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2007.08.31(Fri)

ロシア旅行記(5)~ロシア人の生活、ロシアのこれから 

ロシア連邦外務省


  さて、モスクワ滞在も実質最終日になりました。

  午前中は「ヴェルニサーシュ」という蚤の市のような場所に行きました。滞在しているホテルがすぐそばだったので、土産物を探しにいったという感じです。

ヴェルニサーシュ入り口

  入り口付近の様子です。ヴェルニサーシュの本会場には10ルーブル(約50円)の入場料が必要ですが、場外は無料で散策できます。
場外のメインは衣料品で、かなり安いです。理由は簡単です。ほとんどが「中国製」なのです。
  全部中国製なんですかね、と言うと、ガイドのヴィタリーさんが、とある店を指さして「あそこに、ロシア製って書いてありますよ」と教えてくれました。やはり、「国産」の方が中国製より格が上なのは、日本と同じですね。そして、それが価格競争では完全に中国に敗北している点も・・・。
  ランドパワーの武器はあらゆるものの「低価格」です。人口が多く、労働者の保護が全く、もしくはほとんどないから可能なことです。この点、同じランドパワーと言っても、ロシアと中国では違いがあります。
  たとえば、この後、モスクワで一番大きな本屋にも立ち寄ったのですが、そこでも「イタリア製」の12色色鉛筆が400ルーブル(約2000円)なのに対して、「トルコ製」が100ルーブル(約400円)でした。人件費が不当に安いランドパワーの国で安く製造し、購買力のある国に売る・・・これがグローバリストの常套手段です。中国やトルコの低賃金も、グローバリストにはありがたいことなのです。ロシアも、グローバリゼーションと無縁ではないということが、よく分かります。

  ヴェルニサーシュの内部は、骨董品や絵画の出店がたくさん出展しています。私は、300ルーブルで、ロシアの民芸品「マトリョーシカ」を買いました。高さ13センチほどで七つ入りですから、かなりいい買い物をしたようです。空港で5つしか入っていないマトリョーシカが800ルーブルとかで売っていたのを見て、ヴェルニサーシュの安さ(空港の売店のぼったくり具合)に感動しました。

  中には、こういうものを売っている店もあります。

ヴェルニサーシュの熊

  ●ロシア人は熊が大好きらしいのですが、これではリアルすぎて可愛がる気が起こりませんね。

  政治家の「キャラクターグッズ」がやたらと売られているのですが、レーニンとスターリンが人気を二分しています。これほどまでかとビックリするほどです。クレムリンでも感じましたが、やはり共産主義の時代も一つの歴史だと捉え、懐かしむ気持ちがあるのでしょう。
  反対に、本当に人気がないのはエリツィンとゴルバチョフです。たとえば、ゴルバチョフのペレストロイカの時代は、自由にはなっても物が無い時代で、ものすごく生活が大変だったそうです。
  エリツィンは、自由主義的な経済政策を次々実行して、国民を困窮に陥らせた人物です。「オリガルヒ」と言われる勝ち組の新興企業家を徹底的に優遇し、政権にも彼らの代弁者(ユダヤ人のチュバイスや、天然ガスの大手ガスプロム社長のチェルノムイルジンなどが典型)が多数存在しました。
  まあ、早い話がゴルバチョフが小泉首相、エリツィンが安倍首相みたいなものだと思っていただければよいでしょう。

  それと戦って、強いロシアを取り戻したのがプーチン大統領だというわけです。ペテルブルクのマリアさんも、ヴィタリーさんも、プーチンはあまり好きではないようですが、やっていることは評価しています。
  ゴルバチョフは「ソ連の指導者らしくなく開明的だ」とか「自由の価値を理解している」とか、外国の政府やメディアから好意的な評価を受けていました。しかし、国民にとっては何の役にも立たないどころか、害を与えた人物として映っているようです。影響力のある国の指導者など、外国に嫌われるくらいがちょうどいいのかもしれません(アメリカの今の大統領は例外かもしれないが・・・)。

  さて、土産物をホテルに置いた後、私とヴィタリーさんはモスクワ中心部に向かいました。「アルバート通り」という繁華街に行くためです。様子をいくつか紹介しておきます。

アルバーツカヤ通り

  「シュレック」夫妻です(笑)。露店では、アメリカのキャラクターものが結構売っています。まあ、やはりここでも最強のキャラクターはレーニンとスターリンですが(笑)。

プラニェータ・スシ

  СУШИは「寿司」のことです。このチェーン店はモスクワやペテルブルクの至るところにあります。他には、●ЯКИТОРИЯ(ヤキトリヤ)というチェーン店も有名です。ヴィタリーさんも何回か食べたことがあるようですが、味は微妙なようです。
  「ロシアは今和食ブーム!」などとマスコミで喧伝されていますが、はっきり言って前回紹介した●シャウルマや、中央アジアの●シャシリクとは認知度が比べものになりません。
  マスコミの言っている海外こぼれ話というのは、話半分で受け取った方がいいようです。

アルバーツカヤ通りの露店

  こんな感じで生鮮食料も売っています。意外ですが、こういう繁華街の露店の方が、スーパーマーケットよりも安いです(屋根付き、エアコン入りの売場だと高くなるらしい)。
  ロシアというのは、ちょっと場所が違うと物の値段が全然違います。たとえば、赤の広場の近くで500mlのミネラルウォーターが30ルーブル(約150円)ですが、地下鉄で15分の私のいたホテルの脇の店では1リットルで25ルーブルでした。だから、何か買いたいなら中心部から離れた場所で購入する方がお金を節約できます。

  この後、本屋で就職雑誌と車雑誌を購入し、向かったのは地下鉄の終点にある団地です。
  私が「モスクワの普通の市民の生活がどんなものか見てみたい」と願い出たら、ガイドのヴィタリーさんが「だったら、自分の住んでいる家やその近くを案内しよう」と提案してくれたのです。そこで、地下鉄でアルバート通りから30分くらいかけて、彼の家のある駅まで向かうことになりました。

  モスクワの地下鉄は、中心部にモスクワ川がある関係で、異常に深いところを通っています。そのせいで、エスカレーターもこんな感じです(写真は赤の広場の脇にある「プローシャチ・レバリューツィー駅」のもの)。
20070818213650.jpg

  100メートルは確実に超えています。高所恐怖症の人は、目をつぶっていた方がいいかもしれません(笑)。

  モスクワのメトロは均一料金制で、どれだけ乗っても17ルーブル(約85円)。2006年は15ルーブルだったそうです。他のものと同じように、どんどん値上がりしているようですが、郊外の駅から都心まで長い距離を乗るとかなり割安に感じます。

  地下鉄に乗っている間に、ヴィタリーさんの経歴などについても聞きました。

  彼はソ連時代に青春を過ごしました。工科大学を卒業した後、飛行機関連のエンジニアをしていました。しかし、ソ連崩壊の前後に公務員がどんどん解雇された関係で、国の研究所に勤めていたヴィタリーさんも失職してしまいました。ソ連では、これで路頭に迷い、自殺してしまった人も少なくないといいます。
  その後、雑誌の編集者などもしながら、日本語のガイドをやっていらっしゃるようです(ちなみに来日経験はなし。こういうガイドさんは意外と多い)。
  一応大学で日本語を学んだようですが、あまり上手ではないようです。日本語がペラペラなのは、モスクワ大学のアジアアフリカ学部出身者なのだそうですが、そこに入学するのは、超難関の試験をくぐり抜けてきた、外交官の子女ばかりだそうです。

  メトロに乗っていると、頭にスカーフを巻いたいかにもロシアという感じの婆さんがいて、「Помогите, пожалуйста(どうか助けてください)」と言いながら列車内をうろうろしています。ヴィタリーさんに、あの人は何?と聞くと、年金生活者だということです。ロシアは年金がわずか(月3000ルーブル=1万5千円くらい!!)なので、家族が援助するのが普通らしいのですが、身寄りがないとああいう風にして物乞いをしないといけなくなるというのです。
  まさかこれでは「先進国」を名乗るわけには行きません。どうやら、ロシアの弱点は社会保障の貧弱さにあるようです。

  また、雇用面も多少心配です。地下鉄に乗っているときに目に付いた広告です。

メトロの広告

  машнистというのは、地下鉄の運転手です。その下の職業は、まあ駅員さんだと思っていただければいいでしょう。1ルーブル=5円と考えると、16万5千円ですから、単純に日本と比べると高い賃金とは言えないようです。もっとも、賃金は上昇傾向にあるようですから、数年したら日本との差は縮まっているかもしれません。
  物価については、あとでもう少し述べます。

  さて、ヴィタリーさんがお住まいの団地はこういう感じのところにあります。

ディミトリ・ドーンスカヤ駅付近

  日本の新興住宅地と似ていなくもありません。やけに空が広く感じるのは、建物の隙間が大きいのと、電線がないからでしょうか。

  駅の近くに、家電量販店がありました。冷蔵庫の広告があります。

ロシア語で「ハラジールニク」

  9900ルーブル=5万円程度ですから、それほど値段は高くないようです。ただ、ヴィタリーさん曰く「中国製ですよ」とのことです。ああ、やはり・・・と頷いてしまいました。

  彼の住む団地は、まあ普通のモスクワ市民が住んでいる場所だと思ってもらってかまわないでしょう。日本の団地と同じように、高層住宅とその周りに駐車場、公園、学校が配置されています。
  私は●以前の記事で、ロシアで日本車が売れている・・・という記事を書きましたが、どうやら少々誤解をしていたようです。ロシアでは日本車はやはり外車=高級車のようです。
  車の雑誌を買って、帰りの飛行機で眺めてみたのですが、日本では新車の諸費用込で230万円程度になるスバルの「フォレスター」が、邦貨換算で300万から400万円ぐらいします。「日本車が多いのはモスクワの中心部ですね」と、ヴィタリーさんもおっしゃっていました。
  しかし、ロシアにも国産大衆車があります。「ラーダ」です。たとえば、この車。

ラーダ「サマーラ」

  1500ccですから、日本でいうカローラやサニーみたいな感じです。これだと、7000ドル程度で購入できるそうです(ロシアではドル建てで車を買うことが珍しくないらしく、車の雑誌でもドル表記のものがかなり多い)。この団地では、ラーダが圧倒的に多く見つかりました。しかし、どの車も汚いですね(笑)。

  スーパーマーケットにも行ってみましたが、●以前の記事で紹介した、ロシア産の「バルチカ」ビールが売っていました。

バルチカビール

  約14ルーブル=70円です。安いです。フランス産ワインが1リットル400ルーブル(それでも1200円)だったのに比べると、その安さがわかるというものです。

  最後にヴィタリーさんの住まいにも案内してもらいました。えらく親切です。まさか、身ぐるみを剥ごうというつもりじゃないだろうな・・・と疑ってしまいました(笑)。
  まあ、もちろんそんな危険な事態に陥ることもなく、普通に家の中を案内していただくことになったのです。内部の画像です。

ヴィタリー氏の居室1


ヴィタリー氏の居室2

  日本で言うところの2Kという感じですね。断っておきますが、「分譲」です。ローンを組んだようですが、どうやら庶民でも頑張れば何とか郊外にマンションを買えるようです。
  「最近はモスクワの郊外でも家の値段が上がっている」とヴィタリーさんはおっしゃっていました。翌日、シェレメーチェヴォ空港に向かう車(運転手が異様に怖いおっさんだったので、写真撮影は控えた)から見ても、確かに高層マンションが大環状線沿いにどんどん建設されていました。都心で値上がりした地価が、郊外に波及しているというのは本当でしょう。

  さて、一休みしようということで、ヴィタリーさんにこんなものをごちそうになりました。

クヴァース

  「クヴァース」です。黒パンを発酵させて作る、ロシアの夏の風物詩みたいなものです。最近はあまり見かけなくなっていて、私も旅行中初めて見ました。露店で売っているのはどこに行ってもコーラとミネラルウォーター、それにジュースです(「ファンタ」が人気らしい)。飲んでみると、ワインのように良い香りがしました。思わず「コーラよりずっとうまい」と、ロシア語で言ってしまいました。

  その後、世間話みたいなものもしたのですが、共産主義の時代を知っている人物なので、大変面白い話が聞けました。(ヴィタリー氏は50代)
  共産主義の時代は確かに物がなかったようですが、それでもブレジネフの時代は果物と肉が不足しているくらいで、あとは少し並べば確実に買えたようです。まあ、このへんは非効率的な流通も関係あるのでしょう。
  しかし、ゴルバチョフ時代になると、並んでもパンが買えないことさえあったそうです。
  ゴルバチョフや、続くエリツィンの時代には世の中が自由になったのですが、どうやらその利益を享受できたのはごく一部の人間だったようです。その代表格が「オリガルヒ」と言われる富裕層で、その大半はユダヤ人でした。ブレジネフ時代までおとなしくしていた連中が、ペレストロイカをきっかけに欧米の同胞とのコネクションを生かして「ビジネスチャンス」を得たというわけです。
  自由化、規制緩和の中で、利益を得るのは一握りの人間で、その人々が外国人と結び付いている・・・どこかの国と似ていませんか。「あの時代が、一番苦しかった」と、ヴィタリーさんは苦笑いしていました。
  ヴィタリーさんはかつては国営企業のエンジニアだったのが、人員整理にあったという境遇の持ち主です。むかしに戻りたくありませんか?ときくと「いいえ、今の方がいいです。」と言いました。きくだけ野暮だったでしょう。並んでもパンすら買えない時代と、スーパーマーケットで14ルーブル出せばすぐにビールが買える時代が、比較になるはずがありません。
  彼が今の状況を肯定的にとらえられているのは、おそらく共産主義から比較的自由な時代へと変化する激動の時代をくぐってきたことが大きいのだという気がします。

  私は、ロシアにとっての正念場は、自由な時代しか知らない若者が大きくなった時だと考えます。
  ロシア経済は好調ですが、明らかなインフレ状態です。物価の上昇が賃金の上昇するペースよりも早いという印象を受けました。
  高度成長期の日本も同じような状況でしたが、それなりに社会保障を充実させ、税金を地方に還流する仕組みを整えました。これによって、貿易依存度は低く押さえられ、内需中心の経済が出来上がりました。
  ロシアも、資源や兵器の輸出に依存する体質から、内需中心の仕組みに移行するべきでしょう。それをせずに、一部の輸出関連企業や政治家とコネのある人間だけが潤う仕組みを存続させれば、きっと国民の間に不満が出てきます。
  ソ連からロシアへの端境期を知っている人々なら、「昔よりは今の方がいい」という感覚があるのでそれほど大きな不満を持ちませんが、若い世代はそうではないということです。
  ロシアの対外債務を完済させ、再び大国として雄飛させようとしているプーチン大統領は、ロシア憲法の規定により、2008年で引退しなければなりません。後継者は、イヴァノフ、メドヴェージェフの両副首相のどちらかになることはほぼ決まっています(●こちらのニュースを参照)。
  彼らは、ロシアという国を上昇気流に乗せることができるでしょうか?荒れ狂う嵐の中で、滑走路から見事に離陸させた強力な前任者と常に比較されながら・・・。

  翌日の飛行機に搭乗し、9時間のフライトののち、無事日本に帰り着くことが出来ました。

  実質「初めて」の海外旅行でしたが、無事に旅を終えられたことを喜びたいと思います。
  マリアさんとヴィタリーさん、二人のガイドさんにも感謝しなければなりません。ロシア語のおぼつかない私は、お二人がいなければ、有意義な旅行はできなかっただろう思います。Большой спасибо!!
  そして、旅先から書き込んだ読みにくい英語のコメント及びブログ本文をお読みいただいた本ブログの読者の皆様、ならびに「三輪のレッドアラート」読者の皆様にも、感謝いたします。みなさんに、少しでもロシアの町の空気を感じて頂けたのなら、管理人(コメント投稿者)冥利に尽きます。

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EDIT  |  22:56 |  ロシア  | TB(1)  | CM(5) | Top↑
2007.08.29(Wed)

【サプライズ?】「日々是勉強」が推奨する内閣総理大臣は・・・?【バレバレ?】 

  ●前回の当ブログ推奨の閣僚リストの続きです。いよいよ、当ブログが推薦する内閣の中心となる「内閣総理大臣」を発表いたします。

  さて、みなさんの予想は、当たったでしょうか?

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【Read More・・・】

EDIT  |  23:01 |  新党二十一世紀  | TB(2)  | CM(6) | Top↑
2007.08.28(Tue)

「日々是勉強」おすすめの閣僚リスト 

  安倍政権が「内閣改造」を行ったようです。

首相官邸HP・閣僚名簿
http://www.kantei.go.jp/jp/abedaijin/070827/index.html

  私の結論は、「引き続き安倍内閣を不支持」です。

  理由は、ここだけを見れば十分です。

>国土交通大臣  観光立国担当  海洋政策担当

>冬柴 鐵三 (ふゆしば てつぞう) 衆院  


  以前から、私は安倍政権の方向性がグローバリスト政権であると言い続けてきました。
  グローバリスト(利益の極大化のため、国内への影響を顧みることなく国家間の垣根を取り払おうとする勢力。商社や金融資本、輸出企業が代表例)の狙いは、「日本と中国を一体化させて利益の極大化を図る」ことです。そのために、「東アジア共同体」の実現を目指しています。安倍政権は、●アジア・ゲートウェイ構想を打ち出して、この流れを強化することを公式に宣言している政権です(詳しくは●こちらの記事を参照)。
  冬柴大臣がどんな仕事をしているか、以下にいくつか例を挙げます。

日中韓「三角運航」中国当局と合意…冬柴国交相
http://job.yomiuri.co.jp/news/jo_ne_07030922.cfm
--------以下引用--------
 冬柴国土交通相は9日の閣議後の記者会見で、日本、中国、韓国を貨物航空便で結ぶ「三角運航」の実現について中国当局と合意したことを明らかにした。

 日本国内2地点と中国2地点を韓国・ソウル経由で結ぶ航空貨物便を、週4便まで運航できるようにする。

 7日から中国・武漢で行われていた日中航空交渉で日本が中国に提案し、合意した。日本と韓国の間では、すでに三角運航を認める協定があり、日本貨物航空が就航を検討している。日中韓の効率的な航空輸送が可能になる。
--------引用以上--------

冬柴国交相が中国国家旅遊局長と会談、訪日観光の制約要件解消への取り組みを報告
http://www.kankokeizai.com/backnumber/07/03_31/kanko_gyosei.html#01
--------以下引用--------
 冬柴鐵三国土交通・観光立国担当相は3月17日、広州市内のホテルで邵偉国家旅游局長と会談した。冬柴大臣は、検討課題となっている少人数グループへの査証(ビザ)発給をはじめ、訪日観光の制約要件解消への取り組みなどを報告。邵局長は日本側の調整に期待したほか、「4月の温家宝首相の訪日を観光交流拡大の契機にしたい」と述べた。 

 中国からの訪日観光査証では、一定規模の団体に制限されている発給要件を少人数グループにも認めようと関係省庁が検討を進めている。冬柴大臣は、実現に向けた調整に意欲を示す一方、失踪者対策などの課題があることも指摘した。

 これに対し邵局長は「査証発給の要件が緩和されれば、訪日客はさらに増えるはず。失踪者対策は、中国側も十分に配慮している。両国が協力して課題の解決にあたりたい」と語った
--------引用以上--------

共通の交通ICカード検討 日中韓、外国客も共同誘致
http://mediajam.info/topic/142165
--------以下引用--------
 日本と中国、韓国の観光交流拡大を話し合う第2回観光担当相会合が26日、中国・青島で開かれ、旅行者の利便性向上に向け、3カ国で公共交通用のICカード共通化を検討する方向で一致した。

 来夏の北京五輪など、3カ国で行われるイベントに合わせて、歴史遺産を周遊する旅行商品の開発や、外国からの観光客誘致に共同で取り組むことでも合意。観光統計改善や観光分野での環境保護も推進する。

 冬柴鉄三・国土交通相、中国の邵●偉・国家観光局長、韓国の金鐘民・文化観光相が出席。北海道釧路市で昨年開いた第1回会合では3国間の観光交流規模を2010年に1700万人以上にすることなどで一致したが、今回はより具体的な協力案を協議した。

