詞を創る事で有名な湯川れい子
この黄金コンビは同じくアンルイスの「あヽ無情」でもタッグを組んでいる。

この曲は歌謡ロックという特殊なジャンルを生み出した曲でもあり、これ以上の曲は未だない。


たしか数年前に今の時代で考えれば適役であろう相川七瀬がこの曲をカバーしたが、
相川のワイルドさを持ってもいまいちしっくりこなかった。

やはりあの時代に、アンルイスが歌うからこそ、この曲は活きてくる。
そしてこの曲のポテンシャルをあますなとなく発揮した瞬間を今でもはっきりと覚えている。

それは夜ヒットでアンルイス+吉川晃司でコラボした時だ。

20070423205331.jpg


なぜこのコラボがこの曲のポテンシャルを最大限に出せるのかというと、いくつか理由がある。

吉川晃司といえばアン・ルイスの弟分とも言われ、彼が音楽事務所ではなく、芸能事務所であるナベプロに入った理由は「アン・ルイスとジュリーがいるから」と本人は言っている。

アンルイスは既婚だったが六本木に吉川を連れまわし、その姿をみて作詞家の湯川けい子がこの詩を書いたとされる。

その証拠に、この曲のイメージは女性に命がけになる年下を描いた歌である。この2人が歌った時点で、もはやこれはノンフィクションの歌なのだ。

吉川の担当は主にハモリ&コーラスとなるわけだが、以前「BE MY BABYの衝撃」で紹介した通り、彼がフリータイムをおとなしくしている訳もなく、生放送ギリギリの内容でアンルイスと濃密にカラミだす。

20070423220353.jpg



この放送は後にダイジェスト版で幾度も放送され、この時の2人のエロパフォーマンスもあいまって、六本木、バブルなんて知らない当時の子供たちの脳裏にも焼きついており、大人になった現在、つまらない日常から刺激を求めて夜の街を彷徨うときに自然と「六本木心中」を唄いたくなるのです。
こうして23年経った今でもこの歌は夜の街で歌われ続け、愛され続けているのです。








コメント

  1. 日焼けの50代 | URL | -

    まだまだ

    20年以上たってるとは・・・
    気持はあの時テレビを見たままなのに。
    ああ、アンルイスかっこいい。吉川はまだぼくちゃんでしたね。いま、見ればですが。
    あの当時はかっこよすぎて、どうしていいかわからないくらいテレビの前で興奮しました。
    もう一度見られるなんて・・・涙。
    ありがとう、進化した電気機器・そしてソフト。
    ダンナの存在を忘れて映像思い出して寝ます。

  2. スミレ | URL | NB1jUrKQ

    はじめまして

    アンルイスは昔WOMANISM(だったかな?)の全国ツアーのライブにいった思い出があります。10代のときでした。アンルイスが大好きでLIVEもすごい楽しかったです。最近でもカラオケでもよく歌うし、またLIVEいつかやってくれるといいなあ、と思ってます。
    つい最近吉川さんのファンになり(遅いですねー笑)
    今色々ネットで見てたらコチラを発見したのですが
    アンさんと昔そんなことがあったんだー!と
    ビックリしました(^_^)
    そのころのビデオを持ってる方居ましたら教えてくださいませ<(_ _)>

  3. ツネ | URL | 8kSX63fM

    本文に追記だなんて…大それたことをしてしまいました。
    それで不安になって調べてみると、六本木心中が流行ったのも、桑名正博と離婚したのも1984年なんですね。
    改めて思うのは歌謡曲全盛のころ、この歌のインパクトは相当でしたね。

  4. 野々村フミヤ | URL | guRgTqeo

    吉川とアンは、その後デュエット曲“ODEON”を録音するが、完全リリースは20年後のことだった・・・
    (カラオケのみ’87年の“MARILYN”のB面に収録)

    ユニヴァーサルからのベスト盤(3枚同時リリースの1つ)に“「ODEON 19860318」”の名で収録されてます。

  5. アレクセイ | URL | -

    アンと吉川、最後にキスしてましたね。
    今でも衝撃的で覚えてます。

    芸能系ってすげ~な!と思いました。

  6. キクリン | URL | -

    (/。\)ハズカシイ

    >ユズさん、えんぴつさん

    アン・スイスは・・け・・計算っす!

    ってごめんなさい。ご指摘ありがとうございます!
    ケツの時間あって、焦って書いてたのですが、やっぱ見直ししないとだめですね。
    あ、ちなみにプライベートでもよく噛みます(笑)

    どんな熟考した笑いよりも、天然の方が瞬発力あることが改めてわかりました。

    >ツネさん
    こんばんわ。そういう情報大好きです!
    なるほどなるほど・・それで妙にマッチングしてくるのですね。
    湯川れい子さんがすごいと思うのが、Aメロであれだけキザなセリフのオンパレードなのに、サビではサクラ吹雪にハラハラすがり」と演歌ちっくなこのアンバランスさが絶妙なんですよね。唄い始めの「だけど心なんてお天気で変わるのさ」と、文脈もなくだけどから入るとこなんて計算されてると思ってしまいます。
    本文にも追記させてもらいます!ご情報ありがとうございます^^

  7. ツネ | URL | 8kSX63fM

    吉川

    きくりんさん初めまして。
    これは僕もタイムリーで見ていました。

    たしか湯川れい子さんが、旦那がいるアンルイスが夜な夜な吉川晃司と遊んでいる姿を書いた詩だと何かのテレビで言ってたと思います。

    でも別の回の夜ヒットで誰だったか憧れている俳優さんと一回お手合わせしたいと言っていまして、アンルイスって自分に正直な人なんだと思ったのを思い出しました。

  8. えんぴつ | URL | -

    アン・スイス・・・・・・スイス・・・イス・・・・ス






    ヽ(;´Д`)ノわらいすぎた~っ!!

  9. ユズ | URL | -

    これダイジェストで観ました!
    たしか夜ヒット懐かしの名場面集とかそんなので。
    2人ともセクシーでかっこよかったー
    かなり印象に残ってます。
    多分まだビデオも残ってる気がします。
    BOΦWY目当てで録ったやつですけど。

    途中から「アン・スイス」になってるのは計算ですかそれとも単なるタイプミスでしょうか。
    どっちにしろ、めっちゃウケました!

    あと、ミュートマ!!!
    きくりんさんも知っててくれたのが最強にうれしいなー。
    実はあたしも全国ネットなのか大いに疑問でしたが、一か八かの勢いで書きました。

    きくりんさんの文章、あたしは大好きですよ☆
    結構な数のブログ読んできてますが、
    笑いがあって尚且つここまで読ませる文章書く人はそういないです。

    きくりんさん独自のそのスタイルとセンスをどうか大切に!
    何より御自身が楽しんで書くのが一番だと思います。
    応援してます。

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