第一次世界大戦前の「虎の牙(11)」
瀬名秀明氏が1914年の英訳版「虎の牙(11)」を入手なさったそうで、現状の邦訳との比較が載っています。偕成社版と照らし合わせることができて参考になった。
瀬名NEWS: 皇帝アルセーヌ一世
http://news.senahideaki.com/article/31434085.html
「虎の牙」はフランスでは1920年に発表されているけれど、アメリカでは1914年つまり第一次世界大戦前に出版されている。だからやはり第一次世界大戦に関する記述はなかったようだ。「金三角」(1917年発表)であなたは警視総監になるでしょうとか預言者めいたことを言えるのも、知ってたからってことになる。ずるーい、と思わないでもない。
ルパンシリーズの中で受け入れがたい要素を挙げるとすれば、やっぱり帝国主義なんだろうなあ。でもそれがシリーズの魅力を成していることも事実で、当時の時代背景と重ね合わせると興味深いというか何ともいいがたい。遠からず起こるはずだった衝突、直接戦争が起こってしまったのだから。
アメリカで先行出版されたのはもともとアメリカから映画の原作を依頼されて書かれたためで、映画は1919年に公開された。
虎の牙 -- キネマ旬報DB/ Walkerplus.com
http://www.walkerplus.com/movie/kinejun/index.cgi?ctl=each&id=6402
The Teeth of the Tiger (1919)
http://www.imdb.com/title/tt0010761/
□2007/11/18
英訳本発見
Internet Archive Details The teeth of the tiger
http://www.archive.org/details/teethoftiger00lebliala
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