※●は、王ヘンに其
--------引用以上--------

  この人は、●こういう人々を日本に招きたくてしょうがないのでしょう。

  冬柴氏の所属している政党については、もう多くを申し上げません。少しネットで検索すれば、実態と思しきものはつかめるでしょう。そういう政党です。
  
  こういう人物を二期連続(政党としては三期連続)で、観光や運輸を司り、不法入国を防ぐ海上保安庁を所轄する省庁のトップにつける・・・安倍首相は、中国朝鮮との一体化を止めるつもりがないということです。愛国心教育だの日教組潰しだのをやっても無意味です。流入する毒が大きすぎます。
  冬柴氏の政党(というかそのバックにいる宗教団体)の選挙協力に対する返礼だとしても、こんな危ないことをしているのを放置していれば、安倍首相も同罪です。
  今度の組閣でこの盲腸のような連中を安倍氏がどう扱うか見ていたのですが、まあ、従来通りで行くということです。安倍政権のアジア(中国)重視は変わらずということです。

  言いっぱなしではダメだと思うので、閣僚ポストについて対案を出しておきます。与党野党は考慮しません。一部落選中の政治家の方もいらっしゃいます。

 ◇総務相 堀内光男(自民党)

  石油公団を解体した真の改革者。NHKを解体してもらう。
  郵政民営化反対組。

 ◇法相 瀬戸弘幸(新風)

  維新政党新風の広報委員。外国人の不法就労に詳しい。

 ◇外相 城内実(所属無し)

  外務官僚出身者に珍しい郷土愛のある人。
  郵政民営化に森派(現町村派)でただ一人反対。落選。

 ◇財務相 亀井静香(国民新党)

  国民新党の公約である「累進課税の強化」を実現してもらう。

 ◇文部科学相 伊吹文明(自民党)

  教員の数を増やすと言っているのは良い。考え方も悪くない。
  後に出ている古屋氏でもよい。

 ◇厚生労働相 自見庄三郎(国民新党)

  混合診療など医療改悪反対派。参院選で復帰。外資の天敵。

 ◇農相 中川昭一(自民党)

  自由化反対派。ただし、今すぐ自民党を離党せよ。
  本当は故・松岡氏にやってもらった方がいい。

 ◇経済産業相 古屋圭司(自民党)

  副大臣経験有り。外資ともやり合える。郵政民営化反対組。
  文部科学大臣なら、ここは小林興起(国民新党)で。

 ◇国土交通相 綿貫民輔(国民新党)

  土建屋を多少食わせるため。今の大臣よりは誰がやってもまし。

 ◇防衛相 亀井久興(国民新党)

  ここは難しい。人権擁護法案反対派+郵政民営化反対組から。

 ◇官房長官 後藤田正純(自民党)

  サラ金規制で頑張った。マスクもいい。将来の首相候補。 

 ◇沖縄・北方担当相 鈴木宗男(新党大地)

  →やっぱり廃止。宗男氏には「つつき役」の方が似合う。

 ◇経済財政担当相 志位和夫(共産党)

  売国のできないポジションで、グローバリスト叩きをやらせる。

 ◇金融・行政改革担当相 ポスト廃止

 ◇少子化担当相 ポスト廃止

 ◇拉致問題担当大臣 安倍晋三

  ライフワークを心おきなくやらせてあげたい

  ・・・あれ?首相はどうしたんだ?とお思いの方へ。

  私が推すのは誰か、是非当ててみてください。しばらくしたら追記に入れます。まあ、だいたいこの流れからすれば想像が出来ると思います。ご意見はコメント欄にどうぞ。

  歴史上の人物もいろいろ考えたんですが、いちおう現存する国会議員にしました。もちろん、安倍晋三さんではありません(笑)。

※現内閣、首相の熱烈な支持者、単なる反特定アジアの方、うすっぺらい愛国心を振りかざす方、ユーモアのない方はコメントしないで下さい。見つけ次第削除します。

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2007.08.25(Sat)

外国で外国人が拉致された事件が毎日コツコツ報道されることの意味 

  最近ものすごく気になっていたことがあるので、簡単な記事にまとめておきたいと思います。

驚くべき犠牲の精神 韓国人女性、解放の機会譲る
http://www.sankei.co.jp/kokusai/korea/070824/kra070824000.htm
--------以下引用--------
 アフガニスタン旧政権タリバンによる韓国人拉致・殺害事件で、当初解放対象にされた韓国人女性イ・ジヨンさん(36)が、自分は残るので別の人を自由にしてほしいと求めたため、一緒に監禁されていた金志羅さん(32)ら2人が13日に解放されたことが24日までに分かった。

 中東のテレビ局アルジャジーラが23日に放映したインタビューで、金さんらが明らかにした。同テレビも「驚くべき犠牲の精神」と評した。

 金さんによると、イさんは「私はアフガンの経験が長いのでほかの人質と残る」と、ほかの人を代わりにするよう求めた。(共同)
--------引用以上--------

  もう一つ紹介しましょう。政治家が取り上げている例です。

夕刊フジ連載コラム「中川昭一の言わせてもらおう」(8月10日掲載)
http://www.nakagawa-shoichi.jp/column/detail/20070813_216.html

--------以下引用--------
 今月末にも召集される臨時国会の焦点は、インド洋での海上自衛隊の洋上給油活動を継続するテロ対策特別措置法の扱いだ。同法は11月1日で期限が切れるため、政府与党は延長のための改正案を提出するが、野党幹部の中には「延長反対」を公言している人もいる。
 同法は、2001年9月の米中枢同時テロを受けた国連安保理決議に基づいて定められた。無辜の国民が犠牲となるテロの根絶は日本と世界の共通認識である。日本もテロ組織の標的にされている以上、洋上給油活動は日本が世界と協力してテロ根絶に行動している証といえる。
 もし、同法が延長できなければ、日本はテロとの戦いから逃避することになる。国際社会での信頼、責任という観点からも、世界における日本の位置付けは暴落する。日米同盟にも悪影響は避けられず、来年開催の北海道洞爺湖サミットにも暗い影を落とすだろう。
 現在、韓国のボランティア団体がアフガニスタンでテロ組織に拉致され、痛ましい犠牲者が出ているが、テロは善意さえ踏みにじるのだ。国民の生命と財産を守る立場からも、テロからの逃避は許されない。日本は国際社会で孤立化するわけにはいかない。
 野党にも、同様の認識を持っている議員はいる。われわれは延長反対を公言している野党幹部とも腹を割って話し合い、国民のため、世界のための合意点を探っていきたい。
--------引用以上--------

  この「タリバンによる韓国人拉致」という話題ですが、ポータル祭とのニュース欄に毎日のごとく見出しが出ています。

  私が思うに、そういうニュースを「重要だから毎日取り上げているんだ」と思うのは大変危険です。なぜなら、ニュースとして取り上げること自体が、なんらかの宣伝であるという可能性もあるからです。

  少し考えてみればわかるはずですが、「アフガニスタン」で「韓国人」が拉致されたことが、何か日本人と関係があるのかどうかということです。少なくとも、毎日報道するほどあるとは思えません。

  しかし、このニュースと重ね合わせてみると、何を「宣伝」したいのかが見えてくると思います。

韓国、経常収支10年ぶり赤字転落か?
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/economy/worldecon/50165/
--------以下引用--------
韓国の2007年の経常収支が、1997年のアジア通貨危機以来、10年ぶりの赤字になる可能性が出てきた。通貨ウォン相場の上昇に伴い輸出の伸びが鈍化するとともに、留学生向けの海外送金が大幅に増加しているためだ。

 ≪輸出の低迷響く≫

 朝鮮日報などによると、韓国銀行が発表した3月の経常収支は、韓国企業の外国人投資家らが海外に送金した配当金が28億5000万ドル(約3390億円)に膨らんだことなどを主因に14億9000万ドル(約1770億円)の赤字となった。
 単月ベースでの赤字は5カ月ぶりに赤字転落した今年1月以来で、1~3月期の赤字額は15億2000万ドル(約1810億円)に達した。配当金の海外送金は4月に集中する傾向があり、今後赤字額が拡大するとみられている。
 07年通年の経常収支については韓国銀行が約20億ドルの黒字を予測しているのに対し、民間シンクタンクの多くが赤字転落を見込む。現代経済研究院とサムスン経済研究所、LG経済研究院はそれぞれ30億ドル、13億ドル、12億ドルの赤字予想だ。
 同国では海外旅行や留学費用の支出が大幅に増加、サービス分野の赤字は1~3月累計で61億8010万ドルに達している。

 ≪景気後退を懸念≫

 しかし、深刻なのが、ウォン高の影響を受け、これまで黒字の稼ぎ頭だった自動車や電機などの輸出産業が低迷していることだ。
 現代自動車グループやLGグループなど同国の10大グループの06年の合計売上高は前年比5・9%増の327兆188億ウォンと増加したが、純利益は同12%減の20兆2497億ウォンと大幅に落ち込んだ。ウォン高だけでなく、資源価格の高騰が利益を直撃した。
 この影響で韓国の3月の製品貿易収支は前年同月比で約4億ドル減の25億ドルに減少。国際通貨基金(IMF)は4月に公表した韓国の経済見通しで07年輸出増加率を06年9月予想値10・8%から7・9%に下方修正した。
 内需の不振に加え、経済成長を主導してきた輸出が鈍化すれば、リセッション(景気後退)に陥りかねないとの懸念が広がっている。聯合通信によると、サムスン経済研究所のチョン・ムンゴン副社長は、積極的な財政出動や金融緩和による内需拡大策を求めている。
--------引用以上--------

  韓国経済は瀬戸際に立たされているようです。以前の通貨危機同様、IMF管理下に置かれる可能性すらあります。
  そうなる前に、何とかしたい・・・「内需拡大策」を取るといっても、東京都程度のGDPしかなく、貿易依存度が70%にも達する国の内需を刺激しても、効果は多寡が知れています。

  そうなると、他力本願の援助に頼ると考えるのが朝鮮人です。歴史的にも、日韓併合を推進した朝鮮人がたくさんいたことからも分かります(●一進会などが好例)。

  ネット右翼系のブログはほとんど見ないのですが、多分このニュースはさんざんとりあげられていることでしょう。他力本願モード発動のサインです。

東亜日報、「日本統治時代、韓国は近代化」 多角的に見直す論評
http://www.sankei.co.jp/kokusai/korea/070815/kra070815002.htm
--------以下引用--------
 「日帝時代は暗鬱(あんうつ)な時代ではなく、資本主義が根を下ろし、すべてが新しく始められるダイナミックな時期だった」-韓国が「日帝時代」と称される日本支配から解放された記念日の15日、韓国の有力紙・東亜日報が最近の韓国の学者のこんな主張を紹介しながら、日本統治時代の歴史を多角的に見直す必要性を強調する論評を掲載した。

 「日帝時代の再構成」と題するこの論評は洪賛植論説委員の手になる。「学界の日帝時代研究が新しい段階に入りつつある」とし、韓国で「植民地近代化論」として活発な1930年代研究などを紹介するとともに、解放記念日である「8・15光復節」は「日本に対する怒りを噴出し、過去を“他人のせい”にして終わるのではなく、歴史から教訓と知恵を学び、再び国を奪われないよう省察の日にしなければならない」と、日本非難より反省を強調している。

 論評は最近、学者、研究者の間で従来の「収奪論」に対抗し「近代化論」の成果が相次いで発表されているとし、たとえば日本統治時代の1910~45年の経済指標の分析から「年平均の経済成長率3.7%は当時の先進国の1%より高く、人口も1633万人(10年)から2430万人(40年)に増えるなど(従来の貧困説とは逆に)経済事情はよかったという証拠が出され、収奪論で過去を認識してきた人びとを当惑させている」と指摘している。

 また20~30年代の韓国(朝鮮)の新聞、雑誌の調査、分析から、韓国に近代文明が導入され韓国人が近代化、都市化によって変化する様子を調べ「日帝時代は必ずしも暗くなかった」とする学者の研究成果も紹介した。
--------引用以上--------

  日本統治時代を良い方向に見直す・・・ですか。それにしても、また産経新聞ですね。この新聞は、韓国と何かつながりがあるのでしょうか?

  もっとも、これはあくまで国内向けでしょう。日本国民向けに韓国への税金投入を正当化するためのネタではありません。
 
  そこで、タリバンに拉致された韓国人の話題を連日取り上げ、「韓国の人が可愛そう」という風に同情を引き、経済破綻後の支援につなげようという腹なのでしょう。以前散々に煽った「韓流ドラマ」が、ごく一部のファン層からなかなか広がっていかず、むしろ白眼視されてしまっている(先日もパチンコ屋のポスターを指さしながら「ヨン様デー?」「やっばー」と言っている若い女性二人組を見た)ことから、戦術を変えてきたに違いありません。

  私の考えすぎでしょうかね。

  しかし、やがて直面しなければいけない「日朝国交正常化」(2月の六カ国会議で、その後検討することになってしまった)の布石としても、悪くないところだと思うのです・・・もちろん、「向こう側」にとって悪くないということですが。

  なにしろ、未だに我が国に朝鮮の使い魔になって策動している人間たちがいることは間違いないでしょう。定期的に韓国特派員のコラムを載せている産経新聞など、かなり怪しいと思っています(異様なまでの親米姿勢と言い、●外資金融会社への尻尾の振り方といい、どうもこの新聞の姿勢はおかしい)。

  もし「保守」だとか「愛国」だとか「嫌韓」だとか自称、もしくは自覚されている方がここをご覧になっていたら、お願いがあります。

  あなた達の大嫌いな朝鮮が態度を変えて擦り寄ってきたからと言って、手のひらを返すように友好的になり、朝鮮に日本人の税金を突っ込むことを奨励するような真似は絶対にやめてもらいたい。

  向こうさんの上層部は相当あざといですから、あなた方がそういう素振りを見せたら、「日本の世論は我が国との友好と一体化を望んでいる」などと、メディアで一斉に報道して、日本が逃げにくい雰囲気を作ってきます。
  好きだ嫌いだという気分の問題で朝鮮を見ないでいただきたいものです。あの国は日本にとって盲腸のようなものであり、できるなら気って捨ててしまうべき存在なのです。

  みなさんに置かれましては、くれぐれも「アジアは一つ」などという馬鹿げた考えを持たないようにしていただきたいものです。

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2007.08.25(Sat)

どうすれば日本は戦争せずに済むのか(3) 

  切れ切れになっている記事で済みません。●どうすれば日本は戦争をせずに済むのか(1)と、●同(2)の続きです。

  白村江の戦い、秀吉の朝鮮遠征、そして大東亜戦争に共通している、三つ目の教訓はこれです。

(3)大陸に権益を持たない

  この重要性はいくら強調してもしすぎることはありません。なぜなら、大陸に権益を持つというのは、日本という国の本質にそぐわない行動だからです。

  こういう言い方をすると単純すぎるとの誹りを受けるかも知れませんが、日本という国は対外的には間違いなく「シーパワー」(海洋国家)であり、それゆえに陸軍力という大きな弱点を持っています。
  もちろん、日本軍はそれなりにタフで、頭数の大きい陸軍を持っていました。大戦末期では、関東軍だけでも74万人もの兵力がいたそうです。しかし、それはあまり問題ではありません。
  たとえば、ネット右翼や自称保守の人々は、「日中戦争や大東亜戦争の時、日本軍は行く先々で歓迎された」ということをよく口にします。●こういう例もあるようですし、日本人の民族性からいってもそれほど外れてはいないでしょう。(まずいないでしょうが、この手の問題の肯否についてのコメントは一切受け付けません)
  しかし、考えてみて下さい。それがそのまま日本軍の弱点だったのではないですか?ロシアや中国のようなランドパワーの国に対しては、友好親善など通用しません。自分の方が優位だと少しでも感じれば、必ず裏切るような連中なのです。ああいう連中と戦うには、少しでも逆らった相手を徹底的に虐殺する(ロシア型)か、自国民の犠牲などものとのせずに数の力で押しつぶす(中国型)しかありません。大陸の国というのは、陸づたいにいくらでも逃げ場所がありますから、隣接する相手を殺しまくるしか自己保存の手段がないのです。
  おそらく、日本人に●ロシア人のような真似はできないでしょう。日本人は太古の昔から、狭い国土で協調を第一に生きてきた民族であり、その文化を捨てることはできないからです。四方を草原に囲まれ、東西から敵が押し寄せてくる度に生きるか死ぬかの戦いをしなければならなかったロシア人とは、民族の記憶が違うのです。
  異民族を暴力的に従え、奴隷のように扱うことにためらわない、場合によっては自国民すら楯にして生き延びる・・・そのくらいのことができなければ、大陸で勝ち抜くことはできません。ランドパワーというのはそういうものなのです。

  歴史的に見ても、日本は大陸に保持する権益が災いの種になってきました。白村江の戦いの原因は、「百済・高句麗連合vs唐・新羅連合」の抗争に日本が巻き込まれたからですが、その大本の原因は、日本が●任那(みまな)という植民地を半島南部に持っていたからです。この権益を維持するために日本は百済と同盟を結んでいました。その縁で白村江の戦いを挑まざるを得なかったのです。
  このように、大陸に権益を持つと、大陸の勢力分布の変動に巻き込まれてしまうのです。(1)の「外国との交流の活発化」もそういう危険がありましたが、大陸権益の場合はよりその影響が直接的だということです。
  もし、うまいこと唐・新羅の連合軍を退けていたとしても、向こうは何度となく戦いを挑み、数の力で日本を押しつぶしていたでしょう。何しろ、向こうは陸伝いに物資を補給できるのに対し、日本は決して穏やかでない海をまたいでの補給です。私が唐・新羅連合軍の司令官なら、水軍で日本の補給線である対馬に徹底攻撃をしかけます。完全に掌握はできなくても、補給を邪魔できれば、任那の日本軍はすぐに疲弊するはずです。
  それを何とか耐えても、日本側も再び権益を奪われることを怖れて、軍事的負担を増大させたに違いありません。持ち出しが増えて結局ペイしなくなるのです。

  同じような例は、大東亜戦争の前にもありました。発端は、日露戦争に「勝った」ことです。戦後のポーツマス条約で、日本はリャオトン半島から伸びる●南満州鉄道を獲得しました。これが転落の歴史の始まりだったのです。この鉄道の経営のために「南満州鉄道会社(満鉄)」を置き、権益防衛のために「関東軍」を置いたわけですが、これが勝手に動き出し、対ソ連防衛を名目に満州全域に打って出たというのが満州事変だったわけです。
  満州を制すると、今度はソ連と中国(国民党)を同時に敵に回す羽目に陥りました。戦争に「勝利」して領土を拡張する度に、どんどん敵が多くなっています。この権益を利用して金儲けできる人々ならいいのでしょうが、一般国民としては、兵士として家の男は取られるわ、税金は増えるわ、ろくなことがありませんでした。
  大陸で権益を持つというのは、こういうことなのです。つまり、大陸では周囲の勢力からプレッシャーを受けるので、安定的に事業を営むためにどうしても実力による防衛が必要になります。それがさらに敵を増やし、結局その敵を権益の外側で叩きのめさなくてはならない(領土拡張)事態に陥るわけです。
  それなら軍隊なんて送らなければいいじゃないか、という人もいそうですが、そういう場所に店を構えたり工場を作ったりする人たち(グローバリスト)は大金持ちで、自分の投資を無駄にしたくはありません。だから、政府を動かして権益の防衛を求めるわけです。

  秀吉の朝鮮遠征に至っては、二回で延べ34万人(文禄の役20万、慶長の役14万)あまりの大兵力を導入しながら、何の成果も得られませんでした。世界最大の陸軍兵力を持ち、鉄砲を世界で一番保有していたにも関わらず、スタートラインにすら立てなかったのです。
  ここから「日本人は陸戦はダメだ」と諦めていれば、大東亜戦争は起こっていなかったかも知れません。
  
  もう一度まとめておきます。過去の対外戦争から得られる教訓は、

(1)外国との交流を活発にしない
(2)「親切な外国人」は警戒する
(3)大陸に権益を持たない


  この三つです。

  え?それって鎖国みたいなもんじゃないの?と思ったあなた。

  正解です。私が提唱したいのは、「現代版鎖国」なのです。

  ただし、ここでいう鎖国というのは、あくまで「たとえ」です。江戸時代のような鎖国は、現代ではほぼ不可能でしょう。 
  理由はいくつかあります。残念ながらまだ日本ではエネルギーを自給できないという点、これだけ情報化が進んでいる以上外国のことを国民に知らせずはおけないという点などがそうです。
  しかし、それ以外の点、たとえば「外国人や日本人の出入国の自由の制限」「入国管理の厳格化」「検疫の強化」「国際交流事業の縮小」など、やれることはたくさんあります。

