菅内閣と与党いわく「日本国に国会は要りません」
震災国会 通年開会にしたらどうか
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/242271
この政権は一体どっちを向いて政治をしているのだろう。被災者のことを真剣に考えているのか。またまた、そう思いたくなるような政治の動きである。
菅直人首相が、本格的な震災復興対策を盛り込む2次補正予算案をこの通常国会には提出せず、次の臨時国会に先送りする方向で検討に入ったという。しかも今国会の閉会直後に内閣改造を行いたいというのだ。
首相周辺は復旧・復興に取り組む態勢を強化し、立て直すためと説明するが、理由はそれだけではあるまい。裏に政権維持を図る思惑がちらつく。
2次補正予算案の編成や来年度政府予算案の概算要求づくりに、内閣の体制を強化して臨みたいという首相の気持ちは分からぬではない。
しかし、態勢立て直しなら国会を閉じなくてもできる。いまは被災者の生活再建に2次補正予算の編成を急ぐのが、政権の最優先課題であるはずだ。
2次補正は被災者の生活再建だけでなく、被災地の農漁業立て直し、産業の振興や雇用の回復など復興に欠かせない、急を要する予算である。
20兆円規模が想定されている。その財源をどう捻出するか。始まった復旧を切れ目なく復興につなげていくためにも、直ちに財源論議を始め、会期を延長してでも早期成立を目指すべきだろう。
なのに、菅首相にはその気がないらしい。6月22日の会期末で国会を閉じて、2次補正提出は8月下旬にも召集する臨時国会に先送りする考えのようだ。
これでは2次補正成立は早くても9月下旬、財源論議がこじれれば10月半ば以降にずれ込む。被災者や被災地自治体ならずとも、理解に苦しむ。
6月末に予定される「復興構想会議」の提言を補正予算に反映させるためというが、ならば、なおさら国会を閉じずに提言を待って予算編成作業と財源協議をスタートさせるべきである。
予算だけではない。被災者や被災地のために必要な措置は次々に出てくる。それらを一つでも多く法律として成立させる。それが国会の役割である。
それでも、首相が会期末で国会を閉じようとするのはなぜか。増税が絡む復興財源や原発対応、エネルギー政策で野党の政権追及が強まるのを避けるためだろうか。内閣改造は、人事で党内の求心力を回復するためなのか。
もし、そうなら政権担当の資質と資格を疑う。いずれにしても政権維持の思惑絡みで「先送り」の背景が語られるところに、この政権の後ろめたさがある。
そんな疑念を払拭(ふっしょく)するためにも、この際、会期延長といわず「通年国会」への移行を求めたい。国会法改正が必要になるが、もともと国会に長い休会があること自体がおかしいとの論もある。
切れ目ない震災対応が迫られるいまこそ、立法府がいつでも即応できる「通年国会」を実現する好機でもある。
上に書いたような、西日本新聞の社説の主張は、日本国憲法の理念からしても妥当なものです。
憲法の条文を見てみましょう。
第七十三条 内閣は、他の一般行政事務の外、左の事務を行ふ。
一 法律を誠実に執行し、国務を総理すること。
二~七 (以下略)
第四十一条 国会は、国権の最高機関であつて、国の唯一の立法機関である。
日本は法治国家だと言われますが、その理由が上の二つの規定です。
内閣は万能の機関ではなく、あくまで国会が作った法律を元に動いています。そうでなければ、内閣がありあまるカネや警察などの権力を使って、好き勝手やってしまい、国民に害を与えることになりかねません。
それでもまだ、既存の法律を運用することで解決できればいいのですが、たとえば次のような事態にはどうやって対応すればいいのでしょう。
原料の下水汚泥から放射能 セメント工場ストップ(東京新聞)
http://www.asyura2.com/11/genpatu10/msg/787.html
福島県郡山市などの小学校校庭にある放射性物質の除去問題に続き、下水処理場の汚泥からも高濃度のセシウムが検出され、その処分が大きな問題となっている。実は、汚泥はセメント原料の一部として再利用されている。セメント工場の操業も止まり、汚泥の搬出もストップして、処理場内に山積み状態。原発事故の影響が思わぬところへ波及し、市民の不安はやまない。(鈴木伸幸)
高濃度のセシウムが検出されたのは「県中浄化センター」。同県の中央に位置する郡山市と近隣の須賀川市など4市町の約9万世帯の下水を処理している。県が4月30日に調査したところ、汚泥から1キロあたり2万6400ベクレル、汚泥を溶融炉で燃やしてできるスラグから33万4000ベクレルが検出された。
事故前に処理されたスラグの値は246ベクレルで、単純計算で約1400倍。汚泥に関するデータはない。大気中や地表の放射性物質が混じる雨水も一緒に処理水として流れ込み、その影響とみられている。
同センターでは、1日で80トンの汚泥が発生。そのうちの70トンは溶融処理で2トンのスラグとなり、残る10戸トンが住友大阪セメント(東京)の栃木工場(栃木県佐野市)に搬送されていた。スラグは道路の砂利などに使われるが、事故後は出荷されていなかった。
一方で栃木工場はセシウムの検出後、稼働していない。事故発生後から稼働停止までに使用した汚泥は928トンあり、セメントの出荷先を調査している。
気になるのは、放射能が半減するのが約30年のセシウム137の影響だ。セメントは石灰石のほか、粘土、ケイ石などが原料で、汚泥は粘土の代替だ。同社は、重量比で汚泥の割合は製品の1%未満としている。
そこから推測して、セメント1キロあたりのセシウムは250ベクレル程度とみられる。通常のセメントの放射性物質は40ベクレルとされていて、その6倍以上の数値だ。セメントは住宅の基礎造りや建築資材にも使われる。
これについて、放射線防護学が専門の野口邦和・日本大学講師は「健康被害があるかは、初めてのケースで分からず、何ともいえない。ただ、市民感覚で不安を覚えるのは当たり前で、検出後に工場の稼働を止めたという判断は評価していい」と話す。
住友大阪セメントは関係会社を含め5工場あるが、栃木工場は総生産量の10%強を占める。稼働停止の影響は大きい。
さらなる問題は放射性汚泥を今後、どう処分するかだ。福島県内では、福島市の堀河町終末処理場の汚泥からもて1キロ当たり44万6000ベクレルが検出された。業者に委託して埋め立て処理していたが、それをやめて敷地内で保管している。
県中浄化センター下水処理で出たスラグと汚泥を合わせ1日12トンを敷地内に保管する。
ともに処理施設も保管場所には限りがあるが、危険な汚泥は増える一方だ。このままでは
処理に支障が出かねない。処分法や処分地については国と協議している。
産業廃棄物の問題に詳しい熊本一規・明治学院大教授は「根本原因を作ったのは東京電力。放射性を帯びた廃棄物は、どこに持っていっても処分できない。これまでの費用負担も含めて、東電に引き取ってもらうのがスジ」と話している。
今まで「原発は安全で事故などありえない」という前提で法整備がされてきたので、こういう事態に適切に対処する(たとえば、汚泥を原子力事業者の責任で引き取る)ための根拠規定がないのです。
我が国の行政は、上から下まで、自分の手を煩わせたり、責任問題に発展しかねなかったりする問題については、「法的根拠がない」と言って何もやりたがりません(増税だとか国民負担増につながることは、言われもしないのに都合の良いリークや審議会での提案をするが)。
もっとも、それは上に挙げた憲法の規定からすれば、それなりに筋が通ったものだということができます。
そうだとすれば、行政を動かすために、法律を作ってしまえばよいだけの話です。このような事態が起きた時対処できる決まりを作るのが国会の役割なのです。
ところが、それを「6月22日一杯で(原則)今年は終わり」と言い始めているのが、菅内閣および民主党の執行部だということです。反対しないのであれば、国民新党もここに加えて良いでしょう。
菅直人のほとんどメルトダウンしたアタマの中に、野党の突き上げから逃れたいだとか、国会審議に煩わされずに行政を執行したいとか、いかなる意図があるかは知りません。
しかし、そんなことは問題ではないのです。
菅や民主党執行部(岡田や玄葉)、それに国民新党の執行部(亀井代表、自見幹事長)がやろうとしていることの意味は、
「戦後日本最大の危機にあたり、国民の代表による立法は不要であり、全て官僚の行政指導と運用でその解決に当たる」
もっと突き詰めれば、
「日本には、国会など不要である(日本を統治しているのは、試験にパスしただけの官僚だ)」
ということです。
議員や官僚が尊重擁護すべきとされている日本国憲法には、思想良心の自由を認める規定があります。だから、菅直人や彼を操っている経産省や財務省の官僚たち、さらには亀井静香らの頭の中に、「国会は馬鹿な国民が選んだバカの集まりで、自分たちの足を引っ張るからあんなもん要らん」という考えがあること自体には反対しません。
しかし、それを実際に形にして、国民に対して危害を加えるとしたら、話は別です。
野党の自民党・公明党が、衆議院に内閣不信任案を提出することを計画しています。これが可決すれば、内閣は総辞職するか、衆議院を解散して総選挙をやらなくてはなりません。
そして、菅「殺人」内閣の意向を受けたのか、それとも星条旗が翻る西麻布の某建物内からの指示なのか、マスコミは一斉にこの動きを「大義のない党利党略だ」「足の引っ張り合いをやって震災復興を阻害するな」などと牽制しています。
しかし、私に言わせてみれば、未曾有の事態に国会が立法権としての役割を放棄してしまうことの方がよほど震災復興を阻害するものとしか思えません。
開き直って「日本は官僚が動かしているからそれもでいい」という方がいるかもしれませんが、東日本大震災が起き、福島第一原発で大事故が起きてから今まで、その官僚たちが適切に務めを果たしてきたと言えるでしょうか。もし、優秀な官僚の働きを菅直人とお馬鹿な仲間達が阻害しているのなら、その阻害要因を取り除かなければならなくなるのではありませんか。
