劇団スタジオライフ・音楽劇「アルセーヌ・ルパン カリオストロ伯爵夫人」感想
2013年7月4日~21日、シアターサンモール。
スタジオライフ公演・音楽劇『アルセーヌ・ルパン カリオストロ伯爵夫人』
http://www.studio-life.com/stage/cagliostro2013/
原作は「カリオストロ伯爵夫人(13)」。アルセーヌ・ルパンがラウール・ダンドレジーと名乗っていた二十歳の頃のお話。
トリプルキャストのうち、私が見たのはToiチーム。
18時開演の回で、案内されていた時間は以下の通り。
一幕…18:00~19:15(1時間15分)
二幕…19:25~20:50(1時間25分)
一幕は、ブリジット・ルースランの家に行って、彼女を襲わせた人物と対決するまで。二幕は、ボーマニャンの屋敷に行くところから。
芝居は原作準拠。一幕はちょっと長さを感じたけれど、二幕はずいずい引き込まれた。冒頭、テティーグの屋敷にラウールが入り込んでいるところから始まる。もしかして原作通りにやるの?と思っているうちに、「許すことなんて何もないわ」(うろ覚え)というクラリスのセリフにじわっと来てしまった。直後に繰り返されるのもよかった。最後にもう一回あればよかったと思うんだけど、ひょっとしたらあったのかな。
なのに、ラウールときたら!!!
ジョゼフィーヌにころっとすっころんでとんでもないことをのたまう。昨夜(今朝)のことはどうした! 悪魔だ、白い小悪魔だ(衣装が白、というだけではなく(^^;;)。邪気と無邪気が同居するというか、邪気たっぷりなんだけど無邪気というか、無邪気な邪気というか。原作ルパンは大人になってもそんな感じさ。
この劇は音楽劇となっている。音楽が流れるなかシーンが始まって、合間合間に歌が入る。歌でのセリフのかけあいはあまりないけど、掛け合ってる場面はまあまあかなあ。コーラスでうまいと思った方は客演らしい。案内役のムッシュ・エルの歌声はすばらしかった。歌やムッシュ・エルの解説は、最初は芝居が細切れになると思っていたのだけれど、なんというかケセラセラに(ブリジット・ルースラン嬢に?)圧倒された(笑) むしろもっとはじけててもいい。いいじゃないかケセラセラで。狭い劇場の中、生演奏とともに響くムッシュ・エルの歌声、という体験はなかなかできない。見に行って良かった。サウンドトラックCDもすばらしいけど、ムッシュ・エルの歌もCDで欲しいな。
ラウール。溌剌として少年の殻を絶賛脱皮中っていう感じが出ててよかった。といっても少年色の色濃い感じかな。時折、溌剌を通り越してあほの領域まで行ってた気が(笑)
あほついでに、
「ぼくはタブーだ!」(誰もぼくには触れまい!)
「ゴンッ」 ←思い切り殴られてるし(ノ∀`)
「ちくしょう! タブーじゃなかったんだな。」
っていうくだりを再現してほしかった(笑) 「ゴンッ」だけで十分満足ですけどw
ジョゼフィーヌ。最後のあたり、“「カリオストロ伯爵夫人」という虚像”を感じてしまった。それに苦しめられるけれども、そこでしか生きられない。この劇団は俳優がすべて男性で、ジョゼフィーヌもクラリスも男優が演じているのだけれど、違和感はなかった。重心が低くて芯の強さを感じたのもよかった。
クラリス。ちょっとぎこちない感じがしたけど、初々しいととっておこう。遠目に見てるとお人形さんみたいで可愛かった。
ボーマニャン。ジョゼフィーヌの名前に動揺するところで、ボーマニャン、把握!って感じだった(笑) ラウールと仲良く(違っ)縄で縛られてたり、二幕にはいってぐっと存在感が出てました。
ところで、ボーマニャンと○○は親子だとしか思えない。(この件、「怪盗ルパンの館」サイトで指摘されるまで気づいてなかった(^^;;)
ボーマニャンは「七本枝の燭台」の秘密を探っているうちに、ある人物の弱みを握り、手下として使うようになった。そして、付き合っていた女性との間に生まれた子供を育てさせた。ということになるのかな? と考えてみたのだけど、原作確認したらどうも違う印象。また考えてみなくては。ちなみに、原作ボーマニャンはイエズス会のぼーさん(過去)なので、女性と関係を持つことはご法度。舞台ではイエズス会設定があるかどうか未確認。
ムッシュ・エル。どっちなんだろう?と思ってみてて、忘れたころにあの演出で、おお、そっちか!だった。
細かいところを言うなら、ラウールが「母の名に懸けて」誓う意味を明確にして欲しかった。「父の名」ではだめなのだ。
クラリスとジョゼフィーヌの髪の色が逆になっている。ドレスと似合っていたけどね。
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