  考えられる主な反論は、以下のようなものでしょう。すなわち、

  「日本は加工貿易国だから、たくさん輸出しなければ生きていけない」

  「食糧自給率が低いから鎖国は無理」


  というものです。まあ早い話、他国と「仲良く」しなければ日本は生きていけないということです。

  まあ、私もいきなり全ての国と断交しろなどと言うつもりはありません。しかし、上の批判はあまり根拠にならない気がします。

  前者の、輸出に関する懸念は、実はそれほど必要がありません。
  なぜなら、そもそも日本は「貿易依存度」が大変低く、内需志向の国だからです。2005年には21.9%に達していますが、韓国の70%、中国の80%に比べればずっと健全です。日本で作ったものは日本で消費する・・・これを基本にすれば、国は回っていくということです。
  内需中心の経済をぶっ壊したいと思っているのは、グローバリストだけです。「輸出依存企業」は、利益率を高めるために人件費を圧縮する必要があり、インフレや通貨価値の上昇につながる内需拡大には反対なのです。だから、構造改革などというものをやらせてデフレを蔓延させたがっているのです。また、アメリカなどの「国際金融資本」は、製造業での競争を放棄して金融で日本を支配するという狙いを持っていますから、株式の時価総額が下がるデフレは大歓迎というわけです。
  日本の貿易依存度は2001年には10%前後でした。それが4年間で倍になっています。今はおそらく、もう少し大きくなっているでしょう。この間政権についていたのが、あの「小泉純一郎」です。彼が、グローバリストの手先であるということがよくわかります。
  まあ、彼のファン(というか信者)は、「民主党よりまし」とか「小泉のせいではなくて、グローバル化のせい」とか「特定アジアが(以下略)」などと言い逃れをするのかもしれませんが・・・。
  ともかくも、これからの経済政策は、内需を優先し、余剰した生産物を外国に「おすそわけ」するという方向に進むべきでしょう。これ以上貿易依存度を高め、近隣諸国、特に中国との相互依存を深めてしまえば、中国崩壊などの混乱に巻き込まれるのは必至であり、ひどい場合はかの国と権益(現地の生産ラインや日本人居住者)を巡って戦争になるでしょう。●「日本をアジアと世界の架け橋にする」などと宣言している狂気のグローバリスト内閣は、いますぐにでも退陣させるべきです。

  では、食糧自給率の方はどうかというと、こちらは厄介です。最近めっきり言われなくなりましたが、「食糧安保」という観点からも大切です。「腹が減ってはいくさができぬ」どころか、ものが食べられなければ死んでしまうからです。今現在、日本人が飢えに苦しまないで済んでいるのは、大量の外貨を稼いでおり、それでまだ食料品を買い漁ることが出来ているからです。
  私も農村に取材に出たり、農家の方にお話を聞いたりしてもっと理解を深めなければいけない分野ではありますが、今のところ次のような策が考えられます。

★一次産業への税制面の優遇

  ●こちらの江田島孔明氏の論考が参考になります。補助金ではなく税制面の優遇というのは、補助金を「ばらまき」と悪し様に呼んで都会人の憎悪を煽ろうとするグローバリストの策動をかわすためにも有効です。
  私なら、有機農法をやっている農家は全て非課税にしますね。安全性ということで中国産やアメリカ産(意外と知られていないが果物の薬漬けはすごい)に差を付けるのは、有機食品の普及が一番早いからです。それに、利幅が大きくなって小規模の農家でも採算が採れるようになります。そうすれば、事業者が多くても何とかやっていけます。
  もちろん、多少農薬を使っても、慣行農業は慣行農業で継続すべきでしょう。税制優遇する戸数をコントロールすれば、両者の割合はかなりの程度調整が可能になります。

★自然通貨の導入

  地元産の野菜やお米をキロ単位で買える地域通貨を導入するのです。この通貨のミソは、利用期限が決まっていることです。自然の産物のようにいつか腐ってなくなるから「自然通貨」というわけです。貯めておけない(もちろん人に貸して金利を得ることもできない)ので、みんなどんどん使います。小さいサイクルで経済が回り、自然と地産地消が根付くでしょう。クーポン券の付与については、平均的な食費より少し大きい額で十分だと思います。間食したい人は勝手に日本円を使えばいいだけです(笑)。
  自然通貨については、●こちらのリンクをご覧頂くとよいでしょう。
  個人的な意見ですが、自然通貨の仕組みをいきなり導入すると、減価の仕組みなど混乱しやすいので、農業分野に特化してクーポン券という形で実施すべきだと思います。

★休耕地の活用による新規参入者の増加

  農林水産省は意外とちゃんと仕事をしている官庁だと思いますが、どうしても改めてもらわなければならない点があります。それは、農地が余っているのに農民を増やそうとしないことです。
  農水省や自治体の農業部門、若しくは農協のやるべきことは、地元社会と新参者の橋渡しをすることでしょう。l言うなればコーディネーターです。田舎というのは狭い社会で、新参者が受け入れられるのは大変です。そこをうまく適合できるように生活支援をするのです。タクシーの運転手みたいに、軌道に乗るまでは給料を出した方がいいかもしれませんね。「自給率を100%に」と言っている民主党の小沢代表も、地元の岩手を回って「新しい人を受け容れてほしい」と説得して回ってもらいたいものです。
  そういった人々に、休耕田を無料で貸し出すのです。これこそ、土地の有効活用です。
  最近イノシシなどの野生動物が増えて、その被害を怖れて休耕田(耕作放棄地)が増えています。そうすると、荒れ放題の田畑がまたイノシシやタヌキの住処になり、被害が増えるという悪循環になってしまっています(●こちらのリンクを参照)。鶏と卵の問題に似ていますが、やはり人が住まなくなったのが一番の原因ではないかという気がします。
  駆除に金をかけるのもなんですから、こういう場所では、思い切って狩猟をレジャーにすると良いかも知れませんね。

  こういう施策を打てば、食糧自給率も自然と上がってくるでしょう。
  そのために、外国の農産品に「適当な」関税はかけ続けます。WTOの言うことは適当に聞くフリをしていればいいのです。どうせ日本の作り出す工業中間財がなければ、アメリカも、中国も、朝鮮も、東南アジアも、工業が立ち往かないのですから、ギャーギャー騒いでも日本からの工業製品を禁輸などできません。
  もちろん、外国に呼応して国内のグローバリストが声を上げる可能性はあります。そうさせないためにも、自給率の問題にきちんと向き合える政党が政権に就く必要があります。自民党がダメだということは言うまでもありません。   

  1929年、アメリカでの株大暴落に端を発する世界恐慌が発生しました。日本は、第一次大戦直後からの輸出増、過剰在庫によるデフレに悩まされていたところに、さらに大恐慌が来てしまったわけです。
  あの頃の日本は、大陸に活路を求め、世界の国々と対立し、自爆する道を選びました。その原因は、不景気の穴埋めを対外進出でカバーしようとした「グローバリスト」ぶりにあったということができそうです。
  貿易依存度が比較的低く、高い産業力があり、国民の購買力がまだ決定的なダメージを受けていない今なら、まだ間に合います。グローバリストだけが喜ぶ「いつか来た道」を歩まず、内向きの生活を淡々と続けましょう。外国には、余ったものをお裾分けするくらいでちょうどいいのです。江戸時代のオランダ同様、それでもほしいと言ってくる国こそ付き合うべき相手です。
  そうすることが、自主自立の国家運営にもまっすぐにつながっていると私は思います。

【参考】リンクさせていただいているブログ「晴耕雨読」様の記事です。これをご覧いただくと、戦前の指導者層の陥穽がよく理解できること請け合いです。

安全保障論で対外拡張を続ければ、世界を制覇するしか安全保障を実現することはできない
http://sun.ap.teacup.com/souun/588.html
http://sun.ap.teacup.com/souun/589.html

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2007.08.23(Thu)

どうすれば日本は戦争をせずに済むのか(2)  

  ●昨日の記事のつづきです。

  「白村江の戦い」と「秀吉の朝鮮遠征」、そして先の大東亜戦争(太平洋戦争)から共通して得られる一つ目の教訓は、「外国と交流しすぎると戦争になる」というものでした。
  
  二つ目はこれです。

(2)「親切な」外国人は警戒する

  (1)から派生する注意事項なのですが、なんらかの能力や見識を持っていて、日本に協力的に接してくる外国人を疑うべきだということです。
  これも実に簡単な話で、外国人というのは常に「本質的な仮想敵」です。なぜなら、彼彼女の母国と日本が対立することになれば、前者を優先させるに決まっているからです。
  ところが、日本人の多くがそういう外国人の行動様式について警戒心が足りません。特に、「あなたのために働きます」と言ってくる人間に対して、疑う目を向けることを恥ずかしいと感じているようです。日本人同士の義理人情感覚を、外国人にずらして考えているからでしょう。

  歴史的に見ても、よかれと思って側に置いた外国人が、後で災いを招いたことがあります。「白村江の戦い」も「秀吉の朝鮮遠征」も、見事に当てはまります。

  白村江の戦いの原因を招いたのは、亡命してきた百済人でした。彼らは新羅に滅ぼされた祖国を復興すべく、日本を頼ってきたのです。そして、まあいろんな要因があったわけですが、斉明天皇や中大兄皇子(のちの天智天皇)は友邦であった百済を救うために大陸に軍隊を送ってしまいます。
  もちろん、渡来人である百済人から、朝廷はいろいろな便益を受けていたので、その裏返しという意味もあったのでしょう。しかし、彼らの祖国復興まで手伝う義理はなかったはずです。百済人は百済のことを第一に考えているわけで、外地での戦争の結果日本がどうなろうと知ったことではないというのが本音です。
  
  「秀吉の朝鮮遠征」なら、キリスト教の宣教師たちがそれに当たります。織田信長は特に彼らを保護していました。その後継者である秀吉は、バテレン追放令を出したものの、それまでは一貫してコエーリョなどの宣教師たちに好意的でした(●こちらのリンク
が詳しい)。
  彼らが、朝鮮遠征をそそのかしたという可能性はないのでしょうか。たとえば、スペイン王の親書(偽書でもよい)を見せて、中国を南北に分割する提案を持ちかけたりすれば、秀吉は魅力を感じたはずです。
  理由は、彼らが「死の商人」だったからです。安土桃山時代に大規模な戦争を行うための必需品は鉄砲(火縄銃)でしたが、その鉄砲は「黒色火薬」がなければ使えません。そして、その黒色火薬の製造に必要な硝石(硝酸塩化合物)は日本では産出されず、東南アジアや中国で採れるものを、ポルトガルの商船が日本に輸出していました。
  おかしなものです。火縄銃の国産化に成功し、当時世界で一番鉄砲を保有していた日本には火薬がなく、それを運んでくるのは外国人だったのです。日本人が国内外で人間を殺せば殺すほど、外国人が儲かる・・・まともな人間であれば、誰でもおかしいと思うはずです。
  残念ながら、秀吉はそれに気づかず、まんまと宣教師たちの罠にかかってしまったわけです。

  残念ながら、大東亜戦争の時はそういう外国人はいませんでしたが、それに近い役割を果たしていた人間はいました。それが尾崎秀美(おざきほつみ)です。
  彼らの暗躍については、●こちらのリンク●こちらのリンクを見ていただくといいでしょう。要するに、尾崎はコミンテルン(共産主義インターナショナル)の構成員であるリヒャルト・ゾルゲと手を組んで、、時の首相近衛文麿に取り入り、日中戦争への道筋を作りました。
  どうやら、コミンテルン、すなわちソ連が日本とドイツに挟撃されないよう、国民党と日本を相討ちさせて共産党に漁夫の利を得させる作戦だったようです。親日政権(汪兆銘政権)を間に挟ませるなど、手の込んだ作戦でした。見事なランドパワー戦略であり、およそ日本人である尾崎が単独で考えられるものではないでしょう。
  尾崎自身、「東京帝国大学」出身で、唯物論(要するにマルクス主義)の論文を何本か書いていたそうですから、革新官僚と同じような頭の持ち主だったのでしょう。少なくとも、彼の遠大な構想が日本と日本人に与える影響を顧みていなかったのは確かです。
  日中戦争後の日本がどうなったかは、言うまでもありません。
  
  いずれも、時の権力者たちが外国勢力の誘いを断るに断れないまま、ずるずる流された結果が対外戦争となって現れた結果といえるでしょう。

  ・・・と思ったら、また時間が押してきてしまいました。そろそろ寝なくてはいけません。明日は何とか書き終えることができそうです。恐縮ですが、続きは明日にさせてください。

  早く夏期講習が終わってくれませんかね・・・(泣)

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2007.08.22(Wed)

どうすれば日本は戦争をせずに済むのか(1) 

  ●前回の「なぜ戦争が起こったか、なるべく単純に考える」を前提にして、どうすれば日本が戦争に突入しないで済むか考えたいと思います。
  おそらく、他のブログやサイトではあまり目にしない意見かもしれません。まあ、こういう考え方があるということを知って頂くだけで、多分ニュースや評論を見る目に変化が出るかもしれません。それを期待して書かせていただきます。

★不毛な議論はやめる

  戦争についての話題を、勝った負けたのネタにするのはやめろということです。
  誰もいない部屋でエアコンをガンガン効かせるのと同じくらい不毛な行為があります。それは、「あの戦争は正しかったのか、間違っていたのか」という議論です。
  こういう話になると、考え方の左右の違いというやつがもろに出ます。たとえば、自分をリベラルとか護憲とか平和主義だとか自認している人は、「日本はアジアの人々に多大な損害を与えた。だから日本は悪いことをした。謝罪や反省が足りない」という主張をします。また、右翼だとか保守だとか自称している人々なら、「あの戦争はアジアを白人から解放するための戦争だった。だから日本がしたことは全てとは言えなくても正しいものだった」と言います。細かい違いはありますが、だいたいそんなところでしょう。
  そして、お互いに相手の言い分を聞こうとしない。まあ、そういう人だから明確な立場というものをもってそこから何でも演繹しないと気が済まないのかも知れませんが、こういう「論争」から何かが生まれたのでしょうか?
  どうせ議論するなら、「どうすれば戦いを避けられたか」「どうすうれば勝てたか」「敗因は何か」といったように、後に続く世代にとって資するような議論をすべきです。今の言論界の論争やブログ上の左右の罵り合いを見ていると、何か本当の原因や教訓というものを議論させないために、わざと大声で水掛け論をやっている奴がいるのではないかと思ってしまうほどです。
  断っておきますが、だからといって外国が日本を交渉しやすくするために仕掛けてくるプロパガンダには徹底的に対抗すべきであり、自国の独立を脅かすような間接侵略(たとえば、●こういう行為)とは勝つまで戦うべきだと思っています。それと、この問題とは意味合いが異なります。
  そういうわけで、私は「あの戦争は正しかったか」的な議論には一切参加するつもりはありませんし、みなさんにも参加して欲しくはありません。正か邪かという議論をしようとする人のコメントには返事もしません。悪しからずご了承下さい。

★良い戦争などないと知る

  金がかかる、人が死ぬ、事後の処理が面倒、場合によっては国が消滅する場合もある・・・こんなものを好んでするべきではありません。
  どっかのブログか掲示板かで、「よろしい、ならば戦争だ」などというキャプションがついた小泉前首相の画像かなんかが出ていましたが、ああいうものを作る人間、貼る人間の神経がわかりません。そういう人は、真っ先に徴兵に応じたり、義勇兵になったりする覚悟があるのでしょうか?
  どうせ自分だけは銃口の先に立つことはないと高を括っているからそんな馬鹿な画像を見て喜んでいるのでしょう。もしそうでなくても、民間人が常に戦場に赴くことを考えなければならないような国が、良い国だとは思えません。
  もちろん、このような考えは、いざ戦うことになったら応戦可能な防衛力を確保しておくことと矛盾しません。むしろ、防衛力というのは戦争をしないために存在すると考えて、我が国にとって必要な装備や人員、さらに危機管理体制を整えておくべきだと考えます。
  
★歴史に学ぶ
 
  我が国には、不幸にも日本国外に戦地を求めた戦いが何度かあります。それを徹底的に分析する、あるいは共通点を見つけることで、次の戦争を避けることができる可能性が高くなります。
  その戦争とは、もちろん先の大東亜戦争(いわゆる「太平洋戦争」)も含まれますが、それ以外には、

  ●白村江の戦い

  ●豊臣政権下の朝鮮遠征

  があります。

  この二つの外地での戦争に至るまでの経過や、キーポイントになった人物、さらには時代の風潮を見ると、かなりの共通点があることがわかります。
  私は歴史の専門家ではありません。しかし、深く突っ込んだ議論や細かい知識が、この一件について必ずしも必要だとは考えていません。以下では、この二つの外地戦争と、大東亜戦争とを分析して、ポイントになりそうなことを
  あくまで私見ですが、みなさんも「白村江の戦い」「秀吉の朝鮮遠征」「大東亜戦争」を比べてみて、いろいろ考えてみて下さい。何か面白いことが発見できたら、是非教えて欲しいと思います。ただし、戦争自体の正邪について判断するような意見は無視もしくは削除します(例:秀吉の朝鮮遠征は「侵略」ではない)。

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2007.08.20(Mon)

なぜ戦争が起こったか、なるべく単純に考える 

  8月になると、どうしても原爆投下の日だの敗戦の日だの、「戦争」がキーワードになることが多いようです。
  子供を教える職業に就いている人なら、一度は子供に聞かれるなり、授業で必要に迫られるなり、ある場所で苦労した経験があるはずです。それは、

  「なぜあんな戦争が起こってしまったのか」

  というそもそもの疑問です。

  私は歴史家ではありませんから、細かい知識や詳細な検証をする能力も蓄積もありません。しかし、ここ最近、この分野をすっきり教えられるようになってきたので、それについて書いておきます。

  最大の原因は、国内の経済問題を、海外への経済進出によって克服しようとした勢力(要するに、グローバリストのこと。子供にはこの言葉は使わないが)がいたことです。

  明治時代に工業化に着手した日本は、教育程度の高さや勤勉さにものを言わせて、工業力をどんどん向上させます。初めは生糸と銅くらいしか輸出産業がなかったのですが、第一次世界大戦をきっかけにして綿織物産業が台頭します。1933年にはイギリスを抜いて世界1位にのし上がったほどです。
  しかし、こういう産業の拡大には常に付きまとう問題があります。「過剰在庫」です。もともと重商主義や資本主義というのは、必要なものを必要なだけ作るという生産本来の目的を逸脱し、お金を貯めること(貨幣価値の蓄積)を目的にしてしまっていますから、売れないということはあってはならない事態です。しかし、それにも関わらず、大量生産の仕組みは出来上がっているので、放っておくとどんどん売れないもの(要するにゴミと同じ)が出来てしまうのです。
  工場を潰せば早いのですが、それを許すと雇用が減るなどして世の中が不安定になります。そうなると、政府がバックアップして、新しい市場を探す他はなくなってくるのです。
  日本から近いところで、市場や原材料、労働力を供給するのに一番都合がいい場所は中国しかありません。生産力が低い割に人口が多いので、常に労働力が飽和してるからです。
  日本の当時の大企業(財閥)も中国を目指しました。日本国内で新しい需要を作り出すよりも、その方がはるかに簡単だからです。何か、今の大企業と似ていますね。
  その罪過を指摘するのは簡単ですが、一度膨れ上がった経済システムをしぼませるのはとても難しいということは、みなさんも忘れないで下さい。

  そして、マスコミや思想家たちも、それを止めることが出来ませんでした。むしろ、積極的にグローバリストを援護していたフシすらあります。
  ●以前紹介したPDFには、新聞が戦争を礼賛する方向へ傾いていった様子が克明に描かれています。マスコミもまた営利企業ですから、広告を出す大企業や、情報源である政府との関係をまずくするわけにはいきません。何のことはない、マスコミというのはその程度のもの、企業や政府が歪み始めれば、それを助長し、正当なものとして宣伝するのが彼らの仕事なのです。いつの世でも。
  また、「大アジア主義」を標榜する思想家や運動家が多数登場し、国民の世論を形成していきました。●頭山満などが代表例ですが、アジアを日本の力で一つにまとめて、白人に対抗すべきだという考えが流行ったのです。
  この時代もそうでしたが、世論というのは一定数のたいてい声のでかい連中が作ります。善良な市民は、なんだかよく分からないまま引っ張られていったというのが本当のところでしょう。ロシアに勝った一等国日本が、アジアを一つにまとめる・・・日本人は「融和」というのが好きですから、何となく賛成してしまったのかもしれません。まるで今の社会の「国際化」「多文化共生」のように、耳障りがよかったことでしょう。

  ここに、後からもう一つ別の勢力が加わります。革新官僚がそれです。
  革新官僚というのは、今までの古い枠組みにとらわれず、斬新な制度や政策を導入しようとしていた若手の官僚たちです。
  彼らの多くは旧制第一高校(一高)のような旧制高校から、東京帝国大学を経て官僚になった人々です。彼らの特徴としては、(1)江戸から明治に移り変わった頃の苦労を知らない(2)外国製の理論を好む(3)エリート意識が非常に強いことが上げられます。
  難しい試験をクリアして、全寮制で同じような仲間だけで固まっていれば、(3)になるのは致し方ないにしても、(1)と(2)は重大です。なぜなら、こういうタイプの人間は、えてして現実世界での細かい調整より、本に書かれた理想の世界にリアリティを感じてしまうものだからです。
  (2)について言うと、彼らのお気に入りはなんと言ってもマルクス主義でした。資本家ではなく、国家エリートが産業を統制して、理想の国家を作ることができることになっている理論だからです。当時は、のちのソ連の崩壊など誰も考えはしませんでした。世界大戦があって、みんな資本主義には限界を感じていたのでしょう。
  こういう革新官僚に、大チャンスが訪れます。それが満州事変です。満州は危険な土地だったこともあり、古株の官僚は新興国家の運営に参加しようと思いません。そこで、白羽の矢が経ったのが、●岸信介●椎名悦三郎●星野直樹といった若手の革新官僚でした。
  彼らはそこで、「五カ年計画」を成功させ、統制経済の運営に大きな自信を持ちました。そして、日中戦争後、国家総動員法に基づいた国造り(総動員体制)において重要な役割を担ったのです。
  こういう人間は、自分が理想の国家を作れればそれでいいのですから、自分たちの作った仕掛け(ランドパワー的な国家社会主義)が日本を取り返しのつかない方向へ導いたとしても責任を取りません。政治家や軍人を楯にし、GHQに媚びを売って、戦後まで生き延びました。●以前の記事でも、触れましたが、官僚というものは本質的にそういう性質があるようです。

  軍部は何をしたかというと、基本的に上のような人々の道具になって働いただけです。そうでなければ、軍事官僚も革新官僚の一部として考えるべきなのかもしれません。少なくとも、軍部が主導して戦争への道をひた走ったというのは大嘘です。

  では、なぜドラマや映画や教科書の中では、軍部だけが殊更に悪魔の使いのようにして描かれるのでしょうか。共産党や日教組や部落解放同盟が圧力をかけて、自虐史観を押しつけているからでしょうか?