いえ、ここまで来たら私も開き直ります。
法治主義を放棄し、「放置主義」「官治主義」に走る菅内閣、そして民主党執行部を叩きつぶすために、大義など必要ありません。
全ての野党、そして民主党の小沢グループは、誰に何を言われようと、絶対に菅内閣に対する不信任を可決しなければなりません。
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【売国】北沢俊美防衛大臣と主要な防衛官僚はこれを国益に適うと本気で思っているのか
防衛省、米大使館員を引き抜き キャリア官僚に
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2011052902000032.html
北沢俊美防衛相は二十八日、在日米大使館政治部安全保障政策課に国務省職員として勤務する木村綾子氏(43)を六月八日付で防衛省の「キャリア官僚」として採用する方針を決めた。米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設問題を担当する課長級の参事官に充てる。
政府が外国の大使館からキャリア官僚に登用するのは極めて異例。木村氏は日本航空、総合研究開発機構(NIRA)を経て米大使館に転身、主に安全保障政策に取り組んできた。豊富な知識と分析力に米政府内の信頼が厚く、最近はルース駐日米大使と北沢氏のパイプ役も務めている。
普天間問題は日米両政府が目指す県内移設に地元同意を得られず、米議会から計画見直しを求める意見も出ている。北沢氏は事態打開のため米側の事情に精通する人材が不可欠と判断、ルース氏に木村氏の「引き抜き」を直接申し入れ、了解を取り付けた。
北沢を初めとして、菅内閣の大臣は自見庄三郎・金融担当大臣を除いて全て売国奴だと思っていましたが、ここまで露骨なことをやるとは思いませんでした。
>在日米大使館政治部安全保障政策課に国務省職員として勤務
この前職を見て、
>米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設問題
新しい参事官が、どんな方向この問題をで「決着」させようとするか、火を見るよりも明らかです。100%アメリカの意向を呑む形での解決を図るに決まっています。
「アメリカは同盟国じゃないのか?」と思う人は、はっきり言って考えが甘いです。
ある国の政府は、その国の利益のため「だけ」に行動します。その利益が、その国家の一部のカネ持ちだけの利益か、薄く広く国民全体の利益かは問いません。とにかく、自分のために活動するものです。
外国を支援したり、援助を行ったりするのも、全てのちのち自国の立場を優位に持っていくための布石に過ぎません。相手の国のためになるように、などと考えているのは日本政府の人間だけでしょう。
これは、いかに強い同盟関係であっても変わりません。アメリカはイギリスに4万人以上の軍隊を駐留させ、イラク攻撃などでも常に歩調を合わせてきています。しかし、イギリスの国防省が、アメリカ国務省で働いているイギリス人を採用し、しかも両国の利害が対立している問題の交渉役するようなことは絶対にないでしょう。
重要な資料やトップのホンネなども知ることが出来る立場に、他国への情報提供者になる危険が大きい人物を就けるなど、まともな政府ならやるはずがありません。
>ルース氏に木村氏の「引き抜き」を直接申し入れ、了解を取り付けた。
当たり前ですが、向こう側が「了解」したのは、そうすることでメリットがあるからです。友好国として交渉がうまく行くように取りはからっている、などと解釈する人は、相当アタマがおめでたいでしょう。ある日突然、「あ、俺だけど」と言う電話にそそのかされて、ATMに大金を振り込んだりしないよう本気で警告しておきます。
いずれにせよ、北沢を初めとする防衛省のトップの連中が、交渉とは名ばかりのご用聞きをやっている有害無益な連中だと断言します。
もっとも、逆のことも考えることができます。
こういう人事をやっても、肝心の防衛官僚が反発しないのは、もうこの木村という外国の細胞を送り込むまでもなく、アメリカの側に日本の防衛上の機密事項などがダダ漏れであり、今更隠すことなどないということの表れなのかも知れません。
普天間基地の移設を謳っていた「反米的」な鳩山政権から生き残った閣僚が、前原と北沢だったということも、多分偶然ではないのでしょう。
私は、日本国政府の官僚については、諸外国と比較して非常に真面目な勤務態度など、一定の評価をしてきたつもりです。
しかし、財務省の気違いじみた財政均衡追求や、一連の検察の暴走、大地震、原発災害へのまずすぎる対応を見て、正直官僚組織を弁護する気が湧かなくなってきました。
そこに来て、外国の大使館で働いていた人間に、防衛事項について交渉する役を任せ、誰もそれに反対しないわけですから、もうこの国の政府機構は「終わった」と思ってよいでしょう。
以前、私は、●「日本人はいちど政治に絶望すべきだ」と書いたことがありますが、その私も何となく日本国政府の官僚には期待をしていたのでしょうね。まだまだ精進が足りないと反省している次第です。
やはり、政府に期待などせず、自分たちができることを地道にやっていった方が良さそうです。
なかなか未来に良い展望を持てない日々が続きますが、気を落とさずに行きたいと思います。
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こんな労組に組合費を払わない方が労働者の権利が守られるんじゃないか
連合 原発推進方針を当面凍結
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110526/t10013137891000.html
連合は、中央執行委員会で、東京電力福島第一原子力発電所の事故を受け、原子力発電所の建設計画を着実に進めるとしていたこれまでの方針を、当面の間、凍結することを決めました。
民主党の支援組織である労働組合の連合は、去年8月にまとめた見解で、原子力発電所について、安全の確保と地域住民の理解を前提に建設計画を着実に進めるべきだとしていましたが、今回の東京電力福島第一原子力発電所の事故を受け、構成組織の中から見解の見直しを求める意見も出されたことから、26日の中央執行委員会で対応を協議しました。
その結果「事故の検証結果などを見極め、改めて方針を議論すべきだ」という認識で一致し、現在の見解を当面、凍結することを決めました。
これについて古賀会長は「安全の確保などの前提条件が確保されにくい状況であり、事故の収束向けた道筋や事故の検証の進捗(しんちょく)状況などを踏まえ、今後改めて議論していきたい」と述べました。
また古賀氏は、民主党に自民党が提出する見通しの内閣不信任決議案に同調するような動きがあることについて、「東日本大震災の復旧途上で、不信任決議案が可決して衆議院を解散するような状況は、あるべき姿ではない。今の政治情勢は国民不在になっているのではないか」と批判しました。
>原子力発電所の建設計画を着実に進めるとしていたこれまでの方針
別に建設計画を進めるのは政府や一般電気事業者(電力会社)であって、労働組合なんかではないと思うのですが、それはともかく、この団体も原発が建設されることでいろいろおいしい思いをしているようです。
>民主党の支援組織
こことも関わってくるのですが、実は連合の中でもとりわけ強力な(要するに、カネをもっている)のは●電力総連です。そこから出てくる票や献金のことを考えると、民主党(特に、組合に厄介になっている菅グループ、旧社会党グループ)が歯切れが悪いのも頷ける話です。
他方、東京電力という会社は経団連にも加盟しています。経団連は長年自民党に多額の献金をしてきた団体です。
要するに、二大政党は原発マネーが手放せない中毒患者だということです。以前からこのブログは、二大政党はどちらもグローバル経済派のバカの集まりだと断じてきましたが、国民に直接危害を与える場面でもその真骨頂を発揮しています。
しかも、往生際が悪いというか、
>当面の間、凍結
などと言っていて、ほとぼりが冷めたらまた原発推進をしようという腐った魂胆がミエミエです。
そういえば、●このブログの過去の記事でも取り上げましたが、連合は消費税増税にも大賛成だったりします。
私は連合なんかのお世話になっていないので好き勝手言えますが、こんな上部団体を持っている組合の組合員さんがかわいそうになってきます。
最後になりますが、一番最後の方の連合会長の発言が個人的にはサイコーでした。
>今の政治情勢は国民不在になっているのではないか
おまえが言うな。
むかし、田村隆一という詩人が、「巨大なものは全て悪である」と言いました。以前は「まさかそこまで」と思いましたが、日本国政府、経団連、経済同友会、電気事業連合会、東京電力に続いて、連合までこのザマでは、田村の言うことも一理あるなと思わざるを得ません。
財界の御用組合と化してしまった連合には、速やかにくたばってほしいものです。
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今はっきりさせておくべきこと
福島第1原発:海水注入と中断は東電の判断 官邸は知らず
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110522k0000m040075000c.html
炉心溶融を起こした東京電力福島第1原発1号機で3月12日夜、炉心を冷やすために始めた海水注入が55分間中断した問題で、政府・東京電力統合対策室は21日の会見で経緯を説明した。12日午後7時過ぎに注入を始めたのも中断したのも東電の判断によるもので、その事実を官邸は最近まで知らなかったとした。中断が冷却作業に与えた影響について経済産業省原子力安全・保安院は「現時点では分からない」としている。