  違います。その方が戦後の大企業やマスコミや革新官僚にとって都合がよかったからです。
  日本が戦前と戦後で全く別の国、別の政治体制になったと思っている人は、考えを改めた方がいいです。戦後の日本を支えた人材のほとんどが、戦前に戦争への道筋をせっせと作った張本人たちです。戦犯にもなった岸信介は首相に、椎名悦三郎はその官房長官になりました。満州で大工場を建設した●鮎川義介は日産自動車を経営し、三菱も三井も住友も形を変えて生き残りました。
  マスコミもです。GHQの検閲を受けることを条件にお咎めなしで当時の幹部がそのまま居座りました。ドイツでは、マスコミの上層部がみなナチスに協力したかどで粛清されたのにです(左翼はこういうことを全く触れない)。
  こういった人々は、いわば「真の戦犯」です。しかし、死人に口なしということで、全て東条英機ら軍部官僚に罪をおっかぶせてしまったというわけです。彼らにとって、自虐史観は、メリットでこそあれ、汚点でもマイナスでも何でもなかったのです。

  まあ、起こったことは仕方がありません。では、今後戦争を起こさないためにどうすればいいか、繰り返し私が生徒に伝えていることがあるので、次回はそれを書きます。ロシア旅行記は、原稿を書き進めておりますので、もうしばらくお待ち下さい。

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2007.08.19(Sun)

あえて人気の「あの人」を批判してみる 

  ネットの世界でいやに人気のある政治家がいます。麻生太郎外務大臣です。

  保守期待の星(笑)があまりにもひどい失態を演じているので、グローバリスト御用達(※)の新聞が、麻生氏を宣伝し始めたようです。

漫画談議でたじたじ メキシコ訪問の麻生氏
http://www.sankei.co.jp/seiji/seisaku/070818/ssk070818003.htm

--------以下引用--------
 麻生太郎外相は17日午後(日本時間18日午前)、メキシコ市内で現地在住の日本人とメキシコ人の子どもらが一緒に学ぶ「日墨学院」を訪れ、世界史などを分かりやすく学ぶ漫画セットをプレゼントした。

 麻生氏は大の漫画ファンとして知られるが、在校生からメキシコで人気が高いという漫画「るろうに剣心」について質問され、たじたじとなる場面もあったという。

 日墨学院は1977年に開校。幼稚園から高校まで日本とメキシコの教育課程に準拠したコースがあり、多文化教育を実践する場として注目されている。
--------引用以上--------

 ※フジサンケイグループの方針は●この記事を参照。

  この手の記事を喜んでご覧になる方もいらっしゃるでしょうから、まず冷や水を浴びせて起きますね。

>メキシコで人気が高いという漫画「るろうに剣心」について
>質問され、たじたじとなる場面

  まあ、秋葉原も年に1~2回しか行かず、漫画にもアニメにも全く興味がない私から見ると、ただ単に、政治家が聞いたこともない漫画の題名をいきなりぶつけられて首を捻っている場面としか思えません。
  政治家に対して純粋にシンパシーを感じられるという点で、この程度でキャアキャア言っていられる人々はある意味羨ましいです。

  あれ?このブログの管理人は、安倍より麻生を評価していたんじゃなかったのか?

  はい、その通りです。●こういう記事も書いています。また、彼の●「ニート」に対する考え方にも共感するところが多いです。少なくとも、「安倍晋三よりはマシ」という考えは、今でも全く変えていません。
  しかし、今の私はできることなら彼に首相になってほしくはないと思っています。それは、この発言からです。

麻生外相「アルツハイマーでも分かる」
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2007/07/20/01.html

--------以下引用--------
 安倍内閣の閣僚からまたまた失言が飛び出した。麻生太郎外相は19日午後、富山県高岡市内で講演し、日本と中国のコメの価格差について「(日本では)標準米の1俵は1万6000円ぐらいだが、中国では7万8000円(で売られている)。7万8000円と1万6000円はどちらが高いか。アルツハイマーの人でもこれぐらいは分かる」と発言した。

 漫画好きとして知られる麻生氏はオタクにも人気の特異なキャラクターで街頭遊説には定評があり、“ポスト安倍”の有力候補の1人。今参院選では、失点が多く不人気の安倍内閣の閣僚の中でも、小池百合子防衛相と麻生氏だけは別で、各地の自民党候補者から応援依頼が殺到していた。

 しかし、べらんめえ口調で歯に衣(きぬ)着せぬ物言いが特徴でもあり、常に失言の心配がついて回っていたのも事実。今回の失言は、対中コメ輸出の利点を分かりやすく説明し、奨励する趣旨とみられるが、近年急増しているアルツハイマー病患者や家族に対する配慮を欠いた不適切な発言といえる。
--------引用以上--------

  はい、そこの麻生ファンのあなた。

  今、思ったでしょう?「なんだ、このブログを書いている奴は、社民党とかマスゴミとかと同レベルだな」と。

  残念ですが、私は、「アルツハイマーの人でもこれぐらいは分かる」という部分はどうでもいいと思っています。

  私が許せないのは、ここです。

>日本と中国のコメの価格差について「(日本では)標準米の
>1俵は1万6000円ぐらいだが、中国では7万8000円
>(で売られている)。7万8000円と1万6000円は
>どちらが高いか。

  麻生氏は、この続きで何を言いたいんだと思いますか?

  簡単です。「だから、農業自由化を支持しろ」とういうことです。

  まあ、そんなに驚かなくてもいいでしょう。麻生氏は実際のところ、筋金入りのグローバリスト(利益の極大化のために自国への影響を顧みることなく国家間の垣根を取り払おうとする勢力)か、その忠実な使用人であることは間違いありません。
  その証左として、こんな演説もしています。

日本にとって経済外交とは何か
http://www.kasumigasekikai.or.jp/asougaimudaijin%20ennzetu%20nihonnitottekeizaigaikoutohananika.html

  この人は少なくとも(本当の意味での)保守ではないということがわかる部分がいくつかあります。

>そのEPAを、どうせ手がけるならあくまで迅速に進めたいという
>ことです。現状のスピードに、わたし自身決して満足しており
>ません。この際ギアを入れ換えて大いに速度を上げない限り、
>国民の支持は覚束ないと思います。

  安倍首相もよく「スピード(感)」という言葉を口にしますが、彼らは何を生き急いでいるのでしょうか?どうも、グローバリストに早くしろとせっつかれているという印象がします。
  ちなみに、EPA(経済連携協定)がいかに危ないかは●「復活!三輪のレッドアラート!」の記事や、●こちらの反GAT(サービス貿易に関する一般協定)ブログを見ていただくとよく分かります。

>外務省が手がける経済外交とはよくよく煎じ詰めたところ、
>世界の中で日本国民と日本企業が安心して働き、利益を伸ばす
>ことができる大きな環境をつくることだろうと思います。

  彼の頭の中では、日本人が世界に「経済進出」することが大前提になっているようです。こういうのを、グローバリストと言わずして何といえばいいのでしょうか。

>まさに経済にクニザカイというものがなくなった実態を
>前提としているのがEPAです。

  これもグローバリストの考え方そのものですね。正確に言うと、「なくなった」のではなくて「なくした」の方が正しいですが。

>EPAは日本のため進める仕事です。グローバル経済が激しく
>先行する実態に、ルールをもって追いつこうとする方策です

  グローバリストの要求するように、都合良くルールを変えてしまおうということです。グローバリゼーションの悪影響を緩和しようとか、流れを止めようという気はゼロです。
  本音は「庶民は中国からどんどん安い輸入食品を買えばいい、農家は中国の金持ちに売れるような品物を作ればいい」ということなのでしょう。上記の演説でも、アメリカについては政府内で意見が割れていることを明言しているのに、中国には全く触れていません。かえって怪しいですね。

  まあ、麻生氏の考えは詰まるところ、以下のリアリティー指数ゼロの選挙演説と同じだということです。

「強い農業」をめざす自民党
http://www.jimin.jp/sansen/enzetsu/hnakagawa.html#nogyo

--------以下引用--------
高知は“フルーツ王国”と言われるほど、豊かな農産物を産出する地域でもある。この農産物を、アジアのお金持ちにどんどん輸出する。朝採れた高知の農産物を、高知龍馬空港を経て、夕方には上海の食卓に並べる。もうそういう時代だ。そうして、農家の人たちが1兆円もうける農政をどんどんやっていく。そのための競争力強化の手当や政策をどんどんやっていく。これがわれわれ与党の自民党の農政だ。(7月15日高知県高知市)
--------引用以上--------

  中国への定期便も検疫施設もない空港から、中国へ農産物を輸出しろという、このブログでも何度も取り上げているアホ発言です。

  こういうことをなぜ麻生氏や自民党の患部、違った幹部が言うのかというと、農業自由化はグローバリストにとって一石二鳥の政策だからです。

  まず、輸出入が活発になれば、グローバリストにとって利益を上げやすくなる状況が生まれます。
  典型的なのは輸出入品を取り次ぐ件数が増える「商社」です。
  また、外食産業や食品加工業の会社の株を持っている「金融資本」もそうですね。全く同じものを中国で作らせて利益率を上げよう♪逆らう役員は解任しよう♪というノリです。最近は、馬鹿な経済新聞が、そういう我利我利亡者を「物言う株主」などと持てはやしているのだから、困ったものです。

  そして、グローバリストの天敵である保守的な政治勢力、すなわち「農家」や「農協」を効率よくぶっ潰すことができるというのがもう一つのメリットです。
  ●以前の記事で私は、自民党は大都市の浮動票と宗教勢力の組織票がなければまともに戦えない政党になっていると主張しました。ちなみに、私のブログを「卓見だ」とおっしゃってくださって方もいらっしゃいましたが、その人はこの部分はきっちりスルーなさっていました(笑)。
  まあ、それはともかくとして、自民党はそういう政党になってしまった、いや小泉純一郎前総裁がそういう風にしたので、本来自民党を支持していた地方の農民や土建屋がいっせいに民主党や国民新党支持に回ってしまったというのがこの前の参議院選挙です。
  こういう人たちは、自分たちを食べさせてくれる人たち(=郵政造反組や国民新党のようなタイプの政治家)には忠誠を誓うタイプです。  そして、彼らは切実さゆえに、マスコミの扇動に乗らないという特徴を持っています。つまり、2005年の衆院選みたいに、刺客だの何とか劇場だのというこけおどしが利かないわけです。
  だから、グローバリストにとっては農家とか農協などというのはさっさと消えて欲しい存在なのです。彼らの論理では、食糧は中国やタイから安く買う方が「正しい」のですから、当然でしょう。
  あとは、都会で群をなしてコンビニだの外食だのでカロリーを摂っている阿呆共を相手に、CMでイメージを刷り込み、新聞だのニュース番組だので、その時々に応じて右に左に煽っておけば、自分たちにとって都合がいいのです。

  もちろん、自民党の建前は、旧態依然とした農業の「カイカク」です。自民党の政策研究員だというあるお方は、●アジア・ゲートウェイ構想の農業分野を扱った記事で「農協は解体すべきだ」「農業をもうかるビジネスにしろ」とおっしゃっています。
  しかし、彼は私がコメントで中国の毒野菜を食わされるのは御免だ、安全性を確保しろと書いたら、「それは今後の研究課題です」とかおっしゃるわけです。あのねぇ、ここで言うのもなんですけどそういうのを最初に考えてくれないと困るんですけどね(笑)

  要するに、今の自民党というのは、国民が受ける害とか不利益というのは、そもそもあまり眼中にない人々だということです。
  漫画だアニメだ秋葉原だと言って太郎ちゃんを持てはやしている方々も、麻生氏も間違いなくその一人だということを、もうそろそろ気づいた方がいいんじゃないでしょうか。

  安倍さんは普段の委員会での質疑応答から、選挙演説の時まで「民主党より俺の方がまし」と、相手のマイナスだけをアピールする戦術を徹底(笑)した人ですが、今度は麻生さんが「俺が安倍よりマシなのはアルツハイマーの人でも分かる」と言い出すかもしれませんね。
  まあ、8月15日という似非保守の方々には厄介な日に敢えて外遊をなさっていたということは、火中の栗を拾わないつもりなのでしょう。そういうところは、やはり誰かさんより頭がいいなという気がします。

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2007.08.18(Sat)

ロシア旅行記(4)~ランドパワーの都モスクワ 

  8月10日からはモスクワに滞在しました。

  ペテルブルクのホテルから地下鉄とバスを乗り継いでプルコヴォ第1空港に向かい、飛行機でモスクワに到着したのは11時半過ぎでした。この移動の間、冷や冷やすることが何度もあったのですが、それは最終回にまとめて紹介します。

  20070818213521.jpg

  8月10日のモスクワ、赤の広場入り口です。行く先行く先で好天に恵まれ、良い旅行になったと思います。

  さて、ホテルのロビーでヴィタリーさんというガイドさん(50代男性)と待ち合わせ、クレムリンと赤の広場を案内してもらいました。彼がどんな人については、次回の記事で詳しく紹介します。
  
  まずは、クレムリンです。もっとも、正確には「モスクワのクレムリン」と表現しなくてはなりません。クレムリン(клемль)というのは、本来は「城塞」という意味で、大きな町には大抵存在しています。モスクワのクレムリンが有名すぎるので、固有名詞のように扱われているというわけです。
  こちらを見学するときの注意点は二つあります。一つは、チケット売場は信じられないくらいの長蛇の列になることを覚悟すること、もう一つは、よほど小さいものでない限りバッグは内部に持ち込めないことです。
  バッグがなぜ持ち込めないかは、このあとすぐに分かります。私は肌身はなさずに置くために、●このバッグにしたのですが、断られました。入り口の階段を下りたところに預かり所があるので、そこで60ルーブル(1ルーブル=約5円)払って預かってもらいます。
  その後、警備係のボディーチェックを受けて、入城です。

  入ってすぐ左側は陸軍の詰め所があります。その前に、ナポレオン戦争で使った大砲などが飾ってあります。

  さらに奥に進むと、こんな建物がありました。


20070818215908.jpg

  左が大統領官邸です。右にあるのは補佐官たちの宿舎ということです。この日は土曜日でしたから、大統領が側近を集めて会議を開く日でした。プーチン大統領の姿を見られるかなと少し期待しましたが、さすがにダメでした。
  代わりと言ってはなんですが、●こちらのリンクをご覧下さい。「さすがランドパワーのボスは違う」と思うこと請け合いです。ロシアという国をまとめるには、こういうタイプが理想なのでしょう。ゴルバチョフみたいな優しいインテリタイプはダメなのです。

  クレムリンは散策に適した公園もあります。リンゴも落ちています。


20070818213619.jpg

  よく拭けば問題なく食べられます。味は保証しません。ロシアのリンゴは日本で栽培されているものよりかなり小さいので驚きました。


20070818213603.jpg

  「大砲の皇帝」という名物です。でかすぎて、実戦では使えませんでした(笑)。
  もう一つ、「鐘の皇帝」という名物もあります。鋳造中に割れた欠片だけで11トンある巨大な鐘です。もちろん、鳴ったことはありません(笑)。
  この二つのモニュメントは人気で、たくさんの観光客が写真を撮っていました。欧米系の観光客を観察していると、「グラーチェ」とか言う声が何度も聞こえました。ロシアに来るヨーロッパ人の観光客は、イタリア人が一番多いらしいです。

  この後、ロシア陸軍のパレードみたいなものが●ウスペンスキー大聖堂の前であり、それを見てから赤の広場に行きました。

  ロシアの歴史の生き証人ともいうべき場所です。15世紀に●イワン雷帝が整備し、19世紀初めにはナポレオンの軍隊によって周辺の建物が次々破壊され、20世紀にはソビエト軍の閲兵式が行われてきました。今でも、クレムリンの城壁沿いに、レーニンの遺体を納めた廟と、ソ連共産党歴代の書記長の墓があります。
  赤の広場を歩いていて非常に印象に残ったことがあります。それは、サンクトペテルブルクに比べると、遙かにアジア系の人間が多いことです。
  ガイドさんにシャッターを押してと頼んできた若いカップルは、朝鮮系でした(ロシア語ができるので、ウズベキスタンかサハリンの朝鮮族だろう)。朝青龍みたいな顔の頬の赤い青年は、おそらくカザフ人でしょう。それ以外にも、明らかに中国人だとわかる人々がいます。それも、一つではありません。
  ペテルブルクがヨーロッパに向けて開いた窓だとするならば、ここモスクワはユーラシア大陸の十字路だと言えそうです。シベリア鉄道は有名ですが、旧ソ連であるカザフスタンやウズベキスタン、それに北京やウランバートル、はてはピョンヤンとまで鉄道でつながっているのがモスクワなのです。
  なるほど、これがランドパワー(大陸国家)というものなのかと私は実感しました。陸続きで13もの国と接するロシアには、様々な民族が出入りしています。そして、彼らが目指すのがモスクワなのです。
  ランドパワーの性質の一つに、「首都から国境線を遠ざけようとする」というものがあります。モスクワは四方が草原ですから、外敵が来れば自然の国境線で妥協することができず、生き残りをかけて戦わざるを得ないという宿命がありました。そこで、国家の存続を脅かす異民族をなるべく遠ざけておくために、前方に向かって逃避するのです。
  今までは感覚でしか分からなかったのですが、赤の広場の光景を見たときに、ロシア人が持つ潜在意識の一端を理解できる気がしたのです。白人であるロシア人が、押し寄せてくるアジア系を見たら、きっと恐怖に襲われるだろう。やがて、乗っ取られてしまうのではないか・・・と。
  しかも、ロシアに入り込んでくる外国人の大半は、厄介な人種のダブルパンチです。それは「中国人」「イスラム教徒」です。(まあ、「朝鮮人」が加わってトリプルパンチになっていない分まだ救われているが)

  まず、中国人はこんな感じです。

モスクワの中国人市場
http://moscowlife.cocolog-nifty.com/moskva/2007/07/post_3314.html

--------以下引用--------
閉鎖されることが決定したチェルキーゾフスキー市場。中国人が一画を占めたイズマイロヴォ側では、ロシア人客向けの衣料品や中国人向けの生活商品が山積みされていた。