説明によると、海水注入は12日午後7時4分、発電所長らの判断で始まった。前後して、官邸に詰めていた東電の武黒一郎フェローが現地と連絡を取り、官邸で核燃料の再臨界の可能性について検討中であることを伝えた。現地は「政府の判断を待つ」として同7時25分に注水を中断。その30分後、菅直人首相の注水指示が出たのを受け、同8時20分に注水が再開された。
官邸では午後6時ごろから海水注入の検討を始め、内閣府原子力安全委員会の班目春樹委員長の指摘に基づき、再臨界を防ぐホウ酸を投入するなど防止策を協議していた。その間に東電が海水注入を始めたことは官邸には伝わっていなかったという。ホウ酸投入は同8時45分に始まった。
細野豪志首相補佐官は会見で「当時は現地と連絡を取るのにも時間がかかった。政府内では、午後7時半ごろまでは注水は困難という前提で議論しており、7時4分に海水注入が行われていたことも後日知った」と強調した。
政府の原子力災害対策本部の資料で、午後6時に首相が「真水での処理をあきらめ海水を使え」と指示したとの記述があることについても「正確ではない」と否定。「午後6時の時点では『(海江田万里)経済産業相が東電に海水注入の準備を進めるよう指示した』というのが事実だ」と釈明した。
1号機では12日早朝には核燃料の大半が溶融、同日午後3時36分には水素爆発が発生した。原子炉を海水で冷やすという決断がどのような経緯でなされ、事態の悪化にどう影響したかは、今後の検証の焦点になるとみられる。
みなさんは、これを見て何を感じたでしょうか。
「なんでこんなニュースを取り上げるんだ?」と思った方は、なかなか鋭いです。なぜなら、この記事が本当にどうでもいいことを扱っているからです。
確かに、海水の注入が遅れたか否かによって、原子炉の燃料(棒状になって束ねられている)が溶けてしまうタイミングは変わってくるでしょう。
しかし、本当に問題なのは、そういうことではないのです。
原子炉が爆発するというケースは、極端な話ひとつしかありません。炉心を冷却できなくなった場合です。
ものすごい雑ぱくな言い方をすれば、原子炉の内部で起きている現象は、ボールがどんどん加速するビリヤードみたいなものです。だから、ほっとくといつまでも(燃料が寿命を迎えるまで)核分裂が続きます。途中で止めるには、特殊な物質で出来た制御棒というものを突っ込んで中性子を吸収させる他ありません。
その反応が続くと熱が大量に発生します。福島第一原発のような軽水炉の場合は、原子炉内部で水を循環させて熱を奪い、その奪った熱で水蒸気を発生させてタービンを回しています。
その冷却水を循環させる機能がなくなり、緊急炉心冷却装置も作動しなければ、あとは燃料棒の温度がどんどん上がり、やがて炉心が溶けてしまうわけです。
そうだとすると、そもそも初めに冷却機能が失われたのは何故か、というところを徹底的に解明しなければいけません。電源が喪失しただけの問題なのか、電源は生きていても配電設備が死んでしまったのか、それとも配管がやられて冷却水が溢れてしまったのか、その辺をはっきりさせないといけないのです。
そうなると、あとから海水を注入してうまくいったかどうかは二の次であり、その海水注入作業が中断したかどうかというのはさらに後に出てくる問題だということになります。
だから、斑目とかいうオッサンがどんな発言をしたのかとか、菅直人が海水注入を中断させたどか、そういうことは正直言ってどうでもいい話といってもいいと思うのです。
どうも、最近の原発関連の報道を見ると、原発事故を「過去の出来事」にしようとしているような気がしてなりません。
それどころか、こういう些末な論点でメディアを賑わせておいて、肝心の原子力事業の持つ問題点(たとえば、万全の地震対策は無理だということ)を隠しているのではないかとすら思います。
私が思うに、今回の原発事故に関して、とりあえず今の段階ではっきりさせておかなければいけないことが二つあります。
一つは、原子炉の冷却機能が失われた原因が、地震によるものかどうかはっきりさせることです。
東京電力や、電力会社にカネをもらって研究をしてきた学者達は、当初から「津波による想定外の事故」というフレーズをやたらと繰り返してきました。簡単な話で、巨大津波のせいにしてしまえば、自分たちが地震対策をしていなかった、もっといえば、地震国の日本で原子力発電所を安全に運営していくのは根本的に無理だということを、国民に知らせずにおくことができます。
しかし、最近になってさすがに無理な筋書きだということが分かってきたらしく、東京電力は●原子炉内の圧力が冷やしすぎて急激に下がったので、手動で冷却装置を止めたと言っています。
それも、マニュアルに従った行動だったようですが、起動と停止を繰り返すうちに冷却装置が作動しなくなったのではないかという説明にひっかかりを感じます。
「地震によってすでに冷却装置そのものや、炉内の配管や配電設備が壊れていた」ということなら、冷却装置が動かなくなったことの説明が簡単に付きます。あれだけ津波津波と繰り返しておいて、急に手動で装置を動かしたせいだと言い出したのですから、安易に信用はできません。そこを、公の場ではっきりさせておくことです。
地震対策が取れなかった、そもそも地震対策が原理的に無理だということになれば、想定外の天災だから賠償額は限定する、などという論理も通用しなくなりますし、その後の原子力政策の参考にもなります。これは、原発はやっぱり必要だと考えている人びとにとっても必要なことでしょう。
もう一つは、平成23年3月11日のどこかで地震によって冷却機能が失われてから、翌12日に水素爆発によって放射能が大量に拡散するまでにかかった時間をなるべく正確に調べ、国民に知らせることです。
あまり考えたくないのですが、もし他の地域で原発事故が起きた時のためです。近辺の住民や、放射性物質を含んだ空気が到達する地域の人びとが、いつまでに逃げればいいのか、もしくはコンクリートで出来た建物の中にいつまで退避していればいいのか、日本にあるのは原理の違いこそあれ、全て軽水炉の原発なので、かなりの程度参考になるでしょう。
そういうことをしないで、ただ何となく事故が終結したような雰囲気を作ることには、断固として反対すべきです。
その辺を曖昧にして、今後原発をどうするのか、エネルギーをどのように作っていくのか、なんとなくお茶を濁して先に進んでしまえば、どうせまた同じような事故が起きます。
今回は日本で一番東にある原発で起きた事故だから、まだ放射性物質を含んだ空気が西風に乗って海に流れていくということで済みました。しかし、福井県(敦賀や美浜、高速増殖炉もんじゅ)や佐賀県(玄海原発)で起きたら、ほぼ日本全土が放射性物質の被害に遭うことだって出てくるわけです。
考えてみれば、戦後もそういうことがありました。軍部を隠れ蓑にして、全体主義的な政策を推し進めて戦時体制を純化していった「革新官僚」は、戦後も日本の官庁の中にいて国家体制作りに大いに力を振るいました。彼らの代表である岸信介はのちに公職に復帰し、首相にまでなりました。
そして、選挙の洗礼を受けない偏向したエリート達が国家を動かす体制が、今の今までずっと続いてきたわけです。いまだに原発の海外輸出にこだわっている経済産業省や、子供の健康より学校運営の方を優先してとんでもない放射線量の基準を作っている文部科学省などに、その残滓を見ることができます。
それもこれも、きちんとした反省をせず、一億層懺悔という訳の分からない言葉で反省したつもりになってきたから起こった事態だと言えます。
今度こそ、お上まかせにせず、我々自身も真剣に今後のことを考え、行動しましょう。
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全銀連会長は、「自己責任」という言葉を辞書で100回引き、城南信用金庫理事長の爪の垢を頂戴して毎日煎じて飲めばいいと思う
東電賠償、株主・社債権者などは負担しないと理解=全銀協会長
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-21196820110519
全国銀行協会の奥正之会長(三井住友フィナンシャルグループ会長)は19日の定例会見で、東京電力原発事故の賠償スキームについて、東京電力の株主や社債権者、金融債権保有者は損失負担からは免れると理解していると語った。
奥会長は「原子力損害賠償法に基づいて賠償されるので、国と原子力事業者の両者で分担するべき。その他の社債権者や株主、金融債権保有者、納入業者などは負担しないと理解している」と述べた。同スキームを具体化するに当たっては「被害者の救済と電力の安定供給、金融市場の安定化を守れるようにしてほしい」と要望した。
枝野幸男官房長官らの発言に対しては「債権放棄の話が出てくるのはどうしてかなと思う」と疑問を呈した。主力取引銀行の三井住友銀行としては、東電向け貸出金の債権放棄や金利減免などは考えていないとの見解を示した。
三井住友銀行は3月末に東電に対して6000億円を緊急融資したほか、これとは別に3000億円程度の貸出金があるとみられる。
このお偉いさんは、何か重大な勘違いをしているのではないかと思います。
日本は、建前の上では資本主義の経済体制です。東京電力や三井住友銀行が株式を発行して資金調達をしていることが何よりの証拠です。
その株式ですが、今の日本の法律にはこう書いてあります。
会社法
(株主の責任)
第百四条 株主の責任は、その有する株式の引受価額を限度とする。
社債権者についてはこのような条文はありませんが、引受価額を定めて発行される以上、債務がデフォルトになる危険を承知で融資しているのは同じです。銀行の貸し付けだって同じでしょう。
だから、株券や社債券が紙屑になっても、貸付が不良債権になっても、全ては投資家の自己責任なのです。
想定外の事態だったなどという言い訳は聞きません。原子力発電所の設置に関する事項は、毎年毎年事業報告書に出ていたはずです。21世紀に入ってからも2002年の福島第一原発のトラブル隠しが発覚した時も、2007年に中越沖地震をきっかけに起きた柏崎刈羽原発の放射性物質漏洩事故も、株主総会で報告があったはずです。
それらのリスクを無視して経営陣の電力事業を追認してきたのですから、東京電力の株主達にガタガタ言う資格はありません。完全な自己責任です。
社債権者だってこの会社はヤバイと思ったら社債権者集会をやってアピールすればいいわけですし、大口の債権者も役員を送り込んでいる場合が多いわけですから、危ない経営をしている東京電力をコントロールする機会はあったはずです。
こういう連中が、ハケン切りにあった労働者や、ホームレス生活を余儀なくされた元多重債務者や、職のない若者に「競争力のない人間は要らない」とか「貧乏なのは自己責任だ」などと言い放ってきたのです。
どうです。みなさん、頭に来ませんか。東京電力なんて、小物なんですよ。貯め込んだカネを右に左に動かす金融資本こそ悪の本丸なんです。こういう連中に対して怒りをぶつけなくてどうするんですか。
しかも、頭に来るのが、こういう我利我利亡者に限って、なんだかもっともらしい美辞麗句を目に付きやすいところに飾っていることです。
未来に向けて、金融機関ができること
http://www.smfg.co.jp/responsibility/commitment/
我々を取り巻く事業環境は大きく変わろうとしており、金融機関として我々が取り組んでいく課題が多様化していることを強く実感しております。例えば、昨今では、新たな規制への対応を求められる機会が増加しており、コンプライアンス態勢の一層の強化や、お客さま本位の営業体制整備、加えて細心のリスク管理の徹底といった「守り」の面の重要性が増しています。一方で、成長戦略として特にアジアを中心とした海外での取り組みを強化する中で、独創性、生産性を高め、信頼性を向上させていく「攻め」の姿勢も不可欠と考えております。
こうした「守り」と「攻め」の2つの課題に取り組む上で、「先進性」「スピード」「提案・解決力」という私どもの強みを生かし、社会やお客さまをはじめとするステークホルダーから「最高の信頼」をいただくことが重要である、という私どもの基本的な考え方は変わりません。金融機関としていかなる形でステークホルダーの要請にお応えし、お役に立てるかを「攻め」と「守り」2つの側面から愚直に考え、実行していくことで、必ずや新たな未来づくりへと向かっていけるものと信じています。
そして、今後のCSR活動については、次の3点を念頭に取り組んでいきたいと思います。第一は、「ステークホルダーの期待・要請への感度を高め、それに応えること」すなわちステークホルダーのさまざまな声を企業経営に積極的に反映させていくこと、第二に、「社会的課題の解決に資するビジネスの種を探し、イノベーションにつなげていくこと」、第三に、「CSRを通じて社会のインフラを底上げし、好循環な社会をつくり出すこと」です。例えば、低炭素社会の実現や、少子・高齢化社会への対応などは、当社グループが持てる力を発揮しながら取り組むべき、また取り組むことのできる分野であると思います。
今後も前をしっかりと見据え、持続可能な未来づくりに向けて貢献していきたいと思います。
株式会社 三井住友フィナンシャルグループ
取締役社長 宮田孝一
>社会やお客さまをはじめとするステークホルダーから「最高の信頼」をいただくことが重要である、という私どもの基本的な考え方は変わりません。
社会が三井住友銀行や全銀協に望んでいるのは「100%減資に応じて東京電力に自力で賠償させるのを邪魔しないこと」です。あなたのところのバカで非常識で会社法のルールも知らない会長を一刻も早く黙らせて下さい。
>社会的課題の解決に資するビジネスの種を探し、イノベーションにつなげていく
ビジネスの種を探すのはどうでもいいので、東京電力に自力で賠償させて、原発被災者の生活再建という社会的課題を解決して下さい。
>今後も前をしっかりと見据え、持続可能な未来づくりに向けて貢献していきたいと思います。
その答えが原発推進企業のメインバンクになって融資することで、間接的に放射線被害や風評被害に貢献することですか。呆れてものも言えませんね。
文章全体で見ても、抽象的で何をやりたいのかよく分かりません。金融機関としてアピールしたいなら、良い例を教えて上げましょう。
http://www.jsbank.co.jp/topic/pdf/genpatu.pdf
原発に頼らない安心できる社会へ
城南信用金庫
東京電力福島第一原子力発電所の事故は、我が国の未来に重大な影響を与えています。今回の事故を通じて、原子力エネルギーは、私達に明るい未来を与えてくれるものではなく、一歩間違えば取り返しのつかない危険性を持っていること、さらに、残念ながらそれを管理する政府機関も企業体も、万全の体制をとっていなかったことが明確になりつつあります。
こうした中で、私達は、原子力エネルギーに依存することはあまりにも危険性が大き過ぎるということを学びました。私達が地域金融機関として、今できることはささやかではありますが、省電力、省エネルギー、そして代替エネルギーの開発利用に少しでも貢献することではないかと考えます。
そのため、今後、私達は以下のような省電力と省エネルギーのための様々な取組みに努めるとともに、金融を通じて地域の皆様の省電力、省エネルギーのための設備投資を積極的に支援、推進してまいります。
① 徹底した節電運動の実施
② 冷暖房の設定温度の見直し
③ 省電力型設備の導入
④ 断熱工事の施工
⑤ 緑化工事の推進
⑥ ソーラーパネルの設置
⑦ LED照明への切り替え
⑧ 燃料電池の導入
⑨ 家庭用蓄電池の購入
⑩ 自家発電装置の購入
⑪ その他
以上
しかも、かけ声だけでなく、実際に●太陽光発電設備導入のための金利を優遇したローンを導入してもいます。
正直、蓄積されたカネを金利を付けて貸すという商売自体、私は積極的に評価はしていません。しかし、それでも、より良い目的や志のある人に資金を貸して、それを応援していくということは決してやれないことではないと思います。
本当に微々たるものですが、私も他の銀行に預けていたお金を引き上げて、城南信用金庫で定期預金を組みました。自分の預けた金が、どこかで燃料電池や太陽光発電ユニットを導入するきっかけになると思うと、少しだけカネをため込む居心地の悪さみたいなものから解放されるような気がします。
確かに、天下の三井住友銀行に比べれば、信金2位の城南信用金庫など、屁でもない存在でしょう。
しかし、上の二つの引用記事を見て、従業員が胸を張って「うちはこういう方針で営業しています」と言えるのは一体どちらの金融機関でしょうか?
カネの大小だけで決められない何かが、そこにはあるような気がします。
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「日本に国家主権はありません」内閣官房参与が示唆
米要請で汚染水放出…平田オリザ氏、韓国で語る
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20110316-866921/news/20110518-OYT1T00640.htm
内閣官房参与で劇作家の平田オリザ氏が17日夜、ソウルで行われた講演会で、東京電力が4月に福島第一原発から低濃度の放射性物質を含む汚染水を放出したことについて「米政府からの強い要請で(海に)流れた」と述べた。
汚染水の放出は、東電からの報告を受け、政府が了承したとされる。韓国では当時、事前の通報なしに放出が行われたとして、日本側の対応に批判が出ていた。平田氏は「韓国の方々にも大変な迷惑をかけた」とも語った。講演会は、韓国での風評被害防止や日本への観光促進の目的で在韓国日本大使館が主催した。
私は人と感性が違うのか、「劇作家が内閣官房参与になって何すんだよ」というところばかり気になってしまいましたが、ここ最近のこのブログの記事を見ていた皆さんには明らかでしょう。
原発事故をきっかけにして、日本国政府には主権、すなわち、国家を統治する権力はないということが明らかになりました。なにしろ、
・原発事故の対応は首相官邸に常駐するアメリカ人の支持に従っている
・周辺国への予告なしの放射性物質の海洋投棄を、アメリカの支持で行った
これだけ見ても、菅直人やその周辺が国権を発動していると思う人はいないでしょう。「強い要請」に対して、自分の意見を述べて断れないと言うことは、唯々諾々と従っているということですから。
今後、「トモダチ作戦」等押しつけがましい親切の見返りとして、日本国内の権益はどんどんアメリカに切り売りされていくことになるでしょう。少なくとも、今の政権である限り間違いありません。
今の内閣総理大臣閣下は、小沢一郎を叩いて「私はクリーンだ」と言い張るだけで首相の座を維持してきた人ですから、こういうことになるのはある意味当然であり、驚くべきこととは思いません。
それにしても、私が楽しみなのは、野党である自民党がこの何のためにいるか分からない内閣官房参与を、果たして追及するのかということです。
かの政党は、小泉政権以降、いや、もっとさかのぼって、中曽根政権以降、ほぼアメリカの意向に忠実に国内政策を進めてきました。国鉄解体、派遣労働者法制定、有事関連法案、イラク派兵、郵政民営化、枚挙にいとまがありません。
それらの影に隠れていましたが、一番大きな自民党の「貢献」は、日本を核燃料の墓場にするというアメリカの意向の実現でしょう。それがプルトニウムという廃物を利用した「プルサーマル」であり、理論の上でしか機能しない高速増殖炉「もんじゅ」であり、六ヶ所村だったのです。
取り上げたニュース(まさか読売が、とは思ったが)は、明確な国家主権の放棄です。九段下にある例の神社に(わざわざマスコミにPRした上で)お参りしたり、核武装を提案したり、国益の追求に熱心な議員さんの多い自民党は、この一件をどう扱うのでしょうか。
まさか、ネット上の彼らの支持者同様、「アメリカ」という御名が出てきた途端、揃って口をつぐんでしまう…なんてことはありませんよね?