あからさまに撮影すると、税務警察とまちがわれるかもしれないので隠し撮りである。生きたまま売られているカモやコイがいたが、「いけす」が下の方にあり暗くて写らない。

現地発行の中国語新聞によると、この地区一帯には商品の小売のほか、貸し倉庫・地下銀行・鉄道運送業者・債権取立て業者・ヤミ産婦人科・レンタルビデオ屋・中国語で表示する携帯電話を売る店・中国人向け歓楽娯楽施設などが混在している。もちろん看板などないので、どこが何をやっているところかわからない。

担ぎ屋で一儲けしたあとは、中国人店員のいるカジノで一攫千金を狙う。客だと思っていた中国人が、すっと八百屋の奥に入っていくところを見ると、そこが地下銀行の窓口になっているのだろう。

まさにモスクワのチャイナタウンと呼ぶにふさわしく、中国人が外国生活を送るにあたって必要なものを自給できるシステムが作られている。中国人が多く住んでいる学生寮よりも、旺盛なたくましさを感じる。

外国人を追い出そうと懸命なロシア政府当局と3Kを厭わない労働者が必要なひずんだ産業構造が中国人社会拡大に拍車をかけてきた。

中国政府にとっても、地方都市に余剰している労働力と中国製品は主要輸出品目だ。ロシアが外国人労働者を嫌がっても、簡単に規制することはないだろう。公式には姿を消す予定のモスクワチャイナタウン。だが、中国人はそう簡単にロシアを去りはしないはずだ。
--------引用以上--------

  赤の広場でも、帰りのシェレメーチェヴォ空港でも、かなりの中国人を見ましたから、この記述は誇張でもなんでもないということが私には分かります。

  イスラム教徒はというと、もうすでに文化レベルで浸透しています。その証拠がこれです。


20070818231053.jpg

  細切りのポテトフライが付いていて、なにやら西洋風の料理のようにも見えますが、これは「アラブスカヤ・シャウルマ」という料理です。ホテルの近くのカジュアルなレストランで食べました(198ルーブル=約1000円)。量が少なそうですが、これとボルシチだけで腹一杯になりました。
  この料理は名前からもわかるように、アラブ圏の料理です。●こちらのブログには、ダマスカスで食べたという記述があります。
  もちろん、全てのロシア人がこれを食べているわけではない(ガイドのヴィタリーさんは、●以前の記事で紹介したシャシリクやラグマンも食べたことがない)のですが、若者向けのレストランに、キエフ風カツレツやらキノコの壺焼きを差し置いてシャウルマが出てくるというのが重要なのです。つまり、シャウルマを食べる人々がたくさんロシアに入り込んできており、その人たちの食べ物が若者の間で新たな食文化として定着しつつあるということです。まるで、我が国のハンバーガーやスパゲッティやキムチのように。
  初めはソ連仲間である「なんとかスタン」だけだったのでシャシリクやラグマンで済んでいました。しかし、アラブスカヤ・シャウルマまで入ってきているということは、もう本場物のイスラム教徒が張り込んできているということです。

  ロシアは少子化がただでさえ進んでいるので、労働力として、「大量に」「安く」手に入る中国人とイスラム教徒は、必要悪みたいに思われているのかもしれません。
  そう思ったとき、私は東京の池袋や新大久保を歩いているときのような嫌な気分を感じました。恐ろしい、これがグローバリゼーションなのか、と(もちろん、シャウルマ自体はおいしく頂きましたが・・・笑)。

  短くすると言いながら、ずいぶん長くなってしまいました。次回は、いよいよ私が一番知りたかった「ロシアの庶民の今」について、記事にまとめます。乞うご期待。

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2007.08.17(Fri)

【当事者には】たのしい 中 国 食 事 情【なりたくない】 

  こういう話はネット右翼受けを狙っているようで嫌なのですが、旅行記の執筆が結構きついので、息抜きにいいかなと思い、書くことにしました。

  私が注目しているのは「中国東北部」なので、当地のニュースをいくつか見てみます。

延新小学校付近のスーパーに期限切れ食品が95%
http://www.searchnavi.com/~hp/chosenzoku/news4/070816.htm

--------以下引用--------
先日、延吉市工商行政管理局河南分局の執法関係者たちは、スーパーマーケット巡察検査の際、延新小学校付近の雪原小型スーパーマーケットで販売する食品のうち95%以上が品質保証期日が過ぎていることを発見した。

このスーパーマーケットは 100平米ほどで、延新小学校から100mほど離れている。執法関係者たちはえびせん、お菓子、ソーセージ、インスタント麺など小学生たちが好んで食べる食品のうち、一部は品質保証期日が半年も過ぎており、パン、落花生、ひまわり種は大部分 3級製品であることを発見した。品質保証期日が過ぎて久しい一部の飲み物は、色が変わり、包装がしっかりしているある月餅は覆いを開くと悪臭が鼻を突き、表面には緑色のカビに覆われていた。

執法関係者たちは商品陳列台の学生用品、生活用品と酒類商品以外、スーパーマーケット内の品質保証期日が過ぎた食品を全て陳列台から下ろした。

スーパーマーケットの主人は、自分は外地人であり、店は賃貸しており既に 1年ほど経営しているが、 8月末には期日になると述べた。彼は食品が品質保証期日が過ぎてしまったのは、店の効率が悪いからだとして、引き続き経営するつもりはないと述べた。

河南工商分局の関連責任者は、学生たちが一たん品質保証期日を過ぎた食品を食べれば、食中毒にかかる可能性があると指摘した。 執法関係者たちは、ただちに期日が過ぎた食品を差し押え、《延吉市工商行政管理局違法偽装経営行為警告書》を送り届け、該当法規に従ってスーパーマーケットの責任者を処罰した
--------引用以上--------

>陳列台から下ろした。

>差し押え、

  どこにも、「廃棄した」という事実の報告がありません。絶対再利用しています。
  オリンピック前や開催中の北京では、こういう光景がそれこそ至る所で繰り広げられるのでしょう。そのような「トムとジェリー」よろしくの茶番劇を生で目撃したいところですが、命が惜しいなら絶対にやめるべきです。

  また、店主の釈明が「中国らしく」ていいです。

>食品が品質保証期日が過ぎてしまったのは、
>店の効率が悪いからだ

  陳列している自分は悪くない。利益は全て自分に、責任は全て他人に。これでこそ中国人です。●ミートホープの社長が善人に見えてしまうほどの開き直りようです。
  近所で生活している人間にすら、このような姿勢なのですから、ましてや外国に輸出する製品にまともな配慮をすると考える方がどうかしています。
 
  最近中国に関してはこんなニュースばかりですね。オリンピックが近いからか、面子には異常にこだわる見栄っ張りの民族性からか、当局も動く「素振り」は見せています。

吉林省、各郷鎮に食品監督管理員1人を配置へ
http://www.searchnavi.com/~hp/chosenzoku/news4/070817.htm

--------以下引用--------
今年上半期、我が省では 1000ヶ所の公益性職場を設置し、農村食品安全監督管理を強化する事とした。 最近、関連文件を各地に通達、原則的に省全体の各郷(鎮)に 1人の食品安全監督管理員を置くとになる。 14日、我が省では食品安全監督管理事業委員会弁公室主任拡大会議を召集した。

会議では同時に、下半期の食品事業について議論し、我が省の市・県 2級食品安全総合監督管理部門に重大な食品安全事故応急予備案操作手帳を制定し、また専門家バンクを設けることを要求した。

上半期、我が省では既に関連部処と交渉して再就職基金で一部の経費を出し、公益性の職場1000ヶ所を設けて農村食品安全監督管理を強化することで、郷鎮の一級の食品安全を監督管理する人がいない問題を効果的に解決する事とした。
--------引用以上--------

>公益性の職場1000ヶ所

  「一級の食品安全を監督管理する人がいない問題を効果的に解決」しようとして、どうしてこんな切りがいい数字が出てくるのか、謎です。中国の役人の考えていることですから、安全性に配慮していることをアピールしよう→監督員を増やせばいい→どうせなら多い方がいいだろう→じゃあ、1000人にしよう程度の考えなのでしょう。

>重大な食品安全事故応急予備案操作手帳

  「応急」に注目です。根本対策などするつもりがないのがバレバレです。内容がどんなものか興味深いですが、どうせ、「違反食品を見つけたら責任者を処罰しろ」「品物は棚から下げさせろ」程度のことしか書いていないに決まっています。

>専門家バンク

  省政府や共産党幹部が責任を取らなくて済むように、予め切り離すトカゲのしっぽを作っておくということです。なんといっても●中国産の信頼回復のため前薬品監督局長をいとも簡単に死刑にするくらいですから、1週間スピード死刑くらいは序の口でしょう。(もちろん、その後安全性確保のために何を行うかは一切表明せず)。
  
  もはや、人間の住む世界ではありません。まさに魔界そのものです。

  「中国は 行かない 買わない 関わらない」

  みなさんも、鉄則にしましょう。

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2007.08.16(Thu)

ロシア旅行記(3)~ロシアとユダヤ人 

  今回は、旅行記的な部分は少な目ですが、単なる感想文よりは皆さんにも得るものがあるかと思います。どうかお付き合い下さい。

  ロシアという国を考えるとき、ユダヤ人の存在は外すわけには行きません。

  ここで、ユダヤ人というのは、二つの視点で捉える必要があります。それは、「シーパワー」「ハザール人」です。

  シーパワーというのは、このブログでもよく触れています。詳しくは、●江田島孔明氏の「世界史に見られるランドパワーとシーパワーの戦略」をご覧下さい。ここで、ユダヤ人のシーパワーというのは、主に「貿易」についての話です。
  みなさんは、シェークスピアが書いた『ヴェニスの商人』という有名な戯曲をご存じかと思います。金がないなら自分の身体の肉で払え、というあれです。あの話には、船が難破して借金が払えなくなったという話が出てきますし、舞台は港町ヴェニス(ヴェネチア)です。ユダヤ人が、ヴェネチアに沢山住んでいたのはよく知られている事実です。
  ヴェネチアに限らず、ヨーロッパの港町にはだいたいユダヤ人がいて、遠隔地との貿易を行ってきました。●以前の記事でも書きましたが、貿易の仕事というのは、先方の事情に通じた代理人のような人が必要です。宗教上の迫害を受けて、各地に離散していたユダヤ人には、現地の事情に通じた同胞がたくさんいたため、貿易を生業とするのは非常に有利でした。
  近代の経済システムの基盤は、彼ら貿易に携わるユダヤ人が作り出したと言っても過言ではありません。たとえば、為替手形、信用状、複式簿記といった技術や、銀行業、金融業といった仕事は、すでにヴェネチアやジェノヴァといったイタリアの港町でルネサンス時代に成立していました。また、スペインを追われたユダヤ人が、オランダやイギリスに大挙して押し寄せた後生みだしたのが、株式会社という仕組みでした(正確に言えば組合企業だが、●東インド会社は有名)。そして、彼らが移り住んだ地域はみな、貿易が盛んになり、経済が活性化しました。これこそが「シーパワー」というものの本質なのです。
  逆に言えば、世界規模、そこまで行かなくても、ヨーロッパ地域で大量取引を伴う貿易を行うとなると、ユダヤ人が作り出したネットワークを利用するしかありません。ロンドンも、アムステルダムも、ハンザ同盟諸都市も、そして地中海の港も、ユダヤ人の商人が縄張りを築いてしまっているからです。かなり粗っぽい言い方ですが、海上貿易で利益を得るということは、ユダヤ人を国内に受け入れることに他ならないわけです。


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  さて、ペテルブルクが建設される以前のロシアといえば、典型的な「ランドパワー」でした。国土は広い、人もたくさんいるが、ものを売り買いするノウハウが足りません。ちょうど、改革開放の前の中国のようなものです。もちろん、ノヴゴロトからモスクワを経て黒海に出る貿易ルートはずっと昔から存在していましたが、物資量が乏しく、貿易品も毛皮や琥珀程度、これでは近代国家に相応しい経済力(貨幣の蓄積)は獲得できません。
  かの有名なピョートル大帝が、自ら陣頭指揮を執り、その作業の過酷さゆえに「屍の上に築かれた町」と言われながらもサンクトペテルブルクを建設したのは、シーパワーに対して門戸を開放するためだったのではないかと、私は考えているのです。
  黒海沿岸は、オスマン・トルコという世界最強の陸軍国(しかもイスラム教徒)が邪魔をしていて思うように使えません。軍事力でどかそうにも、当時のロシアにはトルコと戦って勝つだけの力がありませんでした。だからこそ、バルト海に面した港町、北ヨーロッパに向かって開かれた窓が必要だったのです。幸い、こちらを牛耳っている最大の勢力だったハンザ同盟は衰退し、あとは中堅国のスウェーデンくらいしか敵がいませんでした。
  そして、ペテルブルク開港後のロシアは、エルミタージュ美術館に象徴されるような、一流の文化国家、列強の一角にのし上がっていったのです。

  しかし、今振り返ってみれば、その歴史は戦争の歴史でもあるわけです。中央アジアでのイスラム勢力との戦争、南下政策でのトルコとの対立(トルコとロシアは13回も戦争している!)、そして極東ではイギリスの代理人である日本との戦争・・・ヨーロッパ中央部(地政学で言う「ハートランド」)を巡る戦いに加わったことも一度や二度ではありません。
  そのような戦争がなぜ引き起こされたか考えると、いろいろ理由があるのでしょうが、一番大きいのは、ユダヤ人のもたらした金融という仕組み、要するに近代経済が、常に原材料の獲得や市場の拡大を必要としているからです。
  卵と鶏のような話になってしまうのかもしれませんが、ロシアが戦争に次ぐ戦争を余儀なくされたのは、ペテルブルクという窓を開いて、近代経済を受け入れたからなのではないかということです。もちろん、近代経済がある種の豊かさをもたらすことは間違いありません。
  しかし、その反面、マルクスが喝破したように、国家が自転車操業を余儀なくされてしまうという悪しき面もあります。
  要するに、ユダヤ人(=シーパワー)というのは、取扱い注意の劇薬なのです。これは、忘れてはいけません。

  そして、もう一つの「ハザール人」という側面です。

  みなさんは、今イスラエルやアメリカにいる「ユダヤ人」の大半が、本当はヘブライ語を母語とするユダヤ人でないと知ったら、どう思われますか?
  旧約聖書におけるアブラハムの子孫というのは、セム=ハム語族といって、アラブ人に近い黄色人種です。しかし、イスラエルの首脳陣など見ると、どうみても白人です。彼らこそ、ユダヤであってユダヤ人ではない、「ハザール人」という人々なのです。
  ●こちらのホームページを見ていただくと詳しいことが書いてありますが、ハザール人というのは現在のロシア南方の平原にいた騎馬民族です。彼らは9世紀にキリスト教の東ローマ帝国、イスラム教のイスラム帝国に挟まれてしまうという状況で、なんとユダヤ教に改宗してしまいました。そして、民族の歴史も書換てしまい、自分たちはアブラハムの子孫だったということにしてしまったようです。
  ハザールの勢力圏内は、当時国家としてまとまり始めていたロシア(キエフ=ロシアという諸侯連合)と隣接していたので、両者には抗争が絶えませんでした。ハザールはロシア人を捉えては、イスラム諸国に奴隷として叩き売っており、その恨みもあって、ハザールは10世紀にキエフ=ロシアによって壊滅させられます。
  そして、さらにモンゴル帝国の遠征が追い打ちをかけ、12世紀にはハザール国家は完全に崩壊しました。その後、いろいろあって、彼らの多くはポーランドやウクライナに逃げ込みます。●ポーランドのクラクフ●ウクライナのリヴィフは、それらのユダヤ人(一般に「アシュケナジー・ユダヤ」と言われる)によって発展した町です。もちろん、彼らの生業は貿易や金融業でした。
  そうなると、これらのユダヤ人は、初めに言及したシーパワーであるユダヤ人とは、重なっている部分もあるわけです。混乱しやすいところですが、ロシアとの関係ではとりあえず分けておいた方が理解しやすいです。
  さて、問題になるのは、18世紀末のポーランド分割によって、再びロシア領内にアシュケナジー・ユダヤ、すなわちハザール人が入り込んできてしまったことです。ロシアは奴隷として売られた恨み、ハザールは国家離散に追い込まれた恨みがあるので、和解などできるはずがありません。そこで、帝政ロシアの領内では、たびたび「ポグロム」と言われる、大規模な「ユダヤ人」虐殺が起きることになります。
  もちろん、ある人種をターゲットにした虐殺など許されるわけがありません。
  しかし、自分の妻や恋人が強姦され、親兄弟が首に縄を付けて売られたことのあるとしたらどうでしょうか。それなのに、今現在のそいつらはといえば反省する素振りもなく、●「異教徒は家畜だから騙しても構わない」などと吹聴し、法外な利息で金を貸してきて、返せなければ根こそぎ財産をかすめ取っていくような汚い真似を日常的にやらかしているのです。こんなのが隣りに住んでいたら、腹を立てるなと言う方が非常識です。
  そういうわけで、ロシア領内のユダヤ人は迫害されてきました。

  しかし、そんな彼らがある日逆襲を開始します。それがロシア革命です。
  ●こちらのリンクで、ロシア人の元外交官がその辺の経緯を語っているテキストが見られます。私はこれを読んで、ショックを受けましたね。なにしろ、レーニンやトロツキーやスターリンの側近やらが、みんなユダヤ人だったなんて、歴史の教科書のどこにも書いていないのですから。帝政ロシアが国民を虐げたとばかり思っていましたが、実は相ではなかったのです。
  共産主義というのは人類開放の理論でも何でもないのです。なんと言っても、それを提唱したマルクスすらユダヤ人だったのです。要するに、共産主義というのはユダヤ人が国家をぶっ壊すためのカルト理論で、ロシア革命はハザール人によるロシア乗っ取りに他ならなかったのです。

  社会民主党とか共産党とか応援しちゃってる人たちは、そういう歴史を知っているんでしょうか?

  まあ、乱暴な言い方ですが、シーパワーのユダヤが劇薬だとすると、ハザール人は寄生虫みたいなものです。そして、この二つのユダヤ人との相克を経て、今のロシアがあるというわけです。

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  さて、ロシア人がユダヤ人を嫌っているという生の声を聞かせてくれたガイドのマリアさん(23歳女性)は、何とすでに一児の母です。結婚したのは19歳で、相手は大学の先生(30歳近く年上!!)だったそうです。当然、旦那さんは今も大学で教鞭をとっていらっしゃいます。
  いろいろ話を聞いたり、建物の案内を受けながら歩いていたときのこと。ちょうど、サンクトペテルブルク総合大学の校舎の脇を通り抜けようとしました。
  アインシュタインがユダヤ人だというのを思い出した私は、

  「もしかして、大学の先生はイェブリェーイ(ユダヤ人)が多いんですか?」

  と、きいてみました。すると、なんと、

  「サンクトペテルブルク総合大学の教授のほとんどはユダヤ人ですよ」

  と、驚くべき事実を教えてくれました。旦那さんから聞いたので、間違いないということです。

  これが、ユダヤ人の常套手段です。学会やマスコミのような知的階級の中に紛れ込み、さも客観的な真理を語るようにして、自分たちに都合のいいように世論や風潮をコントロールしていくというやり方です。
  それにまんまと乗っかり、馬鹿げた戦争を繰り返して武器商人(もちろんユダヤ人!!)を儲けさせているのがアメリカという国なのです。ユダヤ人にとっては、イデオロギーや愛国心というのも、大衆操作の道具でしかありません。自由主義で規制緩和しまくり、不満が出ると戦争賛美で煽りまくり、厭戦気分が増すと今度は共産主義で国民を煽るのです。最後には、絶対に自分たちが損しないように、右にも左にも逃げ道を作ってあるのです。
  
  サンクトペテルブルク出身のロシアのボス、プーチン大統領は、上のような状況をどう考えているのでしょうか?