中でも、ことあるごとにヤスクニの英霊を称え、反日勢力と戦うと明言されている稲田朋美議員(福井1区選出)なんて、民主党の売国を追及するのに適任だと思うのですが…まさか●スポンサーさんの意向を汲んでだんまりなんてことはないですよね?
ところで、福島第一原発1号機は耐用年数を超えて、40年もひっぱったそうです。
原発の維持や何やらで頑張っている人たちも、もう耐用年数が過ぎているのでしょう。震災を機に、ボロがどんどん出てきて、核燃料棒並みに有害な連中だということが分かってきました。原発も順次廃炉にすべきですが、そういう人たちもまとめて廃棄してしまういいチャンスだと思います。
最後に、国会議員の中にも、先を見越した主張をなさっている方がいるので、紹介しておきます。
【田中康夫氏会見】エネルギーシフトを東北から 被災者に勇気と希望をhttp://news.livedoor.com/article/detail/5564705/
田中:今回政府が出したスキーム:工程表は、東京電力をどう(救済)するかの工程表ではないか。被災者、被曝者のかたにお金を差し上げるという工程表は示した。しかし、一番大切なのは福島第一原発周辺、もしかするともっと日本の広範囲が放射能によって占領された土地、領土になってしまった。その場所にどうやって住むかということ。
最大の風評被害の発信者は実は政府、東電、原子力安全保安員、原子力委員会なのではないか、だから皆が疑心暗鬼になる。それに対してストレートな一時情報を国民に提供すると逆に混乱が生じると(政府・東電などは)言う。混乱を生じているのは専門家と称する、専門「バカ」の蛸壺形の方々。過去の成功体験に元に、失敗体験に基づいて自分自身の箱の枠から出られない認識の元に述べているから混乱している。
文部科学省がなぜ被曝の数値(公表)に対して後ろ向きかといえば、科学技術庁が文部科学省の中にあるから。旧来の失敗体験のOSの人たちによって行われているから、数値の問題に対しては、経済産業省よりたちが悪い。
(震災の時)私は股関節の手術をして、尼崎の病院に入院中だったが、途中で退院して南相馬市に向かった。被災地で必要なのは衣食住だが、(震災から2ヶ月経った今必要なのは)意欲の意、職業の職、そして住宅の住の「意職住」。
阪神大震災と東日本大震災で異なるのは、阪神では、姫路や大阪圏で復興の仕事があった。(東北では)家族や家を失っただけでなく、職場や会社すらすべて流されてしまった。残っていたとしても放射能の影響で近づけなかったりする。大事なのは、「心を一つにしてガンバロウ」ではない。私は「がんばろう」という言葉は好きではないが、言うのであれば「踏ん張ろう」。一人ひとりがおなかに力をいれて踏ん張ることが大切。
南相馬には枝野官房長官が屋内退避を指示した。建物から出るなというのに、食べ物は自分で調達しろと言う。屋内退避だから、物流も止まっている、誰も行かない。政府は(退避地域に)向かわせる命令を出すこともできるが、そんな命令を出した痕跡はない。
そのあと出たのが自主避難要請。命令や支持ではなく「要請」。命令や指示だと移動の手段や経費を国で持たなければいけなくなる。
これは事業仕分けだ経費削減だという政府の関係者もいたと共同通信が伝えている。まさに首相も官房長官も安全な場所で学芸会を演じているようなものと、避難民の意見も載っていた。
大切なのは地域主権。私も亀井静香の国民新党と会派を組んでいるので、与党の一員であるが、創造的格闘:クリエイティブ・コンフリクトが大事。そういうことを行うのが私のひとつの役目だと思っている。
(中略)
Q:実際にエネルギーシフトが今の状態で出来るのでしょうか? 太陽電池・燃料電池をやるにあたり、実際に電線につなごうとすると経済産業省がストップをかけたり、マイクロ水力発電を作りましょうと、自分の畑の用水路につけようとすると、なぜか農林水産庁が出てくる。そうやって「ダメ」を出す人がすごく多くなってる。
A:あなた自身はどう思うの?
Q:僕自身はエネルギーシフトはするべきだと思っているし、制度がそろえばすぐ出来ると思っている。
A:でしょ? こないだも勉強会でいろいろ聞いたけど、最初から難しいとか言ってたらダメなのよ。皆さん、「地デジ」って何で行ったんですか? 将来的には地デジかもしれないけど、今はやるべきではないと、47都道府県で、長野県知事だった僕だけ反対した。だけど、国策にしてしまえば、白物家電を沢山売るための法律でも通る。やっちゃったでしょ?
太陽電池は1970年代日本は世界一だった。それを国策にしなかったら、中国、ドイツに抜かれた。それを何で悔しいと思わないの? 全部の建物に3年後、5年後までに太陽光パネルを付けましょうって法律を作ればいい。どこの党だって反対しない。大事なことは東京電力という箱を維持しようということではない。石炭産業だって変わって行った。繊維産業だってそう。電気だって、変わっていくことが必要なのに、東電を守ろうと民主党の電力総連から票をもらってる人たちは思っていて、自由民主党よりタチが悪くなっている。
太陽光パネルを付けることによって、シャープや三洋電機などが雇用を生んでいく。福島と岩手と宮城に太陽光発電の事業所を2つずつ、国が一緒に出資して設けましょうと。東北からそういう形でエネルギーシフトしていけば、どれだけ避難所にいる人たちも勇気や希望を抱くかということです。政治家が行うのはそういうことだ。じゃあ、日立や東芝は原発がなくなってどうしようというけど、彼らの会社を維持するのではなくて、日本の産業や雇用を創出するために彼らも転換していけばいい。
筑波大学の渡邉信教授が話してますが、オーランチオキトリウムという藻がある。この藻が、1ヘクタールあたり、年間1万リットルの石油を生成する藻なんです。光合成はしないので、上を太陽パネルで覆っても出来る。たとえば、今回塩水につかってしまった田んぼや畑が2万ヘクタールある。これをどうしようとしてるかというと、土地改良組合という(元自民党の)野中広務さんが会長の団体と民主党が一緒になって、今回の補正予算だけで700億円かけて3年以内に塩を抜く作業をしようとしている。補正だけで700億ですから、今後予算は膨大に付く。国が9割お金を持ち、1割は交付税措置。つまり丸々国が資金を出す。水田の面積は昭和30年代の半分。そして被災地にも休耕田で荒廃農地が沢山ある。自分の土地でまた畑をやりたいというのは情念的にはわかります。でも、その人たちも年老いていく。同じ仙台の中にだって、休耕田はある。そこを国がお金を持って倍にしたっていい。そこで農業をやってもらえばいい。
2万ヘクタールの塩田になったところの塩を抜いたって、ブランドにならない。そこを沼地にして、ラムサール条約に合うような場所にしていく。その沼地でオーランチオキトリウムを繁茂させていけばいい。渡辺教授の試算によると今まで藻でガソリンを作るとリッターあたり800円くらいになったが、実用化していけばおそらくリッター50円とか40円で出来るようになる。市場として日本発の製品になる。奇しくも2万ヘクタールあれば、日本の年間石油消費量と同じだけの生産が出来る。
イギリスも2020年までに7000機の風力発電の風車を作るといっている。ドイツ2050年までに、電力の80%を再生可能エネルギーにすると再転換した。原発大国のフランスもあと10年間で再生可能エネルギーを23%にするという。
菅首相は浜岡原発を2年間止めるといったが、あれは2年後は動かすということ。中部電力はこんなにうれしいことはない。地元だって原発交付金は今までどおり支払われる。止めたことは偉い事だと思います。でもその工程表が何も示されていない。
再生可能エネルギーを組み合わせて電力を確保し、原発を順次止めていく、廃炉にすることも立派な公共事業。そこにお金を使うことも大切なこと。ものづくり日本が活躍するときなのに、相変わらず東京電力という箱だけを守ろうとしている。それは結果として国民が奈落の底に落ちるし、国家が衰弱すると言うことだ。
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トモダチはきちんと選びましょう
トモダチ作戦継続を表明 米大使、技術支援に力点
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp201104290175.html
米国のルース駐日大使は29日、訪問先の仙台市内で共同通信などと会見し、東日本大震災で甚大な被害を受けた東北地方の復興に向けて、「米国の役割は、ここにいて人々を助けること。トモダチ作戦は続いており、米国はできる限りのことをする」と述べ、支援継続の方針を強調した。
ルース大使は「多くの専門家が福島第1原発事故の解決に向けて協力している」と説明。がれき撤去や行方不明者の捜索などに従事する在日米軍だけでなく、原子力の専門家らも献身的に協力している状況に触れ、今後は原発事故収束に向けた技術支援に一段と力を入れる考えを示した。
一方、米政府が福島第1原発から半径80キロ以内に住む米国民に避難勧告を出した経緯については、米国内での原発事故発生時の基準に基づいた対応とし、今後放射線量に明らかな変化があった場合は「米原子力規制委員会(NRC)が見極めて判断を下す」と述べた。 原発事故の今後の見通しについては「私は専門家でないので、考えられるシナリオを話す立場にない」と言及を避けた。
>「多くの専門家が福島第1原発事故の解決に向けて協力している」
私が不勉強なだけかも知れないが、この「協力」が一体何をどうしていることなのか、全く表に出てこない。まさか、●前回の記事で取り上げた、「日米連絡会議」なる怪しげな組織がやっている非公開の協議がそれなのだろうか。
外交というのは、憲法上総理大臣が国会に報告すべき事項であり、条約の締結は国会の承認が必要とされている。憲法は、外交問題について、出来る限り民主的なコントロールを加えなさいと言っているのである。それなのに、国民(少なくとも東日本に住んでいる日本人)にとって一番関心のある事柄を、密室で話しあってよいのだろうか。
そういう点について、疑問を呈しているメディアや自称「政治ブログ」、自称「国際関係を扱うサイト」というのを、私はついぞ見かけない。そもそも、日米連絡会議の存在すら彼らは知らないのではないか。
>今後は原発事故収束に向けた技術支援に一段と力を入れる
こういう言葉が外国の政治担当者から発せられた時、真っ先に「どんな見返りを要求されるか」ということを考えなければならない。外交の目的は、自国の国益の維持発展である。それ以外にはあり得ない。アメリカだろうと、中国だろうと、そういうことを考えて日本にいろいろな提案をしてくる。
私はアメリカや中国と言った国の政府をこのブログでさんざん非難しているが、だからといってルース大使に「日本の国家主権に対する干渉はやめろ」などとは言わない。それを見越した上で、どうやっていなしていくか、それが為政者の役目である。何も、喧嘩をすることだけが「戦う」ことではない。(この点では、昭和天皇や吉田茂は、かなり「戦う」人だったといえる)。
とすれば、好意としては受け取りつつも、あとは自分でやるという姿勢を示すことは重要である。何も東京電力や保安院にだけ原発事故処理をやらせろとは言わない。在野の技術者や、良いアイデアを持っている原子力工学以外の分野の専門家の力を結集するとか、いわゆる「御用学者」にハッパをかける(彼らこそ一番の専門家なのだから、最も有効な手段である)とか、いろいろやり方はあるはずだ。
そういうことも考えずに、「日本政府や東電がバカだから、アメリカが頼りだ」などと書く人間は、日本人としての誇りや矜持など欠片もない奴隷根性の持ち主である。少なくとも、「私は日本を愛している」とか「国益を重視する」などとネット上で表明する資格はないだろう。
正直、私は果たして今回の原発事故が収束可能なのか、いつになれば福島県浜通り地方が元通りの生活を取り戻せるのか、そういったことは全く分からない。
ただ、そのような危機的状況すら、自分たちの利益になるように「活用」している勢力がいるということは忘れずにいるべきだと思う。農作物の放射性物質汚染の話が出てきたら、やっぱり●TPPを推進しろという馬鹿なメディアが出てきた。このメディアが、40年ほど前に原発推進キャンペーンを実行していたことは、偶然ではない。(興味があれば、「ポダム」とか「正力 原発」というキーワードで検索をしてみるとよい)
こうやって、弱みにつけ込んで自国の国益を達成しようというのが「外交」である。
国際社会などというものは、性悪説しか通用しない社会なのだと言うことを、こういう苦しい状況でも忘れないことが大切だろう。特に、政治家や外交官と言われる人たちにとって。
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明治維新、ポツダム宣言受諾、金融ビッグバン、そして今。
GHQ彷彿させる官邸へ派遣の米国人 菅総理に代わり決裁権
http://www.news-postseven.com/archives/20110509_19848.html
焼け野原からの戦後復興に大震災の復興計画を重ね合わせる菅直人・首相は、屈辱の歴史までも真似ようとするのか。GHQ(連合国軍総司令部)に主権を奪われ、自主憲法さえ作れなかったあの時代は、この国の在り方に大きな禍根を残している。だが、菅政権はこの震災対応の中、国の主権を米国に売り払うことで、自らの権力を守り切ろうとしている――。
この国の政府は震災発生以来、「第2の進駐」を受けている。首相官邸ではそれを如実に物語る光景が繰り広げられていた。
菅首相や枝野幸男・官房長官、各首相補佐官らの執務室が並ぶ官邸の4、5階は記者の立ち入りが禁止されているが、そこでは細野豪志・首相補佐官、福山哲郎・官房副長官らがある部屋に頻繁に出入りしていた。部屋の主は、米国政府から派遣された「アドバイザー」で、名前も身分も一切明らかにされていない。
官邸の事務方スタッフは、その素性と役割についてこう説明する。
「その人物は米原子力規制委員会(NRC)のスタッフとされ、官邸に専用の部屋が与えられ、細野補佐官とともに原発事故対応の日米連絡調整会議の立ち上げ作業にあたった。常駐していたのは原発対応のために横田基地で待機していた米海兵隊の特殊兵器対処部隊(CBIRF)が帰国した4月20日頃までだが、その後も官邸に顔を出している。福島第一原発の水素爆発を防ぐために実行された窒素封入や、格納容器の水棺作戦などは、そのアドバイザーとの協議を経て方針が決められた」
原発事故対策統合本部長を務める菅首相に代わって、“決裁権”を握っていたというのだ。
官邸へのアドバイザー派遣は、菅政権の原発事故発生直後にオバマ政権が強く要求したものだった。当初、菅首相や枝野長官は難色を示したが、ルース駐日大使は福島第一原発から80km圏内に居住する米国人に避難勧告を出し、横田基地から政府チャーター機で米国人を避難させるなどして、“受け入れなければ日本を見捨てる”と暗に圧力をかけた。菅首相は3月19日、ルース大使との会談で要求を呑んだとされる。
外国の政府関係者を官邸に入れてその指示を受けるなど、国家の主権を放棄したも同然であり、GHQ占領下と変わらない。
しかも、その人物は「ただの原子力の専門家」ではなかったと見られている。
米国は震災直後にNRCの専門家約30人を日本に派遣して政府と東電の対策統合本部に送り込み、大使館内にもタスクフォースを設置した。3月22日に発足した日米連絡調整会議(非公開)にはルース大使やNRCのヤツコ委員長といった大物が出席し、その下に「放射性物質遮蔽」「核燃料棒処理」「原発廃炉」「医療・生活支援」の4チームを編成して専門家が具体的な対応策を練っている。
「原発事故対応のスペシャリスト」だというなら、統合対策本部や連絡調整会議に参加する方が、情報収集という意味でも効率的な働きができるはずだ。にもかかわらず、その後1か月間も官邸に常駐する必要があったのは、原発対応以外の「特別の任務」を帯びていたからだろう。
米民主党のブレーンから興味深い証言を得た。
「ホワイトハウスが、菅政権に原発事故の対処策を講じる能力があるかどうかを疑っているのは間違いない。だが、すでに原発処理についてはいち早くフランスのサルコジ大統領が訪日したことで、同国の原子力企業アレバ社が請け負う方向で話が進んでいる。
むしろ米国が懸念しているのは、これから震災復興を手掛ける菅政権が危うい状態にあること。オバマ大統領は、普天間基地移設をはじめ、日米間の懸案を解決すると約束した菅政権が続くことを望んでいる。
そのため、ホワイトハウスでは国家安全保障会議などが中心になって、日米関係を悪化させることがないように指導するオペレーションを震災後から展開している。“特別な専門家”の派遣もそのひとつと考えていい」
菅政権は米国の指導の下、国会では震災復興より米国への“貢ぎ物”を優先させた。3月末に年間1880億円の在日米軍への思いやり予算を5年間にわたって負担する「在日米軍駐留経費負担特別協定」を国会承認し、4月28日には、日本政策金融公庫の国際部門である国際協力銀行(JBIC)を独立させる法案を成立させた。
JBICは米軍のグアム移転費用を低利融資する窓口になっているが、法改正によってこれまでは途上国向けに限られていたインフラ輸出への融資を拡大し、先進国も対象にできることになった。
経産省幹部はこう指摘する。
「菅政権は米国への新幹線輸出を進めているが、JBIC独立により、その資金を日本が拠出できることになる。アメリカも満足だろう」
要するに、菅内閣は原発問題や、震災からの復興問題を、全てアメリカ政府から派遣されて首相官邸に常駐する人物に指示されて動いているというのである。
以前、「日米連絡会議」なるものが設置された(大手のメディアでは●毎日新聞だけが記事にしている)時から、これは怪しいと踏んでいたのだが、
>(非公開)
という部分を見て、完全に納得が行った。
アメリカは、原発事故の処理問題をテコに、日本を完全なる植民地として従えようとしているのである。
東京電力の「仕置き」も、おそらくアメリカの国益に適う形で実現されるだろう。 たとえば、国有化もしくは国の事実上の管理下に置かれた上で、上場を廃止し、原発処理部門のみ日本政府に移管して(当然、税金で処理をする)、うまみのあるエネルギー部門は外資が買い取るという形だ。
なにより、東京電力の筆頭株主は、「アライアンス・バーンスタイン」というアメリカの投資会社である。「株主利益の実現」とかなんとか言って、アメリカに都合の良いような利益誘導などお手の物だろう。
震災の直後、日本人の道徳的な振る舞いがやたらと褒め称えられ、「がんばろう日本」などというスローガンがさかんに唱えられた。
しかし、日本の実情はそんなに美しいものでも何でもない。第二次世界大戦に敗れ、米国に牙を抜かれた上に、反抗する意欲すらなくした去勢国家、纏足国家である。