  残念ながら、時間があまりなかったので、そこまではマリアさんに聞くことができませんでした。しかし、私なりに考えたことはあります。


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  サンクトペテルブルクの町を歩くと、中心部の至る所でこのように新築・改築の工事をしています。
  左下のトタン屋根の下を歩くのですが、とにかく狭いです。前からいかにもロシア人という感じのおっさんが歩いてくると、異様に緊張します(笑)。


20070815210317.jpg

  こちらもです。建築基準法みたいなのがあって、告知はロシアの国旗と同じ柄にしろと言われているらしく、どこに行っても三色旗が貼ってありました。

  中心部で、建物を建て替えているということは、それだけこの町が活況を呈しているということを表しているような気がします。古い建物を手直ししようというのは、これからもずっとここで商売を営んだり、住居を構えたりするという気持ちの表れです。つまり、ロシアは経済に対する見通しが明るいということです。
  この背景には、もちろんロシアの狡猾な資源外交があるに違いありません。しかし、プーチンという指導者の本当に優れた面は、そこではないと思うのです。

  彼の頭の良さは、シーパワーを完全に排除するのではなく、対等以上の立場で利用し、しかも接触範囲を限定しているということです。ピョートル大帝と似ているようですが、それとはまた少し違います。詳しいことは、モスクワの話の時にもう少し紹介してみます。

  ペテルブルクのにぎわいと工事の多さを見たとき、プーチン大統領は独裁者と言われようと民主主義の敵と烙印を押されようと、ロシア国民をきちんと食わせいく度量を持っているという憶測は、確信に変わりました。それに比べて、美しいだの国を愛する態度するだの、お題目ばかりで国民に何も与えられない我が国の総理大臣のショボさといったらありません。
  もっとも、それがピョートル大帝以降の帝政ロシアと同じく、周辺諸国との戦乱にロシアを駆り立てるのか、それは今のところ分かりません。そういう徴候も、なくはないからです。

  ただ、ロシアというランドパワーは、我々が考えているよりも奥が深いということは分かります。少なくとも、アメリカや日本の底の浅いメディアが言うような、どう猛で非理性的で前近代的な国であるという漫画チックなイメージ(多分いまだに頭の中が冷戦中なのだろう)でとらえるべきではありません。

  次回は、いよいよロシアの中のロシア、首都モスクワへ向かいます。

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2007.08.16(Thu)

アクセス障害か? 

  先ほどからFC2ブログ全体にアクセスしにくい状況が続いていました。このブログのみならず、「復活z!三輪のレッドアラート!」さんや、「或る浪人の手記」さんといった、FC2ブログ仲間の方々のページが全て
 
  どうやら治ったみたいなので、よろしかったら・・・

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2007.08.15(Wed)

2007年8月15日、靖国神社と丸ビルで考えたこと 

  みなさん、今回の記事はこのブログに珍しく、本文に若い女性が登場しますよ!!(笑)。

  さて、今日は敗戦の日です。休日ということもあり、午前中に靖国神社に行って、英霊の方々にあいさつをしてきました。ロシア旅行を無事に終えられたことのお礼と、これからも日本を護っていただけるようにというお願いのためです。

  私の家は中央線沿いなので、飯田橋から歩いていき、九段高校の横を入る経路を取ります。

  境内に入るとすぐ、パイプ椅子を並べて、なんとか国民集会とかやってる人々がいました。私が来る直前まで議員が挨拶していたようで、盛大な拍手が上がっていました。

  その近くで、スーツ姿の男性が、「・・・しませんかぁー」と呼びかけていました。「○村○吾といっしょに靖国に参拝する会」とかいう団体のようです。1時15分からその議員と一緒に昇殿参拝しないかという案内です。

  案の定、暇で暇でしょうがないテレビ局の連中も来ていました。貴重な参拝者用の駐車場や、狭い境内のスペースを我が物顔で占有していました。

  私は純粋に、ありがとう、よろしくおねがいしますという気持ちで来ているのですが、そうではない、何か他の意図を持った人たちも沢山いるようです。

  靖国神社についての私の考えは、単純なものです。

  ある神社が、戦争で日本のために死んだ人々をご神体として祀っている。そして、その人々に敬意や感謝を示すために、参拝したいと思う人たちがいる。彼ら彼女らが、神社に参拝することを、誰かが止める理由はない。それがたとえ、政治的な要職に就いている人物であっても。

  歴史的な経緯がいろいろあるのは知っています。たとえば、私は靖国神社に、戊辰戦争であれだけ活躍した西郷隆盛が祀られておらず、なぜか大村益次郎の像が境内で参拝者を睥睨しているのに違和感を覚える人間です。
  しかし、英霊と言われる人々が祀られている場所は、あそことご分祀たる護国神社以外にはありません。だから、私は参拝するのです。
  そういうことをはっきり言わずに、政治的な目的をもって靖国神社について論じている人々の存在(左右は関係ない)こそゆゆしき問題なのではないでしょうか?

  長い列に並んで、参拝しました。二礼、二拍手のあと、手を合わせて、「無事を護っていただいてありがとうございました。これからも日本をよろしくお願いします」と、お願いをしておきました。
  
  その後、東京駅で待ち合わせをしていたので、急いで来た道をとって返しました。警察官と何人かすれ違いました。プロテクターを完全装備して、汗をダラダラ流しているお巡りさんもいます。

  とにかく暑かったです。私は梅雨明けからずっと夏期講習で、家を出ていたのは早朝でした。その後すぐ、これまた早朝からロシアに出かけたので、今年の日本の夏の暑さは今日初めて味わったといっても過言ではありません。猛暑の名に恥じない暑さです。

  東京駅で待ち合わせたのは、以前私が教えていたことのある女子大生です。今は、故郷の北海道の大学に通っていますが、たまたまこちらに戻ってきていました。
  適当な場所がないかと思ったので、東京駅と地下通路でつながっている●丸の内ビルディング(丸ビル)で食事をすることにしました。

  彼女に、北海道の生活の話をいろいろ聞いたのですが、非常に興味深かったです。近くのスーパーに何か買いに行くと客が全員知っている人間だとか、冬場は風呂から出るとき心臓が止まりそうになるとか、東京では味わいたくても味わえないですね。
  印象に残ったのは、「札幌以外の北海道は(本州から)運んでくるものがとにかく高い」ということでした。野菜や小麦を使った製品(パンなど)は安いそうですが、嗜好品関係は数も少なくて高価だということです。●以前に書いた記事の、ジャスコにしか人がいない地方の話をしたら、すぐに納得してくれました。
  
  今の日本は「グローバリゼーション」(国家や共同体の枠組みをなくそうとする世界的な動き)という暴風雨に襲われています。理由は簡単です。それによって利益を得るごく少数の人々がいるからです。このブログでさんざん指摘しているグローバリスト(輸出依存企業、商社や金融資本など)です。

  その一番最初の犠牲者は地方に住んでいる公共事業をたのみにしていた人々でした。小泉・安倍政権の財政均衡などという狂った目標のために、補助金を切られたからです。彼らの逆襲は、参院選(特に1人区)の与党惨敗という形で現れました。
  次は公務員です。公務員は国家や地域のために働いているので、グローバリストには邪魔なのです。郵政民営化がそうでした。社会保険庁が解体される予定のは、早い話が年金原資を外資保険会社にくれてやるためです。
  その次は多分農家と農協でしょう。●自民党が農業自由化を口やかましく言っていることからも、バレバレです(例の外務大臣の●アルツハイマーうんぬんの発言の要旨も農業自由化推進)。●現役の農林水産大臣が「変死」したのは、彼が農業自由化の邪魔になる人物だからだというのは、考えすぎでしょうか。
  私としては、こういうものを、なんとか防ぎたいと思っているのです。ブログでもそういう趣旨の記事を書いています。
  しかし、こういう話をしても、私の周りにいる人々、すなわち東京に住んでいる人たちはピンとこない顔をしています。

  それを例の彼女に言うと、丸ビルの内部を指して、

 「こんな場所に集まっているようじゃ、分かるわけないでしょ」

  と、言いました。私は、ビックリしました。まだ19歳なのに、北海道在住の彼女は本質的なことに気づいているのです。

  丸ビルというのは、●特例容積率適用区域制度(注:PDF)を適用し、東京駅の上空にあるはずの空中権を振り返ることによって再築された大型商業施設です。いわゆる、「都市再開発」の一環です。
  しかし、こういった再開発は、開発後は大資本が大型商業施設の利用権を享受する一方で、周辺にあった小さな商店などは客を奪われてしまうという側面があります。
  早い話が、地方のジャスコと同じ現象が、都会で起きるわけです。その土地に根付いた土着の勢力が、一カ所に集められた合理的な近代的経済システムによって駆逐される・・・まさに、近代化そのものです。
  そして、その「合理的」な商業施設の中身はと言うと、「オシャレ」で、「購買欲をそそる」ことだけを考えて配置されたお店たちです。

  性欲以外の、あらゆる欲望を満たすためだけに存在している丸ビル。合理的な現代のインテリジェントビル。

  しかし、「それだけ」です。人が生きる空間ではありません。自然と向き合える場所でもありません。自然の風も流れていません。川の流れる音も、土の匂いもしません。

  丸ビルには、お盆休みということで、帰省していない都会の住人たちがたくさん集まります。青森や高知から、わざわざ丸ビルのために上京してくる人などいるわけがありませんから、あそこにいた人のほとんどが、都会の住民でしょう。
  そんな人々に、地方の農家の気持ちを分かれ、などというのが無理な注文なのかもしれません。彼らが、小洒落たレストランで口にする料理の野菜が、ある日突然全て中国産に変わっても、多分彼らは丸ビルに来続けるでしょう。マスコミが肉まんに段ボールが入っていただの何だの騒がない限りは、そうなるでしょう。
  そして、都会の住人の何割かは、その同じマスコミが連日取り上げていた●住民票が日本にないので帰国して3年間選挙に行っていなかった元アナウンサー(この「政治家」のホームページに、期日前投票の案内があるのはブラックジョークだろう)を当選させてしまいました。例の北海道の彼女は、このことを、「馬鹿げている」と一笑に付していました。
  この彼女と、●こういうことを書いている新聞記者では、前者の方がものを観る目が確かだと思うのは私だけでしょうか?
  
  なにも、私はいつもいつも田舎や自然のことを考えろなどと言うつもりはありません。環境保護団体が言うような、エコロジストでなければ人間ではないとでも言いたげな環境保護の勧めなど、むしろ不要だと思っています。
  それに、私だって都会の住民です。偉そうなことは本当は言えないのかもしれません。

  しかし、一日にほんの少しでもいいのです、大都市の住民たちは、自分たちが口にする食料品や、何気なく使っている水、大量に消費する電力が、どこから来ているのか思いを馳せるべきです。そして、それが、戦争や為替変動や安全性というリスクが全くと言っていいほど無い、同じ国土に住んでいる仲間たちによって賄われているのだということを。

  金を出して買ってやっているんだからいいじゃないか、などという人に、ホリエモンだとかギョロ目の村上だとかを非難する資格などありません。
  あなたのような人物と、「日本は購買力平価が高すぎるからもっと輸入食品を自由化しろ」だとか、「日本の企業の競争力を高めるために、残業代をゼロにしよう」とか言っている人は、同じ人種です。はっきり言いますが、人間として最低です。今考えを改めないなら、このブログを見ても何も得るものはありません。すぐにここを立ち去ってください。

  居間だけで台所もトイレもない家に人が住めないように、地方がなければ都会も存在できないのです。どうか、それだけは皆さんも忘れないで下さい。

  さて、私はまた明日から仕事です。もっとも、終業が早いので、この勢いで記事を書いていきたいと思います。それでは、おやすみなさい。
  
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2007.08.15(Wed)

ロシア旅行記(2)~サンクトペテルブルクにて 

  ロシア第2の都市、サンクト・ペテルブルクに滞在した日の記録です。

  ●前回の旅行記の最後に紹介した、ホテルの窓からの風景は、朝になるとこんな感じになります。

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  ペテルブルクが美しい町だということが、この画像からもお分かりでしょう。ちなみに、右手に見える軍艦は、日露戦争にも参加した「巡洋艦オーロラ」です。

  この日は、日本語のできるガイドさんとホテルの1階で合流し、まずはエルミタージュ美術館へ向かいました。

  世界三大美術館の一つにも数えられている有名な美術館です。五つの大きな建物の複合施設ですが、もともとはロシア皇帝エカテリーナ2世のコレクションを大事にしまっておく場所でした(Эрмитажはフランス語で「隠遁場所」という意味)。
  ものすごい数の作品が展示されていますが、いくつか紹介しておきます。もともと美術にあまり興味のない私なので、センスに欠けるのはご勘弁下さい。
  なお、展示物について詳しく知りたい方は、●エルミタージュ美術館のホームページ(英語版)をご覧下さい。

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  ピョートル大帝も座ったというロシア皇帝の玉座です。座って撮影するのはもちろん禁止。


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  エカテリーナ2世がイギリスの職人に作らせた、「孔雀の時計」です。よく見るとわかりますが、リスやキノコもあって、時間が来るとみんな仲良く踊り出すそうです(現在はメンテナンスの都合上あまり動かすことはない)。


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  レオナルド=ダ・ヴィンチの2枚の作品と並んでこの美術館を有名にしている、レンブラントの「放蕩息子の帰宅」です。おじさんのハゲ頭の方が気になってしまうのは私だけでしょうか。


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  ナポレオンです。ロシア人は歴史の関係上ナポレオンがあまり好きじゃないはずなのに、ずいぶんかっこいいナポレオンを展示していますねとガイドさんに言ったら、大笑いしてました。


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  美術に疎い私でも、ゴッホの絵だとすぐ分かりました。ロシア語ではГог(ゴーク)と言います。Gochのchは欧米人にはそういう風に聞こえるんでしょうが、日本人に「これはゴークの絵です」などと言っても訳が分かりません。


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  ピカソの作品です。陶芸もやっていたとは知りませんでした。しかし、焼こうが煮ようがピカソはピカソらしいですね。

  この後、市街を回ろうということになったのですが、その時非常に興味深い景色が目に入ってきました。この画像です。

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  真ん中に見える人物はどうでもいいので、その背後に注目して下さい。ヴァシリエフスキー島といって、船着き場があった場所です。

  ガイドのマリアさん(23歳女性)に、あれ何ですか?と聞いたところ、赤い2本の柱は「ロストラの灯台」と言って、開戦に勝利したとき、船の舳先(ロストラ)を切り取るという故事にならって作られたものだと教えてくれました。そして、白い建物の左の方は、「中央海軍博物館」で、もともと証券取引所だった建物です。

  船着き場、証券取引所・・・。

  私の頭の中に、ロシアに来たら是非ロシア人に聞きたいと思ったことが浮かびました。そこで、マリアさんに、

  「じゃあ、この町にはユダヤ人が多かったんじゃないですか?」

  と、きいてみたら、彼女は表情を曇らせて、ええ、と答えました。案の定です。そこで、続けて、

  「あなたは、ユダヤ人が好きではないんですか?」

  と、きいたら、はっきりとこう答えました。

  「私も、私の夫も、ユダヤ人が嫌いです」

  なぜ、私がこんなことを聞いたのか。ロシア人の反ユダヤ人感情には凄まじいものがあり、それが世界の歴史を大きく動かしてきた要因であるということを確かめたかったからです。

  長くなりそうなので、次の記事に続けます。

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2007.08.14(Tue)

ロシア旅行記(1)~出発から入国 

  ご存じのことと思いますが、私は夏季休暇を利用してロシアを旅行して参りました。

  なぜロシアなのか?ということを、周りの人にもよくきかれるのですが、以前から行ってみたかったというだけです。去年までは(旧)司法試験という不毛な努力をしており、10月に論文試験が合格していることを夢見て、この時期は口述試験の勉強をしていることが多かったものです。
  そして今年やっと、機会ができたというわけで、今回はサンクトペテルブルクとモスクワを5泊7日で回る旅行(個人向けツアー)にでかけることにしました。
  
  ロシアというのは、正直に言って結構ハードルの高い旅行先です。その一番の理由は「バウチャー制度」という仕組みにあります。
  ロシアは、ソ連の時代から自由旅行ができない国です。自由に旅行できないというのは、予め滞在先を決めて、ホテルや移動手段の予約・支払を現地の旅行会社にやってもらわなくてはならないということです。そのとき、移動手段や滞在先を記した金券(バウチャー、ロシア語だとバーウチル)を発行してもらうので、バウチャー制度というのです。このバウチャーがないと、ビザが下りないので仕方がありません。
  隣国のウクライナグルジアは、日本人向けのビザを廃止しているのと比べて、えらく不自由です。ちなみに、この2カ国もバウチャー制度を採用していましたが、どちらかというとアメリカ寄りの政治姿勢をとっている関係から、旅行も自由化しているというわけです。

  そういうわけで、ロシアを旅行したいのならば、ロシアを専門に扱っている旅行会社に手配を頼む方がいいでしょうね。ちなみに、今回私が利用したのは、●ロシア旅行社という旅行会社です。

  まあ、そういう会社に委せておけばビザは簡単に下ります。私も全く問題なく下りました。ちなみに、8月8日出発の5泊7日で、合計費用は34万円でした。私は(不本意ながら)単独行動が多いので、1人部屋追加料金が発生してしまうのが腹が立つところです。

  では、出発のところから話を始めましょう。

  利用した航空会社は●アエロフロートです。ソ連時代からの航空会社ですが、成田からモスクワまで毎日直通便を運行しています。当たり前ですが、日本からの直通便というのはチケット代が高いです。往復の航空機代のみで、8月は16~17万円かかります(その割に設備やら機内食がヘボい)。
  ちなみに、ベトナムやアラブ首長国連邦で乗り継ぎをすると10万円くらいで済みます。時間に余裕がある方は試すといいでしょう(もっとも、ホテルを手配しないとビザは下りない)。
  直通といっても、1万キロ離れたモスクワまで行くわけですから、長い旅です。9時間半かかります。私は携帯ゲーム機やポータブルオーディオ(ロシア語の復習に利用)を持っていきましたが、それでも退屈しました。
  あと、アエロフロートに限らず、国際線の機内はエアコンが利きすぎることが多いので、上に羽織るものを忘れないようにすべきです。私は、バゲッジの方に長袖を入れてしまっていたので、危うく風邪を引きかけました。

  さて、なんとかかんとか、モスクワに到着です。シェレメーチェヴォ第2空港です。第一の目的地はサンクトペテルブルクなので、国内線用の第1空港に乗り換えます。

シェレメーチェヴォ空港8月8日


  こんな感じの空港ですが、これ実は夜の9時30分頃です。モスクワは北緯50度よりも北にあるので、夏はかなり日が長いのです。

  この乗り継ぎで、初めて生のロシア人(空港職員)とも接触することになったわけですが、噂通り無愛想です。質問は「積み荷、あんの?」という感じ、パスポートも「はい、これ(Вот он.)などと言わず、無言で投げるように返してきます。
  ロシアの空港では手続はロシア語で進むことが多いので、全く勉強したことがない人はさぞかしびっくりするでしょう。言っていることの中身はたいしたことはないので予測はつくのですが、係員の無愛想ぶりや手続の面倒くささを考えると、あまり旅行慣れしていない人や、繊細な(笑)人は、ちゃんとした添乗員付きツアーに参加した方がいいかもしれません。私は、ガイドさんがいる時間以外は一人だったので、正直なところ大変でした。

  国内便に乗ってサンクトペテルブルクに着いたときは、10時半を過ぎていましたがまだ日が出ていました。さすが北緯60度の町です。
  旅行会社が手配してくれた運転手さんが、私の名前を書いたカードを持ってロビーで待っていました。車に乗って、ホテルに向かいます。夜が遅いときなど、外国人が自力でホテルにたどり着くのは難しいので、できたら車を手配して置いた方がいいでしょうね。
  運転手の人は、ロシア人らしくない気さくな人物で、「疲れましたか?」とか、車の話とか、いろいろ話しかけてくれました。しかし、私は愕然としました。あれだけ勉強したのに、全然話が分かりません。やはり、独学では限界なのか・・・と、二日間くらいショックをひきずりました。
  ホテルに着いた頃には、もう日が暮れていました。サンクトペテルブルクには、ネヴァ川という大きな川が流れているのですが、そのほとりのホテルです。

  ペテルブルクホテルからの夜景


  これを見て、疲れが吹っ飛びました。翌日は、エルミタージュ美術館などを見学です。(つづく)

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2007.08.14(Tue)

テストで点数を付けてもらうための最低限の約束 

  帰国早々、何を訳のわからないタイトルの記事を書いているんだ?とお思いでしょうが、まあ、私も塾講師なのでたまにはこういうのもいいでしょう。

  みなさんは、テストで点数を付けてもらうための最低限の約束は、何だと思いますか?