原発だってそうではないか。アイゼンハウアー大統領が、核の平和利用などといういかがわしいスローガンを掲げた時、真っ先に応じたのは日本だった。自民党の中曽根康弘、正力松太郎がこれに応じて原子力の導入を政府に決定させ、正力が社主を勤める読売新聞が原子力の夢を朝から夜まで喧伝した。読売が小沢一郎という政治家を執念深く叩き続けるのは、偶然ではないのである。
そして、今回ぶっ壊れた福島第一原発の炉は、アメリカのジェネラル・エレクトリック社製だ。日本一の原発企業である東芝も、実質的には米国の原子力企業であるウェスティングハウスの傘下に入っている。フランスの原発企業アレヴァが首を突っ込んできたので、この二社も、首輪を付けたポチを逃がすまいと必死になっていることだろう。
さらには、原発危機が長引き、各地が汚染され、東日本では農業が立ちゆかなくなる可能性もある。 げんに、私が仲間と一緒に田畑をやっている地域でも、茶葉から基準を超えるセシウムが検出された。空気中の放射線量が落ち着いてきているとはいえ、一度傷ついた評判はなかなか回復できない。公的機関も、汚染を除去することは恥を認めることと同じと思っているのか、なかなか表土の処分など必要な措置を講じない。
そうなると、「輸入してでも食糧を」ということになり、アメリカ主導の不平等条約であるTPPの締結へと進むことは間違いない。官邸に入り込んでいる人物も、そのへんを分かっていて、破滅になる手前あたりで原発問題をもてあそんでいる可能性が高い。
そうやって、アメリカの言いように生命の危機すら演出される。それが、この国の本当の姿である。
原子力村の住人である東電幹部、保安院や安全委員会の官僚、そして御用学者と誹謗される東大工学部の教授たちなど、小物に過ぎない。しかし、現状では、我々はそれら「土着種」に対して怒りの矛先を向けられるように誘導されているのではないか。
昔、ポルトガルが奴隷貿易をやって散々儲けた時の手口がある。
ポルトガルは、アフリカの部族間の抗争に目を付けた。片方の勢力に、後払いで銃と火薬を売った。そして、近代兵器の力を借りて優勢に立った方の部族は、同じ仲間であるはずの他部族を攻めて、圧勝した。しかし、ほとんどの部族には銃と火薬の代金がなかった。
だから、捕虜にした「敵」を奴隷として引渡し、ポルトガル側と代金の決済を行ったのである。
もちろん、ポルトガル人たちが鬼畜なのだが、鉄砲という外来の技術に目がくらみ、それを用いることで仲間どころか自分たちまで傷つける。そういうことに思いを致す人がいなかったという点が悔やまれる。
そして今、我々は、東京電力や御用学者という「敵」に対して怒りを募らせている。マスコミもそういう方向に向くような報道している。
しかし、その影で首相官邸にアメリカ人が張り付いて菅や枝野に指示を出していることは、全くと言っていいほど触れられない。
我々と、仲間を売ったアフリカの部族と、何が違うのだろう。カラクリに気づかずに踊っている点では、全く同じではないか。
東京電力や原子力保安院の連中は確かに原発について取り返しの付かない失敗をしてきた。
しかし、彼らに原発という「鉄砲と火薬」を与えたのは誰だ?
その者たちが同じ「部族」同士を反目させあうやり方こそ、我々が戦わなければならないものなのではないか?
ひどい言い方かも知れないが、もしこれで本当の敵の姿に気づかなければ、そして、それと戦おうとする人物を応援できなければ、この国は本当に滅びる。
現代の「ポルトガル」と戦うための一番有効な方針は、「脱原発」「脱中央集権型エネルギー」である。
原発問題を通じて、結局日本は官僚が全てを仕切る国であり、その背後には星条旗の旗が翻っているということが見えてきた。
原発はやっぱりなくてはダメだとか、電気がなくなったら死ぬだとか、そういう余計なことは一切聞かずに、とにかく日本にある原発を残らず停止、廃炉に追い込む。
電力が三割減るなら減らしてみろ!と、権力者や大資本に言い放てばよい。 そうした上で、地域の実情にあったエネルギーを生み出し、みんなでそれを守っていけばよい。 それこそが、遠回りに見えて、亡国を避ける最善の手段ではないかと思っている。
真に持続可能な社会を捨て去り、野蛮な近代国家へと変容していくきっかけになった明治維新。
近代化の中でもなお捨て去れずにいた伝統的価値観を破壊された敗戦後のGHQによる占領。
バブルに浮かれ、そのバブルの崩壊に茫然自失し、外資の経済侵略を許した90年代の金融ビッグバン。
そして、今回の大災害。
もう、いい加減気づかなければならない。
私たちが戦わなければならない敵は、同じ日本人ではない。大企業でも官僚でもない。そして、多分、アメリカでもないのだろう。
私たちが戦わなければならないのは、原発を生み出し、金融が全てを支配するグローバル経済を作り上げた「近代」そのものなのである。
その戦いの一歩が、脱原発である。
とはいっても、そんなに難しいことではない。まず、この夏をしっかり乗り切ることだ。原発などなくても日本人は生きていけるということを、腐った権力者たちや、星条旗の旗に頭を垂れる売国奴どもに見せてやればいい。
脱原発を国会の会議場で主張する与党議員や、再生可能エネルギーに野心を燃やすベンチャー起業家が出てきた。原発が大地や人を傷つけてまで運用しなければならないようなものではないことは、もはや多くの日本人が知るところとなった。確実に、良い意味での意識の変化が生まれつつある。
この2ヶ月で我々が思い知った痛み、苦しみ、不安、屈辱、それらは全て、これからの未来を築く礎になることだろう。
だから、私は絶対に諦めない。
みなさん、これからも一緒に戦っていきましょう!
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電力事業を見直すということ
「本当に規制緩和が必要な分野もある」
ということも、最近は考えるようになってきた。それが、電気事業というものだ。
この電気事業というものは、実に不便な仕組みになっている。
仮に、私が自分の家の裏庭にバイオガスのプラントを作り、それを用いたガスタービン発電で電気を作れるようになったとする。
その電気を他人に売るには、「特定電気事業者」にならなければならない。これは、平成7年になってやっと認められた仕組みで、それまでは地域独占の電力会社以外は電気を作って他人様に売ることは全くできなかった。
だから、平成7年をもって電力事業は「規制緩和」したと言われている。電気事業連合会もそういう風に言っているし、一応●六本木エネルギーサービス(注:PDFです)のような特定電気事業者も存在はしている。
しかし、これをもって規制緩和などというのは詐欺に等しい。電気事業法を見てみれば分かる。
第五条(許可の基準)
経済産業大臣は、第三条第一項の許可の申請が次の各号のいずれにも適合していると認めるときでなければ、同項の許可をしてはならない。
(略)
六 特定電気事業でその供給地点が一般電気事業者の供給区域内にあるものにあつては、その事業の開始によつて当該一般電気事業者の供給区域内の電気の使用者の利益が阻害されるおそれがないこと。
一般事業者(=東京電力)を利用している人間を損させるような業者は電力事業に参入させない、ということを言っている。建前としては、電気はライフラインだから、それをちゃんと維持できない業者を参入させられない、ということなのだろう。
しかし、たとえば、電気を使うということは、その家庭の自己責任のはずだ。東京電力の電気供給を自分からNOと言っているわけだから、「利益を阻害される」もクソもない。それに、たかだか震度5くらいの地震で原発の冷却用の電源を喪失したり、自分たちのミスを正面から認めずにダラダラ放射性物質を地球環境に垂れ流しているような連中に、公共性という言葉を語る資格はない。
電力会社でなくても、自己完結する発電システムは作れる。げんに製鉄所やNTTはそうしている。
一般事業者、すなわち東京電力から供給される電気とミックスして使うと安全上支障があるなどと言われる。東京ガスが主導している●エネファームという燃料電池は、停電になるとシステムが作動しなくなってしまうが、そういう配慮のためらしい。
しかし、それも程度の問題でしかない。JR東日本などは、自社の発電所と東京電力からの電気を普段から併用している。同じ事をどうして家庭用燃料電池でやってはいけないのだろうか。
要するに、日本政府は、家庭向け電力供給に特定電気事業者を参入させる気など初めからないのである。
裏を返せば、特定事業者を自由に参入させれば、それによって地域単位で勝手に電気を調達できるようになり、エネルギーを一元管理して国民生活を統制するということができなくなる。「計画停電」という馬鹿げたイベントは、まさに、東京電力が首都圏の人間の生殺与奪を握っていることを見せつけるための大がかりな恫喝だった、というのは考えすぎだろうか。
要するに、我々が自律して、お上や大企業に頼らなくなるという事態を、政府や電力会社という「電力ムラ」の住人達は怖れているのである。そういう規制こそぶっ壊すべきである。小泉や竹中がやっていた「キセーカンワ」は、単なる弱者の競争激化でデフレを起こさせるためだけのものであり、本当にたたき壊すべきである一般電気事業者のようなヘドロ溜まりは放置してきたのだ。
こういうことを書くと、電力事業を自由化したら、アメリカのカリフォルニア州で起こった大規模停電のような事態が起こりかねないという人がよくいる。
しかし、それは論点がずれている。電源が分散すれば、かえって大規模停電は起こりにくくなるはずだ。それもそのはずで、カリフォルニア州のケースは、単に小売価格を自由化しただけの話で、簡単な話、東京電力のような大きな会社が好きな値段で消費者に売電できるようになったというだけの話である。それでは利益目当てに無茶苦茶なリストラが横行するに決まっている。