  簡単です。

  「聞かれたことにだけ、きちんと答える」

  これだけです。

  面接のとき、「今日の朝食は何でしたか?」ときかれた場合、「尊敬しているのは母です」などと答えたら、一発で不合格になること間違い無しです。
  それと同じで、「~なのはなぜか」と質問されたら、「~から」と答えるべきです。同様に、「どんな意味を持っていたか」と聞かれたら、「これこれこういう意味」と返すのが、正しい答案の書き方です。

  ところが、受験生は追いつめられるとなかなかそれを守れないようです。今、袋小路に追いつめられている人物が、見事な誤答例を見せてくれました。笑ってあげて下さい。

続投批判に配慮?首相、今年は夏休みも取らず執務
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20070813ia21.htm

--------以下引用--------
 安倍首相はお盆期間中の13日、首相官邸に出勤し執務にあたった。

 首相周辺によると、首相は夏休みを取らない予定だ。

 参院選の自民党惨敗で首相の続投に党内外から厳しい批判が出ていることに配慮し、夏休み返上で政権の立て直しに専念する姿勢を示しているようだ

 13日の首相官邸には首相のほか、塩崎官房長官、下村、的場両官房副長官、根本匠衆院議員ら4人の首相補佐官ら「チーム安倍」のメンバーが顔をそろえた。首相は小池防衛相や自民党議員らと面会し、報道各社の記者の質問に立ちながら答える「ぶら下がり取材」にも2回応じるなど通常通りの勤務をこなした。

 首相の今週の公務は、終戦記念日の15日に閣議と全国戦没者追悼式への出席が予定されている程度だ。それでも、19日から25日までのインドなど3か国歴訪や、9月に召集する臨時国会での所信表明演説の準備なども進めており「非常に多忙な状態だ」(首相周辺)という。

 特に27日に党役員・内閣改造人事を控え、官邸で過ごす時間の大半を人事構想に充てていると見られる。

 安倍首相は山梨県鳴沢村に別荘を持ち、5月の連休中には別荘で静養しながら就任後初めてゴルフを楽しんだ。昨年9月の組閣前の人事構想もこの別荘で練っており、政府内には「首相には気分転換も必要だ」との声もある。

 しかし、「今、首相が遊びに出かけるのは、さすがにまずい」(首相周辺)と、自民党内や国民からの続投批判を強く意識する声も漏れており、こうした声に配慮せざるを得なかったようだ。
--------引用以上--------

 「あなたの政治の方針を考え直した方がいいのではないか?」

  と、質問された答えが、

 「夏休みも返上で働きます!!」 

  わけがわかりません。いまさら、2~3日休みを取った取らないで、挽回できるような失点では無いと思うのですが・・・。

  しかも、経済政策の見直しとか、弱気一辺倒の外交姿勢の建て直しでも考えているのかと思えば、やってることは組閣人事構想(抗争?)。別に、そんなの別荘でだってやれます。

  私は、彼がグローバリストの意向を受けて積極的に日本破壊に邁進している人物なのかと思っていましたが、買いかぶりすぎていたようです。多分この人は、ただ頭の回転が常人より数倍遅いだけなんですね。

  格差が広がっていると言われれば、税収はアップしていると答える。地方を切り捨てているのではないかと言われれば、カイカクを進めることが私の使命だと答える。
  ●この人の出た中学校は、国語も社会も大量の記述問題(文章で答える形式)を出しますが、合格した小学生と、学力で勝負したら面白いことになりそうですね・・・(笑)。

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2007.08.14(Tue)

無事帰国しました 

夜から怒濤の新記事投稿に入ります。
EDIT  |  11:43 |  お知らせ  | TB(0)  | CM(2) | Top↑
2007.08.11(Sat)

In Moscow 

Hello, everyone. I am now in Moscow.

This morning I visited Klemlin, the most famous place for sightseeing. First I was really surprised that a great number of peole were waiting in line at the ticket bureau. Fortunately my travel agent booked in such a suitable way that I was able to enter Klemlin easily.

Klemlin has a long history, coming from 14th or 15th century. In 19th century, French armies led by Napoleon had distructed many parts of it. In 20th, it had been used as a place for military palades of Soviet Union troops. And now, it is loved by tourists visiting Moscow.

Walking around in Klemlin and the surrounding area, I felt Moscow had a more Russian and military tastes than St. Petersburg.

Many military officers could be seen there, Adding to that, the military ceremony is held by Russian army on Saturdays (Luckily I witnessed it).

And every church within Klemlin has round roofs, which is thought as a traditional style of Russian church. Such a church can hardly be seen in St. Petersburg. The only exception is The Church On Blood (Chi no Ue no Kyoukai).

Oh, I was run after the session time again! I may write about the rest of what I want to say tomorrow. Bye!
EDIT  |  20:20 |  ロシア  | TB(0)  | CM(0) | Top↑
2007.08.10(Fri)

In St. Petersburg 

Hello, everyone.

Now I am in St. Petersburg. I feel very sorry for using English because this PC is not available in Japanese typing.

(But READING Japanese is OK. Feel free to give COMMENTS.)

This beautiful city has a lot of of rivers and canals. Petersburg was built in 17th century by the order of Peter the first, often called Peter The Great. He might have thought this city should be the window to the Western Europe.

I have been to Hermitage Museum. Writing about it, my session time will be out (I am writing in a net cafe.). Look forward to another entry of this blog.

I have been feeling that my foreign-language skills, especially in speaking and hearing out in English, are very very poor. My Russian is much worse, which should be called TERRIBLE! Coming back to Japan, I will study them harder and in suitable way.

Japanese comments are welcome. I can see them in Japanese. I cannot only write Japanese in this country.

Oh, time is almost over. Bye!
EDIT  |  00:49 |  ロシア  | TB(0)  | CM(3) | Top↑
2007.08.08(Wed)

8月8日より旅行に出かけます 

  本日より、海外(ロシア)に出かけることになっております。

  サンクトペテルブルクに2日間、モスクワに3日間滞在する予定です。現地にも日本語のパソコン&インターネット環境があるので、旅先の様子など、ブログで報告してみようと思います。楽しみにお待ち下さい。
  
  それでは、行ってまいります。
EDIT  |  05:17 |  お知らせ  | TB(0)  | CM(0) | Top↑
2007.08.07(Tue)

国民新党、共産党、そして新風・・・それぞれの参院選(2) 

  ●前回の続きです。

  さて、維新政党新風にとっての参議院選挙はどうだったのでしょうか。

  一応、知らない方のために維新政党新風を紹介しておきましょう。党の自己紹介によると、『戦後体制(現行占領体制)打破を党是として、日本を日本たらしめる政治の実現をめざし、全国各地の老壮青各世代の熱情厚き有志が集って活動している政党』だということです。まあ、簡単に言ってしまえば、右翼政党だということです。
  しかし、既成政党のようなタブーがないため、各種声明において大胆な主張を繰り広げており(たとえば、「竹島は断固として奪還すべし」など)、メディアに取り上げられるような政党、とりわけ自民党の情けなさに愛想を尽かして新風を支持するようになるという方も多いようです。

  今回は、新風にとって4回目の参院選挑戦でした。「何としても1議席を」という機運が高まり、ネット上でも大いに盛り上がりを見せていました。
  そして、結果はというと、比例区において170,515票の得票に留まりました。前回が14万票ですから、まあ一応前進したと言えば前進したといえるでしょう。しかし、事前に「ネットから政治を動かす」と豪語していた支持者たちの盛り上がりように比べると、何か寂しいものを感じます。

  この結果を受けて、こう思われた支持者の方も多かったでしょう。

 「新風は真っ当な主張をして国家の誇りを取り戻そうと
  訴えているのに、世間はそれを理解しなかった」
  
 「マスコミが論点をずらし、国家主権の問題ではなく
  年金のような卑近な問題を焦点にしてしまったのは痛かった」

 「新風の主張は間違っていない。世論が歪んでいるのだ」


  この際なので、はっきりと申し上げておきます。あなた方のような方たち「ばかり」が新風を支持している限り、新風は1議席だって獲得できはしません。

  まあ、そんなに目くじらを立てずに、続きをお読み下さい。

  新風は真っ当な主張をしています。これは、私も評価しています。そういう政党だから、私は支持したいと思うのです。
  それに、新風にはグローバリストに対抗できるような国家観を持つ可能性があります。大企業や特定の団体に支持されていないからです。これも、私が投票を呼びかけた大きな要因です。

  しかし、それだけで勝てるほど選挙は甘くありません。

  何が行けなかったのか、簡単にまとめておきましょう。

(1)訴求力に欠けるどころか、マイナスの選挙公報

  東京選挙区の鈴木信行氏の選挙公報を、職場の休憩室で読んだ時がありました。

  今、手元にないのですが、その時にいの一番に飛び込んできた言葉が、

  「『美しい国』より『強い国』を!」

  「北朝鮮くらいアメリカに頼らずとも叩けなくてどうする!」


  という文字でした。

  新風を支持している私でさえ、正直首を傾げてしまいました。今、このキャッチフレーズを掲げて、本当に票が集まるのだろうか・・・?
  さらにショックだったのは、隣で覗いていた同僚が、後者のキャッチコピーを復唱して、失笑していたことです。笑った本人に勿論悪意はありませんが、その後「地獄の火の中に投げ込むべきである」などという意味不明のキャッチフレーズを書いている候補のところで、同様に笑い声を上げていました。同レベルに扱われているのです。

  私は、支持者の一人として、悔しい気分を味わいました。しかし、今考えてみると、彼の反応がむしろ普通なのです。

  2月の六カ国協議で、日朝国交正常化が既定路線として定められた(一応日本は拉致問題で踏みとどまっているという形にはなっている)途端、北朝鮮の問題は急に俎上に登らなくなりました。あの安倍内閣も、北朝鮮を使った「おおかみ少年」のような真似ばかりしている(証拠は●こちらのブログ)安倍内閣ですら、拉致問題を選挙戦でアピールしませんでした。
  要するに、もう北朝鮮の話は旬を過ぎたネタ(というより、アメリカも日本政府も触れて欲しくない問題)だったのです。それを、安倍首相の二番煎じのようにして蒸し返す・・・選挙民が注目するわけがありません。
  拉致問題はどうでもいいこと、などと言っているのではありません。それはそれとして解決すべきことです。しかし同時に、国民が必要としている何かを与えられる存在でなくてはならないのが政治家というものです。
  それを放置して、国家主権の問題「だけ」を唱えていても、一部のマニアしか寄りついてきません。悔しいですが、現実です。
  国民が戦争という現実と真剣に向き合うのは、「明白勝つ現在の危険」が生じた場合だけです。たとえば、本当に北朝鮮が、対馬なり佐渡になり攻撃を仕掛けてきたら、新風の主張が通る可能性もあるということです。
  ただ、そういう状況を自力で作り出す力が新風にあるわけがありません。あったとしても、安倍内閣に手柄を独り占めされておしまいでしょう。
  そういうキャッチコピーを掲げて選挙戦を戦っている限り、いつまで経っても裾野は広がっていかないということです。

(2)生活・経済関連の政策アピールの弱さ

  別に、民主党のように年金だけに特化して選挙戦を戦え、ということを言っているのではありません。いやしくも国民の下僕として働くのであったら、しかも、「保守」を自称するのだったら、国民の生活を守っていく道筋くらいは提示すべきだということです。
  いちおう新風も、「取り戻せ、国家の誇りと日本の暮らし」というキャッチフレーズを持っています。支持者の身びいきではかもしれませんが、響きもよく、爽やかな感じがして好感が持てるものだと思います。
  しかし、その後に続く「政策」が何もないのです。前出の鈴木候補の選挙公報など、「勤労者が報われるシンプルな経済システムを!」という言葉以外、経済や雇用や社会保障のことについて何も触れていません。
  こういうことを某所で発言したら、「ミニ政党が生活のことを謳っていても仕方がない。特化すべきだ」と、支持者の方に反論されました。
  彼の言い分は一見正しそうに見えますが、基本的に間違っています。なぜなら、その「特化」した政策が国政に全然反映していないからです。非常にきつい言い方かも知れませんが、北朝鮮だの核武装だの自主憲法だのといったアピール「ばかり」している政党を、国民が必要としていないというだけの話です。
  どうも、右寄りだとか保守を自称している人のブログやコメントうを見ていると、自分たちの主張を理解しない国民を、マスメディアに騙されている馬鹿な人たちだと見下しているような雰囲気が感じられて仕方がないのです。恥ずかしながら、このブログにもそのような思い上がった態度を採っていた時期があった気がします。現在の私のスタンスは、まあ、読者の方を信じるしかないですね(笑)。
  新風がそういう方たち「だけ」に支持されている限り、国政の舞台に上がることはできないでしょう。ネット右翼やネット保守などというのは、社会の中では少数派に過ぎないからです。
  この現実を受け入れるところから始めなければいけません。そうした上で、従来の「占領体制打破」に、もう少し多くの国民に受け入れられる政策を付け加えて行くべきです。
  私なら、たとえば、周辺諸国と喧嘩することを怖がる必要がない(中国や朝鮮から紐付きのエサをもらっていない)という、新風の最大の強みを活かして、こういう分野を開拓します。

中国外相、日本に対し中国食品の報道規制を要求
http://blog.zaq.ne.jp/tachikoma/article/909/

  こういうニュースを党のホームページで徹底的に取り上げ、

 「食の安全を守れずして、何が真の保守でしょうか?」

 「新風は、グローバリゼーションから日本の食卓を守ります!」

 「新風なら、検疫の人数を3倍に強化!危険な食物から日本を守ろう!」


  とかいう感じのセンセーショナルな主張をするのです。
  ここに、食糧自給率の向上を付け加えれば完璧です(この問題を共産党に主張されて、保守勢力は悔しくないのか!?)。

  日本の食の安全を守るために戦う保守政党・・・最高にカッコイイですね。農家や環境保護運動家だって、「こんな政党があったんだ?」と思うはずです。今の新風にまず投票しない、子供を持ったお母さんたちの票もいただきです。
  どうせ「特化」するなら、国民の利益に直結する分野で特化すればいいだけの話です。既成政党はどこも食品業界や輸入相手国(中国もそうだが、アメリカも忘れてはならない)に気兼ねして、この問題に手を付けられません。国民新党や女性党に取られる前に、早く先鞭を!!(笑)

  その上で、年金の仕組みなどについて、多少多党の真似っぽくても構いませんから、当たり障りのないことを言っておけば十分です。
  「新風っていう政党があるんだけど、もっと国産の食べ物を増やせるようにするって言ってるよ」という評判が広まり始めれば、50万票くらいは取れます。ここまでくれば、あと少しです。

  本当に勘違いしている方が多いので、ここではっきり言っておきます。
  新風のような右翼政党が唱える「自主憲法」「核武装」「憲法を改正して国軍を創設」といった主張について、提唱者も支持者も自己目的化してしまっていることに気づかなくてはいけません。
  「保守」という字の意味を考えてみて下さい。何かを「守る」という意味だと言うことはすぐにわかるはずです。しかし、核武装や憲法改正を声高に語る人々は、その意味を完全に忘れています。
  一番典型的な例は、安倍晋三内閣総理大臣という政治家です。「戦後レジームからの脱却」などというお題目を掲げて、保守を自称しているこの政治家は、いまだに何を守ろうとしているのかハッキリと明言しません。彼の支持者の支持理由も、「○○よりまし」「××にしたら中国に侵略される」とかいった消極的なものばかりで、彼の掲げる政策を推し進めると一体何が「保守」されるのか、積極的な理由を掲げている人がほとんどいません。
  それどころか、数字の上での経済成長や景気回復を強調しまくって、実際の国民生活が悪化していることから目を逸らそうとしてさえいます。保守なのに生活を保守してくれない、これでは困ります。
  まあ、それも仕方がないでしょう。彼や、彼の支持者には、何を守らなくてはいけないかという視点が根本的にずれているからです。政治家が守らなくてはならないのは、国民の生命や財産、さらにはそれを基盤とした生活であって、それ以上でもそれ以下でもありません。
  軍隊や核ミサイルというのは、そういうものを守るために存在するのです。軍隊や核兵器を持てば、自国内外の問題が全て解決するという単純な話ではありません。そんなものに特化して、支持する国民がたくさんいる国の方がよほど異常です。

  守るべき国民の生活をないがしろにした核武装・・・一体、北朝鮮とどこが違うというのですか?

  新風はそんな政党ではないはずです。だからこそ、「日本のくらし」を維持発展させるような生活関連の政策「も」打ち出さなくてはいけないのです。
  真正保守が、国民の生活を守らなくて一体誰が守るというのですか?

(3)党本体と、候補者の政策のズレ

  支持者として率直に感じたことです。具体的に言えば、●「極右評論」主宰者である、新風の広報委員・瀬戸弘幸候補者が演説やブログで訴えている政策(これを「新風の政策」として支持している人は多い)と、選挙公報や党のホームページで書いてあることとの間に、かなり大きなズレが生じているということです。
  たとえば、瀬戸さんは「パチンコを在日朝鮮人の手から取り上げるべきだ」とか、「創価学会の傀儡である公明党こそ政教分離だ」という素晴らしい主張をなさっています。しかし、新風のホームページや選挙公報の何処を見ても、それを同じ主張が見られないのです。
  確かに、瀬戸さんにそのような主張をさせていること自体、新風の意思表示だと考えることもできます。
  しかし、それでは自民党が「山崎拓」や「加藤紘一」の主張を党の主張として認めていることと、論理的には同じになってしまいます。誤解の内容に予め念を押しますが、「論理的」にです。
  そうなれば、ここは党として主張を一本化すべきです。瀬戸さんのおっしゃっていることは、我が国の国家意思形成過程を外国や宗教団体によって歪められている事態への警鐘であり、真の保守勢力を目指す新風の政策として相応しいものであり、現状に不満を持つ保守的な人々の率直な心情の代弁でもあります。
  これが、部分的であれ実現できなければ、次の選挙が来たとしても、党本体としては過去の選挙と同じような主張しかできず、結局保守を自称する人々に、自民党に逃げられてしまう結果になる可能性が高い、というのが私の率直な印象です。

  以上、熱烈な支持者の方には非常に耳障りなことを申し上げたかもしれませんが、新風に期待するゆえだとご了解いただければ幸いです。

  なぜあれだけ議席獲得の期待が高まったのにも関わらず、3万票の上積みだけで終わってしまったのか。そこを真摯に反省することなくして、新風の前進はありません。
  今後の、新風の発展を心より祈っております。がんばれ、新風!!  

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2007.08.05(Sun)

日本はなぜ外交が弱いのか~ロシアの原潜解体事業から学ぶ 

  我が国が本当に、情けなくなるくらいに弱いのが、「外交」と呼ばれる分野です。

  従軍慰安婦だの南京何とかといった話題は、他の愛国・保守ブログの方が沢山取り上げているので、ここではあえて触れません。国民の目の届きにくいところでコソコソやっている阿呆外交の実例を紹介しておきましょう。

原潜3隻の解体で契約 外務省政務官が訪ロ
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2007080201001076.html

--------以下引用--------
 ロシア極東を訪問中の関口昌一外務政務官は2日、沿海地方ボリショイカメニで、日本がロシアに支援を約束した退役原子力潜水艦の解体作業のうち、3隻分についてロシア企業に委託する契約を結ぶ署名式に立ち会った。

 日本は、ロシア原潜の解体協力事業を盛り込んだ2003年の日ロ行動計画に基づき、04年末に1隻目の解体を完了。05年には、新たに5隻の解体でロシア側と合意し、うち1隻については現在、既に解体作業に着手している。
--------引用以上--------

>ロシア原潜の解体協力事業

  ・・・みなさん、こんな事業を日本がやっていることを知っていましたか?正直に言いますが、私は全く知りませんでした。
  それに、よく見ると妙な箇所があります。

>原子力潜水艦の解体作業のうち、
>3隻分についてロシア企業に委託する契約

  5隻の内の3隻分を、ロシア企業が手がけるそうです。つまり、過半数の解体はロシアの企業がやるので、日本は金を出すだけでいい、ということです。原潜の解体にかこつけて、ロシアに金をくれてやっているだけ・・・と思うのは私だけでしょうか?