もし、経産省の役人が、あくまで一般事業者から電気を恵んでもらっている哀れな子羊ちゃんたちの利益を守りたい(という建前で電力会社を守る)というのなら、一つ案がある。
「特定電気事業者を一種、二種に分け、通常の業者を一種、地方自治体を二種にして特定電気事業に参入させる」
「第二種は自治体単位に限って電力供給を認める」
ことである。その上で、第二種は、第一種と違い、許可推定条項でもつけておいて、不許可理由を限定するというのがいいだろう。
たとえば、神奈川県にある小田原市が第二種特定電気事業者として参入してきたとする。そうしたら、小田原市は自分で電気を作って、小田原市民に売ることができるというわけだ。
中身は、それこそバイオガスを燃やすなり、マイクロ水力発電なり、ゴミ焼却場の発電なり、何でもいい。その地域にあったものを、勝手に選択して勝手に売ればいいのだ。
そうなると、メンテナンスがしやすいから、自家発電か、それに限りなく近い狭い単位の電力供給になるだろう。もちろん、対象となる地域の市民が一般事業者から買いたいというなら、好きにすればいい。
地方自治体に発電事業なんかできない、などという人は勉強が足りない。公営電気事業というものがちゃんと法律上も規定されている。たとえば、●栃木県は9箇所の発電所を運営している。
ただ、その作った電気の行き先が問題だ。公営電気事業は、特別に認められた「卸供給事業者」でしかない。作った電気は原則、東京電力のような一般電気事業者に売ることしかできない。
だから、それをその地域の住民のために活かせるような法改正をすればいいのである。
そして、世界的に見ても高コストな事業用電力は、いわゆる「特定規模電気事業者」だけでなく、幅広い商業発電を認めて、健全な競争を促す。公共交通(電車やモノレール)などには、税金を優遇して、自家発電用の会社を作らせるといいかもしれない。
こうすれば、公益性を保持しつつ、技術の部分を導入する部分だけ民間企業の力を借りられるようになり、地元に密着した発電方式を開発・発展させる中小企業も出てくる。要するに、今水道でやっているようなことと同じような仕組みを電気にも導入するのである。
市民も、自分の自治体が何をやっているかということに、もっと強い関心を持つようになる。かりに、大企業と結びついておかしな電力事業をやっているというなら、それこそ市役所に押しかければいい。現状では、東京電力や経済産業省という伏魔殿があるだけで、市民の声は電力事業の内容に全く繁栄されない。
●入会地の話でも書いたが、なぜ環境問題が解決しないのかというと、資源を調達する場所が自分たちの手の届くところにないからである。だから、首都圏の人間のために、福島県浜通り地方に超危険で超非効率的な発電施設ができてしまうのだ。自分の近くにエネルギー供給設備があれば、だれもウランやプルトニウムを使おうとは思わない。
何事も、地域単位の小さな環にした方がコントロールしやすいのだ。小さな循環系であれば、傷ついてもすぐに再生ができる。その点、今の電力供給は、東京電力がこけたらみんな死んでしまうようになっている。心臓や肺をひとつの営利企業に握られているようなものだ。
今必要なのは、単体の技術(たとえば、風力発電)がどれだけ優位かという論争ではなく、そもそも健全なイノベーションが出てくるような土台ではないだろうか。当たり前だが、そこには原子力という、外部電源がなければ暴走するような超欠陥エネルギーは、存在する余地がない。
そのような「良い競争」によって目指すべき目標は、災害等の危険を可能な限り分散し、国家全体としては軽微な被害に留めつつ。各地域が実情にあったエネルギーを作り出して自律していくことだ。大規模な設備による一括管理は、大元が傷ついた時とりかえしのつかない破綻を来す。しかも、文句を言っても相変わらず業者に都合の良い規制は続いていく。
もっと我々から見て近いところへ、我々の生活の基盤を引き寄せなければならない。
その時、既存の電力会社の設備投資が、などという配慮は一切不要だ。公益に奉仕するはずの一般電気事業者様が役人や政治屋と癒着することで、原発がどんどん作られてきたし、何かそれをクリーンだとか資源の節約だとかのたまうプロパガンダが通用してきたわけだ。
エネルギーシフトを目指す国会議員の集まりも出来たそうだ。是非、電気事業法の見直しを検討課題にしてもらいたいと思う。
当たり前だが、電気というのは、電力会社やその投資家がカネを儲けるための道具ではない。我々が生活するための手段である。本当なら、電気も使わずになんとかするのが理想だが、現状ではそれもなかなか難しい。
それならば、せめてその電気の供給のされ方を、もっと庶民の近いところに引き戻すことができないだろうか。今ほんとうに必要なのは、「エネルギーの地方分権」なのだと思う。
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真の「原発問題」とは
http://sun.ap.teacup.com/souun/4550.html
原文を是非参照してほしいが、要約すると以下のようになる。
・原発には「入口」すなわち燃料となるウラン採掘の問題と、「出口」すなわち核廃棄物の問題とがある。
・ウラン採掘の際に出てくるトリウムやラジウムはガンや骨肉腫を引き起こす。
・ウラン鉱山の周辺の環境は確実に汚染される。
・使用済みの核燃料を完全に無害化する技術はない。それにも関わらず、放射性物質は出続ける。
・使用済み燃料は非常に長期間の管理が必要。中には数百万年もの長期にわたって管理が必要なものもある。
・原発で起こっている現象が本当の問題なのではない。
・要するに、原子力発電は「トイレのないマンション」のようなもの。
これを頭に入れて、以下の記事を読んでみるといい。
モンゴルに使用済み核燃料施設 日米構想
http://www.asahi.com/politics/update/0509/TKY201105090114.html
--------以下引用--------
日本と米国、モンゴルが共同して、使用済み核燃料などの国際的な貯蔵・処分施設をモンゴルに建設する構想を持っていることが9日、分かった。経済産業省は原発の輸出を目指し、新興国でニーズが高い使用済み核燃料の処分もセットにして売り込む狙いだ。
ただ、菅政権は福島第一原発事故を受けて原発の輸出も含めた原子力政策を見直す方針。構想が実現するかどうかは不透明だ。
原発の新規導入を計画する国にとって、使用済み燃料をはじめとする放射性廃棄物の処分は大きな課題。日米両国とも最終処分施設を持っていない。一方でロシアなどは、放射性廃棄物の引き取りも材料にして原発を売り込んでいる。
そこで原発の燃料になるウランの埋蔵量が豊富で、原子力産業の育成を望むモンゴルに国際的な処分施設をつくる構想が日米両国で浮上。昨秋から経済産業省、米エネルギー省、モンゴル外務省の間で協力関係を模索してきた。核燃料の再処理で出るプルトニウムを核兵器に転用されないよう防ぐ意味もある。だが、福島第一原発の事故で議論は進んでいない。
日本政府は昨年決定した新成長戦略で、官民一体となった新興国への原発輸出を打ち出した。昨年10月にはベトナムとの間で原発輸出に合意。トルコやヨルダンとも交渉している。
--------引用以上--------
自分の国でないならいい、そういう問題ではない。
自国ですら許されないような暴挙を、他国に金の力で押しつけようとしている。これに対して嫌悪感を抱かないなら、その人は人間として必要な何かを失っていると断言してもいい。
本質的な問題は、
>原子力産業の育成を望むモンゴル
というところにあるのだが、長くなるのはそれについては機会を改めて触れる。
この地球は一つの大きなイノチのワである。
モンゴルだろうとシベリアだろうと、環境中に存在することが許されない汚染物質を蓄積していけば、どこかで巡り巡って、それが我々自身を殺す。
もっと卑近な話でもいい。外国に処分場を作って、そこで何か問題が起きたらどうなるのか。その国の国民から、日本はどんな評価を受けるのか。
それらを総合すれば、結論は一つしかない。
「原発は不要」
電力不足の問題なら、原発のシェアにあたる3割、電気利用を削減すればいい。結局、原発必要論者の言い分は、「原発がなくなると電気が…」という程度でしかない。
産業の維持発展にどうしても原発の電力が必要だというなら、そんな産業は滅んでよい。自国民を原発奴隷にし、他国の環境を不可逆的に破壊するようなエネルギーに頼る産業など存在すべきでなかったのだ。
核兵器を持つ能力を担保するためだというなら、上述の入口と出口のリスクを正直に国民に説明した上で、それでも防衛のために必要だと堂々と訴えればよい。正当な目的だからと言って、マイナス面を覆い隠すのはよくない。
原発関連の雇用が維持できなくなるなど、言語道断だ。殺し屋や麻薬の売人を「雇用を維持するために」容認する阿呆がどこにいるだろう。原発がダメなら、他のエネルギーをやるなり、公共事業をやるなり、雇用を維持すればいい。ザイゲン?そんなのは電源交付金や原子力関連の積立金を使えばいいだろう。
もう一度言う。
「原発は不要」
それ以外に結論はない。あとは、それをどのように実現するかである。
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