  どうやら、この「協力」事業とやらは、だいぶ前から決まっていたフシがあります。外務省のホームページにも、ちゃんと出ていました。

ロシア退役原潜解体協力事業「希望の星」
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/kaku/kyuso/star_of_hope.html

--------以下引用--------
1.事業の概要
 日露非核化協力委員会を通じ、ロシア極東における退役原潜の解体事業に関する日本・ロシア間の協力を行うもの。

2.背景
 現在、ロシア極東地域(ウラジオストク近郊及びカムチャッカ)には、約20隻の退役原潜が未処理のまま係留されており、このまま放置すれば放射能汚染や核物質の盗難などが発生する危険性がある。これらの安全かつ迅速な解体は、核軍縮・不拡散の観点に加え、日本海の環境保護の観点からも緊急の課題である。
 退役原潜の解体は、第一義的にはロシアの責任で実施すべきものであり、ロシアも自国で解体を進めているが、ロシアだけで全ての原潜を解体するには時間がかかるため、諸外国からの協力を必要としている。

3.経緯
(1)2000年、ロシア政府との合意の下、極東における退役原潜の解体に関するプロジェクト・スタディーを実施。

(2)2002年11月、新藤義孝外務大臣政務官(当時)がウラジオストクを訪問し、原潜解体事業についてロシア側関係者と協議。

(3)2003年1月、小泉総理の訪露時に採択された「日露行動計画」に、極東における原潜解体事業の着実な実施が盛り込まれ、このとき同事業が「希望の星」と命名された。

(4)2003年2月、日露両国は、「希望の星」の最初の事業として、ヴィクターIII級退役多目的原潜304号の解体を決定。同年6月、川口外務大臣(当時)のウラジオストク訪問の際、同解体事業に関する実施取決めが署名された。同年12月、解体を行うための契約が締結され、これを受けて我が国の協力による解体作業が開始された。

(5)同原潜の解体作業(使用済核燃料の搬出(露側資金で実施)、艦体の切断(3分割)、艦首・艦尾の機材の撤去・断片化、原子炉区画の形成・移送等)は順調に進み、2004年12月、事業を完了した。我が国が拠出した事業費は約7億9,000万円である。

(6)本件事業は、2002年のカナナスキス・サミットでG8により合意された「G8グローバル・パートナーシップ(G8GP)」の一環として位置づけられるものであり、2003年6月のエビアン・サミットにおいても、本件事業の進展が評価されている。また、2004年6月、オーストラリア政府は、G8グローバル・パートナーシップ(G8GP)への参加をを表明するとともに、同パートナーシップの一環として、極東ロシアにおける原潜解体事業のために、1,000万オーストラリア・ドル(約7.4億円)を日露非核化協力委員会に拠出した。

(7)プーチン大統領、ラヴロフ外相などロシア側の様々なレベルからも、我が国の協力に対する評価・謝意表明がなされている。

4.最近の動き
(1)「希望の星」の第2号となる協力については、日露両国は、2005年1月の町村外務大臣の訪露時に、日露非核化協力委員会第24回総務会を開催し、以下の5隻の退役原潜の解体に関する協力の実施を検討することを決定した。その後、日露両国は、同5隻の原潜解体事業の実施取決めについて協議を重ねた結果、同年8月、同実施取決め案に基本合意し、同年11月のプーチン大統領の訪日の際に署名した。

ヴィクターI級原潜1隻
ヴィクターIII級原潜3隻
チャーリーI級原潜1隻

(2)5隻のうち、ヴィクターI級原潜については、第21回総務会(2004年5月)の決定を受け、上述の実施取決めの協議と同時並行で解体に関するフィージビリティ・スタディを実施し、2005年6月、同スタディを完了した。

(3)5隻の原潜解体事業については、まずは、ヴィクターI級原潜の解体から着手することとし(第26回総務会の決定(2005年9月))、2006年9月、解体契約を締結した。

(4)5隻のうち、残り4隻のヴィクターIII級原潜は、ウラジオストクで、チャーリーI級原潜は、カムチャツカで解体する予定であり、ロシア側との間で協議を進めている。

(5)2006年12月、日露非核化協力委員会第28会総務会を開催し、韓国による日露非核化協力委員会に対する25万米ドルの拠出金を受け入れることを決定した。

(6)2007年3月、日露非核化協力委員会第30回総務会を開催し、豪州及び韓国による日露非核化協力委員会に対する拠出金をヴィクターI級原潜解体プロジェクトに充当することを決定した。

5.その他
 2007年1月、日露非核化協力委員会第29回総務会を開催し、原潜解体関連事業として、極東ロシアに建設中の原子炉区画陸上保管施設に対する建設に協力することを決定した。
--------引用以上--------

>日露非核化協力委員会

  こんな委員会があったのを、私は初めて知りました。●こちらにあるように、旧ソ連の保有している原子力兵器を安全に武装解除するためのプロジェクトらしいです。要するに、国際社会の合意に基づいて行われている事業ということです。

>日本海の環境保護の観点からも緊急の課題である。

  日本海の環境汚染なら、●こういう目に見える汚染の方がよほど深刻だというのはとりあえず置いておきましょう。ここで重要なのは、ロシアに金を出すという行為が、環境保護という名目で正当化されているということです。これは重要です。なぜなら、中身や結果を検討せずに、「環境保護なら良いか」と思ってしまうのが普通だからです。

>ロシアも自国で解体を進めているが、ロシアだけで
>全ての原潜を解体するには時間がかかる

  確かにそうです。しかし、そうだとしたら、その「喫緊の課題」とやらを、ロシアの企業に金を払って委託していることには疑問符をつけざるを得ません。外務省は、●こういうロシア人の気質を知らない人たちばかりなのでしょうか?

>小泉総理の訪露時に採択された「日露行動計画」

  原潜の解体事業というのは、恐らくこの小泉訪露とやらの手みやげにされたのでしょう。もちろん、ロシア側と日本側双方にキックバックが行くような形になっているはずです。同じ政治家の「訪朝」もそうでした。

  そういうことを書くと、反論がありそうです。それはおそらく、

>本件事業は、2002年のカナナスキス・サミットでG8により合意された
>「G8グローバル・パートナーシップ(G8GP)」の一環として位置づけられる

  ということなのだから、小泉政権はこれに従っただけなのだというものでしょう。

  しかし、私から言わせれば、我が国の外交はこういう国際会議の場でカモにされているだけなのではないでしょうか。どうも、日本の外交行動を見ていると、多国間の枠組みで決まったことに対して唯々諾々と従っているという印象が拭えません。うがった見方をすれば、その「国際的な合意」にかこつけて、勝手に仕事を増やし、利権めいたものを得ている人たちがいるという感じすらするのです。

  国際的な合意に従うという考え自体は決して間違ったものではありません。しかし、その合意に至るまでに、一体どういう風に戦っているのか、また、合意に至っても後から何かできることがあるのではないか、考えてみることは重要です。
  たとえば、●ロシア当局による漁船銃撃・乗組員殺害事件は、いきなり民間の船を銃撃している凶悪な行為だったので、「これでは相互信頼に基づいた協力事業の先行きが不安だ」ぐらいの発言をすることは許されるでしょう。
  あるいは、ロシアは資源高のおかげで景気がいいということなのですから、「お金くらい自分で出して下さい。うちは財政危機なんです」とでも言えないものでしょうか。
  ちなみに、財政危機というのは、そうやって外国に対して大義名分として使うべき事柄であり、国民を脅すために使うものではありません(詳しくは●こちらのブログ記事を参照)。
  当然、ロシアはG8での合意を楯にとって履行を迫ると思うのですが、事業の概要は二国間協議で決まっているのですから、履行の停止を匂わせるだけで有利な状況を作り出せる可能性はあります。なにより、日本は危害を加えられたら黙っていない国だということを、対外的に示すことができます。

  それこそが、安倍政権が掲げる「主張する外交」というやつなのではありませんかね?

  しかし、もっと根本的なところで認識がずれている可能性があります。外務官僚が、こういった事例を「実績」だと勘違いしている点です。
  外務省に「チャイナスクール」とか「ロシアスクール」とかいうような集まりがあるということが言われます。鈴木宗男議員も●質問していますが、在外研修をやって、その国とべったりになってしまう職員のことを指しているようです。
  もしかしたら、中国やロシアがこういった人たちに接待だとか性的サービスを提供して籠絡しているという可能性もありますが、私はそれ以前の問題だと思っています。日本の外交官(例えばその何とかスクールに入っている人々)に、相手国との間の仕事が増えることはいいことだという信念があり、それを実現するために盲目的に国際的な合意や二国間協議を推進している傾向があると思うのです。
  その結果、必ずしも日本にとって利益にならない形で協力事業が行われたり、あるいは本来あるべき姿とは全く違った形で、外交上の懸案が決着してしまう例があまりに多いと思うのです。これでは、相手国の思う壺です。交渉になど初めからなりません。「主張する」以前の問題なのです。
  断っておきますが、私はこういう外交上の問題を、憲法を改正して国軍を持てば解決するなどと思っていません。カイカクすれば生活がよくなると信じ込んでいた人々と同じように、都合のいい夢を見ているだけです。武器がなければ主張ができないという人間は、結局武器があってもろくな主張はできないでしょう。

  こういう馬鹿げた事例を増やさないためには、政治家が外交官をきちんとコントロールすることと、国民が外交行動を監視できる状態にしておくことが必要です。

  コントロールだの監視だのといっても、オーバーなことではありません。基本的なことばかりです。

(1)外国とは相手に有利な条件の合意はなるべくしないことを原則にする

  外交の目的は自国が独立を維持するためのものです。そうだとすれば、相手にはなるべく不利な状態でいてもらうべきでしょう。特に、ロシアのように、国境を隣接していて直接危害を及ぼしてくる相手に対しては、この理がよく当てはまります(いわゆる遠交近攻)。
  問題はタイミングです。今回の例を見るように、外交行動というのは、当該合意から数年をおいて履行されることが普通です。国際会議の席で、政治家が覚書や協定にサインするときこそ注意すべきです。

(2)合意の利害得失、その後の道筋や最終的な決着について、事前に情報を開示する

  (1)のようなことを書くと「情けは人のためならず」という反論をしてくる人がいると思います。そうだとすれば、その点について、きちんと情報を開示して、約束させるべきです。そうすれば、原潜の解体を協力するのに、何で金だけ出して後はロシアにやらせるんだ、という批判が出てくるでしょう。もし、技術的な問題があるんだというのなら、そこできちんと説明すればいいだけの話です。
  国民は馬鹿だからそんなことをしても無駄だ、という外交官は、日本国憲法の前文と第1条を穴が空くほど読むべきです。国民主権というのが謳われているはずですから・・・。
 
(3)合意を反故にする機会を常にうかがい、何かあったらすぐに不履行を示唆する

  言うまでもありません。

  たとえば、どうして安倍政権は、●「ピョンヤン宣言」という「双方が適切と考える期間」(要するに北朝鮮がこれで十分と言う時)まで金を出し続けるなどというひどい合意を、核開発の時点で反故にしておかなかったのでしょう。それどころか、六カ国協議で再確認までしてしまいました。ここまで来ると立派な売国です。

(4)以上について国会でどんどん質問する、してもらうようにメール等で働きかける

  質問時間が短い政党でも、そういうことはできます。●「質問主意書」という便利な武器があるからです。先ほど取り上げた鈴木宗男氏は、この仕組みを最大限に活用している一人です。
  そういうのを私怨を晴らすだとか、行政活動を阻害しているとかいう見方しかできない人は、テレビに映っている(多くの場合が茶番劇に過ぎない)一般質問だけを国会議員の活動だと思いこんでいるだけか、二大政党制などという選択の余地が実質的にゼロになる仕組みを礼賛しているアホか、どちらかなのでしょう。
  この点に関して非常に残念なことがあります。それは、日本の国会が、衆議院の議院運営委員会で、「事前に主意書の内容を議院運営委員会の理事がチェックする」、要するに検閲を許すことで合意していることです。いろいろ事情があったのでしょうが、イギリスで文書質問が年間5万件なのが日本では年間1000件にも満たないのはあまりにも異常です。質問主意書の「検閲」など許すべきではありません。

  ロシアのようなランドパワー(大陸国家)はゴム紐をカバンに詰めて押し売りに来るヤクザのようなものなのですから、喜んで貢いでもリターンが(国レベルでは)皆無であり、それどころかもっと金をよこせと図に乗るのが普通です。
  せめて、押し売りを押し売りだと認識できるような状態にできるために、政治家の方々の奮闘を求めたいものです。

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2007.08.02(Thu)

国民新党、共産党、そして新風・・・それぞれの参院選(1) 

 私は、先の参議院選挙に当たって、

 「共産党」

 「国民新党」

 「維新政党・新風」


  の三党を強力に推薦していました。目的はもちろん、グローバリスト(外資と経団連)の犬である自民党と、外国人勢力と結びつき、グローバリストの次善策になりうる民主党に大勝させず、各政党が角逐する状態を作りだしてグローバリストの日本破壊を食い止めることです。

  もっとも、この三つの党にとって、選挙結果はあまり喜ばしいものではなかったようです。今回は、上記の三つの政党について、選挙結果と今後の課題を展望してみます。

  まず、共産党です。

志位委員長が語る~参院選結果と国会対応について
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2007-08-02/2007080204_01_0.html

  意外と、さばさばした総括ですね。1議席後退(比例4→3、選挙区0)したものの、得票数は440万票に伸びています。また、野党共闘という点についても、以前よりはずっとまともになってきています。今の日本が置かれている状況がまずいということを、共産党の首脳部もわかってきているのでしょう。
  私が、というより、まともな国民が共産党に一番期待しているのは、大企業から資金提供を受けていない点を利用して、自民・公明政権と「勝ち組」企業の癒着(たとえば、●このようなケース)を徹底追及する姿勢です。独自の資料収集能力を活かし、民主党を積極的に動かして、国政調査権を発動していくべきです。ともすれば、揚げ足取りになりがちな小規模政党の質問権ですが、グローバリストの横暴を食い止めるという観点からは使いようがあるのです。
  私が思うに、共産党の次回の目標は、なんとか法案提出権を獲得することです。参院で10名、衆院で20名というのがそのラインです。可決されるかどうかは問題ではありません。独自の観点から、国民のためになる法案を出せばいいのです。そうすれば、リアリズムを理解しているブログ・サイト主宰者は必ず取り上げていきます。
  ターゲットは、民主党を支持している左寄りの有権者です。民主党と対決するよりも、野党共闘の中で、キラリと光るものを見せていく方がいいでしょう。次の参院選で比例をあと200万票上積みできれば、10議席は十分届きます。
   そのためには、とりあえず憲法に関する主張はトーンを下げるか、できれば引っ込めておくべきです。「共産党もまともになったじゃないか」という姿勢を見せていけば、経団連に年1億円の献金を受けており、野合勢力である民主党に不安を持っている左寄り連中がどんどん流れてきます。中身を見れば、共産党の方がまともなことを言っていることが多いのです。
  共産党には反戦の長い歴史があり、(妥当かどうかはさておき)誇りに思う面はあるのでしょうが、日本国民を救うために、少しの間我慢してもらえないものでしょうかね・・・?
  
  次に、国民新党について見てみましょう。単独の総括はなかったので、記事を二つほど紹介します。

国民新党・亀井亜紀子氏が当選…青木参院会長のおひざ元で
http://www.sanspo.com/shakai/top/sha200707/sha2007073007.html

--------以下引用--------
 島根では国民新党新人の亀井亜紀子氏(42)が、3選を目指した自民前職を破り当選を果たした。島根は自民党の青木幹雄参院議員会長のおひざ元。岡山の「虎退治」と同様に青木氏も“間接的に”退治されてしまった形で、自民惨敗の象徴的選挙区となった。

 亀井氏は、国民新党の亀井久興幹事長(67)の長女。擁立には民主党の小沢代表が動き、民主が全面支援した。「信じられない。みんなの気持ちが結集し山が動いた」と笑みを浮かべ、「島根は必ず変わります」と気勢をあげた。

 敗れた自民前職の景山俊太郎氏(63)は青木氏の側近中の側近。青木氏は「想像もしなかった結果で残念だ。県連会長としても責任を感じている」とガックリ肩を落としていた。
--------引用以上--------

  亜紀子氏の父・亀井久興氏は、ご存じの通り郵政民営化に反対した「造反組」です。その造反組仲間に、なかなか見所のある人材がいるのを某所で教えていただきました。

国民新党、比例選で1議席確保…元郵政相の自見氏
http://www.yomiuri.co.jp/election/sangiin2007/news/20070730i301.htm

--------以下引用--------
 国民新党が比例選で1議席を確保し、元郵政相の自見庄三郎氏(61)が当選した。

 自見氏は1983年の衆院選で、自民党から旧福岡4区で初当選。連続7期務めた。97年には橋本改造内閣で郵政相に就任した。2005年7月、郵政民営化関連法案の採決で反対票を投じ、同年9月の衆院選で落選した。

 「郵政民営化見直し」を公約に掲げた国民新党は、これら「造反組」の前自民党衆院議員を積極的に擁立。自見氏のほか、津島恭一、青山丘ら各氏が比例選に名を連ねた。
--------引用以上--------

  この自見氏という人は、まあ人権擁護法案に積極的だったとか、いろいろ言われていますが、今の日本の政界で完全にタブーになっている事柄について果敢に発言している人物です。それは「外資による日本侵略」です。

アメリカに「右に倣え」の医療制度改革※
http://www.jimisun.com/sinsou.htm

--------以下引用--------
──外資の支配率も相当上がってきましたね。

自見 今,日本の一部上場企業1600社の株の約25%は外資が所有しています。キヤノンは51%、ソニーは60%,NTTも24%の株は外資が所有しているのです。
  NTTの社長になって最初の仕事は約3ヵ月かかって外国の大株主のところへのあいさつ回りだそうです。毎日売買される株のうち60%は外資によるものですから。それと,これは朝日新聞の記事ですが,いつの間にか,北九州の超一等地がゴールドマンサックスの支配下になっていたという話もあります。中央郵便局の跡地を再開発するのですが,日本のデベロッパーが,最初は日本の1社だけが関与していたのですが,最後になって,ゴールドマンサックスが筆頭株主の外資系のデベロッパーが割り込んで来,SPCというスキームを活用して支配してしまった。ゴールドマンサックスがなんで来たかわかりますか? 同じスキームで東京中央郵便局,大阪や名古屋の中央郵便局の跡地を取ってやろうということです。
  これが郵政民営化の実態です。まだ完全に民営化にならないのに早くも尻尾を出しましたね。だから,早晩こういうことになるわけですよ。日本の優良資産が根こそぎ外資の手に落ちていく。だから私は反対したんですよ。
--------引用以上--------

「Dogma and prejudice」様の記事における「たもん次男」様のコメントによる情報提供です。感謝いたします。

  グローバリストと喧嘩をする上で、こういう人材は必要です。この人が比例の1議席に入れたことは非常に大きかったと思います。
  欲を言えば、●小林興起氏も当選していれば・・・と言いたいところです。この人こそグローバリストの天敵です。何しろ、当時自民党にいたにも関わらず、国会質問でアメリカの●「年次改革要望書」(要するに日本改造指令)の存在を政権側にぶつけた唯一の人物なのです。
  国民新党の支持者の方々にお願いなのですが、次回は是非比例区で小林興起氏の名前をお書き下さい。「正々堂々、抵抗勢力」という党是に、最もマッチした人材かと思われます。

  しかし、この党の議席数は思ったより伸びなかったというのが実情です。「民主党の躍進に埋没してしまった」という関係者の発言があったそうですが、確かに、反自民の受け皿にはなりきれなかったという気がします。これが初回の参院選挙なのですから仕方がないといえば仕方がないのですが、それを言っていては進歩がありません。

  国民新党の今後で最も心配なのは、選挙協力で民主党を頼ってしまったために、両党の同一化(というよりは、民主党による国民新党の併合)が起こる可能性があることです。

  それを見越した上で、国民新党の今後の最大の課題は、中心となっている綿貫民輔代表ら「郵政造反組」が引退したとしても、北陸や中国地方で勝っていけるだけの体制作りでしょう。特に、綿貫氏と亀井静香氏は換えが絶対に利かない人物です。彼らがいなくなれば、民主党か自民党に吸収合併されるのは時間の問題です。要するに、国民新党が本当に名を挙げるには、いつまでも郵政民営化に造反したという「実績」だけに頼っていてはいけないのです。
  そのためにお勧めしたいのは、地方議会での勢力拡大です。それも、思い切って東京を捨てて、国民新党の影響力が強い地域(北陸や山陰)にターゲットを絞るべきです。綿貫氏や三人の亀井氏の影響力が残っている内に、地方選で自前候補を擁立し、それなりの結果を出せば、その後につながる基盤が築けます。とにかく、累進課税の強化郵政民営化の見直しを謳っているのは国民新党だけなのですから、何としても踏ん張ってもらわなくてはいけません。
  あとは、若い候補ですね。世間ズレしていないイメージの若手議員(氷川きよし的なキャラクターがよい)を輩出すれば、地方のおばさん票は民主ではなく国民新党になびいてくるはずです。

  さて、いよいよ「維新政党・新風」の番ですね。

  ・・・と言いたいところですが、あまり時間もないので、新風の総括は次回に回します。気合いを入れて書きますので、お楽しみに。

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